tag:blogger.com,1999:blog-59469151673690525982024年12月19日T12:24:07.219+09:00AvokadiaKazuo Sasaki Blog kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comBlogger492125tag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-92080282316618602832021年08月15日T22:24:00.001+09:002021年08月15日T23:08:27.958+09:00スコールと青空<p class="mobile-photo" style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjbiKpGYrjjYm4b4Hrz7kDiHmFaNbXb1gjFIoJU6EiQrBfdstXFJN6zmlbJ7LzNFjbMcMItagaUPIhitsg_sHwrKIw0zKnmzqeRkJMZfXhyphenhyphencQdZ3kzqkcVQ34W3vq4JXs80sNcifscL7rQ/s1600/IMG_4167-772029.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6996647210848252130" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjbiKpGYrjjYm4b4Hrz7kDiHmFaNbXb1gjFIoJU6EiQrBfdstXFJN6zmlbJ7LzNFjbMcMItagaUPIhitsg_sHwrKIw0zKnmzqeRkJMZfXhyphenhyphencQdZ3kzqkcVQ34W3vq4JXs80sNcifscL7rQ/w274-h400/IMG_4167-772029.jpg" width="274" /></a></p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;"><br /></p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">日本とマレーシアの間には、MJHEPという、留学生受け入れの教育プログラムがある。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">マレーシアで上位5%という学生さんが、まずは日本語を徹底的に勉強する。その後、日本の大学の編入試験を日本語で受ける。配慮の行き届いた素晴らしい留学制度である。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">編入試験は、日本の大学の先生方がマレーシアに訪れて行う(その方が旅費が節約できる)。私も試験のために2度現地を訪れた。試験に来る学生さんは、みな日本への関心が高く、ピュアな感性と向学心の持ち主が多く、面接はとても楽しかった。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">試験のある11月は雨季。夕方になると突然、雷鳴が鳴り、土砂降りの雨となる。面接の声が聞き取れなくなったり、ホテルのバルコニーに濁流があふれたりもした。スコールのあとは、決まって虹と青空が出る。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">マレーシアの学生さんは、きらきらと輝く目をしていて、豊かな感性の持ち主に思えた。もしかするとそれは、現地の気候にも関係しているのかもしれない。スコールと青空。この激しくも、くっきりとした自然の中で、雨に洗い流されたような心が育まれるのだろうか。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;"><br /></p>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-4715842781526892652021年08月13日T22:39:00.001+09:002021年08月14日T11:51:38.608+09:00コペルニクス<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhQOsyBx6XDdYs-T-PLw3aCY_VykwmTY-mAEkYx15xQKxx1iP1sHIxAk0oB2ySYXDDauJNWDubr6ChjTVBU7ON643WA8L4oIcl4ZjycbrKGnyPmKPwG4KjUfTwuEYw3Hn1gvIO77OUsncA/s1280/IMG_4149.jpeg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1280" data-original-width="854" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhQOsyBx6XDdYs-T-PLw3aCY_VykwmTY-mAEkYx15xQKxx1iP1sHIxAk0oB2ySYXDDauJNWDubr6ChjTVBU7ON643WA8L4oIcl4ZjycbrKGnyPmKPwG4KjUfTwuEYw3Hn1gvIO77OUsncA/w268-h400/IMG_4149.jpeg" width="268" /></a></div><br /><div><br /></div>NHKで働いていた頃、仕事が終わらずよく遅くまで残って図面やスケッチを描いていた。夜10時すぎくらいになると、スタジオで収録を終えた先輩たちが、ひとり、ふたりと部屋に戻ってくる。みな帰る前に、決まって私の背後までやってくる。<div><br /></div><div>みな、私の仕事にひとこと批評をくれてから帰るのだ。有難いことではないか。</div><div><br /></div><div>「あー、それダメでしょ。遠近感逆でしょそれでは。下手だねー」&nbsp;</div><div>「なに描いてんの、そのパーツ意味ないんじゃない?予算の無駄」</div><div>「ひどい色だねー。やりなおしたら?はじめからやったほういい」</div><div>「ささきちゃん意外とうまいね」とか、ほめられることなんて、100パーセント、ない。</div><div><br /></div><div>だけど、先輩に声をかけてもらう、むちゃくちゃ言われる。そういうのが日常だった。むこうもこっちも、遠慮なく言い合いをしたり、批評をしたり。年齢の差なんか関係なく本気でぶつかりあう。熱いコミュニケーションがあった。いま思えば、かけがえのない経験だったかもしれない。</div><div><br /></div><div>コペルニクス先生がポーランド人とは知りませんでした。</div><div>ワルシャワの東のはずれの旧市街。大きな台座に座る記念像があります。どこから見ても堂々としていて美しい。</div><div><br /></div><div>それはそうでしょ。</div><div>地動説を発見した人。世界観をひっくり返した、人類の大先輩。</div><div>夢のまた夢とは知りつつ、コペルニクス先輩みたいな大偉人と飲みに行って語り合えたら... どんなに面白いことだろう?「ほんとに地球は丸いんですか?」とか聞いてみたい。 ド緊張してなにも話せないとは思うけど。</div><div><br /></div><div><br /></div>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-78243361762030909582021年08月11日T22:03:00.001+09:002021年08月11日T22:32:40.361+09:00若いときは<p class="mobile-photo" style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg1uQG1Qh_Bde9wE9GoZ5GRZottpAfcBlEFiHk4J0Deh19mzRIN0GbGUwPpE4Gk8ek3ovOkBattdNLxn888X3Cn9xnE6U6dPWeJYXuQ-JVmsTNZeC7qwCUrsEWmttt9HsBKv0cHMS8VidE/s1600/IMG_4141-725762.jpg"><img alt="" border="0" height="269" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6995157520315540690" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg1uQG1Qh_Bde9wE9GoZ5GRZottpAfcBlEFiHk4J0Deh19mzRIN0GbGUwPpE4Gk8ek3ovOkBattdNLxn888X3Cn9xnE6U6dPWeJYXuQ-JVmsTNZeC7qwCUrsEWmttt9HsBKv0cHMS8VidE/w400-h269/IMG_4141-725762.jpg" width="400" /></a></p><div><br /></div><div>「若いときは、失敗をおそれずにチャレンジしなさい」</div><div><br /></div><div>大学でよく使われる台詞のひとつです。大人の世界の一員になったあとで、大きな失敗をすると大変なので、若いうちに(社会に出る前に)たくさん失敗しておきなさい。私もそのとおりだと思うので、似たようなことをよく言うかも。学生さんたちへの老婆心というやつです。</div><div><br /></div><div>ところがこういう言い方もある。</div><div>「失敗を若さのせいにしてはいけない」</div><div><br /></div><div>若いからといって甘えずに、自分の行動には責任を持ちなさいという意味か。どちらにせよ、若いということは大変なことなのだ。世間のルールもわからず、物事の道理もわからず、それでも正しく生きなければならない。私が若かった頃は、もう少しおおらかだったような気がするんだけど...</div><div><br /></div><div>このスケッチは、ポーランドの南端の街「チェシン」の道です。私が滞在していたホテルから、シレジア大学のキャンパスに向かうのに毎日通った道です。全面的に石畳なので、歩くと足へのショックが大きい。しばらく足の痛みが続きました。</div><div><br /></div><div>この道の先にある教室の学生さんたち。</div><div>ポーランドで育った彼らは、なんだかとっても大人でした。</div><div>なぜなのか?どこが違うのか?</div><div>いまも考えています。</div><div><br /></div><div><br /></div><div><br /></div><div><br /></div>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-66771104643990224222021年08月10日T22:34:00.001+09:002021年08月10日T23:39:37.756+09:00ロールキャベツ<p class="mobile-photo" style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgfl__wPF7kzZXvq_TM1q5G0v8DD8Hl4ez8VHcYSSlCKwzjg_VO5fo-b9mOKHfqGUQCkLsoUHcMTZcW0qEvOjdxh3Q-HALb9he9qe5KUPjd15W_AqT8zZ8PLSSJE4jT8s41-MVluu-urlU/s1280/IMG_4121.jpeg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="869" data-original-width="1280" height="271" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgfl__wPF7kzZXvq_TM1q5G0v8DD8Hl4ez8VHcYSSlCKwzjg_VO5fo-b9mOKHfqGUQCkLsoUHcMTZcW0qEvOjdxh3Q-HALb9he9qe5KUPjd15W_AqT8zZ8PLSSJE4jT8s41-MVluu-urlU/w400-h271/IMG_4121.jpeg" width="400" /></a></p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;"><br /></p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">昨年のいまごろはゴートゥ・キャンペーンなどもあって、感染に気をつけながら少しは旅行気分を味わうことができた。それにくらべると今年の夏は、ただただ暑いばかりでどこへも逃げ場がない。たまった仕事がはかどるなぁー、なんて思っていたのも先月までのこと。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">オリンピックも終わってしまって、取り残されたようなこの猛暑。