徳浜の断崖

大和村(やまとそん)の戸円(とえん)集落と名音(なおん)集落の間にある断崖のトンネル。徳浜(どくばま)の断崖。スパッと断ち切られた巨大な岩盤が、行く手を阻むように目の前に出現します。迫ってくる大きな壁は、見上げるとおおいかぶさってきそうな錯覚さえします。名音で生まれた私は、戸円の方に子守してもらっていたので、幼い頃毎日のように歩いてこのトンネルを通っていました。トンネルの入口と断崖のラインが昔は同じだったので、上から何か落ちてこないか怖くて、出入りする時に勢いをつけて走っていました。あの頃と比べると安全上の建造物が周囲に色々とできたので、落下物への恐怖は今はありません。オレンジの灯りが一列に並ぶ昔ながらの小さなトンネルは、道幅が狭く歩道もありません。側面が暗くて見づらいので、運転の際は自転車や歩行者に気をつけて。2021年3月、近くに断崖を見る階段ステージができました。駐車場付で高い場所から周囲を眺められます。