芸術科学会論文誌 第1巻論文賞

Award of the journal of the Society For Art and Science Volume.1

芸術科学会論文誌では、第1巻に掲載された論文の中から、以下の3論文を「論文賞」に選定いたしました。

芸術科学会では会員を対象に、第1巻に掲載された26本の中から、論文賞候補論文の投票を受け付けました。 この投票結果と、論文賞選定委員による投票結果を集計し、論文賞選定委員による厳正な審議の結果として、以下の3論文を選定いたしました。

今回の受賞論文はいずれも、入力デバイス、ウェブ、バーチャルリアリティ、といった芸術科学の観点から重要な計算機環境に対して、技術的観点および実用的観点から深く考察した、非常に有用な論文です。 また3論文中2論文では、研究成果を実証するウェブサイトも公開されており、まさに芸術科学会論文誌の模範とも言うべき論文ではないかと思います。

受賞された著者の皆様、大変おめでとうございます。 今後のいっそうのご活躍を期待しております。


Vol. 1, No. 1, pp. 46-53


複数の3次元形状操作を統合した直観的入力ツール
Deformable Input Tool for Intuitive 3-D Geometric Operations

村上 存, 臼井 恵
Tamotsu MURAKAMI, Megumi USUI

2001年11月15日 受付 (Submitted)
2002年01月25日 再受付 (Re-submitted)
2002年03月04日 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文 (Paper) (1.0MB)


受賞のコメント:

この度は論文誌論文賞をいただき,ありがとうございます. 可変形物体の3次元的変形操作をコンピュータへの入力とする本研究のアプローチは,独自性にはそれなりの自信があるものの,その具体的な有用性については, 3次元CAD,工業デザイン,ゲーム,アートなど,さまざまな応用の可能性を述べるにとどまっています. 今回の受賞は,何かを達成したということではなく,よりいっそう努力せよとの励ましであると考え,研究に取り組んでいきたいと考えております.


Vol. 1, No. 1, pp. 54-63


Web2.5D用電子カタログシステム実現手法
Techniques of Electronic Catalog System for Web2.5D

寺沢 幹雄, 小高 金次, 佐藤 創, 和田 重久, 外山 武徳
Mikio TERASAWA, Kinji ODAKA, So SATO, Shigehisa WADA, Takenori TOYAMA

2001年11月28日 受付 (Submitted)
2002年01月24日 再受付 (Re-submitted)
2002年03月04日 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文 (Paper) (2.0MB)
HTMLコンテンツ (HTML Contents)


受賞のコメント:

本論文は,原理的にはコンピュータビジョンの成果によるところが大きい研究です. しかし,産業応用のようにカメラを校正したり,対象を限定したり,視差を小さくするのではなく,手持ちカメラで撮影した一般の画像を用いるという前提条件で始めました. このため,過去の研究では解決できない問題が多く,デザイナとの協力による新しい発想が必要でした. まだ研究途中ですが,この共同成果を評価していただき,大変光栄に思います.


Vol. 1, No. 3, pp. 117-124


タンジブル・プレイルーム:『ペンギンホッケー』
"Penguin Hockey": A Tangible Playroom for Children

白井 暁彦, 長谷川 晶一, 小池 康晴, 佐藤 誠
Akihiko SHIRAI, Shouichi HASEGAWA, Yasuharu KOIKE, Makoto SATO

2002年05月20日 受付 (Submitted)
2002年08月02日 採録 (Accepted)
カバーシート (Coversheet)
PDF論文(1) (Paper(1)) (0.9MB)
PDF論文(2) (Paper(2)) (2.1MB)
PDF論文(3) (Paper(3)) (0.1MB)
コンテンツウェブサイト (Contents Website)


受賞のコメント:

未来の家庭用コンピュータエンタテイメントの、ひとつのあり方として、触覚VRエンタテイメントシステム「タンジブル・プレイルーム」とそのコンテンツ「ペンギンホッケー」を提案した。 床面への映像投影、触覚、物理とAIといった工学的要素もさることながら、「Humanistic Reality」という、制作の根底に流れる理念を、素直に、かつ論理的に表現したことが受け入れられたと理解している。エンタテイメントとその技術が将来にわたって意味のある存在であるためには何が重要か。 今回の受賞はそれを考え続けるための励みとなった。より一層努力したい。

論文賞選定委員

伊藤貴之(論文委員長), 牧野光則(論文副委員長), 大野義夫, 高田明典, 永江孝規, 春口巌


注意: 本論文誌に掲載された論文の著作権は、原則として著者にあります。 複写等の際には著者の許諾が必要となります。ご了承ください。

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Last updated: 2003年05月03日

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