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?</p><p class="mobile-photo" style="text-align: left;">このロールキャベツを群馬のホテルで食べたのは2018年の8月のことです。遠出しておいしいものをいただくなんてことは、しばらくはおあずけになりそうですね。夏休みの宿題の合間に、すこしは時間あるので、自分で作ってみますかねー。ひさしぶりのブログ投稿でした。</p><p class="mobile-photo" style="text-align: center;"><br /></p>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-83739595361415390882020年10月12日T22:18:00.000+09:002020年10月12日T22:36:39.678+09:00器を選ぶ<div dir="ltr"><p></p><div style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqyGdJfOTLOU3QTNUth-zozgUpjQqIZx5t81nzpWmPLE98Mi3MHLoqD2TfrlMBuxOCSjXIipXS6xKhosQ5AsLAHwtB0iZxGY6AJkHTp-aS2yJXnrlLQM2krT3624Tp3oQ9T7jz2D5savg/s1600/a8d6c2d3fba6f0a0e8e2f4b63e47db78-740787.jpeg"><img alt="" border="0" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6882722641780669730" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqyGdJfOTLOU3QTNUth-zozgUpjQqIZx5t81nzpWmPLE98Mi3MHLoqD2TfrlMBuxOCSjXIipXS6xKhosQ5AsLAHwtB0iZxGY6AJkHTp-aS2yJXnrlLQM2krT3624Tp3oQ9T7jz2D5savg/s320/a8d6c2d3fba6f0a0e8e2f4b63e47db78-740787.jpeg" /></a></div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;">NHK時代からの恩師であるH先生は、なかなかの食通であり、全国各地の老舗料亭をご存知である。ある時私は、同僚とともに京都の下鴨茶寮に連れていっていただいた。人生で初めてご馳走になった本格的な懐石料理のことは忘れられないが、その時に女将から聴いた話が、とても味わい深く思い出される。</div> <p>「うちでは、板前さんたちには、いつも美術館などで勉強させてます」</p> <p>「なるほど、料理は具材の配色やバランスが大事だからですか?」と軽く返してしまった私を諭すように、女将はさらに話を続けた。</p> <p>「いいえ、料理の配色も大事ですが、それよりもっと大事なのが器を選ぶ感性なんです。料理を引き立てるだけでなく、お膳の組み合わせや順番で、お皿やお椀を選ぶ眼を養って欲しいのです」</p> <p>当時NHKで、映像デザインの仕事に携わっていた私にとって、まさに「眼から鱗」であった。お客様に食べていただく料理そのものも大事だが、それを載せてお出しする器を選ぶこともさらに大事。テレビ番組の内容が料理だとすれば、私が担当する「デザイン」はそれを載せる器のひとつではないか。「あんたはんは器を観る眼を待ってはりますか?」と聞かれているようで、恥ずかしい気持ちになったものだ。</p> <p>京都という古都には、古くから伝わる伝統があり、それはまさに生きた教科書なのだ。まさか、これがH先生の策略であったとは思わないが、美味しい料理を味わいつつも、テレビ局デザイナーとしての自分を振り返り、勉強させていただく機会となったのである。</p><p></p></div><div dir="ltr"><br /></div>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-80608582506251662772020年10月03日T20:54:00.001+09:002020年10月03日T22:34:13.470+09:00一本道の向こうに<div dir="ltr"><p></p><h1 style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPPohe9LExnHr0LmDBudlu76WQe7GsWQhMPqH_RPEPbs1iJfVjwUYAQReSZ-FNQFf_MvSCNMPiNtABshn1q9NwXMlXHYP-ou1YTIRcAqZ7W21uSrk8KgGPQPwpOYlcesiuLYFRUHhTg2I/s1600/876b7afe1d5be191d4c74488ef4f6f3d-762692.jpeg" style="font-weight: normal;"><img alt="" border="0" height="320" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6879361061088019474" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPPohe9LExnHr0LmDBudlu76WQe7GsWQhMPqH_RPEPbs1iJfVjwUYAQReSZ-FNQFf_MvSCNMPiNtABshn1q9NwXMlXHYP-ou1YTIRcAqZ7W21uSrk8KgGPQPwpOYlcesiuLYFRUHhTg2I/w220-h320/876b7afe1d5be191d4c74488ef4f6f3d-762692.jpeg" width="220" /></a></h1> <p>中央本線は新宿から塩尻まで伸びる長い鉄道である。千葉県から八王子まで通う私だが、八王子から先はなかなか行かない。ときどき「動物と衝突したため遅延」という表示が出る。遠く信濃の国まで繋がっているのだ。だが普段はその実感はない。</p> <p>しかしある時、それが実証された。新宿から「あずさ号」に乗り、八王子で下車した私は、うっかり隣の席にジャケットを置き忘れてしまった。主人に見捨てられた彼は、その後一人で松本駅まで到達したらしい。親切な駅員さんの手で紙袋にいれられて、数日後に彼は、うかつな主人の元に戻ってきた。確かにこの長い線路は信濃の国まで繋がっている。</p> <p>遠く伸びる一本道を見ると誰もがその先の世界を想う。<br /> 一本道は未来や過去といった時間のイメージにも繋がる。</p> <p>この「長い一本道」の心理的効果を見事に使った映画がある。「第三の男」と「ペーパームーン」である。どちらもそのエンディングに印象的な「一本道」が登場する。(いずれも珠玉のモノクロ映像です。)前者は、ウィーン郊外にある墓地の枯葉舞う並木道。後者はアメリカ中部ミズーリ州の茫漠とした原野を横切る曲がりくねった道。</p><p>いずれのシーンも、物語のドンデン返しの最後に忽然と登場するところが実に効果的。あまりの展開に心を揺さぶられて我を忘れていた観客は、最後にもう一度、ここでじっくりと物語を振り返り、主人公たちの行末を想う。監督が最後に用意してくれた、とても贅沢な時間だと思う。映画はこうでなくちゃね。</p> <p>私も時には、想像上の一本道をみつめて自分の人生という物語を振り返ってみよう。その一本道のずっと向こうにいつか、もう一度会いたい人たちの姿が見えるかもしれない。</p></div>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-5219888806613601722020年09月29日T22:23:00.001+09:002020年09月30日T04:44:03.693+09:00素晴らしい世界へ<div style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi7d9kh3QYDrWcCxU8U_zRys5_80nlo_E_YDm-dBwiHYMY8X3Gb8Ngdv_WeXZBO3G-YkJdgXcZlOCdJSYmB8J4A57Vk43qg6c8sTurvwuif7cDOLYbpAuZYg7Q9znuzLexX5bc5tw4HTCU/s1600/2020-09-29+22.20%25E3%2581%25AE%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25BC%25E3%2582%25B7%25E3%2582%2599-731365.jpeg"><img alt="" border="0" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6877899777675958786" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi7d9kh3QYDrWcCxU8U_zRys5_80nlo_E_YDm-dBwiHYMY8X3Gb8Ngdv_WeXZBO3G-YkJdgXcZlOCdJSYmB8J4A57Vk43qg6c8sTurvwuif7cDOLYbpAuZYg7Q9znuzLexX5bc5tw4HTCU/s320/2020-09-29+22.20%25E3%2581%25AE%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25BC%25E3%2582%25B7%25E3%2582%2599-731365.jpeg" style="width: 219px; height: auto;"></a></div><div><br></div><div><br></div>この古い建物はポーランド南端のチェシンという街にありました。「聖ニコラス ロタンダ教会」といって、ポーランドの円形建築で最も古い教会です。20ズォチ紙幣(600円くらい)の裏面に印刷されています。12世紀くらいのものといいますので、ちょうどポーランド民族がキリスト教に改宗して、ヨーロッパ文化圏の仲間入りした頃のものです。<br><br>その頃、ポーランドという国は、強力な統治者の登場によって、一気に大国へと統一されていったそうです。それまで沢山の部族に分かれていた人々は、民族同士が混じり合ったり競い合ったりする時代に翻弄されたことでしょう。いまこうして、小高い丘に静かにたたずんでいる丸い建物は、黙ってその当時のことを思い浮かべているようです。<div><br>いま、私たちもいわゆるコロナ禍に巻き込まれて、大変な変動の波に揉まれています。この秋の大学も、いわゆる通常の授業への復帰とオンラインとの間で揺れ続けることでしょう。ポーランド民族が知らず知らず、大国が武力で覇権を争いあう時代に巻き込まれていったように、私たちもなにか未知の時代に押し流されているのでしょうか。<br><br>いまから1000年後。私の子孫は2020年を振り返って何を見つけるのでしょうか?<br><br>ヨーロッパのキリスト教徒は、この石造りの建物に彼らの痕跡を残しました。私たちが現代に築き上げた財産といえばどうでしょうか。YouTubeもzoomもNetFlixもブログもオンラインゲームもAI将棋も、えーと、そしてGAFAも?... すべてがデジタルデータです。 トーク履歴を引き継げなかったLINEみたいに消えていたらどうしましょう。 でもまあいいか1000年後のことは。ただ、できることならば、信じられないほど素晴らしい世界へ進化していてほしいものですね。<br><br><br></div>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-1562385228265147172020年09月18日T23:41:00.006+09:002020年09月19日T00:05:03.190+09:00前にも来たことがある<p>&nbsp;</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjMaGd3Evb05Al6S9qLBWopMj_-e1d6j0WwHa7i6_zUdjcHkagKea9slWZn1t1MaVP1lZd8C3czsn1DcqK6DKiMZYEHEPhL-n7LQQcLIPB60Cc7cY0NX41zMyZAz-Dxdjri8QAwU_I0bmw/s1280/IMG_0094.jpeg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1280" data-original-width="887" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjMaGd3Evb05Al6S9qLBWopMj_-e1d6j0WwHa7i6_zUdjcHkagKea9slWZn1t1MaVP1lZd8C3czsn1DcqK6DKiMZYEHEPhL-n7LQQcLIPB60Cc7cY0NX41zMyZAz-Dxdjri8QAwU_I0bmw/s320/IMG_0094.jpeg" /></a></div><br /><p></p><p>一昨年の秋にある学会で訪れた台南の商店街です。