第15回全国運動会(全運会)が11月9日に開幕した。大会史上初めて広東省・香港特別行政区・澳門(マカオ)特別行政区という三つのエリアが共同で開催するこの大会により、世界の視線が改めて「GBA(the Greater Bay Area)」こと粤港澳大湾区(「広東・香港・マカオグレーターベイエリア」。広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門両特別行政区によって構成される都市クラスター)に向けられている。
GBAは独特なエリアだ。
総面積5万6000平方キロメートル、常住人口8600万人を超えるこのエリアには、11の都市がまるで一つのチームのように結集し、それぞれが際立った能力を発揮している。
国土面積の0.6%足らずのこのエリアが、国全体の経済規模のうち9分の1を創出している。
「広州-深セン-香港特区」「広州-珠海-澳門特区」という2つの科学技術イノベーション回廊が「人」の字形に広がり、中国核破砕中性子源(CSNS)や先進アト秒レーザーなど国の重要科学プロジェクトが輝きを放っている。
2018年以降、「港珠澳大橋(香港・珠海・マカオ大橋)」「深セン-中山河川横断道路(深中通道)」「黄茅海跨海通道」など河川・海峡横断ルート6本が開通した。現在では、「広深港(広州—深セン—香港)高速鉄道」が「公共バス並みの運行」を実現し、澳門の都市鉄道も広東省の高速鉄道網と接続し、GBAはますます「一つの都市」のようになってきている。
今年に入り、港珠澳大橋の珠海道路出入境検査所を通過した香港・澳門両特区の住民は延べ1436万人を超え、同大橋の出入境検査所を通過した大陸部の旅行者も延べ1015万人を突破した。
この6年で、GBAは融合的発展が加速。日増しに進むエリア内連携のメリットを活かし、全国運動会開催期間には「1度の旅行で複数の都市を巡る」観光プランが人気を集めている。
世界各地から訪れる観光客は、午前中に深センで朝の飲茶を味わいながらトップスイマー達の対決を観戦し、午後には澳門特区でエッグタルトを楽しみつつ卓球の熱戦を楽しみ、夜には香港特区のビクトリア・ハーバーを散策してフェンシングの優雅さと力強さを思い返すこともできる。
「粤港澳大湾区発展計画綱要」の発表から6年が経った今年、全運会の開幕とともに、世界の視線が改めてGBAに注がれている。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年11月11日