場所
このカノンにおいて舞台となる場所の一覧。世界の情勢についての概況が記されているが、詳細は事件、団体、人物等の各種項目を参照してほしい。
日本
- 東京
2017年の東京事変により、東京を中心とする南関東一帯が現実崩壊多発地帯となる。立ち入りは禁止されており、徐々に拡大しつつある様子。26年後の2043年に突如として全事象が停止し、探査が開始されだした。
- 地下東京
「地下東京」は東京の地下に張り巡らされた地下空間の全般的な呼称である。主に東京地下鉄株式会社の運営していた地下鉄道の東京メトロおよび、東京都が管轄していた東京都営地下鉄の駅と一部の路線で構成されている。また、上述の地下鉄道に加え、JR東日本の東日本旅客鉄道の一部駅なども対象となる。これらの範囲基準は、「地上への移動手段に乏しい地下東京住民が移動可能なほど隣接し合っているか」であり、駅から直接アクセス可能な建物なども地下東京の範疇である。
地下東京は、概してどこも薄暗くて狭く、温度はある程度一定であると言われている。駅構造保持力の影響であらゆる駅のライフラインが整備されていた。水や安定した光源には事欠かなかったようであり、少なくとも安定した生存が可能な空間ではあった。それぞれの駅に避難住民が定着し、定住生活を送るようになった。初期の生活では一時避難的な状態であったものの、脱出不可能性が明らかになっていくとともに定住化していった。(「ニクデンシャ属の種間形態的差異から見る進化概念歪曲現象の圧力」より引用)
- 中央新都心(旧群馬)
東京事変により首都機能を移転し、日本の新たな首都となる。新都心構想によりパラテックの粋を集めた巨大都市を構築。
- サイト-81Q5
多発する異常疾患への対処のため、2029年に群馬に設立。以後全国から異常疾患患者を集中的に移送し、その治療・収容に取り組んでいたが、ある事件を切欠に異界と化す。詳細は「団体」タブの「SCP財団」の項目を参照。
中国
- 深セン/イーステック
中国大陸に存在する"超常特区"。またの名を東洋のユーテックとも称され、低人件費により数々のパラテック産業が栄えている様子。特にその価格は脅威であり、日本のパラテック経済を追い込みつつある。
韓国
超常産業災害を要因として2007年に発生した韓国革命によって、政治体制が労働者評議会体制に変わる。
蓬莱島
財団、日本、韓国、中華民国の間で共同運営されていた人口島。島を形作る技術にはパラテクノロジーが用いられる他、政治体制である「首長創制」はバイオロイドを有権者が直接創生し、バイオロイドが首長を務めるという制度であるが、注目を集めている。(原作者のVomiter氏によると西大西洋のどこかにあるらしいです)
ポーランド
事態の発端となった土地。1998年の神格事件で南半分がまるまる消し飛び、更にはカック灰による土壌の現実性汚染が深刻。事件のすぐ後に復興活動が立ち上げられ、これによる特需がプロメテウスの起死回生の1歩となった。事件中-後にかけて世界各地から多数の要注意団体が集結し、研究や復興を行っていたことも確認されている。現在は概ね立ち直っているものの、夏鳥思想者を中心にカック灰による不当な差別を被っている。
スペイン
2015年にトンガラシ事件で多大な被害を受けた土地。神格存在と化したトンガラシ翁の影響によりスペイン国民の9割がカワウソ化。その直後の翁による補食や国内での戦闘により350万人以上の犠牲者が出た。事件後は獣人が主体となったことや伝承部族の支援により世界でも有数の多種族融和国家となった一方で、夏鳥思想過激派や人間至上主義者による不当な差別や超常テロに悩まされている。
ギリシャ
2000年にレオニディオの住民とニュンペーの一族がカオス・インサージェンシーにより虐殺される事件、「レオニディオの虐殺」が発生。それをきっかけとして「アテネ条約(ギリシャ共和国における超常主権、安全、平和及びギリシャ系伝承部族の権利保証と融和に関する条約)」が締結されるなど、伝承部族との融和政策が取られることになる。
- レオニディオ
アルカディア県の旧自治体、2011年以降は南キヌリア市の一地区。1998年のヴェール政策崩壊後は世界に先駆けてニュンペーの一族と友好的な関係を築いていたが、2000年12月25日にカオス・インサージェンシーに襲撃され、ニュンペー・住民もろとも虐殺される。
ロシア
ヴェール崩壊以前から経済が危機的な状態に陥っていたロシアでは、オリガルヒの独断によって「ロシア連邦内務省異常調査局」が設立される。異常存在を解析し、異常を用いた技術を開発することでロシアの国際的な地位を高めようとしているようである。
アメリカ
1998年のヴェール崩壊直後からSCP財団・世界オカルト連合・プロメテウス研究所とともに"メキシコ湾体制"を構築、新たな世界秩序の一員として君臨。しかしながら9.11を境として、この体制はゆったりと崩壊へ向け歩み始めた。
- マンハッタン
