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2016年03月19日

シン・クロム

[画像:カッター]芝居には初日派と楽日派があるらしい。どっちが好きかという話である。私は初日派です。初日でその芝居の実力が解る。いかに初日に合わせて稽古してきたかというのが解るし。それに初日は初めてだからと言ってそんなにボロボロではないと思う。それは、ゲネプロというリハーサルをしっかりとやっているという条件つきなのだけど。特に小劇場とかでは初日の数時間前にゲネをやってるので安心して初日を迎えられる。ゲネでダメ出しも出る。するともうほとんど稽古もできず直さないといけない。何ヶ月も稽古してきたものを変更しなければいけない時もある。それでもそのわずかな時間に集中して修正しなければならない。その集中力のためにこれまでの積み重ねた稽古があるというようなものだ。それでも初日は色々問題は起こる。ミスも出る。間も悪かったりする。そういうことが楽日では最高のバランスになっていたりする。それでも初日が好きである。
テンションが違う。初めてお客さんの前でやるんだという緊張感は半端ない。相撲で優勝決定戦の横綱同士の待ったなし感って凄いじゃないですか、あれを目指してるんだろうね。
お客さんも、初日に来られるお客さんは待ちきれないよう的に思って下さって来られる方が多いのだろうか。嬉しい限りである。そんなお客さんと待ったなしでぶつかる感じが好きです。昔はそういうお客さんが多くて初日は結構お客さんの入りは心配してなかった。でも昨今はそうでもないらしい。芝居そのものがネットで評判を聞いてから観る観ないを決める時代らしい。でも初日は素晴らしいんだということを知って欲しい。初日の芝居はとても硬い。役者が硬い。でもその研ぎ澄まされた空気の硬さは美しい。私は芝居の初日というものを流行らせていこうと思っています。私は昔初日オールナイトさんと呼ばれていた 好きな映画が上映されると、初日に観ずにはおられなく、尚且つオールナイトで何度も観ないと気がすまなかった。でも映画とは比べ物にならないくらい芝居の初日は美しい。さあクロムの新作のチケット発売ですね!「翼とクチバシとください」でもなければ「翼もクチバシもください」でもなければ「翼とクチバシをください」でもないですよ。
「翼とクチバシもください」が正解です。でも好きにしてください!



Posted by aohii at 01:34
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