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2024年の年間確定値は994件 新規HIV感染者・エイズ患者報告数

エイズ動向委員会は9月26日、2025年上半期(第1、第2四半期)の新規HIV感染者・エイズ患者報告数と合わせ、昨年(2024年)の年間報告確定値をまとめました。
2024年の年間報告数は新規HIV感染者報告662件・エイズ患者報告332件で合計994件です。今年3月に発表された速報値(1000件)と比べるとHIV感染者報告で4件、エイズ患者報告で2件の計6件少なくなりました。
確定値は2014年に1590件を記録した後、減少傾向が続き、コロナ流行の影響を最初に受けた2020年には1095件、その2年後の2022年には1000件の大台を割り884件となっています。しかし2023、24年は増加に転じ900件台で推移しました。
一方、今回の委員会で同時にまとめられた2025年第1・第2四半期報告は、前年(2024年)同時期と比べ、減っています。あくまで報告ベースの数字ですが、減少傾向が続いていると見ることもできそうですが、その中で、今回は確定値が速報値より少なかったのはどうしてなのか。少し気になる数字ではあります。
参考までに2024年確定値に関する第165回エイズ動向委員会の委員長コメントから、まとめの冒頭部分を紹介します。

【まとめ】
1.令和6年の新規HIV感染者報告数は、令和5 年と比べおおむね横ばい(-約1%)であるが、保健所等での検査件数の伸びが鈍化していることが影響している可能性がある点に留意し、今後の状況を注視していく必要がある。
2.令和6年の新規エイズ患者報告数は、令和5年と比べ増加(+約14%)し、令和4 年より2年連続で増加となった。これは、新型コロナウイルス感染症の流行等により保健所等でのHIV検査件数が減少していたことにより、エイズを発症するまで診断を受けていなかった患者が増えていることと、外国国籍のエイズ患者報告数の増加による可能性があるが、そのトレンドが変わってきている可能性も疑われるため、今後の状況を注視していく必要がある。そのため、新規報告数全体に占めるエイズ患者報告数の割合は33.4%と過去20年間で最も高い割合となっている。

委員長コメントは2025年第1・第2四半期報告、2024年確定値とも、API-Netで全文(PDF版)を見ることができます。
https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/data/2025/2509/20250926_coment.pdf


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