水彩と色鉛筆で描いてみました。こうして見ていると「ここに、もう一度行きたい」という気持ちが湧いてきます。そして、いつか必ず行ってしまうと思います。</p><p>きままな旅が好きな私ですが、旅の歩き方に変な癖があります。二回以上訪れた街で、前に行ったことのある場所に行ってしまう。せっかくの二回目なんだから、新しい場所を開拓して、見聞を広めればいいものを、わざわざ行ったことのある場所に行く。なんなら、ホテルもわざわざ同じところに泊まったりします。</p><p>京都もプライベートや仕事でずいぶん行きましたが、ひらがなのお稽古のように同じ場所をなぞることがあります。どこからスタートしても、結局は木屋町通りにたどり着き、一条から五条まで歩いてしまう。せっかくロンドンに行っても、もったいないことに同じところばかり行ってしまいます。「そこが以前と変わらずにいまもそこなのか」点検しているみたいです。ときどき「自分は何をやってるんだろう」と思います。</p><p>「デジャヴ」という経験ありますよね。あの感覚が好きなのかもしれません。</p><p>老境に近づいてきて想うのですが、もしかすると私は、人生でも同じことをしているのかもしれない。そこそこ長い時間生きてくると「人生のどこかで見た景色」に出会うことがちょくちょくあるのです。「これって前にやったよね 」という感覚です。</p><p>そんなことをぼんやり考えていたある日、高水裕一先生の「時間は逆戻りするのか」という本を読みました。基本的には宇宙物理学の本なので、わからないところも多かったのですが、「ほんとその通りだよー!」と思う箇所もたくさんありました。特に気に入ったのはこの話です。最新の物理学の理論によると、私たちが生きているこの宇宙は、既にこれまで「49回」も繰り返されてきた可能性があるというのです。</p><p>ほらね。やっぱり、また同じところに来てたんです。</p>kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-26284015994626024072020年02月17日T20:39:00.002+09:002020年06月21日T11:09:02.172+09:00二番目は必要ですか<div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjNpSWHZaYezj8u98Vfh8fhGWzMwRUJLa03aWgdUZ0CTtgEf5am41rx6EbJDWABHKH4oxU0OP_ix85FlCUmanXuteBkyY5WikuV_vhk_UOVXI47Uleapk0uVT34ZZEfI-w293jEeGSgEsY/s3194/pict.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="3194" data-original-width="2265" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjNpSWHZaYezj8u98Vfh8fhGWzMwRUJLa03aWgdUZ0CTtgEf5am41rx6EbJDWABHKH4oxU0OP_ix85FlCUmanXuteBkyY5WikuV_vhk_UOVXI47Uleapk0uVT34ZZEfI-w293jEeGSgEsY/s320/pict.jpg" /></a></div><div style="text-align: center;"><br /></div></div> <div> 「二番ではダメなんですか?」というフレーズが、一時期流行となりました。私の答えは「二番も大事」と決まっています。特に、映画の撮影では絶対にそうなのです。</div> <div> <br /></div> <div> 映画のオープニングタイトルで、クレジットされるのは、監督、カメラマン、編集マン、作曲家、キャスティングディレクターなど「一番メインのスタッフ」と決まっています。ところがエンド・クレジットをよく見ると「二番目」の人たちの名前も載っているのです。お気づきだったでしょうか?</div> <div> <br /></div> <div> その二番目の人たちは「セカンド・ユニット( 第二班 )」と言って、メインのスタッフが撮影する余裕の無いシーンを担当するのです。遠方の海外ロケや、俳優が登場しない情景シーンなどを担当することが多いです。</div> <div> <br /></div> ジョージ・ロイ・ヒル監督の名作「明日に向かって撃て」でも、その第二班が活躍しました。第二の監督の名前は、ニッキー・ムーア、第二のカメラマンは、ハロルド・ウェルマンと言って、メインのカメラマンである、コンラッド・L・ホールの親友です。<br /> <div> <br /></div> <div> この映画で彼らが担当した仕事が、実はまさにオープニングタイトルの映像だったのです。ブッチ・キャッシデイとサンダンス・キッドが活躍した時代の列車強盗のシーンを、古びたクラシック映画のテイストで撮影しました。悲しげなトーンのピアノと、この映像の組み合わせがあまりに良くて、肝心のメインスタッフのクレジットが頭に入らないくらいです。</div> <div> <br /></div> <div> 私自身は、実はこのオープニングタイトルは、何か昔の映画のフィルムを拝借して作ったものとばかり思っていたのですが、最近これが、セカンド・ユニットによって新たに撮影された映像であったと知りました。騙されるほど、よくできたクラシック映画のシーンですし、メイン監督のジョージ・ロイ・ヒル監督もとても気に入っていたとか。</div> <div> <br /></div> <div> 「明日に向かって撃て」では、このように本編とテイストを別にする挿入シーンがいくつかあって、それが映画全体を引き締めて、いい意味での気分転換となっています。「雨にぬれても」の挿入歌で有名な自転車シーンもその一つで、ともすれば悲劇的なトーンになりそうなこの作品に、永遠に消えない明かりを一点灯しています。「第二のチーム」が残した映像も、あちらこちらでこの映画を引き締める役割を果たしています。</div> <div> <br /></div> <div> 撮影賞も含めて、アカデミー賞を三つも受賞したこの作品ですが「二番目」のクルーの働きがなければ、ここまでの名作にはならなかったはずです。「二番目」あっての「一番目」だったのです。だから私は明言できるのです。「二番目こそ重要だ」と。</div> <div> <br /></div> <div> それに、一番とか二番とかいう序列も、そもそも競争社会に慣らされた人間が、狭い視野で勝手に考えているだけのことかも知れませんね。宇宙的な尺度で見渡せば、十番目だろうが、何百番目だろうが関係ないのでは?星たちが明るさを競い合ってるなんて聞いたことない。みなそれぞれに重要な役割と価値を持って輝いている。</div> <div> <div> <br /></div> </div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-75818046933569659472020年02月04日T13:09:00.001+09:002020年02月17日T21:45:06.702+09:00時代に取り残される<div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjxlXTWHa3SNpmAM7xbRPg_-lBHk6uVbFG8Ouc728TFsQUnn7oy4j9PisnqlP-VPxOPv6V8VAAPCmujW3a0VcFZq5KUGrOXlR0KmYeIgHZnZdSOSeh0b_8lCBLF1EpNgmbFHoTo0jcZHNA/s1600/IMG_9043-791073.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6789438746480842322" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjxlXTWHa3SNpmAM7xbRPg_-lBHk6uVbFG8Ouc728TFsQUnn7oy4j9PisnqlP-VPxOPv6V8VAAPCmujW3a0VcFZq5KUGrOXlR0KmYeIgHZnZdSOSeh0b_8lCBLF1EpNgmbFHoTo0jcZHNA/s400/IMG_9043-791073.jpg" width="272" /></a></div> <div> <br /></div> 「取り残される」 <br /> <br /> 実に人を不安にする言葉ですね。周囲の仲間や家族がどこかに行ってしまって、たった一人になってしまうイメージ。子供の頃に何度か見た怖い夢。現代社会のストレスの中にも、何かに取り残されてしまう恐怖のようなものがあるのではないでしょうか。<br /> <div> <br /></div> <div> 現代社会では、常にどこかで何かが取り残されていきますよね。私たちの生活を便利で快適なものにする技術進歩が、常に何かを追い越し、何かを過去のものとして捨て去っています。</div> <div> <br /></div> <div> スマホが全世界に普及して、電話ボックスも公衆電話もいつのまにかどこかへ消えてしまった。カメラもデジタルになってフィルムも入手できなくなりました。ラジオやテレビもいずれはネット配信にその座を明け渡し、貨幣ですら姿を消してしまうのかもしれませんね。</div> <div> <br /></div> <div> うかうかしていたら「あなたのやり方は古い」とか「あなたの価値観は現代には通用しない」とか言われて、私自身も時代に取り残されてしまいそうです。バージョンアップを忘れたアプリみたいに。</div> <div> <br /></div> <div> でもよく考えてみたい。このような技術進歩に伴う変化や、価値観の転換というものは、結局は人間社会の勝手な都合で起きているに過ぎないのかもしれない。</div> <div> <br /></div> <div> その証拠に、目を上げて野原を見れば、そこには昨年と変わらず、黄金色の落ち葉が秋の陽を受けて輝いています。青い空をバックに白い雲が流れていきます。季節によって変転しつつも自然界の営みと本質は、何も変わっていないのです。</div> <div> <br /></div> <div> 時代に取り残されると言っても、人間が自分で自分を追い越し、過去の自分を否定しているだけ。思えば、人間は勝手に苦労を背負いこんで、それと闘っているだけなのかもしれません。</div> <div> <br /></div> <div> もっと気楽にのんびりと、バージョンアップもほどほどではいかがでしょうか。人類が地球の上で何を成し遂げたところで、大宇宙に流れる悠久の時の前では、ちょっとした誤差程度なのかもしれないし。</div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-82692540672661840842020年01月27日T23:05:00.000+09:002020年01月28日T05:27:21.096+09:00ショーウィンドウ<div style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjmrsKrsziCPyhwLKvq5SPJgt8XpLoNq0rx5ZDBg9Swht4xphwLV6ZKWz8UJooQR4bOd5johbLfeZwTQjxHS-pCoDLqpFIxziCC6lt48QhYxV6NszJrCDcF4f_2fuqY7EcOtFFnSlEl70/s1600/IMG_8987.jpeg" imageanchor="1"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjmrsKrsziCPyhwLKvq5SPJgt8XpLoNq0rx5ZDBg9Swht4xphwLV6ZKWz8UJooQR4bOd5johbLfeZwTQjxHS-pCoDLqpFIxziCC6lt48QhYxV6NszJrCDcF4f_2fuqY7EcOtFFnSlEl70/s400/IMG_8987.jpeg" width="275" id="id_4e18_6ba9_24d3_8f0b" style="width: 275px; height: auto;"></a></div> <div style="text-align: center;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> ショーウィンドウというものは「ショー」というくらいだから、お店の品物を展示して見せるためのもの。でもこの絵のように「これでもか」と品物を詰めて並べたウィンドウには時々驚かされます。</div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> 古い石造りの建物にむりやり開けたようなドアとウィンドウ。しかたなく、こんな詰め込みになってしまうのでしょう。ヨーロッパの古い街角で、よく見かけるスタイルですが、日本で見たらこれは質屋さんかな。</div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> このお店はいわゆる金物屋。