『さてめしアネックス』

『さてめしアネックス』
放浪旅と名物と...
ランドマークな旅7(終) なぜか酒屋さんを目指して
途中の紅葉風景はきれいでしたが、雨は降ったり止んだりだったのです。それもあって、あまり観光とかしてる場合じゃないなぁ...とも。とりあえず、大渕酒店へと向かいました。距離は60kmなので、割と早く着いてしまうのですが。

1ひさびさの大渕酒店

ひさびさです。駅からは結構離れているので、バイクで伺えるというのはありがたいことです。ここは一見、町の小さな酒店のようですが、店内には各地の地酒がずらりと並んでいるのです。
Xの返信で、茅ヶ崎さんからはお薦めが二種類。しかも、常連ですからそれぞれの棚の位置まで教えてくださいました。そしてそのひとつは...棚が空なのです。売り切れなのかな...店のかたに伺うと、まだありますよと奥から持ってきてくださいました。

そしてもう一本は、沖縄のめずらしいスピリッツ。これには興味津々でしたが、バイクでやってきていきなり通好みの酒を選ぶ客...店のかたから「もしかして何々さんのお知り合いですか?」、と。
本名は知りませんが、バイクも酒も大先輩なかたです。容姿などを照らし合わせて、ああやっぱりそうですね、と。
ここは駐車場もあるので、遠方からでもいい酒を選んで買いたいかたにお薦めです。

いい買い物でした。帰宅しての打ち上げが楽しみです。そしてあらためて目的地の設定...荷物が重くなってしまったし、レンタルのバイクショップに直接向かうのではなく、一旦自宅に帰って荷物をおろしてから、返却に伺うことに。
うちまでの距離は42km...復路も合計で大体100kmとなりました。あとはまあ、小雨が降ったり止んだりの中をひたすら運転して、東京へと向かいました。


自宅にバイクで帰宅するというのも不思議な感覚でしたが、荷物をおろしてから...普段は自転車で走ってる道をバイクショップへと。ショップ近くのスタンドで満タンにするのもいつものことです。
宿が取れるかどうかから始まった紅葉ツーリングでしたが、感動たくさんで楽しい二日間でした。


で、カッパ着てるしで...途中の店でお昼をというのも微妙だったのです。しかも、雨雲を避けて早めに出たので、うちには昼過ぎの到着だったのです。
さて、お昼をどうしようか...こういうときはあれです。

2帰宅して商店街のケバブ丼

商店街のケバブ屋さんで、ケバブ丼です。すぐに出来上がって、安くて大盛りで美味しいのですよ。安定の楽しさでした。
そして、お茶の時間には...

3お茶タイムに桔梗信玄餅キャラメル

桔梗信玄餅風味のキャラメルです。ここはおなじみの味わいをいろいろな商品へと展開されてますが...

4まさにあの味わい

これ、当然のことながら黒蜜にきなこの味わいで、桔梗信玄餅を思い出します。そして何だかしあわせ気分というか、こころが笑顔になりますよ。

おみやげも当たりでした。レトルトと酒については別項目で扱います。お読みいただきありがとうございました。じゃあ、あの神社で逢おうぜ!


(了)


ランドマークな旅6 どこを目指すのか
さて、翌朝。雨が気になって早めに目覚めてしまいましたが、予報によれば降っても量はそうでもないらしいのです。ただ、雨レーダーを見ると...7時ころにかなりの雨雲が速く通過するよう。その後は降っても霧雨程度のようなので、とりあえずそれから出ればいいかということに。

そして朝食ビュフェ。もともとは素泊まりプランだったのです。そして朝食は出発後にコンビニで買ったものを外でと思っていたのですが、前日の段階で雨らしいと判ってましたから、チェックイン時に朝食付きに変更できるかどうか伺ったところ、追加料金600円で付けられるとのこと。

1朝食ビュフェ

実のところ、小麦アレルギーではあまり食べられるものがないのです。パン類は全ダメですし、ご飯のおかずも揚げ物は食べられないし。ここの朝食名物に、吉田うどんがあるのです。汁椀にふた口分くらいの吉田うどんが入っていて、そこに各自でつゆを注いで各種天ぷら類をトッピング...何ならわんこそば的に何杯でも...アレルギーじゃなくても、柔らかいうどんで育った身には吉田うどん...これはうどんではないと...そこまでは申しませんが。

あと、スポーツか何かの子供の団体が入っていて、チョイスして進むのに時間がかかるわけですよ。まあわたしの普段の朝食といえばご飯と味噌汁に何か...納豆とか海苔とか漬物とか...それよりは少し、豪華になりました。

そして、部屋に戻って出発準備。どっちみち雨は避けられそうにないし、そもそも気温が低いので(=7°Cくらい)、防寒を兼ねて上下ともカッパを装着しました。
チェックアウト時には、またいつかここに泊まりたいなと思いましたよ。人里を離れてるから飲食は館内の食事処利用か自前になりますが、逆に周囲も静かですし。くつろげるのですよ。


そして結局、まずの目的地は大渕酒店としました。そうするとホテル前の道をそのまま走れば、前回走行して風景が気に入ってる県道35号線に合流できるし...まあやっぱり山の中を行くのですが、気になってた雨も霧雨程度がたまにだけだったので、風景的に気持ちよかったのです。

2たまに小雨ながら美しい紅葉

そして、この風景...やっぱりこの道...県道35号線八日市場上野原線、紅葉シーズンは最高ですよ!人家もあるので基本的には里山風景なのですが、途中でこういう光景が連続すれば...速度を落としてのんびり走る、と。
そもそも交通量が劇的に少ないのです。

3八日市場上野原戦はお薦め

この道は『ツーリングマップル関東甲信越』ではお薦めカラーに塗られつつも、"中央道・R20渋滞時の抜け道"というキャプション。確かに交通量はほぼないし、信号もほぼないので、抜け道としての需要も解りますが、ひとによってはハマる道ですよ。

そして道も途中からは県道517号から同76号で、前回同様に藤野へと。そこでR20に入るのですが、ふと...コーヒーブレイクにしようかなとか思ったのです。
都心と違ってそこら中にコンビニがあるわけではありませんが、こういうときに便利なのがGoogleマップの検索機能。進路とは反対方向ではありますが一番近いそちらに進めば...途中に"↑駐車場25台・セブンイレブン"と案内看板が。大型店舗かよ。

セブンイレブン相模原小渕店でした。ここ、駐車場が広いだけでなく、外のシェード下にテーブルや椅子があるのです。
で、入店したところ...思いもかけぬものが充実していたのですよ。

4セブンイレブンで小休止なぜかオリエンタル

ここはぎりぎり神奈川県なのですが、この界隈を訪問する観光客向けか、桔梗信玄餅と展開アイテムが充実していたのです。しかも!キャラメルなんてものも!そして相模の端っこだからか、知る人ぞ知るオギノパンの各種も!もっともわたしは小麦アレルギーですから、それらは食べられませんが。さらには地元産品なのか野菜や果物も...ここは道の駅?

そしてもっとビックリだったのが、名古屋に本社があるオリエンタルの製品陳列棚も!なぜここに?ですよね。
ここのカレーは歴史もあるし美味しいのですが、小麦アレルギーとなった今では食べられる商品も限られます。裏をチェックしながら選んだのが、台湾もののレトルト。名古屋で台湾といえばご当地名古屋名物・激辛の台湾ラーメンですが、これらはそうじゃない台湾のそれです。
魯肉飯も鶏肉飯も好きなものですから、ついつい求めてしまいましたが...山梨みやげに名古屋オリエンタルのレトルト...まあ、いいじゃないですか。
ちなみにコーヒーはカフェがどうとかのものじゃなく、ワンダの赤缶で。これ、カソリストにとってはかつて、ツーリングや旅の標準飲料だったのです。まあ単に、ツーリング仙人のカソリさんが一時期、愛飲されてたからなのですが。


相変わらず寒いし、雨は微妙だし...でもここで休憩できたことはよかったですよ。雨の中をバイクで観光して回るというのも何ですから、まだ朝の早い時間帯でしたが、あらためて橋本へと目的地を設定して、走行を再開しました。


(つづく)



ランドマークな旅5 ホテルを目指して
ホテル内には食事処もあるのですが、小麦アレルギーですから何でもかんでも食べられるというわけではないのです。立ち寄ったデイリーヤマザキは事前調査では、店内でいろいろ作っているタイプの店舗だったのですが、パンだけでなくあれもあるらしい...ありました買いました。
そして、Googleマップにホテルを設定して...そこからはもう、すぐのところでしたが。

1到着してメーターは12881km

ホテル到着。広い駐車場があるのですが、二輪はどこに...エントランスの横に、すでに大型バイクが並んでいました。
そして、メーター。スタートは12772kmでしたから、走行距離は109kmでした。

受付で手続きと説明を。建物の外観は少々の古さを感じさせるものでしたが、中はきれいでなかなか好い感じなのです。

2和室ひろびろ

今回はアウトバス・トイレの六畳和室なのですが、実際には7.5畳で広々としてました。しかも...

3床の間付きです

和室ですから、床の間が付いているのです。これ、何だかちょっとうれしいのです。まあ、何をするというわけではなく、ヘルメットを置くくらいですが。

そして、噂の大浴場へ。広すぎず狭すぎず、そして薬草風呂と普通のそれに別の薬湯も。サウナと水風呂もありましたが、わたしは苦手なので利用しませんでした。
このホテル、当たりかもしれません。

そして...

4何と浴衣には羽織付き

温泉旅館的に浴衣が用意されていたのですが、何と羽織まで!温泉宿ではおなじみかも知れませんが、わたし自身はこういう体験、へその緒を切って以来初めてでした。

5風呂上がりのビールとむきフライビンズ

食事処もあって、居酒屋的な使いかたも出来るし、小麦アレルギーでも食べられる食事メニューも多かったのですが、まあ安くはなかったのです。
で、風呂で加熱した身体を、麦ジュースで冷却。売店も充実していて、食べられそうな乾き物の中から『むきフライビンズ』というものをチョイス。やっぱり皮がないと、ちょっと物足りない感じでしたが。

6おにぎりと七賢

デイリーヤマザキで買ったのは、店内調理の『ばくだんおにぎり』です。これ、大きいだけでなく具も多いので、好きなんですよ。そして日本酒はホテルの売店で、地元山梨の『七賢』を選びました。

7ばくだんおにぎりはセコマホットシェフを思い出す

ばくだんおにぎりは、かつて夏の北海道に通っていたころの定番であった、セイコーマートの店内調理『ホットシェフ』の大きなおにぎりを思い出します。

8甘酸辛苦渋

そして、七賢は本醸造ですが、甘酸辛苦渋という名前。味わいは全部入りかよとも思いましたが...

10いい色の七賢

いい色でいい味わいの酒でした。そして、そんな話をXにポストして...明日の帰りは大垂水峠ではなく相模原経由にしようかな...そしたら橋本にある大渕酒店にも寄れるし...そんなことをポストしてたら、その酒店の常連・茅ヶ崎さんから美味しい酒の情報が。
これはもう、寄るしかないでしょう。

9七賢はツーリングマップルにも

七賢は『ツーリングマップル関東甲信越』にも、巻頭記事の酒蔵五選に登場。こういうのって何だか、縁を感じますね。

11ケーブルテレビでは子供たちの演奏会

TVではNHKがフィギュアスケート大会の中継をやっていて、昨年のツーリングでも...あ、同じ週の末になるのか。そのときは地元のCATVで農事番組を楽しんだものでしたが、都留市のそれでは『親善音楽会』という、子どもたちの音楽発表会みたいな番組をやっていました。
これが案外面白かったのですが、学校によっては少ない人数での合奏となってたり...こういうのも少子高齢化の影響なのかと思ったり。

12あれだけ山を走っても一リット少々

走っても走っても燃料計がフルのままなので、壊れてんじゃねぇかとも思って一応給油したのですが、何のことはない...やっぱり、リッター100kmの燃費なのですよ、カブのエンジンは。
あれだけ坂道を走ったにも関わらず、ですよ。頼もしいものですよ。

そして、翌日の天候を気にしながらの就寝となりました。雨模様なのですが、小雨で済みそうでもあり...局地的にえらいことになりそうでもあり...と。


(つづく)



ランドマークな旅4 神社を目指して
山を越えて走るのですが、目印として出口にある神社を目標地点として、Googleマップに記しました。
そしてその、県道509号線を走っていたのです。道沿いには家も多く、山村的な風景を眺めながら、紅葉も眺めながらの走行でした。
細い道でしたが、途中で二車線になって風景も開けたりしたのです。が、また狭くなったり...そして家々も途切れて、本格的な山道だな、と。

1林道鈴懸峠線

そう思っていたら...山の道路ではおなじみの、青い看板。県道が林道になってしまいました。林道鈴懸峠線です。林道は大好きですが、一般道とは規格が違うので、路面が凸凹だったり、道の横が深い谷であってもガードレールがなかったりするのです。

2林道もいい感じの紅葉

その分、常に気をつけながらの走行となるのですが、風景は素晴らしいのですよ。紅葉が見事でしたし、道が道だから速度も落として走っていたのですが、楽しい走行でした。
やっぱり、林道は楽しいのです。

3峠から降りていけば人家と紅葉

いつの間にか峠を越えていて下り坂となりましたが、山には付きもののゴルフ場があったり、建物が増えてきてふもとも近づいたところで、また紅葉です。
何でこんなにうれしくなるのでしょうね、紅葉って。

4石船神社

到着したのは石船神社というところですが、こちらにはイチョウの巨木がありました。急に晴れてきたので、黄色が目に眩しいですよ。
で、何やら解説板があったのです。神社の由来などが記されているのかと思ったら...

