現在このページは批評中です。
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス:Safe
特別収容プロトコル:SCP-XXXX-JPは建造物全体を確保済みです。外部には工事現場を偽装し、カバーストーリー「長期改修中」を適用し、立ち入りを制限してください。SCP-XXXX-JPに関する実験などはサイト管理官の許可を得てから行ってください。また、被験者への精神影響を考慮して最大3時間で終了し、同じ対象での実験は一度までとしてください。
説明:×ばつ7.5mの仮設モデルルームに類似する建造物です。外観・材質は一般的な木材および合成樹脂に見えますが、既知のあらゆる手段による損壊・解体は不可能です。SCP-XXXX-JP内部に人間が入室した場合、自動的に外側から施錠され、対象は閉じ込められます。このとき、外部からは解錠が可能です。内部には生活に必要最低限の設備が備わっています。入室から数分以内に、対象は「聴覚器官を介さない批判的情報の伝達」を体験します。これは否定的な発言として知覚され、対象の姿勢・呼吸・食事・思考など、あらゆる行動に対して批判が行われます。聴覚障害を持つ対象にも等しく影響が及ぶため、テレパシー的な現象であると推測されています。
以下、実験記録です。
実験記録XXXX 日付20██/██/██
目的: 内部調査及び異常性の詳細の確認
対象: D-2735(記録用のカメラとマイクを所持させる)
実験責任者:橋本研究員
備考:D-2735には「安全な収容室での待機実験のみ」と伝えられています。
事前調査記録
SCP-XXXX-JPに対する初期調査として、短時間の調査及び実験(1時間、3時間、6時間)がそれぞれ別のDクラス職員を用いて実施されました。いずれの実験においても、被験者は批判的情報の伝達を体験しましたが、精神的影響は一時的な不快感および軽度のストレス反応に留まり、解放後24時間以内に完全回復することが確認されました。これらのデータに基づき、より詳細な影響を把握するため、24時間の長期曝露実験が計画されました。<記録開始>
[00:00 - D-2735がSCP-XXXX-JP内部に侵入]
橋本研究員:D-2735、聞こえますか?
D-2735:ああ、聞こえるぜ。それで、俺はここで何をすればいいんだ?
橋本研究員:事前に伝えられた通り、特に何もしなくて大丈夫です。ただ普段通りに過ごしてください。食事も用意されています。過去の短時間実験では特に問題は発生していませんので、安心してください。
D-2735:マジか。楽勝じゃねえか。テレビとかねえのかよ?
橋本研究員:必要以上の娯楽設備はありません。読書でもして時間を潰してください。何か異常を感じたらすぐ報告するように。
D-2735:了解、了解。つーか、こんな楽な実験初めてだわ。ラッキー。
[D-2735は部屋を見渡し、ベッドに腰掛ける]
D-2735:おい、なんか...声が聞こえるんだけど。
橋本研究員:声、ですか?
D-2735:えーと...「座り方が悪い」とか「姿勢がダメ」とか...なんだこれ?スピーカーから流れてんのか?
橋本研究員:いいえ、こちらからは何も流していません。それがSCP-XXXX-JPの異常性です。気にしないでください。
D-2735:気にすんなってなんだよ...まあ、別いいけどよ。
橋本研究員:聞こえる声に特徴などは有りますか?
D-2735:えーと、なんか1人じゃなくて色んな声が聞こえてくるぜ。大人数から批判されてるような感覚だ...
橋本研究員:分かりました。では、待機を続けてください。
[02:30 - 実験開始2時間30分後]
橋本研究員:D-2735、調子はどうですか?
D-2735:...まあまあかな。でもこの声、マジでうるせえ。
橋本研究員:具体的にどんな内容を聞いていますか?
D-2735:「その歩き方はおかしい」「呼吸のリズムが悪い」「水の飲み方が汚い」とか...何やっても文句言われる感じ?最初は気にしてなかったけど、ずっと続くとイラつくわ。
橋本研究員:理解しました。引き続き様子を見ます。食事は取れていますか?