2001年の次元崩落テロ事件において全域が異次元に転落、悪魔を主体とする数々の異常存在・団体・人物による大規模な乱闘が繰り広げられる。最終的にはWTC 1の頂上を犠牲に大部分を奪還、基底次元へ再浮上させた後、悪魔たちと契約を結んで復興に動員させる。2011年時点ではニューヨーク市はアメリカ合衆国唯一の合法的な悪魔実体の居住・就労が認められた都市となっており、労働人口の15%が悪魔となっている。
- イエローストーン
2026年のイエローストーン蜂起においてカオス・インサージェンシーと夏鳥思想連盟を主体とする大規模テロ組織と財団の戦闘が発生。また、蜂起の撹乱のために全世界の主要都市で同時多発テロが決行された。最終的にイエローストーンが物理的に消失するという被害となった。
- スリーポートランド
アメリカのメイン州ポートランド・オレゴン州ポートランド・イギリスのポートランド島と接続されている小型宇宙であり、超常自由港市フリーポート。ヴェールの崩壊以降、既に発展している超常産業や超常コミュニティーの存在が世界から評価される。
- ボーリング
オレゴン州に存在する小さな田舎街で、異常な動物が発生するネクサス。ウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズの本部が存在する。
2019年に発生した大規模CK-クラス: 再構築シナリオにおいて、南米は大陸まるごと"正常化"された。あらゆる過去は無かったこととなり、全てはもう一度やり直さねばならなかった。過去の"正常"にすがりつく夏鳥思想連盟は大きく活動を活発化させ、正常解放軍としてパラテク企業と戦火の火花を散らしている。
コロンビア
2006年、超常麻薬カルテル"ジョン・ドゥ・カルテル"によって国内に異常麻薬が蔓延、政府が乗っ取られる。自国にまで影響が及んでいることからUIUが対処に乗り出すも、直後の10月2日に全国家・正常性維持機関からの独立を宣言、懐柔した多数の悪魔実体を利用して国家ごとオネイロイ化。夢の楽園"オルタナティブ・コロンビア"として活動するようになる。現在は首都のボゴタ上空にその幻像が浮かび上がっており、夢内はカルテルにより支配された無法地帯と化している。その特性上、2019年の大規模再構築シナリオを回避した模様。
2019CKにおいて、アフリカは大陸ごと"正常化"した。以後南米と同じく世界の辿った軌跡を追うこととなるも、同様に夏鳥思想連盟による攻勢が盛んになる。北アメリカにはサハラ夏鳥臨時軍事政府が成立するも、2025年には連合国軍に敗北する。
エジプト
ヴェール崩壊以降、「伝承部族平等法」が成立するなど伝承部族への権利保障が進められていたが、二大陸正常化に伴ってサハラ夏鳥臨時軍事政府が樹立される。
N/A。
サミオマリエ共和国
サモア独立国近郊の海底に存在する鮫人国家だったが、サメ殴りセンターによる襲撃・殺戮により国民の大半が死傷し、国家としては一度破綻している。
コモリザメ連邦
知性を持つコモリザメによる文明が作った国家。サメ殴りセンターに宣戦布告され、南シナ海戦争が勃発する。
軌道エレベーター(アース・ワン)
太平洋の赤道上に建設される軌道エレベーター。宇宙開発の足掛かりとして建設されるが・・・?
- アトリア
軌道エレベーターの建設が中止され、残された土台部分に労働者たちが住み込んで成立した独立国家。一部タイムラインにおいて成立。
ベクソン王国
(恐らく)二大陸正常化事件の"余震"としてインド洋上に出現した島嶼国。版図であったインド洋を横断する列島の殆どは失われ、その規模は諸島というべきものに縮小している。事件後数年は不安定な政治状況やテロ対策を理由に出入国管理は厳重になり一大産業である観光業もマヒしているが、プロメテウスや日系企業の進出も進みつつある。
アウター・オーサカ
通称O/O。近未来の日本国大阪府が人工小型宇宙に置いた産業奨励都市が独立して誕生した異空間都市国家。ゲニウス・ロキとして置かれた恵比寿神分霊が蛭子ライクな赤子神へと"先祖返り"したことに伴い空間全体がバグを起こし、全面的に異常化している。亜人、魔法、サイバーパンク、犯罪、混沌がスローガン。
天上の偽地面"胎盘" (プラセンタ) からは、プリセットのものを土台に建造物群が上から下へと伸びており、自発的拡張を続けている。建造物間は無数の通路や道路、ケーブルや腸管で接続され、人、物流、情報のネットワークを形成している。中心部は主に違法企業のオフィスビルから構成され、周囲にスラム街や様々な地区が存在し、多様な地獄を形成している。
O/Oは「呼び声」と呼ばれる異常現象により、様々な時代、場所、世界からの物品や知性体の招致が発生する。これは単純な瞬間移動から"異世界転生"、ポータル形成や大規模な民族移動まで様々な形態を取り、98世界と基底現実・他世界を繫ぐ架け橋としても機能する。多数の意識が集中したことでゲニウス・ロキは神的成長を進めているが、様々な文化や種族が混在したことで、もはや恵比寿でも蛭子でもない新たな混沌の神へと変貌しつつあるようだ。