5複顔首級

復顔首級についての解説でした。何も知らずにここへ来たので、かなりの驚きです。そういうものは、その存在自体知りませんでしたから。
で...ここに書くのも何ですから、知りたい方は画像を拡大してお読みください。大きなサイズでアップしています。

6神社にお参り

護良親王(もりながしんのう)のそれであるという説は、今では否定されてるそうですが、それはともかく旅の安全を祈ってお参りしました。
この裏を通ってきたので、右手奥に見える真っ赤なカエデも目にしていましたし、何やら建物もあるというということも...

7こちらに複顔首級屋根に鬼

小さな古い社が大きな屋根によって保護されていますが、この赤い建物は聖堂といって、ここに首級が収められているとのことです。首級を守るためか、聖堂の屋根の三角の頂点には鬼の顔があります。これも大きなサイズでアップしていますので、拡大してご覧ください。

8土俵もあります

何だか突然のおどろおどろしい出会いでしたが、反対側には同様の屋根に守られた...土俵がありました。地元の祭事などを想像して、何だかこころがほっこりしました。


さてここからはもうホテルへと向かうだけなのですが、ちょっとした寄り道を設定したら...またもや山越えの道をGoogleマップから指定されました。デイリーヤマザキでの食糧調達だったのですが。


(つづく)


ランドマークな旅3 猿橋を目指して
次の目的地は県境を越えて、いよいよ山梨県突入です。

1また相模湖を渡る

まあとにかくダム湖の相模湖と、その源流である桂川...橋で行き来することになるのですが、紅葉が美しいのですよ。

2紅葉がきれいな相模湖

誰に見せようというわけでない、ダム湖の紅葉。これはそもそもダムとなる前に、湖底にはひとびとの営みがあったのです。かつては下から見上げていたであろう紅葉の山々...そんなことを思うと...

3どこに行っても紅葉

故郷とか、そういうことをつい、思ってしまいます。もう帰れなくなってしまった故郷とか、切ないですよね。
もっとも、移住先となった代替地が現在の故郷なのかも知れませんが、記憶の最奥では沈んだ地域の原風景こそが故郷なのかも知れません。


そして猿橋に到着しました。いつ以来だろうか...結構、ひさびさです。この橋は深い渓谷の両岸から支持体を伸ばして、そして最終的に橋が架かったという...大変にめずらしい橋なのです。
橋なのです...橋なのではありますが...ここで何らかのコスプレと思われる姿で撮影されてたかたがたが...モデルと撮影者と、女性二名がいたのです。
それ自体は別に責められるべきものではありませんが、橋のたもとでいろいろとポーズを変えながら...撮影者とともにその辺をいろいろと考えながら占拠...とっとと終えてどかんかい!ここに来る前にプランを固めとらんかい!

ほかの、普通に猿橋の姿を写真に収めたいかたがた...わたしもそうですよ。その皆さんが待機しているのです!あなたがたの入らない写真を、皆んな撮りたいのですよ。
まあオタクのかたがたは、ほかのかたがたなんてアウトオブ眼中でしょうし。

4待ちが入った猿橋撮影

その女性らが階段を降りて下に向かっていったのでようやく!わたしを含め待機していたみなさんが猿橋の画像を何とか出来ました。
ここ自体はかなり前に来たのですが、奇矯云々とかよりも、造形美が凄いのですよ。

5新猿橋のほうが紅葉

そして紅葉に関しては...隣に架けられている新猿橋のほうが好い感じ、と。

6桃太郎伝説

駐車場そばの飲食&みやげ店の自販機に、この地域の桃太郎伝説が。桃太郎ってそもそも...現代の感覚ではいかがなものだろうかと思うのです。春風亭百栄師匠の創作落語のそれが的を射ているのですが...

[フレーム]

まあ、今の日本人の良心では...桃太郎って結構やばいよね?とも思うのです。


さて、ここからどうしようか...まだまだ時間には余裕があります。かつて走った県道が面白かった...ここからなら甲州街道に進まずにクロスするマイナーな道でそこへアクセス...そっちにしました。
山越えの道なのですよ。そういう道が好きですし...とはいえ事前調査での、大月でのクマ目撃の話もアタマをよぎりましたが。

とりあえず、甲州街道へは右折せずに、直進してマイナーな県道へと進みました。


(つづく)


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