[フレーム]
外山トリオ、今年最後のそるぴ出演。6月には初のバラード集『The Water Is Wide~Timeless Ballads』をリリースし、10月4日には「2025さっぽろオータムフェスト」に初出演。大通6丁目(奏デリシャス)の特設ステージに外山は柳真也(b)、川合草平(ds)の地元トリオで登場。当日は27度と気候もよく、ビールや焼肉の匂い、いか焼きの音を聴きながら、多くのオーディエンスの前で気持ちよく演奏できたという。 最初のセットは、11月11日に作曲した「1111]で颯爽とスタート。続いて5/4拍子の「Pure Imagination」。その後は、2月14日にここで初演した「連打」。続いてバラード集からコルトレーンでも有名な「Too Young To Go Steady」。武蔵大学出身の関口がMCでつなぎ、大通公園で演奏した時の印象を綴った新曲を披露して終了。
後半のセットは、還暦を迎えたピアノ教師が、人生の再出発を誓った時の印象を綴った「はじまりの秋」から。続いてオリジナル、スタンダード、バラード集から2曲。最後は大通公園でも演奏、地元でも好評だった「イランカラプテ(アイヌ語の挨拶)」で締めくくる。アンコールは昨年8月に作曲、ウニを食べるために母親を連れて積丹半島まで車を走らせ、そこで見た日本海の碧さを綴ったオリジナルで終了。次回そるぴ出演は来年1月17日(土)。
【そるぴの小歴史】
今年45年目を迎えたそるとぴーなつは、ボーリングとMTBが好きな仲野尚(1952〜)さんが1980年、江古田駅の近くに純喫茶としてオープンした。3年目から夜専門となり。1990年に現在の場所に移った。演奏中の会話は厳禁がこの店のルール。初訪問者は注意されたし。

外山安樹子(p) 関口宗之(b) 秋葉雅樹(ds)

1st set:
1. 1111
2. Pure Imagination(5/4)
3. Mashing
4. Too Young To Go Steady
5. Autumn in Ohdori Park (仮)
2nd set:
6.はじまりの秋
7.When Autumn Goes
8.I'll Remember April
9.朧月夜
10.I Falling in Love Too Easily
11.イランカラプテ
encore:
12.積丹ブルー(仮)
# by makotogotoh | 2025年10月07日 04:11 | 外山安樹子
ピアノの宮腰智洋は1991年生まれ。恵庭市在住の34歳。5歳の娘をもつイクメン、家庭裁判所調査官としての顔も持つ。ベースの辻は1981年生まれの44歳。ガット弦をこよなく愛するこだわりのバッパー。ドラムの石橋正彦は文字通りのリジェンド。1947年生まれの78歳。このトリオを聴くのは2年ぶり2回目。長身の宮腰は手足が長く、ピアノの椅子は低目のセッティング。今回はバリー・ハリスだけでなくフィニアス・ニューボーン・ジュニア、モンクのレパートリーも取り入れていた。
最初のセットは、往年のバリーさんのステージを思わせる雰囲気でスタート。3曲目の「It Could Happen to You」はバラード。「Grooveyard」はウエス・アルバムを聴いて、自分のヴァージョンを作ったという。後半のセットの「Crepuscule with Nellie」はこの日が初披露。続くリズム・チェンジで一気に爆発、石橋がベテランの貫禄で渾身のソロ。トリオのダイナミックな演奏に魅了される。続くブルースもフィニアスのレパートリー。
この店には、福居良の死後、彼の音楽を知った若いファンが今も訪れている。この日も韓国、カナダなど外国人観光客も。お客さんのリクエストもあって、ラストはフル・ヴァージョンの「Mellow Dream」。完全燃焼の演奏に客席も大満足。アンコールはモンクの「Round Midnight」。短めと言いながらしっかり2コーラスのソロを取って無事終了。「このトリオでアルバムを作りたい」と語る宮腰。先輩の辻も、若きバッパー宮腰が可愛すぎるのか終演後はアドバイスを欠かさない。育児、仕事、ピアノ。サラリーマンだと突然の転勤もある。ほとんどの人は、日々の生活に追われ、時はいつの間にか過ぎていく。石橋も今は元気だが、なんせ高齢でもある。構想、日程、選曲、そして録音。まずは取り掛からないと何も始まらない。来年の今頃には初リーダー作が完成していることを期待して。

