2013年12月18日水曜日

高校生相手の体験発表をしました

二神です。

 県立南高校は、もう20年あまり、アルコールの害に関する学習にロングホームルームの連続2コマを当ててくれています。自助グループへの出張講義依頼は断酒連合会とAAに来るので、これもAKKこうちの活動ではありませんが、今年は昨日がその日に当たり、私は断酒連合会からの派遣という立場で行ってきました。AAは知りませんが、断酒会はもちろん本名を名乗って話します。

 連合会から4名、AAから2名が、1人1クラス(30人くらい)でまず40分ほど体験発表をし、そのあと10分ほど質疑応答、最後にパッチテストをして終わりというスケジュールでした。

 断酒会で体験発表すると「わかるわかる、あったあった」という無言のリアクションが自然に感じられるのですが、高校生相手だと、そもそも「酔った感じ」を知らない生徒さんがほとんど(のはず)です。そうすると、全然反応がないんですね。乾いたスポンジに水を注ぎこむようなもので、全然手ごたえがない。私は去年初めて参加したのですが、その時は、断酒例会での体験発表との落差の大きさに調子を狂わせ、元に戻るのに1週間ほどかかりました。

 高3というと、進学するにせよ就職するにせよ、間もなく嫌でも酒に触れる機会ができるわけで、そういう時期にアルコールの知識をつけておくことはとても大切だと思います。ただ、我々の体験発表は残念ながら「長いこと飲んだあげくの依存症」に限られ、いちばん最初の関門である「イッキ飲みの害」には至れないのですけれども、そこは別口できっとフォローがあるでしょう。

 いろいろ聞いてみると、行政がアルコール問題に熱心だったころにはあちこちの学校で同様の授業が行われていたそうです。それが、担当者が変わると温度差があり、また保健所の統合が進んで手薄になったこともあって、高知市内ではこの南高校だけが残っているということでした。(郡部に行くとまだ少し残っているそうです)。
 アル法が具体化してゆく過程はこれからですが、学校教育の場でも再びこうした啓発授業が当たり前になることを祈ります。【二神啓通】

2013年12月8日日曜日

岡山のアル法大会に行ってきました

二神です

 本会の活動というわけではありませんが、12月8日(日)に岡山で行われた「アル法の制定を願う集会改め、成立を祝う集会」には断酒会として参加しました。私の所属する高知県断酒新生会から1台に6名同乗して(帰りは別ルートで行った1名がさらに便乗)行きました。着いた時は今成さんの講演の後半くらいでした。高知の他の会の方も見かけましたし(横の連絡が悪くてすみません)、もちろん下司病院の理事長も来ておられました。

 皆さんが口々に言われた「これからが本番」というのはそのとおりだと思いますが、今はともあれ成立を喜びたいと思います。成立に尽力された皆様、本当におつかれさまでした。私個人は、猪野亜郎先生にぜひご挨拶したかったのですが、ご講演直後も失礼かと思って全体が終わるまで待っていたら、先生というか三重の方々は先にお帰りになっていました。残念でしたが、またの機会を楽しみにしています。【二神啓通】

2013年12月1日日曜日

NPO設立まで

二神です。別団体を作ろうと思い立った理由は前回書きましたが、その後NPO設立までのことを簡単に書いておこうと思います。

 1年近く前、今参加している断酒会とは別に団体の設立を考えていると周辺に表明した時、いちばん気にされたのが「新断酒会」を作ろうとしているのではないか、言い換えれば今の断酒会が気に入らないから別の断酒会を作って自分たちで運営しようとしているのではないか、ということでした。断酒会関係からもそうでしたが、何より医療機関からご心配をいただきました。アルコール依存症と取り組む医療機関(精神科の病院)には程度の差こそあれ、これまで長年築いてきた断酒会との関係があり、断酒会の院内例会を持っているところも多いですから、どこの馬の骨だか分からない新団体がウロウロすることで既存の断酒会との関係が悪くなっては困る、ということです。新断酒会設立なら腐るほど前例があり、当初はともかく長い目で見て成功したためしがないからやめておけと言われたこともありました。

 断酒会員としてのありようを変えるつもりはない。例会や研修会にはこれまで同様に一会員として参加する。もちろん新団体で例会などやらない。事例相談に至っては人的にも時間的にもやりようがない。自分たちがやりたいのは、今のところ断酒会からも行政・医療からも手がついていないニッチな領域もしくは手段での依存症啓発活動とネットワークづくりだと、繰り返し説明して回っても、どうも相手方はピンとこないことが多かったようでした。結局は「よく分からないけど、まあややこしくなりそうなことは考えていないらしいから静観しよう」と考えられたのではないかという気がします。  高知県のNPO関係の支援センターを初めて訪問したのが今年の3月11日。まったくの素人で右も左も分からないまま準備を始めました。それから本業の合間をぬってNPOセンターに見てもらいながら書類を書いては直され書いては直され(Eメールというものがあって本当に助かりました。メールが使えなかったら、きっとまだ終わってないでしょう)、やっと「県へ出してもいいでしょう」とOKが出たのが8月末。しかし、しっかり準備したおかげで(NPOセンターのTさん、本当にお世話になりました)、県のチェックはすんなり通り、すぐに2ヶ月の縦覧期間に入ることができました。  そして県から設立認証が下りたのが11月11日、認証書をかかえて法務局に行って法人登記の手続きをしたのが同14日。若干書類不備があって、登記完了の通知は19日でしたが、登記日は手続日に遡るので、14日付の登記完了です。

 それで一段落かと思ったら税金関係の届出は必須と言われ、税務署、県税事務所、市役所市民税課と3ヶ所(高知県はNPOの県税均等割分は条例で自動免除なのですが、なんか不安だったので県税事務所にも顔は出しました)回って終わったのが12月2日。自己申告とはいえ資産0円の法人に何をと思いますが、この先儲ける事業をしない保証もないので、とにかく法人ができたことは把握しておくというのが税務業務というものらしいです。ヒジョーにキビシーッ!(という財津一郎さんの口調が浮かんでくるのでも歳が知れますね)。  一方、NPOセンターからは、重要書類の整理シートや今後の運営に便利な早わかりチャートなどをセットにした「NPO法人運営ファイル」の贈呈第一号として(今回新しく作ったそうです。こんがらがる法人が多いんでしょうね)、私の職場まで届けてくださいました。

 以上が、設立までのざっとした経過です。法人年度は7月1日から6月末にしてあるので、決算まではまだ間がありますが、間に4月には市民税の減免申請をちゃんとしないと、法人税均等割月額5千円×4ヶ月(12〜3月。11月分の端数日数は切捨て)=2万円が課税されます。決算が終わったらまた書類を出さないといけません。こうした手続きは、法人がある限り、実際に払う税金はなくてもシジュフォスの石運びのごとくずっと続くわけです。【二神啓通】
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