D-2735:食った。でも食ってる最中も「噛み方が下品」とか「食べるのが遅い」とか言われてよ。マジでウゼえ。
橋本研究員:了解しました。調査を継続します。
[06:00:00 - 実験開始6時間後]
橋本研究員:D-2735、状態を報告してください。
D-2735:もう勘弁してくれよ...ずっと誰かに監視されてダメ出しされてる感じなんだ。寝ようとしても「寝返りの打ち方が悪い」「寝相が悪い」って聞こえるんだぞ?
橋本研究員:まだ6時間ですよ。もう少し頑張って下さい。
D-2735:6時間!?まだそんだけかよ...クソが。
[09:00 - 実験開始9時間後]
橋本研究員:D-2735、聞こえますか?
D-2735:なんだよ...
橋本研究員:ドアを叩いている音が聞こえましたが、何かありましたか?
D-2735:出してくれよ。もう十分だろ?
橋本研究員:実験は24時間の予定です。まだ半分もたっていません。
D-2735:ふざけんな!じゃあ自分で出るわ!
[激しくドアを叩く音]
D-2735:開けろ!クソ!開かねえ...なんだよこれ...
橋本研究員:落ち着いてください、D-2735。SCP-XXXX-JPのドアは内部からは開きません。破壊も不可能です。
D-2735:は?なんだそれ...おい、マジで出してくれよ!
橋本研究員:24時間経過すれば解放します。それまでは耐えてください。
D-2735:[壁を蹴る音]冗談じゃねえぞ!出せっつってんだろうが!
[12:00 - 実験開始12時間後]
橋本研究員:D-2735、まだ起きていますか?
D-2735:[疲弊した声]...起きてる。っていうか、もう寝れねえよ。
橋本研究員:どういうことですか?
D-2735:だって...何もしなくても文句言われるんだぞ?「ただ座ってるだけなんて時間の無駄」「時間の使い方が下手」「考え方が浅い」...もう何考えても、何やっても全部否定される。俺の存在自体が間違ってるみたいな、そんな感じなんだよ...
橋本研究員:落ち着いてください。それは異常性による問題です。あなた自身に問題があるわけではありません。
D-2735:分かってるよ!...頭では分かってる。でも...心がついていかねえんだ、ずっと責められてると、本当に自分がダメな人間なんじゃないかって思えてくる。
橋本研究員:あと12時間です。半分過ぎました。
D-2735:半分...
[16:00 - 実験開始16時間後]
橋本研究員:D-2735、応答してください。
D-2735:[弱々しい声]...なんだよ。
橋本研究員:さっきから壁を殴っているようですが、怪我をしていませんか?
D-2735:...出られないなら、壊すしかないだろ。
橋本研究員:無駄です。SCP-XXXX-JPの壁は異常な強度を持っています。破壊は不可能です。
D-2735:[乾いた笑い声] 不可能…そうかよ…じゃあ俺はずっとここに…
橋本研究員:違います。24時間経てば必ず解放します。
D-2735:24時間…でもさ、本当に出してくれるのか?もしかして…俺、ずっとここに閉じ込められるんじゃ…
橋本研究員:そんなことはありません。必ず出します。
D-2735:[沈黙]...もう何も信じられねえよ。
[18:00 - 実験開始18時間後]
橋本研究員:D-2735、食事は取りましたか?
D-2735:...食べようとしたけど、無理だった。
橋本研究員:体調が悪いのですか?
D-2735:違う。食べようとすると、「お前みたいなダメ人間に食べる資格はない」「無駄に資源を消費するな」って...そう言われてる気がして...
橋本研究員:D-2735、聞いてください。それはあなたの考えではありません。異常性による影響です。食事を取らなければ体調を崩します。食べてください。
D-2735:[沈黙]
橋本研究員:D-2735?
D-2735:もう出してくれよ。頼むから...もう限界なんだ。何やっても間違ってるって言われて…俺、もう自分が何者なのかわかんねえんだよ...