時計やら工具やら小物がいっぱい並んでいるだけなのですが、遠くから見るとなんだか博物館のようです。前を通るたびに、ついつい惹かれて近寄って見るのですが、結局一度も中には入りませんでした。</div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> でも、外から見ただけでこのお店の「気持ち」がわかったような気もします。</div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> 人間にもこんなウィンドウがあったらいいかもしれない。通りすがりの人から「いい心がけですね」とか「すごいもの持ってますね」とか覗いてもらえます。</div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">(挿絵は、ポーランドの小都市チェシンの裏通り)</span></div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: left;"> <br></div> <div style="text-align: center;"> <iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=kazuosasaki-22&amp;language=ja_JP&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=4767808820&amp;linkId=eded32f3996cb0ff99c8dc1ebdd1898a" style="height: 240px; width: 120px;" id="id_b6b_7600_b1e6_c503"></iframe></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-29404270884711697862020年01月24日T10:00:00.000+09:002020年02月20日T14:06:18.003+09:00楽しきと思うのが<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixChYOhPjIhD6raXb1gcf3D_S9oIfvMXQMn4Ljt1ugdbNDxD6glh3jBlOWht765wHtwfjWeK-cSVFagv4Z6K6j7HOOw5ePP_UBTq_tF9OsFi7KkyP5lrgh7azHPD0eR8DXUyxliFH2lpE/s1600/IMG_8950.jpeg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1600" data-original-width="1107" height="320" id="id_fb38_75b4_ba1f_8da8" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixChYOhPjIhD6raXb1gcf3D_S9oIfvMXQMn4Ljt1ugdbNDxD6glh3jBlOWht765wHtwfjWeK-cSVFagv4Z6K6j7HOOw5ePP_UBTq_tF9OsFi7KkyP5lrgh7azHPD0eR8DXUyxliFH2lpE/s320/IMG_8950.jpeg" style="height: auto; width: 221px;" width="221" /></a></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> うちのトイレにかかっている「べんぞうさまカレンダー」には、毎週ひとつだれかの金言が載せられています。それを見るのが楽しみですが、ときどき「おやっ?」と思うことがあります。例えば、寛政の改革で有名な松平定信の言葉。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 楽しきと思うのが</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 楽きの基なり</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 松平定信</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> こんなのは、ちょっと意表をつかれた気がします。腐敗した賄賂政治を立て直した堅物政治家かと思いきや、粋な言葉を残されたものです。なにごとも楽しんでやらなければいけない。そうですよね、むしろ、こういう考え方ができたからこそ、天明の大飢饉から藩政を立て直す難事業をやりとげられたのですね。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 一方で、先週のNHKラジオ講座では、こんな言葉が紹介されていました。「ピーターパン」の原作者でもある、<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%AA%E3%83%BC">J.M.バリイ 氏</a>が残された言葉です。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> できれば何かほかのことをしたいと思わない仕事は、本当の仕事ではない。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div style="font-family: &quot;helvetica neue&quot;; font-stretch: normal; line-height: normal;"> Nothing is really work unless you would rather be doing something else.</div> <div style="font-family: &quot;helvetica neue&quot;; font-stretch: normal; line-height: normal;"> James Matthew Barrie</div> <div> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 「家に帰って寝てたほうがまし」とか「こんなの早く終わってゲームしたい」とか思うくらい大変でないと、それは本物の仕事ではない。仕事はツラくて当然ということですね。現代にも通じるポイントを押さえた、いい言葉ですね。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> でも、このふたつの金言格言を並べてみると、おたがいに矛盾して聞こえます。はたして仕事というものは、楽しいものなのか? 辛いものなのか? わからなくなってきたので、無作法ながら、ふたつの言葉を足し算してみますね。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 本当の仕事というものは「早く終わって別のことしたい」と思うほどツラい。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> しかし、それでもそれを楽しんでやることが大事である。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> あら?</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> なんだか自虐的な話になってしまいました。これではまるで企業戦士向けの標語ですね。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 失礼いたしました。この問題はまだまだ考え続けなければならないようです。</div> <br /> <br /> <br /> <div style="text-align: center;"> <iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=kazuosasaki-22&amp;language=ja_JP&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=B07XFKWBZS&amp;linkId=460e1a7e3dc01a1870e04ab4bda7ec3a" style="height: 240px; width: 120px;"></iframe></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-30116545466284711532020年01月22日T19:38:00.001+09:002020年01月27日T23:56:47.181+09:00時間が存在しない場所<br /> <div style="text-align: center;"> </div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi033jboVwdj0cl7eZ1J00bIxHGmlXDXKYLvTaX936VR4BDIW1vWz5y6GEjYh37Ajs8PttM8N32q6GT01vHUxm0aeKDl_3LyvaL1R5dPHDTkwsU1Nd8dHI8IoxVdFvg7BW7tn7Z8POPEvY/s1600/a62c52d48344056d829ae34d1384dc30-711298.jpeg" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img alt="" border="0" height="320" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6784714795652674962" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi033jboVwdj0cl7eZ1J00bIxHGmlXDXKYLvTaX936VR4BDIW1vWz5y6GEjYh37Ajs8PttM8N32q6GT01vHUxm0aeKDl_3LyvaL1R5dPHDTkwsU1Nd8dHI8IoxVdFvg7BW7tn7Z8POPEvY/s320/a62c52d48344056d829ae34d1384dc30-711298.jpeg" style="height: auto; width: 232px;" width="232" /></a></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"> <br /></div> <br /> 寺院の庭。ここには動くものがほとんど無い。すべててが静かに佇んでいる。動きといえば時々訪れる小鳥たちか池の鯉の影ぐらい。響きといえばは水のせせらぎか鹿威しの音。石も草木も苔むした門もただ静かに黙っている。そもそも、まるでここには「時間」そのものが存在しないようだ。<br /> <br /> アクションと喧騒のアミューズメント・パークとは別世界。映像と音響が五感をゆさぶる映画館とも対局の空間である。過剰な表現で描かれた想像世界にひたるのも楽しい。しかし興奮の記憶や感情も、いつかははかなく消えていく。<br /> <br /> カルロ・ロベッリという物理学者の「時間は存在しない」という本によると、この宇宙には、そもそも時間など無いのかもしれないとのこと。すべては、物質世界に生きる私たち人間が感じているものに過ぎない。つまり気のせいだと。<br /> <br /> 寺院の庭のような場所が素晴らしいのは、私達をいつのまにか深い内省に導いてくれること。難しい理屈を知らなくとも、先端的な物理学者の理論に匹敵する真実に、私たちを近づけてくれる力を持っているのだ。<br /> <div dir="ltr"> <br /> <span style="font-size: x-small;">(挿絵は、北鎌倉の円覚寺の境内です)</span><br /> <span style="font-size: x-small;"><br /></span> <br /></div> <div style="text-align: center;"> <iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=kazuosasaki-22&amp;language=ja_JP&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=4643940484&amp;linkId=d2820f9a3e3cfd5c8116f05d9c437f98" style="height: 240px; width: 120px;"></iframe> </div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-54749785338147533622019年08月31日T23:49:00.000+09:002020年01月27日T23:58:50.331+09:00野尻湖の水<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiieLL-rERwNJr4KG97jphhoz_bGYp1ZKhJLH6mP-vldUZbqgPdJYEMN1imgf5ByxetFNm8JehQpmo8dRP3sXC1-KfN1dYO7W3prLATqsE_ibpeNneDenWvapb-PJ_SZN-rbc3RURpYeuE/s1600/IMG_6994.