墨田区が進める観光施策の一環として、「墨田区メタ観光ワークショップ」が10月25日から、すみだ生涯学習センター(ユートリヤ)(墨田区東向島2)で開かれる。主催は一般社団法人メタ観光推進機構。
「メタ観光」は、アニメの聖地や地形、写真映えスポットなど、地域に潜在する多様な魅力を観光資源として可視化する新しい観光の概念。住民と専門家がともにまちを歩き、複層的な視点で地域を見つめ直す取り組みとして注目を集めている。
墨田区では2021年に「すみだメタ観光祭」を開催し、区内の名所や文化資源を紹介する「すみだメタ観光マップ」を制作。今回のワークショップは、その内容を拡充し、さらに多様な魅力を発掘することを目的に行う。
ワークショップは、地域住民が自分のお気に入りの場所を紹介する「わたしの名所、あなたの名所」と、専門家の視点を学びながらまち歩きを行う「メタ観光スタディーズ」の2部構成。「スタディーズ」では、路上園芸や旧町名、文字観察、ナイトタイム、照明の5つのテーマを設け、各分野の専門家を講師に招く。
1回目(10月25日)×ばつ文字観察」をテーマに、村田あやこさん、102soさん、藤本ANI健太郎さん、松村大輔さんが登壇。2回目(11月15日)×ばつ照明」として、中野純さんと照明探偵団事務局長の東悟子さんが講師を務める。
メタ観光推進機構はこれまで、江東区や奈良県、長崎県などでワークショップや観光マップ制作を実施してきた。今回の墨田区では、すでにある「すみだメタ観光マップ」に新たな発見を重ね、地域の魅力を再評価する取り組みとして展開する。
区観光担当者は「住民と専門家が一緒にまちを歩くことで、日常の風景が新しい観光資源になる。多様な視点を交わしながら、墨田ならではの観光の形を育てていきたい」と話す。
開催時間は、10月25日=13時〜16時30分、11月2日=13時〜16時30分、11月15日=17時30分〜21時。参加無料。定員はいずれも30人。