橋本研究員:あと6時間です。24時間経てば必ず解放します。もう少しだけ耐えてください。
D-2735:[嗚咽]6時間...6時間も...出られない...
[21:00 - 実験開始21時間後]
橋本研究員:D-2735、あと3時間です。聞こえていますか?
D-2735:...ここから...ここから出られない...
橋本研究員:出られます。必ず出します。もう少しです。
D-2735:嘘だ...壁も壊せない...ドアも開かない...ずっとここに...
橋本研究員:D-273、パニックにならないでください。
D-2735:[泣き声]出られない...声が聞こえる...誰も助けてくれない...
[23:00 - 実験開始23時間後]
橋本研究員:D-2735、もうすぐです。あと1時間で終わります。
D-2735:[小声]もう...いい...
橋本研究員:誰に謝っているのですか?D-2735、意識はありますか?
D-2735:許して...もう...許して...お願い...出して...出してください...壊せない...開かない...ここから出られない...この声から逃れられない...
橋本研究員:[別の職員に]準備してください。24時間経過次第、すぐに取り出します。
D-2735:出して!出してくれ!お願いします!もうこれ以上耐えられない!
[24:00 - 実験終了]
[ドアが外部から解錠される音]
D-2735:出られた...出られた...[床に倒れ込む音]
橋本研究員:医療チーム、すぐに!
<記録終了>
追記:D-2735はSCP-XXXX-JPから取り出された時点で重度の精神的消耗状態にあり、自己否定的な発言を繰り返していました。医療チームによる処置後、3日間の休養とカウンセリングを経て、ある程度正常な状態に回復しました。しかし、D-2735は実験後も些細な行動に対して過度に謝罪する傾向が見られ、自己評価の著しい低下が確認されています。このことから、今後調査が行われる場合には調査時間をさらに短縮し、精神科医の常駐が必要です。
補遺XXXX-JP-1 - 異常性の詳細調査:SCP-XXXX-JP内部の精密調査により、物理的な音声発生装置は発見されませんでした。しかし、特定の周波数帯において外部からの微弱な信号が断続的に検出されることが判明しています。信号源の特定を試みましたが、世界中の不特定多数の地点から発信されているため、特定は困難であると結論づけられました。
補遺XXXX-JP-2 - 批判内容の分析:D-2735が体験した批判内容を詳細に分析した結果、それらは特定個人の思考パターンではなく、不特定多数の人間による一般的な批判表現の集合体であることが示唆されています。特筆すべき点として、D-2735が聞いた批判の多くは、「誰が言ったか」ではなく「何を言われたか」のみが強調されており、
発言主体の不在が確認されました。
補遺XXXX-JP-3 - 起源の調査:SCP-XXXX-JPの建造時期を調査したところ、20██年頃に出現したと推測されますが、建造記録や施工業者の記録は一切存在しません。周辺住民への聞き込みでは「気づいたらそこにあった」という証言が複数得られましたが、具体的な出現日時を記憶している者はいませんでした。現在の仮説として、SCP-XXXX-JPは人為的に建造されたものではなく、何らかの集合的な現象が実体化したものである可能性が検討されています。
追記:D-2735は解放後も「誰かに見られている」感覚を訴え続けています。精神鑑定の結果、異常は認められませんでした。
興味深いことに、その後実施された短時間曝露実験では、被験者全員が「以前より声の数が多い」と報告しています。
付与予定タグ: scp jp safe 精神影響 テレパシー 建造物
teiboです。初投稿につき書き方や細かい設定などが間違っている箇所が多いと思うので、ご指摘いただければ幸いです。
さて、内容についてですが、このscp自体は閉じ込められてブーイングされるというだけです。テーマとして「何をやっても批判されるSNS」を風刺しています。だから自分ではそう簡単には出られない(というか出られない)ようになっているし、補遺と追記もそれを示唆しています。現状で私が考える最も大きい問題は、「異常性の内容が薄い」ということです。部屋に入ると閉じ込められて批判される、というだけだとscpとしてのインパクトが少し薄い気がします。まあここを変えると全部書き換えることにはなりそうですが。