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1280" data-original-width="861" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiieLL-rERwNJr4KG97jphhoz_bGYp1ZKhJLH6mP-vldUZbqgPdJYEMN1imgf5ByxetFNm8JehQpmo8dRP3sXC1-KfN1dYO7W3prLATqsE_ibpeNneDenWvapb-PJ_SZN-rbc3RURpYeuE/s400/IMG_6994.jpg" width="268" /></a></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 家のエアコンがこわれてしまった。消費税増税前の駆け込み注文と猛暑が重なってしまい、ぜんぜん修理に来てくれない。せっかくの夏休みが、我慢大会のようになってきたので、ついに野尻湖まで避暑に行った。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 古い旅館をリノベーションしたペンションに泊まったのだが、オーナーは外国人の方であった。到着時刻を連絡するのに何度か電話したのに、外国人とは気がつかないほど、流暢な日本語を話す方だ。ひとなつこくて親切な彼は、食事中もずっと横にたって地元の話などを聞かせてくれました。いつか話題は、野尻湖の水の利権について。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 「マッカーサーは憲法は変えたんですけど、日本の水の権利については手をつけなかったんですよ。野尻湖にかんする利権も明治のままなのです。知ってますか?」</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 「へえー。いや、しりまへん」</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 「野尻湖での釣りの許可については漁業組合が仕切ってます。釣り人のために鱒を放してるので、もとの自然の生態系ではないのです。桟橋を作るには国(国土交通省?)の許可がいります。湖の水量の管理は東北電力です。一旦新潟に水が流れれば、その水の権利は新潟県になります」</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 「はあー。そうなんですか!」</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 異国の方に、日本社会の仕組み教えていただき勉強になりました。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> ぱっとみたところ、山奥に静謐な水をたたえた聖域のような野尻湖。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 自然豊かな黒姫山を望むこのロケーションの素晴らしさ。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 一方で、この湖は水の利権のかたまりであるとのこと。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> 日本の歴史も自然も、外国の方のほうがよく勉強していました。</div> <div class="separator" style="clear: both; text-align: left;"> <br /></div> <br /> <br /> <div style="text-align: center;"> <iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=kazuosasaki-22&amp;language=ja_JP&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=4635020460&amp;linkId=809abb3896e23597995ca8987f0b23ea" style="height: 240px; width: 120px;"></iframe></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-19129025812489382982019年06月22日T20:46:00.001+09:002019年06月22日T21:17:22.240+09:00巨額の寄付金<div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiSSSKT2q1pmWGL3UtK242EkfBVlgBDL27XsphIQm3pQKWw2Lqpt6YLv83WTxbWcaXGVc6-STrCl3feOOPAPPp1FiYTaQxhq989s33zDJ0vurasrrsuYMPNPCtugfb6tpJV58diNXAJNcg/s1600/IMG_6090-791746.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6705320091973071138" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiSSSKT2q1pmWGL3UtK242EkfBVlgBDL27XsphIQm3pQKWw2Lqpt6YLv83WTxbWcaXGVc6-STrCl3feOOPAPPp1FiYTaQxhq989s33zDJ0vurasrrsuYMPNPCtugfb6tpJV58diNXAJNcg/s400/IMG_6090-791746.jpg" width="265" /></a></div> <div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <br /></div> ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドのお馬鹿ギャグが炸裂する「ブルース・ブラザーズ」は、私の中でイチオシ映画の一つである。ストーリーは単純明解。自分たちが育てられた孤児院が、破産寸前の危機に直面している。それをなんとか助けようと、バンドを再結成してコンサートで収益をあげる。ドタバタの大騒ぎの末に、稼いだ5000ドルを寄附する。 <br /> <br /> 「ブルース・ブラザーズ」の監督はジョン・ランディスだが、彼とならんで大好きなのはジェリー・ザッカー監督である。「ゴースト」は至高のラブストーリーだし、「ラットレース」は著名俳優大集合の豪華なコメディ映画である。二つとも私にとって、最高ランクの作品だ。どちらも人間の愚かさと素晴らしさの両面を表現つくしていると思う。 <br /> <br /> それに加えて、この二つの映画には、もうひとつ共通する重要なポイントがある。劇中で、慈善団体への巨額の寄附がなされるのだ。どちらの映画も、基本的には欲得づくの人間が、巨額の資金をめぐって右往左往する話なのであるが、最後にはそのお金はまるごと慈善事業に差し出されてしまう。お金を惜しがる俳優たちの表情に、ザッカー監督がほくそ笑んでいる顔が重なって見える。<br /> <br /> 何度も見返しても胸のすくような、これらの寄附シーン。<br /> みなさんもご覧になってみませんか?<br /> <br /> <br /> <br />kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-73391710990417786612019年06月19日T13:27:00.003+09:002019年06月21日T06:15:30.151+09:00見た目どおりではない<div style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi8wOLcW2vz8O84f3T_TvsN90ihrLIoNOMFPIhQ3UKA2SjYvqbjyiVm9sbimSm2PrCjJo8OZxFkSXfjK7B9cZC_ayMHcUSnRjE2-JEjb84R1k181TEoFe1XNafamQD0uvJ1TB8fjk1mIPY/s1600/Flower+-+1.jpg" imageanchor="1"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi8wOLcW2vz8O84f3T_TvsN90ihrLIoNOMFPIhQ3UKA2SjYvqbjyiVm9sbimSm2PrCjJo8OZxFkSXfjK7B9cZC_ayMHcUSnRjE2-JEjb84R1k181TEoFe1XNafamQD0uvJ1TB8fjk1mIPY/s400/Flower+-+1.jpg" width="256" /></a></div> <div style="text-align: center;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 来年の授業にむけて、映像関係の教科書を書いている。慣れない作業のために時間がかかり、周りのみなさんに迷惑をかけてはいるが、自分としては勉強にもなって大変ありがたいことだと思っている。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> おかげで、これまで観ていなかった映画もたくさん観た。ニール・ジョーダン監督の「クライング・ゲーム」も実はこれまで観ていなくて(観ていなくてよかったかも...?)この年になって大感服。驚愕のストーリー展開であった。それもそのはず、この作品のキャッチ・コピーは「なにものも見た目どおりではない」である。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 古典の中では「失われた地平線」を観たが、デジタルリマスターの映像があまりに美しくて驚かされた。アメリカン・フィルム・インスティチュートが、世界中に散逸していたフィルムを収集し、再現修復に力をそそぎ「シャングリラ」の素晴らしい世界が蘇った。リュミエール研究所のティエリー・フレモーによって復刻された「リュミエール!」も素晴らしかった。これまで、傷んだフィルムで見ていた印象が、180度変わってしまった。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> チャールズ・チャップリンの「独裁者」も、モノクローム作品だが、チャップリンの兄が撮影したカラーのメイキング・フィルムが残っている。それを見て驚くのは、当時のスタジオセットや衣装がカラフルなことである。ドイツ兵のズボンはなんとオレンジ色であった。ダンスパーティの人々の衣装も色とりどり。完成した作品の印象とまるで違う華やかな世界がそこにあった。傷んだモノクロフィルムの映画を見ていると、色彩にとぼしい世界だったような気がするのだが、それは間違いであった。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 映像が氾濫するいま、私などは「見た目」をそのまま鵜呑みにしてしまう。映像から受けるイメージだけで、ものごとの印象を決めてしまうことも多い。しかし、気をつけなければいけない。すべては「見た目どおりではない」のだから。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-42553735859320512152018年10月03日T13:24:00.000+09:002018年10月03日T19:11:06.929+09:00ホモ・ルーデンスのアミューズ<div class="mobile-photo"> <table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody> <tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgBLDSSJTjWedm4xuAAe3177NHQ0cMjHtB5aHD1hVY3k6_xDhBogIGcK93nPL6CXnv82-4EBQSK_PNY-D2xUrQmn3m0X-BjzmASLmrHyMvkKghOZRMOzLBnn1D8ofIXXw4Vm4hHxXRFYoM/s1600/IMG_1190-701004.