5時から作家塾

blue.gifアイデアを形にしよう!
出版企画書には決まったフォーマットはありません。ここでは作家志望者と編集者の 面識がないことを前提に最も丁寧な形で書いてみましょう。
企画書の一例〜「5時から作家」・金澤良昭さんのケース〜

企画書例 アドバイス
【タイトル】
「ビジネス電子メールの書き方」 タイトルは重要です。初めからよいタイトルは浮かばないでしょう。またタイトルは出版社の重要な決定事項です。ここでは「中身が伝わる」ことを第一に考えましょう。
【サブタイトル】
すぐに使える豊富なメール文例100 タイトルだけだと意図が伝わるか不安なもの。もう一言付け加えたい内容を書きます。これによって本の内容がより鮮明になればそれでOKです
【希望出版社】
明日香出版 持ち込む場合、出版社の選び方自体がはずれている場合が多々あります。有名なところ、自分が好きな出版社を選びがちです。あくまでも出版社には得意分野、関心のある分野があります。慎重にマーケテイングしてください。
【企画意図】
最近の電子メールの普及は目を見張るものがある。その一方で急速に普及したために、電子メールを使いこなすノウハウはまだ確立されていない。今のところ電子メールでのコミュニケーションのとり方は皆手探りで、見よう見真似でやっている状態である。
技術的な解説書の類は多いが「何を書くか」「どのように書くか」といったことについて述べた本はなかなか見当たらない。本書はビジネス現場で、電子メールを書くときに役立つツールが 必要であるとの判断から企画。日本の状況に則して「ビジネス」のための電子メールの書き方をまとめた。
方針としては下記のとおりである。
ホワイトカラーのビジネスマン/OLに電子メールのハンドブックとして使ってもらう。
メールソフトの解説、インターネットの技術的説明は省き、 あくまでもコンテンツ(電子メールの文章)の作り方のハウツーに徹する 。
電子メール特有の文章作成の注意を丁寧に解説する 。
日本の職場環境を踏まえた「ホウ・レン・ソウ」の実践的な指南を目指す。
電子メールは双方向ツールゆえ、文例には往信・返信の例を多用する。
昨今の東芝暴言ホームページ問題で関心が高くなった電子メールのリスクマネジメントにも触れる。
本を企画した背景を多面的に述べます。あくまでも社会を相手に売るわけですから 時代的社会的背景、及び社会のニーズをしっかりと捉えておくことが大切です。
また本の個性、すなわち類書との差別 できる特徴も述べなければいけません。
あとは表現スタイル(読み物風かマニュアル風か)、さらに本を書く上での執筆者としての方針も掲げられれば上出来です。
【構成】
第1章
ビジネス電子メール入門
ビジネスコミュニケーションにおいて電子メールを使う上で踏まえておきたい心構え。
第2章
ビジネス電子メール基本テクニック
ビジネスで電子メールを書くときの文章の書き方。
第3章
社内メールの書き方と文例
社内で社員同士が電子メールをやり取りする場合に役立つ文例集。
第4章
社外メールの書き方と文例
取引先など社外の方と電子メールをやり取りする場合に役立つ文例集。
第5章
ビジネス電子メール活用テクニック
先端的な電子メールの使い方について解説。
付録
電子メールによく使う「敬語」と「慣用句」を見やすいようにまとめておく。
ざっとどんなストーリーで展開するかを編集者に掴んでもらいます。
【対象読者】
ビジネスで電子メールを使ったことのない方(新入社員など)、もしくはよりよい文章を書きたいと思っている方。 なるべく具体的にイメージできるように書きます。
対象読者が限定される分野や一般の編集者が知らないと思われる分野は、見込まれる潜在的な読者数を書いておくと親切です。
【著者(ペンネーム)】
金澤良昭 何でもいい訳ではありません。書いていく作品イメージとの関連も考えてください。
【著者の立場・バックラウンド】
10年以上パソコンをビジネスで扱ってきておりOAに関する知識経験は豊富。
日々何十通もやり取りしているユーザーとしての立場で書く。 著者も一人の人間ですからさまざまな立場をもっているはずです。単なる会社の役職部署を述べても編集者にはわかりません。本の著者として誰もがこんな人のかいたものならと納得する紹介をしてください。
【体裁】
判型B6、200ページ、ソフトカバー、横書き 判型、ページ数、ハードカバーorソフトカバー、横書きor縦書き−−。
体裁も重要です。版型は四六判(×ばつ188mm)、A5判(×ばつ210mm)、 B5判(×ばつ257mm)のどれかが一般 的です。ソフトカバーとハードカバーの選択も単なる雰囲気ではなく、どちらが本の内容に合い、売りに結びつくかを考えて決めます。
【予定価格】
1300円 安ければいいということはありません。専門的な書籍は逆に高いほうがありがたみが増し売れるようです。
【目次案】
第1章 ビジネス電子メール入門編(約10頁)
ビジネス電子メールの基本
ビジネス環境における電子メール
第2章 ビジネス電子メール基本テクニック編(約40頁)
電子メール文の基本
電子メール記述の基本
電子メールの表記の基本
レイアウトの基本
返信と引用のルール
社内・社外電子メールの違い
参考になる事例
第3章 社内メールの書き方と文例編(約50頁)
1 上司と部下の場合
2 連絡
3 依頼・紹介と回答
4 お礼
5 苦情・抗議
6 お詫び・謝罪・お断り
7 挨拶
8 問合せ
第4章 社外メールの書き方と文例編(約70頁)
1 案内・挨拶
2 連絡・報告
3 依頼・照会と回答
4 お祝い・祝賀
5 お礼
6 苦情・抗議と回答
7 お詫び・謝罪・お断り
8 商取引
9 経理
10 販売促進・営業・勧誘
11 インターネット関連
12 ダイレクトメール
第5章 ビジネス電子メール活用テクニック編(約20頁)
1 携帯電話あての電子メール
2 PDFファイルの使い方
3 メーリングリストの活用
付録
電子メールの敬語
参考文献
最も重要です。はじめて本を書かせる場合、編集者は目次で力量を測ります。よい目次ができれば本を書く何割かの作業は終わったようなものです。

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