最後に、ここまで読み進めていただきありがとうございます。ぜひ批評をよろしくお願いします。
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
構文を除いた本文の文字数が5,000字前後か、それよりも短い下書きが該当します。
構文を除いた本文の文字数が短編と長編の中間程度の下書きが該当します。
構文を除いた本文の文字数が20,000字前後か、それよりも長い下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
任意
-
- _
注意: 批評して欲しいポイントやスポイラー、改稿内容についてはコメントではなく下書き本文に直接書き入れて下さい。初めての下書きであっても投稿報告は不要です。批評内容に対する返答以外で自身の下書きにコメントしないようお願いします。
sakusaku_sakura sakusaku_sakura 02 Oct 2025 15:39SCP-4548と異常性のテーマが似ており、かつ向こうのほうが異常性・規模・救いの無さといった要素が強いです。類似することは問題ないのですが、差別化できていないと評価は厳しくなってしまうと思いました。DVです。
×ばつ7.5mの仮設モデルルームに類似する建造物です。
外部には変電施設を偽装し、カバーストーリー「高圧危険区域」を適用し、立ち入りを制限してください。
とありますが、住宅地に変電施設があることは安全面からあまり現実的ではないように感じ、納得感に欠けました。住宅地にあっても違和感のない偽装方法に変えたほうが良いかもしれません。
内部には生活に必要最低限の設備が備わっていますが、脱出は不可能です。
生活に必要最低限の設備があることと脱出できないことに相関を感じれないため、よくわからない文章になっています。
修正案:SCP-XXXX-JP内部に人間が入室した場合、対象はいかなる手段を用いても自力での脱出が不可能となります。
また、外部からは任意に解錠できるのでしょうか?てっきり外部からも条件がない限り脱出不可かと思ってました。
調査記録
そもそも24時間に財団が拘る理由がよくわかりませんでした。目的は内部調査及び異常性の詳細の確認とありますが、それであればもっとみじかくても問題ないように感じました。いたずらにDクラスを消耗させる無能な財団のようなイメージが出てしまったの良くなかったです。また、脱出したがる姿勢に対しても罵倒されてそうな気がしますが、そういった描写がないことも勿体ないように思います。
以上です。参考になれば幸いです。
by sakusaku_sakura sakusaku_sakura , 02 Oct 2025 15:39批評ありがとうございます。SCP-4548との差別化は少し考えるのに時間がかかりそうなのでとりあえず細かいところから直させていただきました。
偽装方法
外部には工事現場を偽装し、カバーストーリー「長期改修中」を適用し、立ち入りを制限してください。
工事現場に変えました。
文章が変な箇所
SCP-XXXX-JP内部に人間が入室した場合、自動的に外側から施錠され、対象は閉じ込められます。このとき、外部からは解錠が可能です。内部には生活に必要最低限の設備が備わっています。
外部からは解錠できるという事を明記しました。
24時間実験の理由付け
事前調査記録
SCP-XXXX-JPに対する初期調査として、短時間の調査及び実験(1時間、3時間、6時間)がそれぞれ別のDクラス職員を用いて実施されました。いずれの実験においても、被験者は批判的情報の伝達を体験しましたが、精神的影響は一時的な不快感および軽度のストレス反応に留まり、解放後24時間以内に完全回復することが確認されました。これらのデータに基づき、より詳細な影響を把握するため、24時間の長期曝露実験が計画されました。24時間の根拠ができる、橋本研究員の無能感が減る、予想以上に悪化した感じが出る、と個人的には良い変更だと思いました。
SCP-4548についてですが、私の書いたものは「不特定多数からの批判」がテーマになっているのでそこを強調すれば差別化が可能かもしれません。まだ具体的には考えていませんが…
とても参考になりました。ありがとうございます。
- portal:9876005 (24 Sep 2025 04:43)