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img alt="" border="0" height="320" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6607981999381410386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgBLDSSJTjWedm4xuAAe3177NHQ0cMjHtB5aHD1hVY3k6_xDhBogIGcK93nPL6CXnv82-4EBQSK_PNY-D2xUrQmn3m0X-BjzmASLmrHyMvkKghOZRMOzLBnn1D8ofIXXw4Vm4hHxXRFYoM/s320/IMG_1190-701004.jpg" width="316" /></a></td></tr> <tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;">ささやかなアミューズ</td></tr> </tbody></table> </div> <div class="mobile-photo"> <br /></div> ちょっとした料理のメニューで「季節のアミューズ」というものが出されることがある。<br /> <br /> 実際は、フルーツゼリーだったり、ヨーグルトのお菓子などお馴染みの食べものであるが、「アミューズ」と言われるとありがたいものだ。「お口を楽しませるオードブル」あるいは日本料理でいう「口直し」のような一品のことなのだ。<br /> <br /> 最近は、遊園地のことも「アミューズメント・パーク」と呼ぶようだ。そう言われると、それなりに身なりに気を配り、インスタ映えする家族であらねばならぬ場所に思える。それどころか、私などはうっかりするとチップとデールと並んで、「夢の国で遊ぶ住人」の役を一途に演じている。<br /> <br /> でもなぜ「エンタテインメント・パーク」とは言わないのだろう。エンタテインメントというと、もっと「喧騒と興奮のある」場所を連想するのかもしれない。逆にライブ・コンサートは「ライブ・アミューズメント」とは言わない。そういえばクラシック・コンサートは、エンタテインメントでもアミューズメントでもありませんね。<br /> <br /> さて、われわれ「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」にとって「楽しみごと」は不可欠なもの。いまの世の中が、アミューズメントで溢れているのも、そもそも人間が「遊び」や「楽しみ」を渇望する生き物だからなのだろう。お金さえあれば、産まれてから死ぬまで、アミューズしてもらうことが可能な世の中になってきた。<br /> <br /> だが、ときどき<br /> 人生の楽しみってなんだったんだろう?<br /> そんな本質的な疑問も浮かんでくる。<br /> <br /> 余計なアミューズのために稼ぐのなら<br /> しなくていい苦労をしているのかも。<br /> <br /> <br /> <br /> <br />kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-90371119472062586802018年08月21日T23:26:00.000+09:002018年08月22日T10:57:00.217+09:00電気スタンド<div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiuD086E3MKbBkn_aaF6xj6BYHJLYiKRUOLbTyZheO0pzKEBBepOQeKv0jiN3yAYzR0NEFbLjwTEVpMvArXknymLRLMxc8YU-YNLXi75ZkHFlVKidzdROC_hOAWdbWHTz1S6rppKBunF9s/s1600/IMG_0379-747768.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6592180589190665570" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiuD086E3MKbBkn_aaF6xj6BYHJLYiKRUOLbTyZheO0pzKEBBepOQeKv0jiN3yAYzR0NEFbLjwTEVpMvArXknymLRLMxc8YU-YNLXi75ZkHFlVKidzdROC_hOAWdbWHTz1S6rppKBunF9s/s400/IMG_0379-747768.jpg" width="268" /></a></div> <div class="mobile-photo"> <br /></div> 爆笑王と言われた桂枝雀師匠に「道具屋」という落語がある。<br /> <br /> ズブの素人の男がにわか古物商となって縁日に露店を出す。扱っている商品はみな怪しげなものばかりなのだが、寄って来る客はそれなりに玄人で真剣顔。そこからの男と客との攻防が抱腹絶倒に面白い。この面白さは、電車の中で聞くのが危険なほど。<br /> <br /> 切れないノコギリ、抜けない短刀、擬物の掛け軸、二本足の電気スタンド。並べた商品は、どれもこれも使い物にならない半端もの。男自身は骨董品の価値などわかっていないのだが、シロウトだけに真剣に商売をする。<br /> <br /> 電気スタンドは、本来は脚が三本なければ立たない。男はそれを「塀さえあれば寄りかかって立ちまっせ。あんさんの家には塀がありまっか?」と無茶苦茶な理屈で売りつけようとする。インチキの押し売りだ。<br /> <br /> だが待てよ、この男の商売、<br /> やってはいけないことなのだろうか。<br /> <br /> 彼は傷のあるものや立場の弱いものたちを、一生懸命にカバーしようとしているだけではないか。店の商品たちすべてに、分け隔てなく愛情を注いでいる。考えてみれば、商売人として当然なことだ。<br /> <br /> 最近は、ちょっとした傷のある野菜も果物も売れない。何かにつけ、相手のミスや問題につけ込んで非難の応酬となる世情も息苦しい。枝雀師匠の話から、この男が飛び出して来てくれたら、世の中変わるかもしれない。<br /> <br /> 「ハート印のついたニンジンね、買いなはったら幸せになりまっせ」<br /> <br /> 「お尻のヘコんだ桃ね、めっちゃ甘いで。今だけでっせ買いなはれ」<br /> <br /> こんな感じで、なんでも売りさばいてくれるかも。<br /> <br /> <br /> <div style="text-align: center;"> <iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=kazuosasaki-22&amp;language=ja_JP&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=B00005HQJV&amp;linkId=4c9ceba6b3da32197415f10c70185ad3" style="height: 240px; text-align: center; width: 120px;"></iframe></div> <br /> <span style="font-size: x-small;">- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -</span><br /> <span style="font-size: x-small;"><br /></span> <span style="font-size: x-small;">水彩画:ポーランド南西の街チェシンの商店街</span><br /> <div style="text-align: center;"> <br /></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-49289496067660514782018年08月20日T12:24:00.001+09:002018年08月20日T13:49:35.882+09:00二足のわらじ<div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgaC_ue8Lnzzw-91u81j0M0xE14iH2XCLjIv0Gk11OmJSo1H0tThEYgqm70VikyN71wv-HG4qbyTbDlRde62984TkKR0borl1MxDVUhQ88MaxILIyBmo6PUWYO5S_-p-2XOYiKECz8L0Jw/s1600/IMG_0404-796911.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6591638775831491314" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgaC_ue8Lnzzw-91u81j0M0xE14iH2XCLjIv0Gk11OmJSo1H0tThEYgqm70VikyN71wv-HG4qbyTbDlRde62984TkKR0borl1MxDVUhQ88MaxILIyBmo6PUWYO5S_-p-2XOYiKECz8L0Jw/s400/IMG_0404-796911.jpg" width="268" /></a></div> <div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <br /></div> スーパーマリオブラザーズのマリオは、なぜ配管工をやっているのかと、息子に聞いたところ、それは土管に潜ったり出たりする職業だからだという。でも、以前ドンキーゴングに出ていた頃は大工だったそうだ。 <br /> <br /> ということは、マリオは転職組ですか。今でも時々はドンキーゴングの仕事にも呼ばれることを考えると、むしろ配管工と大工の「二足のわらじ」というべきであろうか。 <br /> <br /> 静謐で緊張感のあるミニマル音楽の作曲家、フィリップ・グラスの仕事ぶりについて、<a href="https://www.tjapan.jp/ART/working-artst-jun-18?page=1">面白い記事を読んだ。</a>彼は作曲家としての活動のかたわら、配管工としても働くのだという。配管工と現代作曲家の二足のわらじである。 <br /> <br /> ある日、注文先の食洗機を取り付ける作業に出かけた。その家はなんと音楽評論家ロバート・ヒューズ氏の家であった。自分の家で著名作曲家がスパナを持って働いているのを見て、ヒューズ氏は腰を抜かさんばかりに驚いたという。<br /> <br /> 常人には理解できないことだが、フィリップ・グラスにとって、本業の作曲に集中している時間以外に何をしていても問題ではないらしい。ニューヨークで作曲活動を始めたばかりの頃は、タクシードライバーをやっていた。 <br /> <br /> ほかにも沢山の芸術家たちが、小説や詩の執筆の合間に、税理士や地下鉄の車掌などの仕事をしていることが紹介されていた。芸術家といえば、ペントハウスにこもって創作三昧というイメージだが、それは間違っている。彼らは昼間は巷にあって仕事に没頭、夜には創作の海に漕ぎ出す。 <br /> <br /> 彼らにとって、日常的な仕事とは想像の世界に浮かぶ自分をこの世に結びつけるアンカーポイントなのだ。そして、コミュニティへの参加によって得られる体験は、尽きせぬインスピレーションの源となるということだ。<br /> <br /> これからの仕事観が変わりそうです。<br /> <br />kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-17437656330318063202018年08月18日T21:35:00.001+09:002018年08月19日T00:06:11.896+09:00得した気持ち<div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgD3IcNvx59YkJ5dlr0ixb4l7a3wFAviWA4fuCh_lvAaGAWbjW37OC794BB9qCvLU88O-b-BbEWvz3-280WpPgrPfZbO0LavjfRYOnc8-m94S1zgozx_TFhFG5OuBddy3iPhIsnj8tNfJI/s1600/IMG_0331-723192.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6591038447911537346" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgD3IcNvx59YkJ5dlr0ixb4l7a3wFAviWA4fuCh_lvAaGAWbjW37OC794BB9qCvLU88O-b-BbEWvz3-280WpPgrPfZbO0LavjfRYOnc8-m94S1zgozx_TFhFG5OuBddy3iPhIsnj8tNfJI/s400/IMG_0331-723192.jpg" width="271" /></a></div> <div class="mobile-photo"> <br /></div> 先日、久々に10人前以上のカレーを作った。ジャガイモも大量に皮むきをした。ボールに積まれたジャガイモをみると、まるで映画「オデッセイ」のシーンのようだと思った。 <br /> <br /> 火星探査のミッションの途中で、突然の嵐に吹き飛ばされたマーク・ワトニーは、致命傷を負ったものと勘違いされて、ただ一人火星に取り残される。 <br /> <br /> 植物学者だったワトニーは、火星探査の次のミッションが到来するまで、自分を延命するために全力を尽くす。