宮腰智洋(p)辻充浩(b)石橋正彦(ds)

1st set:
1. Like Someone In Love (Jimmy Van Heusen)
2. How High the Moon(Morgan Lewis) -Ornithology(Charlie Parker)
3. It Could Happen to You (Jimmy Van Heusen)
4. Groove Yard (Carl Perkins)
5. Cheryl (Charlie Parker)

2nd set:
6. Star Eyes (Gene DePaul)
7. Crepuscule with Nellie (Thelonious Monk)
8. Rhythm-A-Ning (Thelonious Monk)
9. Please Send Me Someone to Love (Percy Mayfield)
10. Mellow Dream (Ryo Fukui)
Encore:
11. ' Round Midnight (Monk-Williams)
# by makotogotoh | 2025年09月28日 04:11
記録的な猛暑もようやく終盤。今月からベースが抜け、オルガンを加えたカルテットがしばらく続く。
金子雄太は、神奈川県出身の1971年生まれ。1991年頃からBlues, Jazz, Soul, Funk系のバンドに在籍、organ,piano,keyboardを演奏。1996年に渡米、1年間セッション巡り。帰国後オルガンをメインに本格的な活動開始。オルガンユニットのAQUAPIT(アクアピット)で4枚のアルバムを発表。この日はローランドの電子ピアノを持参。岡安とは20代の頃から親交があり久しぶりの共演。
最初のセットはおなじみのナンバーからスタート。「Sonnymoon for Two」のイントロはオルガン。後半でドラムをフィーチャーし、大いに盛り上がる。4曲目はギター・ソロ。7月に九州在住のミュージシャンと2023年7月16日に54歳で旅立った野本秀一(p)の追悼アルバムを作った岡安。今月末、この曲をソロで追加で録音する。「エリントンの未発表曲です」と言われたら、そう思ってしまうような雰囲気の美しいバラード。この後テナーをフィーチャーした「Body and Soul」、遊びに来ていたベースの林煒盛を迎えた「枯葉」で終了。 林煒盛(Lin WeiShang)は、台湾台南市生まれ。国立台湾大学哲学科を卒業。除隊後に渡米、ジャズ・ベースの修士課程を経て、2002年にニューヨーク州立大学(Purchase college)で修士号を取得。大山日出男(as)と親交があり、ギターも弾く。11月の台湾ツアーでも大山と共演する。 2回目のセットは、岡安のオリジナルからスタート。タイトルは未定。ゆったりとしたテンポの爽やかなボサノヴァ。続いてオルガンの金子をフィーチャーしてジミー・スミスの名曲。「パワー系は苦手」だという金子は、繊細な演奏で本領を発揮するタイプ。20代の頃、岡安にバラードを褒めれた金子は、上品な「ミスティ」で客席を魅了。この後、再び林煒盛を迎えエリントン・ナンバーを2曲。アンコールは弟子の吹上綾(vo)を加え、2曲歌って無事終了。金子のアイドルはドクター・ロニー・スミス。注目のオルガン奏者は?という問いかけに、石垣島出身の長田信慶、Cory Henry、Bobby Floydの名前をあげた。

安保徹(ts) 岡安芳明(g) 金子雄太(org) 山下暢彦(ds)
1st set:
1. Satin Doll
2. Summertime
3. Sonnymoon for Two (Sonny Rollins)
4. Offering Flowers(花を手向けて)
5. Body and Soul
6. Autumn Leaves with 林煒盛(b)

2nd set:
7. untitled original Bossa
8. Midnight Special (Jimmy Smith)
9. Misty (Erroll Garner)
10. Just Squeeze Me with 林煒盛(b)
11. Take the A Train-Things Ain't What They Used to Be with 林煒盛(b)
Encore:
12.Song for Alice with 吹上綾(vo)
13.I'm Beginning to see the Light with 吹上綾(vo)
# by makotogotoh | 2025年09月19日 04:11 | 岡安芳明

ファン申請

(注記) メッセージを入力してください

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /