小児慢性特定疾患治療研究事業
内容
子どもの慢性疾患のうち小児がんなど特定の疾患については、治療期間が長く医療費負担が高額となります。小児慢性特定疾患治療研究事業は、児童の健全育成を目的として疾患の治療方法の確立と普及、患者家庭の医療費の負担軽減につながるように医療費の自己負担分を補助するものです。
対象年齢
18歳未満(引き続き治療が必要であると認められる場合は20歳未満)の児童
管轄
厚生労働省母子保健課の管轄です。「児童福祉法第21条の9の6の規定に基づき厚生労働大臣が定める慢性疾患及び当該疾患ごとに厚生労働大臣が定める疾患の程度(平成17年厚生労働省告示第23号)により一定の対象基準を設けること」に基づいているため対象疾患の認定基準や助成対象の考え方は成人の特定疾患とは異なります。
参考HP 小児慢性特定疾病情報センター(厚労省から事業委託を受けた小児慢性特定疾病情報センターが運営)
特定疾患治療研究事業
内容
特定疾患治療研究事業は「原因不明、治療方法未確立であり、かつ後遺症を残すおそれが少なくない疾病」として調査研究を進めている疾患のうち、診断基準が一応確立し、かつ難治度、重症度が高く患者数が比較的少ないため、公費負担の方法をとらないと原因の究明、治療方法の開発等に困難をきたすおそれのある疾患を対象とした医療費助成制度です。2015年1月1日より新制度が施行され、厚労省の難病の定義に基づき多くの希少疾患が新しく認定され約300疾患に助成対象が拡大されました。疾患毎に認定基準があり、主治医の診断に基づき指定医が書類を作成、都道府県に申請し認定されると「特定疾患医療受給者証」が交付されます。
※(注記)自己炎症性疾患で使用する生物学的製剤はどれも高額な薬品が多いです。長期にわたり使用するので「高額かつ長期」の申請も忘れずに行ってください
対象年齢
18歳以上の成人
管轄
厚生労働省難病政策課の管轄です
参考HP 難病情報センター (厚労省から事業委託を受けた
公益財団法人難病医学研究財団が運営)
高額療養費制度(限度額適応認定証)
内容
高額療養費制度では医療機関より請求された医療費の全額を支払ったうえで申請することにより、自己負担限度額を超えた金額が払い戻しされます。しかし一時的にせよ多額の費用を立て替えることになるため、経済的に大きな負担となります。あらかじめ「限度額適用認定証」の交付を受け医療機関の窓口に提示しておけば、医療機関ごとにひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。ただし食事代や保険適用とならない費用(差額ベッド代等)は含まれず自費での支払いとなります。
限度額適応認定証の申請方法
1:限度額適用認定申請書を協会けんぽの各都道府県支部へ提出してください。
2:限度額適用認定証が交付されます。
(郵送での申請は到着まで1週間ほど、窓口ではその場で交付されます)
3:医療機関の窓口で限度額適用認定証を提示します。
(入院時は入院窓口に提出、外来は会計窓口に提出)
4:同一医療機関のひと月の支払額が自己負担限度額までとなります
自己限度負担額
受診者の年齢および被保険者の所得区分によって分類されます。
※(注記)多数該当→療養を受けた月以前の1年間に3ヵ月以上の高額療養費の支給を受けた場合は4ヶ月目から自己負担限度額が軽減されます。
【70歳未満の区分】
所得区分 |
自己負担額 |
多額該当 |
区分ア (標準報酬月額83万円以上) |
252.600円+(総医療費ー842.000円)×ばつ1% |
140.100円 |
区分イ (標準報酬月額53〜79万円) |
167.400円+(総医療費ー558.000円)×ばつ1% |
93.000円 |
区分ウ (標準報酬月額28〜50万円) |
80.100+(総医療費ー267.00円)×ばつ1% |
44.400円 |
区分エ (標準報酬月額26万円以下) |
57.600円 |
44.400円 |
区分オ・低所得者 (被保険者が市区町村民税の非課税者) |
35.400円 |
24.600円 |
注)「区分ア」または「区分イ」に該当する場合、市区町村民税が非課税であっても、標準報酬月額での「区分ア」または「区分イ」の該当となります。
【70歳以上〜75歳未満の区分】
被保険者の所得区分 |
自己負担限度額 |
外来(個人) |
外来・入院(世帯) |
現役並み所得者 (標準報酬限度額28万円以上で高齢受給証の負担割合が3割) |
44.400円 |
80.100円+(医療費ー267.000円)×ばつ1% (多数該当:44.400円) |
一般所得者 |
12.000円 |
44.400円 |
低所得者 |
?U(※(注記)1) |
8.000円 |
24.600円 |
?T(※(注記)2 |
1.5000円 |
※(注記)1 被保険者が市区町村民税の非課税者等である場合です。
※(注記)2 被保険者とその扶養家族全ての方の収入から必要経費・控除額を除いた後の所得がない場合です。 注)現役並み所得者に該当する場合は、市区町村民税が非課税等であっても現役並み所得者となります。
参考HP 全国健康保健協会
全国都道府県別の行政情報サイト
都道府県別行政による情報ページ
指定医・指定薬局、指定医療機関など、各都道府県ごとに公表されていますので参考にしてください