その命の綱となるのがジャガイモ。火星の土を水とバクテリアで耕して栽培するのだ。 <br /> <br /> その後、ジャガイモを食べて生き延びているワトニーの存在に気づいたNASAは、総力を挙げて彼の救出作戦を始める。いったい彼一人のために、何億円注ぎ込むのか。このへんが感動の物語だ。 <br /> <br /> 映画の結末はともかくとして、ワトニーが地球に戻って、普通に空気を吸い食料を食べて、地球人として暮らすということに、かくも大きな価値があるものかと気付かされる。<br /> <br /> この私はというと、いまもこうして普通に息をして、地球の上で無事に生きている。NASAに救出されないまでも、それだけで何億円もの価値があるというものではないか。<br /> <br /> このように考えてみれば、<br /> かなり得をした気持ちになる。<br /> <br /> <br />kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-79113459914153296902018年08月16日T10:52:00.001+09:002018年08月17日T15:56:46.971+09:00後ろ向き<div class="mobile-photo" style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsfjOzQTyCm9UiQoXazGHT3qmycKvXJvqo_U0sWORZTGM_UOR_H5YbEcXICnJLic0Reb6GuhiW-W9QfTDJrLMG8ftyLi2Symb7z4S8aoWBzvHDchZdf6H7PBDnFjnJXn-c2927TAa-y78/s1600/IMG_0194-770139.jpg"><img alt="" border="0" height="400" id="BLOGGER_PHOTO_ID_6590130693955984690" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsfjOzQTyCm9UiQoXazGHT3qmycKvXJvqo_U0sWORZTGM_UOR_H5YbEcXICnJLic0Reb6GuhiW-W9QfTDJrLMG8ftyLi2Symb7z4S8aoWBzvHDchZdf6H7PBDnFjnJXn-c2927TAa-y78/s400/IMG_0194-770139.jpg" width="266" /></a></div> <div class="mobile-photo"> <br /></div> ボートは、急な「あと戻り」はしない。後ろを目指すとしても方向転換して前向きに進む。 <br /> <br /> 最近、原稿をたくさん書く仕事があって、本を山ほど並べて広げては、調べものをしている。すると、時々あるべき本が見つからないことがある。その後で、それが非常に気になってしまう。 <br /> <br /> ものを失くしたり、どこかに忘れたりすると、気になってしまうものだ。たとえ、手元には、他にも良いものが沢山あるとしても、なぜか失ったものばかりが、気になるのだ。 <br /> <br /> 「出来なかったこと」も同じだ。出来たことも沢山あるのに、今日までに予定通り出来なかったものばかり気になる。何かの〆切前は、こういう気持ちになりがち。 <br /> <br /> しかしこれは、あまりに後ろ向きな考えかたかも。いままで出来なかったことではなく、これから出来ること、出来る時間をありがたがって楽しみたい。ボートみたいに、前だけ向いていきたいものだ。 <br /> <br /> やはり〆切のせいでしょうか。 <br /> 珍しく殊勝なことを考えました。kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-21786323050408263002018年08月02日T00:10:00.001+09:002018年08月02日T11:49:20.173+09:00見果てぬ夢<div style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgDqwcYYBDXF4D1HP7fsscilze-AA3odgLthJiNp4_oKCA3yGL_TPl8ciEAwOEfUFMqivoizmvJ1zenNI5re1qQw_QEmp7QW1HnAPn2M_BbVTEvaySZQEvGykte47JFkBRS0ZN5HV2nDZ8/s1600/IMG_0186.jpg" imageanchor="1"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgDqwcYYBDXF4D1HP7fsscilze-AA3odgLthJiNp4_oKCA3yGL_TPl8ciEAwOEfUFMqivoizmvJ1zenNI5re1qQw_QEmp7QW1HnAPn2M_BbVTEvaySZQEvGykte47JFkBRS0ZN5HV2nDZ8/s400/IMG_0186.jpg" width="267" /></a></div> <div style="text-align: center;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 睡眠は短ければ短いほど良い。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> だってそうでしょう。睡眠とは仕事をするための充電時間にすぎない。前日の疲れは、最短の睡眠でリカバリーするもの。現代のビジネス戦士たるもの急速チャージで再稼働。無駄に寝ていては時間が勿体無い。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 私も、放送局勤務の頃は同僚と仕事の量を競い合い、睡眠不足を自慢したりしてました。徹夜の翌日に、元気を装ってプレゼンしたり、威勢を張ってスーパーマンぶりを披露して悦にいってました。<br /> <br /> しかし、もう無理です。還暦も近くなり、いまは、とにかく眠らないとなにもでけまへん。どこでもすぐに寝ます。ほんまです。本音では「寝ることが大好き」なのです。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 今やこんなダメダメな私ですが、<br /> 今月の「ナショジオ日本版」を読んでびっくりしました。いくらでも眠りたい、私には朗報です...</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> なんとまあ。これまでの「睡眠に関する常識はかなり間違っていた」と言うのです。「睡眠不足」は、人間をイライラ顔にして、エラーを多発させ、めんどくさい性質に変えるだけでなく、数々の病気を引き起こし、うつ病、肥満、糖尿病、認知症などのリスクを高める。そして現代人の大多数は慢性的な「睡眠障害」にさらされている。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> さらに、<br /> 特集「睡眠」は締めくくりで、こう問いかける。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> ーなぜ人間は眠るかではなく、これほど素晴らしい、もう一つの状態があるのに、よりによってなぜ人間は起きているのか。<br /> そんな問いかけも成り立つ。<br /> <br /></div> <div style="text-align: left;"> ーそしてその問いには、こう答えられそうだ。起きているのは、食べる、子孫を残す、天敵と戦うといった、生存に必要な務めをさっさと済ませて、ぐっすり眠るためだと。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> やった!</div> <div style="text-align: left;"> 今夜は、安心してぐっすり眠りますよー。たっぷり寝ます。今日の仕事の時間、生存のためになすべきことは終わりましたので... <br /> <br /> 見果てぬ夢を見るために。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">☆水彩画は、ポーランドからのお土産の<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9C%82%E8%9C%9C%E9%85%92">「蜂蜜酒」</a>です。</span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">人類最古のお酒の部類だそうです。ハネムーン「蜜月」の語源は、花嫁が結婚の後でこのお酒を作る期間のことだそうです。ふーむ。</span></div> <div style="text-align: left;"> <br /> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: center;"> <iframe frameborder="0" marginheight="0" marginwidth="0" scrolling="no" src="//rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?lt1=_blank&amp;bc1=000000&amp;IS2=1&amp;bg1=FFFFFF&amp;fc1=000000&amp;lc1=0000FF&amp;t=kazuosasaki-22&amp;o=9&amp;p=8&amp;l=as4&amp;m=amazon&amp;f=ifr&amp;ref=as_ss_li_til&amp;asins=B07D58XNXK&amp;linkId=152b44ee3edaddf57c42ad197d0760a2" style="height: 240px; width: 120px;"></iframe></div> <div style="text-align: center;"> <br /></div> <div style="text-align: center;"> <br /></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-24021965566067569382018年07月29日T00:21:00.002+09:002018年08月02日T14:04:50.222+09:00大きなやかん<div style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPxpwZkWZeg8re4OR4S120-Y2_O-ijCcpmPD4T_pOCUUX0RAfiooScTwnBwT0qaVCe1aMHiacPRna-_PHYZMt0C4tmnWuehU6NBRiNAxY6bRd7JPJCbXFe-s-OlsUAz330023Kpi03e6I/s1600/%25E3%2582%25B7%25E3%2582%2599%25E3%2583%25A0%25E3%2583%2588%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2595%25E3%2582%259A%25E3%2582%25BD%25E3%2583%25B3.jpg" imageanchor="1"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPxpwZkWZeg8re4OR4S120-Y2_O-ijCcpmPD4T_pOCUUX0RAfiooScTwnBwT0qaVCe1aMHiacPRna-_PHYZMt0C4tmnWuehU6NBRiNAxY6bRd7JPJCbXFe-s-OlsUAz330023Kpi03e6I/s400/%25E3%2582%25B7%25E3%2582%2599%25E3%2583%25A0%25E3%2583%2588%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2595%25E3%2582%259A%25E3%2582%25BD%25E3%2583%25B3.jpg" width="261" /></a></div> <div style="text-align: center;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 甲子園シーズンが近づいた。各チームでスローガンを掲げていて、仙台育英などでは「大機大用」と言う難しい言葉を使っている。野球では「大きなチャンスを大きく活かす」あるいは「チャンスが来たならばしっかり工夫してそれを活かそう」という意味で使われているようだ。<br /> <br /> 本来は仏教用語で「大乗の教えを受けてそれを実践する資質」のこと。<a href="http://kazuosasaki.blogspot.com/2013/03/blog-post_24.html#more">一度このブログでも書いたが</a>、柳生宗矩が残した「兵法家伝書」の「無刀の巻」でも解説されている。それによれば「大機大用」の意味とは以下のようになるのだが、読んでもなかなかわからない。