5時から作家塾

応募結果発表

第 2 回 (締め切り/2000年10月末日)
総評
全体的に前回に比べて薄味の企画書が多かったように思える。企画自体の良さだけではなく、通過後の執筆能力も問われるのがこの世界。まだ1冊も出版していない場合、前者同様、後者も必要不可欠であることをお忘れなく。版元の編集者は「書けるかどうか」も吟味している。企画書が立派であるだけでなく、能力的・時間的な執筆力も企画書に織り交ぜるとベター。
また、タイトルの付けかたもやや甘かった。いま1日平均200点前後の新刊が出ている。書店や読者の目に留まらせるためには、タイトルは命である。「おいしいパート生活」よりも、もっと斬新な発想も問われてくる。
逆に、企画意図・目次内容などは詳細かつ具体的に書かれ、ディテールに凝っている企画書が多かったのは評価できる。
今回のまとめプラス今後のヒントとして、通る企画・売れる本のキーワードを挙げてみよう。
  1. テーマが身近なこと
  2. 短いこと
  3. 新しさがあること
  4. 感動できること
  5. 面白いこと
このうち、3つもしくは4つ以上が該当すれば、通用する企画である証拠。提出する前にセルフチェックしてみるとよい。
次回(2001年1月末日締切り)、21世紀最初の企画提出に期待したい。<プロデューサー金澤良昭>

ペンネーム AK
寸 評 インターネット通販に50歳過ぎてから素人が挑戦し大成功......。読者を引き付けるフックが何重にも用意されていて、興味をそそられる内容だ。IT関係なので万人に受けるものではないが、ネット書店では売れ筋になるかも知れない。あとは「これを読めば自分でもできそうだ」といかに思わせるかが勝負だ。
『アポなしの旅・・・』
ペンネーム 野炭 大悟
寸 評 目のつけどころはユニークで斬新であるが、タイトルとサブタイトルがミスマッチングである。「ラブホテル」という切り口の類書は少ないと思う。あくまでも企画の目玉を「ラブホテル」にし、「旅行術」はサブテーマでOKである。「面白くて役に立つ!ラブホテル活用術」というタイトルの実用書路線で練り直してみよう。
『おいしいパート生活の選び方、始め方』
ペンネーム TT
『まゆみお姉さんの「料理って面白い」』
ペンネーム すずきまゆみ
寸 評
  1. タイトルにある「料理って面白い」が既に面白くない。「親子で楽しむラクラク・クッキング!」など親子クッキングをメインディッシュにしよう。
  2. 本を買うのは子どもではなく親である。親が本を読んで、「一緒にやろうね......」という、料理を通じてコミュニケーションをしていくツールの書というカラーを出した方がベター。
  3. 料理研究家は多い。他の人ではなくて、自分でなければならないという面も出していこう。
『タヌキにもわかる!メールマガジン作成講座』
ペンネーム 吉野 隆行
寸 評 実績と学んだ知識を生かした企画で好感が持てる。自分の専門分野についてインターネットを使って発信し、その成果を本として出版するというのはこれからの「知的生産」の王道となろう。ただし、ネット上で評価されたものが本としても成功するかは別問題だ。分野がビジネスにしろ趣味にしろ、商業出版が成立するかを慎重に検討したい。切り口や狙うターゲット層に一工夫欲しいところだ。
ペンネーム TM
寸 評 アニメについての本は多く出版されているが、製作現場の経験者自らが、ビジネス的な視点で書くというのは皆無に等しく注目に値する企画と思う。他業界の人間が読んでも参考になるようなビジネス的なセオリーをどれだけ提示できるかが勝負となろう。今後に期待したいところだ。

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