平成16年10月12日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成16年9月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成16年8月分他)について
○しろまる 平成16年9月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の4件です。これら事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 発生月日 発表月日1.伊方1,2号機 海水淡水化装置海水取水ポンプの不具合について9月1日 −2.伊方2号機 発電機出力の変動について9月15日 −3.伊方2号機 発電機出力の変動について9月15日 −4.伊方2号機 発電機出力の変動について9月15日 −
○しろまる 平成16年7月および8月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 発生月日 発表月日1.伊方1号機 制御棒挿入限界表示用記録計の指示不良について7月29日 8月10日2.伊方2号機 アスファルト固化装置軸封油循環ポンプの不具合について8月16日 8月17日3.伊方1,2号機 原水貯槽水位計の指示不良について8月17日 9月10日
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年9月分)
(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成16年8月分他)
以 上
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年9月分)
1.伊方1,2号機 海水淡水化装置海水取水ポンプの不具合について
通常運転中の伊方1,2号機において、海水淡水化装置Bの試運転のため海水取水ポンプBを起動したところ、正常に起動しなかったことから、当該ポンプを点検した結果、 9月1日13時25分頃、ポンプの軸の回転が通常よりも重たく手動で回転しないことを保修員が確認した。
分解点検の結果、当該ポンプの軸受部に海生生物が付着していたため、軸の回転が通常よりも重たくなったものと推定した。
このため、当該ポンプの軸受部の清掃を行った後、健全性を確認し復旧した。
[海水淡水化装置]
発電所のプラント用水および生活雑用水をつくるため、海水を真水(淡水)に変える装置で、海水取水ポンプは、その装置に海水を送るためのポンプ(2台設置)。
2.3.4.伊方2号機 発電機出力の変動について
9月15日、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
いずれも発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成16年8月分他)
1.伊方1号機 制御棒挿入限界表示用記録計の指示不良について
○しろまる事 象7月29日6時46分、通常運転中の伊方1号機において、中央制御室にある制御棒の挿入限界を表示する記録計の指示が不良となっていることを運転員が確認した。
○しろまる原 因
点検の結果、制御棒の挿入限界位置を記録計に表示するための演算カードの不良と判明した。
当該カードを調査した結果、当該カードの回路を構成する部品(コンデンサ)が故障したため、記録計の指示が不良となったものと推定される。
○しろまる対 策
なお、今回不良となったコンデンサについては、同様な不具合が発生していないことから、当該カードの偶発的な故障と推定される。
・ 当該カードを取り替え、記録計の表示が正常であることを確認した。・ 運転中の故障に対応するため、今後とも当該カードの予備品を常備しておく。
2.伊方2号機 アスファルト固化装置軸封油循環ポンプの不具合について
○しろまる事 象通常運転中の伊方2号機のアスファルト固化装置において、運転中の軸封油循環ポンプをA号機からB号機に切り替えたところ、B号機が不調であったため、当該ポンプを隔離し点検した結果、8月16日10時40分頃、当該ポンプの軸の回転具合が通常よりも重たいことを保修員が確認した。
○しろまる原 因
分解点検の結果、当該ポンプの内部に粘着質の不純物が確認されたことから、この不純物により当該ポンプの軸の回転具合が通常よりも重たくなったものと推定した。
大気中の塵等が軸封油系統に混入、軸封油中の炭素と化合し粘着質の不純物となり、当該ポンプ内に堆積したものと推定される。
○しろまる対 策
・ 当該ポンプ内部の手入れを行うとともに、軸封油系統の点検清掃および軸封油の入れ替えを行い、復旧した。・ 炭化物の生成や堆積を防止する観点から、軸封油系統の油の取替頻度を2定検毎から1定検毎に変更する。・ 軸封油循環タンクの空気抜き管に防塵用のストレーナを取り付け、軸封油系統内への不純物の混入を低減する。
3.伊方1,2号機 原水貯槽水位計の指示不良について
○しろまる事 象8月17日15時00分頃、通常運転中の伊方1,2号機において、原水貯槽の水位が異常であることを示す信号が発信したため、純水装置制御盤を確認した結果、原水貯槽の水位が正常な指示を示していないことが判明した。その後、現地の水位計を確認した結果、点検時に当該水位計の出力を確認するための部品(抵抗器)が断線していることが分かった。
○しろまる原 因
調査の結果
○しろまる対 策
・事象発生時は伊方発電所周辺が襲雷中であったこと
・当該水位計は、原水貯槽の新設に伴い、今年2月に屋外に新設したものであり、事象発生まで異常がなかったこと
から、原水貯槽近辺に落雷して発生したサージ(過電流)が当該水位計の水位信号ケーブルに侵入したため、水位信号ケーブル上の抵抗器が断線したものと推定される。
・ 当該水位計の抵抗器を取り替え、健全性を確認した後、復旧した。・ 当該水位計の抵抗器は点検時以外は必要ないので、通常時は抵抗器をバイパスし、落雷のサージによる断線を防止する。
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