伊藤正哉先生講演会
伊藤先生 3月6日に、アスベスト患者と家族の会連絡会西日本支部の皆さまのご尽力で、「アスベスト被害者の心を支えるケア」が開催されました。
わが国の認知行動療法の第一人者である国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター研究指導部部長の伊藤正哉先生が、不安、うつ、死別後の悲嘆などの辛い気持ちのしくみと、それらを和らげる認知行動療法の考え方についてわかりやすく説明してくださいました。アスベスト被害者は、不安、悲しみ、喪失、自責の念、怒りなどを長期間にわたり抱えています。
講演会の様子 アスベスト被害者向けに、心理療法の専門家からお話をしていただくのは初めてでしたが、参加者からのコメントや悩みに対して、誠実に答え、優しい言葉をかけてくださる伊藤先生に、参加者の皆さんはとても喜んでおられました。おかげさまで盛況のうちに終了いたしました。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
ニュースレター7号 「中皮腫患者家族のケアに従事するナース」のための
中皮腫ABCニュースレターを1号から最新号7号まで公開しております。
是非ご覧になってください。
中皮腫ABCニュースレター1号〜最新号
中皮腫ABCニュース7号
Pick up
アスベスト問題や中皮腫患者さんのケアをテーマに修士号・博士号を取りませんか?
研究指導はもちろん、助成金の獲得方法も支援します。研究にご協力くださる患者さんやご家族もご紹介します。関心のある方は長松にご連絡ください。
5月12日公開講座のご案内「地域で支えよう中皮腫患者さんとご家族」
オープンセミナーちらし オープンセミナー.pdf
中皮腫は化学療法中から症状が出現します。がん治療を終えて自宅療養する時期になってもほとんど在宅ケア導入されることがなく、患者さんとご家族は大変苦労されています。中皮腫ケアに訪問看護や在宅緩和ケアを導入するれば、患者さんやご家族のQOLは格段に向上し、良い時を過ごせると考えています。そこで、中皮腫患者さんやご家族の現状を広く知っていただくためにオープンセミナーを開催します。どなたでも無料でご参加いただけます。お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。
News
アスベスト被害者遺族むけグリーフケア
5月にアスベスト被害者遺族むけグリーフケアを開催しました。
グリーフケアをご専門とされている本学の小野若菜子准教授のご支援のもとではじめたアスベスト被害者向けグリーフケアは今年で4回目になります。今回は、関西の堺地区のご遺族からご要望をいただきまして開催しました。今年ははじめて、ご遺族自身の発案で、故人と遺族の写真展を同時開催しました。写真展の設営も、会場の予約もご遺族がされました。ケアを受けるだけでなく、自分たちで作り上げるグリーフケアです。嬉しいことに、去年の胸膜中皮腫包括ABCケア教育プログラムに参加した中皮腫バディナースが3名もファシリテーターとして参加してくださいました。中皮腫のケアに興味を持つナースが増えることは、患者さんやご家族にとって大きな励みになります。たくさん泣いて、たくさん笑う素敵なグリーフケアになりました。11月に中皮腫ABCケアを実践するための教育プログラムを実施し、31名の中皮腫ナースが誕生しました。8病院から参加した看護師は、胸膜中皮腫患者さんのケア経験があり、患者さんとご家族の抱える問題に対する共感性が高く、医療現場の制約を乗り越えて問題を解決しようという意欲に燃えていました。グループワークで共有された意見やアイデアは今後の中皮腫ケアに活用されることでしょう。
中皮腫ABCニュース第1号
教育プログラムの様子
11月に中皮腫ABCケアを実践するための教育プログラムを実施し、31名の中皮腫ナースが誕生しました。8病院から参加した看護師は、胸膜中皮腫患者さんのケア経験があり、患者さんとご家族の抱える問題に対する共感性が高く、医療現場の制約を乗り越えて問題を解決しようという意欲に燃えていました。グループワークで共有された意見やアイデアは今後の中皮腫ケアに活用されることでしょう。
ナース向けABCニュースレター1号_1108.pdf
「石綿肺の患者さんの語り」
新たにインドネシア語、中国語の字幕付きを公開しました。ビデオ学習
「石綿肺の患者さんの語り」
英語、タイ語、クジャラート語、タミル語、パンジャーブ語、ヒンディー語、マラヤ―ラム語の字幕付きを公開しました
ビデオ学習
中皮腫患者さんと家族のためのケアガイドーバディナースによる中皮腫包括ABCケア
文部科学省科研費基盤B16H05579「アスベストで急増する胸膜中皮腫に関する患者と家族のQOLを高めるケアガイドライン」研究班の成果として、「中皮腫患者と家族のためのケアガイドーバディナースによる中皮腫包括ABCケア」を開発しました。胸膜中皮腫ご遺族に対して調査を行い、患者さんとご家族のケアニーズを抽出し、それに対するケアをわかりやすく示しました。パイロット版を公開いたします。ご意見等ございましたら、ぜひお寄せください。
看護師向け胸膜中皮腫包括ケアガイド
新型コロナウイルス感染予防啓発ポスターを作成しました
アスベスト被害者は呼吸器感染症にかかると重症化しやすいので、新型コロナウイルス対策を促すためのポスターを作成しました。新型コロナウイルス対策に関する情報は世の中にたくさん出ているので、注目していただけるようにユーモアや患者さんの似顔絵をを交えて作成しました。アスベスト関連疾患のち用を行う病院や患者支援団体で掲示・配布していただいています
コロナ対策.pdf
アスベスト関連疾患プログラム 〜フィジー〜
途上国におけるアスベスト関連疾患プログラム2か国目となる フィジープログラムに参加しました。WHOフィジー主催で、アスベスト関連疾患研究所(オーストラリア)が中心となって、フィジー国立大学で行われました。フィジーではアスベストが輸入されたのは1年間だけでした。しかし、アスベスト製品がいつの間にか輸入されていたらしく、病院や学校、水道管にアスベストが使われていることがわかっています。アスベストはいつの間にか人々の生活に入り込んでいるから恐ろしいです。診断する技術がないので、中皮腫患者は0人です。中皮腫の手術はできず、抗がん剤の種類も限られていてエビデンスのある治療はできません。だったら、「緩和ケアがものをいう」と張り切ったら、「フィジーでは緩和ケアができる病院はない」と言われました。平均寿命は男性が60歳、女性が71歳。結核などの感染症もありつつ、NCDsの増加に頭の痛い国です。がん治療は高額だし、希少がんなどの対策をする余裕はないというのが本音だと思います。しかし! 化学療法は高額ですが、緩和ケアはお金はかかりません。WHOが途上国向けの緩和ケアガイドラインを作成しています。ぜひ、フィジーで緩和ケアを広めたいと思いました。緩和ケアの基本ができれば、それに少しプラスアルファで中皮腫ケアができます。一緒に仕事させてほしいとアピールしてきました。
アスベスト関連疾患プログラム〜フィジー〜
フィジー写真1 フィジー写真2 フィジー写真3
- ビデオ学習がご覧いただけるようなりました。
- ビデオ学習に「石綿肺の患者さんの語り」を公開しました。ビデオ学習
- 胸膜中皮腫緩和ケアプログラム教材配布資料「ナースのための胸膜中皮腫緩和ケアハンドブック」を公開しています。 LinkIconダウンロードはこちらから