北海道 連載
2025年7月7日

【石油の力 SSの力】第547回 青森県八戸市マスコットキャラ / ニンニク栽培など幅広い事業展開も

〝会社の顔〟として地域になじみ

青森県八戸市で油屋金太セルフ八戸SSを運営する日本システム(小泉智紀社長・ENEOS系)は、SSのほか灯油配送、パトロール給油、灯油ホームタンク・ストーブのメンテナンス、ドローン事業に草刈り、ニンニクの栽培など幅広い事業展開をしているが、マスコットキャラクターの「金太くん」が会社の顔として、地域住民に親しまれている。

特注で作った金太くんのぬいぐるみがSS店内でお客様を歓迎している
特注で作った金太くんのぬいぐるみがSS店内でお客様を歓迎している

同SSがオープンした1993年ごろ、アルバイトスタッフが休憩中に描いていたイラストを当時の小泉邦男社長(現会長)が見て、一目で気に入り採用を決定。それ以来約30年、店頭看板やチラシ、ウェブサイトなど、様々な場所で広告塔として活用している。可愛らしい見た目とネーミングが老若男女問わず受け入れられ、会社名よりも「金太くんの会社」「金太くんのガソリンスタンド」として認知されている。
昨年夏には全国的に盛り上がりを見せる「ガソスタマスコット・ガソスタむすめ」のメンバーに加入した。「SNSのXでガソスタむすめに興味を持った」と話すのは同社でSNSを担当する島守珠美さん。ガソスタむすめファンの方が金太くんの仲間入りを勧めてくれたという。「この活動を通じて、金太くんの存在を全国の人にも知ってもらえることができた。北陸など遠く離れた場所からも来店してもらえる」と手応えを感じている様子だ。
同社では幅広い事業展開も大きな特徴だ。タンクローリーを20台保有し、14市町村をカバーするなど灯油配送に力を入れている。一方で、夏場は配送の依頼が激減するため、スタッフは期間雇用となっていたが、近年は働き手が集まりづらく課題となっていた。そこでスタッフの夏場の仕事を創出することに注力。灯油ホームタンクの設置や洗浄、ストーブのメンテナンスなどにも取り組むほか、夏場に需要が高まる草刈りや、ニンニク栽培にも取り組んでいる。ご当地食材でもあるニンニクは秋に植えて冬場は放置、6月ごろに収穫するので、相性が良かった。
「金太にんにく」の名称で販売。通販なども活用して全国に出荷している。