スウェーデン スウェーデンにおける高レベル放射性廃棄物処分
ポイント
地層処分の実施に向けたSKB社の活動
〜サイト選定プロセスと安全評価のタイミング
実施主体であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)は、研究開発のなかで処分場の長期安全性を評価する方法の開発を継続的に進めています。これまでにSKB社は安全評価の取りまとめを、サイト調査の候補地を選定する前(フィージビリティ調査の実施期間内)、ならびに詳細特性調査の候補地1カ所を選定する前(サイト調査の実施期間内)に実施しています。これらの安全評価を実施する目的の一つは、サイト選定プロセスにおける自治体や関係機関の意思決定に役立てることです。このことは、SKB社が3年ごとに取りまとめる「研究開発実証プログラム」の規制機関及び政府による審査・承認のサイクルを通じて決定されました。なお、政府は1995年5月に、詳細特性調査は処分場建設の一部であるとの見解を示しており、詳細特性調査の候補地1カ所を選定する前の安全評価は、処分場の建設許可申請に必要となる安全評価として位置付けられています。
SKB社が実施するこれらの処分場の長期安全性の評価結果は「安全報告書」(SR)として取りまとめられています。この報告書は規制機関に提出され、「研究開発実証プログラム」の場合と同様にレビューを受けます。規制機関は、原子力廃棄物評議会や他の行政機関、サイト選定に関係する調査が実施されている自治体などから意見を収集するとともに、それらを踏まえた意見書を政府に提出します。