時代と背景 化政時代の文化
[画像:錦絵とは?]
浮世絵版画の様式のひとつで、多色摺(たしょくずり)の木版画を指します。明和2年(1765年)に浮世絵師の鈴木春信(すずきはるのぶ)が絵暦(えごよみ)で試みたのが始まりです。「東錦絵(あづまにしきえ)」「江戸絵」などと呼ばれ、江戸土産となりました。技術が発達して文化・文政期には十数色の色版を使う錦絵が現れました。
[画像:おもな人物]
役者絵 初代 歌川豊国(うたがわとよくに)
役者絵師として、大きな人気を集めました。歌川国貞をはじめ多くの門弟を育て、役者絵における歌川派隆盛の基礎を築きます。
役者絵・美人画 歌川国貞(うたがわくにさだ)
文化・文政期を代表する浮世絵師で、役者絵と美人画を得意としました。初代豊国が死去した後は、豊国を襲名し、一時代を築きました。
名所絵 葛飾北斎(かつしかほくさい)
『冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)』で知られる浮世絵師です。90年の人生で、版画(出版物)から肉筆画まで、幅広いジャンルの絵画を手がけました。
名所絵 歌川広重(うたがわひろしげ)
『東海道五拾三次(とうかいどうごじゅうさんつぎ)』で名所絵の大家となった浮世絵師です。江戸の名所絵でも秀作を数多く残しています。