兵庫県保険医協会

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健康情報テレホンサービス

2016年3月

【金土日】紫外線と皮膚の老化

人の皮膚の老化には、紫外線が強く影饗します。

子どもの頃から紫外線を浴び続けた皮膚は、20歳を過ぎた頃からしみが出始めます。次いで、しわやたるみも出てきます。

紫外線は、皮膚の一番上の表皮だけでなく、その下の真皮にも影響してきます。数十年に渡って太陽の紫外線を浴びた顔や首の後ろの表皮は、厚く硬くなってきます。また真皮を造っているコラーゲンや、それをお互いに繋ぎ止めている「弾性繊維」と呼ばれる繊維のような組織を紫外線が断裂するために、深いしわができたり、たるみが起きたりしてきます。

皮膚に影響する紫外線は、UVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)です。UVAは波長が長いので主に真皮にダメージを与えて、しわ・たるみの原因になります。より波長が短くてエネルギーが強いUVBは表皮に到達して、日焼けを起こしたり、しみやそばかすの原因であるメラニンを沈着させたりします。また皮膚がんの原因にもなってきます。

このように皮膚の老化を防ぐには、UVAとUVBを防ぐ日焼け止めが必要です。

日焼け止めを購入するとき、みなさんはPAおよびSPFというアルファベットを目にしたことがあると思います。PAはUVAを防ぐレベルを示していて、PA+(プラス)は効果があるということを示しており、PA++++(フォープラス)は最高レベルです。

またSPFの次に来る数宇は、UVBを防いでくれる時間を示していて、数字が1つ増えるごとに20分日焼けを遅くしてくれます。例えば「SPF30」なら、30×20分で600分つまり10時間UVBを防いでくれます。

以上のレベルや数字は、買い物や洗濯物を干すときなどはPAの+が少なく、SPF20くらいでも良いのですが、海水浴や釣りなど、太陽光線を浴びる時間が長いレジャーなどではPAの+が多く、SPFの数字が高い日焼け止めが必要です。また、5月〜9月の午前9時から午後2時までの時間帯は、最も紫外線が強いので、なるべく外出を避けた方が良いでしょう。さらに、スポーツなどで汗をかくときは、日焼け止めが流れ落ちるので、絶えず塗りなおしてください。

しみ・たるみ・しわの治療には特別な治療が必要です。また、しみと思っていても、皮膚がんの可能性もありますので、皮膚科専門医にご相談ください。

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