<br /> <br /> 人間も内に構えた「機」があるためにそれが外へ現れる。外に現れたものを「用」というのである。内に蓄えた「機」が大きければ大きいほど、外にでる「用」も大きくなる。<br /> <br /> 最近、これを簡単に説明しているのではないか、と思える「ある落語」に出会った。桂枝雀落語大全・第十一集収録の「ちしゃ医者」である。<br /> <br /> この医者にかかったら、治るべき患者ですら命が危ないという、超ヤブ医者の話。主人であるこのヤブ医者について、従者の久がこんなことを言う。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 「しかし、(うちの先生は)人間は大きいね。確かに大きいね。うん、人間ちゅうものは何やね、大きなやかんに水を入れてそれが沸くんやね。だからちっちゃいやかんすぐ沸くけどね、大きなやかんに水入れてもなかなか沸かん。そのかわり沸いたらものすごい力でるっちゅうこと言うけどね」</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 一旦沸いたらすごいことになるが、大きいやかんは沸くのに時間がかかる。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> ところで、この落語はこう続いていく...</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 「終生沸かん場合もあるそうなけどな」</div> <div style="text-align: left;"> 「うちの先生やみなそれに近いように思うけどね」</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> あ、そうですか<br /> 終生沸かない、ということもありますか。</div> <div style="text-align: left;"> こう言われるとまあ、気も楽になりますね。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -</div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;"><br /></span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">☆水彩画は、仏教の国タイ</span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">バンコックに保存されている「ジム・トンプソンの家」</span></div> <div style="text-align: left;"> <br /> <br /></div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-55985692846828907992018年07月23日T22:37:00.005+09:002018年07月23日T23:08:43.668+09:00ハスの花<div style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjDocRVON15Ya0A8IRWu1OQ9ZS-PrDqdu4GlX2njACbbAwwx84ACdLIvgm6g2eeCwn2pApieIzSqsRthU03HfPWMUmdUrpZEo2bsY2Uq-vdeLrGGPuxIsAPVv_CphnZfv4ZDabUjwN4_1A/s1600/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25AC%25E3%2583%25B3.jpg" imageanchor="1"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjDocRVON15Ya0A8IRWu1OQ9ZS-PrDqdu4GlX2njACbbAwwx84ACdLIvgm6g2eeCwn2pApieIzSqsRthU03HfPWMUmdUrpZEo2bsY2Uq-vdeLrGGPuxIsAPVv_CphnZfv4ZDabUjwN4_1A/s400/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25A4%25E3%2583%25AC%25E3%2583%25B3.jpg" width="245" /></a><br /> <br /> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 知り合いの外国人が日本に来たときは、できるだけお寺を案内することにしている。仏教的な考え方を知ることが、日本人の世界観を理解するのに早道だと思うから。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 特に、お寺の庭に見られる、ハスやスイレンの花は、汚れた現生での生活と仏教の精神世界の関係を例えるのにぴったりである。「これが仏教のシンボルだ」というと外国人の彼らも、物知り顔に頷いてくれる。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> ドブに落ちても 根のある奴は</div> <div style="text-align: left;"> いつかは 蓮の花と咲く</div> <div style="text-align: left;"> 意地は張っても心の中じゃ</div> <div style="text-align: left;"> 泣いているんだ兄さんは</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 「男はつらいよ」シリーズ主題歌。どんなに頑張っても世間並みの人間になれない寅次郎の悔しさが滲みでる名曲(☆1)。教育がないために損ばかりしているけれども、ただただ他人のために奔走する。良かれと思ってやったことが裏目にでる。そんな寅次郎はドブに咲くハスの花。実は仏様の化身なのかもしれない。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> 試みに、今どきの学生さんたちに「男はつらいよ」の世界について説明してみる。しかし残念なことに、まずまともな反応は帰ってこない。ネットフリックスでも全シリーズの視聴が可能だというのに。去る者日々に疎し。じつにもったいない話だ。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;"><br /></span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">☆1:男はつらいよ</span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">作詞:星野哲郎、作曲:山本直純</span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;"><br /></span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -</span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;"><br /></span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;">水彩画はバンコクのお寺で見たスイレンの花</span></div> <div style="text-align: left;"> <span style="font-size: x-small;"><br /></span></div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> </div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-5946915167369052598.post-73544198876941751682018年07月08日T00:07:00.003+09:002018年07月08日T21:36:32.177+09:00時代が濾過するもの<div style="text-align: center;"> <a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg_nuNumxOCrKzv0gbOwQ1OpRVUosgHYT5CF8YQvt5QDQ3U_Q7abq4NPjn6NNbbiIevdg02STWAU-Hq6YpA0GdAE_ZnRzgAQhPXiOKEPADtwTow4ASSUVsDC10S8N6n1jc_3kwaXifPn24/s1600/001.JPG" imageanchor="1"><img border="0" height="400" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg_nuNumxOCrKzv0gbOwQ1OpRVUosgHYT5CF8YQvt5QDQ3U_Q7abq4NPjn6NNbbiIevdg02STWAU-Hq6YpA0GdAE_ZnRzgAQhPXiOKEPADtwTow4ASSUVsDC10S8N6n1jc_3kwaXifPn24/s400/001.JPG" width="283" /></a></div> <div style="text-align: center;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> ポーランド出張で最初の食事は、イタリアンのスパゲティ・ボロネーゼでした。チャンスを逃しているというか、自分で状況がわかっていないというか、ちょっと残念ですよね。ピエロぎ食べればよかったのに...</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> だって世界中どこへ出かけても、イタリアン料理は盤石で美味しいんです。そういえば、昨年の出張で、何時間も待たされた香港の空港ターミナルで食べたのもボロネーゼでした。とにかく疲れていたりするときは安心なのです。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> ところで、我が家のトイレのカレンダー。今月の格言は高村光太郎先生の 「時代は去る。しかし時代が濾過した人類への寄与は永久に死なない」という言葉でした。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> イタリアが産んだボロネーゼ・スパゲティは、時代が濾過したもの、時代が選択した美味しい料理ということで、世界に広まって行ったのだ。美味しいものは永遠になくならない。未来に残るのものなのだ。</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> それでは、日本発のものの中からは、何が生き残るのだろうか。</div> <div style="text-align: left;"> 時代の濾過に耐え、日本から世界に広がって行くものって?</div> <div style="text-align: left;"> <br /></div> <div style="text-align: left;"> アニメ文化。モッタイナイの心。&nbsp;</div> <div style="text-align: left;"> それともタクシーの自動ドア?&nbsp;</div> <div style="text-align: left;"> やはり観光客に大人気の回転寿司?</div> <div style="text-align: left;"> ポケモンGo?</div> <div style="text-align: left;"> <br /> 意外と思い浮かばない...<br /> <br /></div> <div style="text-align: left;"> なんでもいいけど、とにかく、<br /> 数百年後に日本が尊敬されるものがいいですね。</div> <div style="text-align: left;"> <br /> <br /> - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -<br /> <br /> <br /> <br /> 友人からコメントいただいたので、以下追記します...&nbsp; <br /> <br /> なんと、スパゲティ・ボロネーゼの発祥の地、イタリアのボローニャでは、ボロネーゼにトマトは使わないとのこと。コロンブスがトマトを見つけてくる以前からあるのだから、間違いないとのことです。 これも時代に濾過された結果なのですね。 肉とスパゲティの料理だったボロネーゼに、いつかトマトが加わって、世界に広まったということでしょうか。長い時間をかけて。</div> kazuosasakihttp://www.blogger.com/profile/15775034616182870531noreply@blogger.com

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