省エネ(節電)事例集
産業用(製造業)のお客さま
目 次
1.生産設備の省エネ(節電)事例
(1)加熱設備
(2)コンプレッサ 1〜5
(3)ポンプ・ファン 1〜2
(4)冷却設備
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(1)照明設備 1〜5
(2)空調設備 1〜6
3.その他設備の省エネ(節電)事例1〜3
本事例集に示す省エネ効果は、一定の条件下での試算結果ですので、お客さまの使用状況により効果は異なります。
また、お客さまに適した無理のない省エネ対策をご選択いただくことをお奨めいたします。
1.生産設備の省エネ(節電)事例
(1)加熱設備
電気炉や電気加熱装置の断熱強化をお奨めします
電気ヒーターで加熱処理をしており、断
熱が十分に行われていない設備や部位で
は、必要以上(放熱ロス分)のエネル
ギーを消費しています
現 状 対策後
断熱を強化することで、放熱ロスが低
減でき、省エネになります
(成形機を保温した場合)
出典:経済産業省資料
成形機
ワンポイント!
乾燥室
断熱強化
電気式加熱装置
断熱材で
放熱ロス削減
ヒーター
ヒーター
電気式加熱装置
◎にじゅうまる 断熱材で炉の表面を覆うことで、炉の表面温度が低下する
ため、やけど防止や空調負荷低減にも繋がります。
◎にじゅうまる 断熱塗装による断熱は、塗装方法などが断熱性能に影響を
及ぼす可能性があるため、専門の塗装業者に依頼すること
をお奨めします。
ヒーター
ヒーター
断熱強化
成形機1省エネ
効 果
設備毎で7%1.生産設備の省エネ(節電)事例
(2)コンプレッサ 1
エアー漏れ個所の点検および改修をお奨めします
対 策
穴径(mm)漏れ量
(m3/min)
消費電力(kW)1 0.07 0.5
2 0.29 2.0
3 0.65 4.6
4 1.16 8.3
5 1.82 13.1
◎にじゅうまる 下図のとおり、継手部分やフィルタなどの補
機類からエアー漏れが多く発生しています。
フィルタ
エアーガン
カプラー
ドレン
セパレータ
エアー
セパレータ
ドレン
トラップ
コンプレッサ
本体
レシーバ
タンク
ドライヤー
バルブ
バルブ
減圧弁
安全弁
バルブ
エアー漏れ点検部位
エアー漏れ個所の点検・改修を実施する
ことで、供給空気量が改善され、コンプ
レッサの省エネになります
右図に示すエアー漏れ点検部位を中心に
点検することをお奨めします
ワンポイント!
出典:省エネルギーセンター 資料
配管材, 6%
駆動機器, 1%
空圧工具類, 10%
継手類, 27%
補機類, 19%
制御機器, 12%
その他, 25%
継手
ワンポイント!
◎にじゅうまる エアー漏れが発生することで下図のとおり余分なエネルギーが消費
されています。
出典:省エネルギーセンター資料 ・ 当社試算
(参考)0.7MPaGのエアー漏れ
によるエネルギー損失
(参考)穴からのエアー漏れ量0.00.20.40.60.81.01.21.41.60 0.2 0.4 0.6 0.8 1
空気圧力(MPaG)
(m3/min)0.51.01.52.02.53.03.54.0
孔径(mm)2
◎にじゅうまる 設定圧力を下げるほど、所要動力は削減されます。(右図参照)
◎にじゅうまる 設定値を変更する場合は、末端負荷(使用個所)にて必要な圧力値を確保できる
ようにご検討ください。
設定値を低減しすぎると使用個所で必要な圧力(空気量)が確保できない場合が
ありますので、ご注意ください。
コンプレッサの吐出圧力低減についてご検討をお奨めします
現 状 対策後
コンプレッサの設定圧力が使用側の必
要圧力より高めに設定されています
設定圧力値の見直しを行い、供給圧力を
低減することで、省エネになります
(設定圧力を0.1MPa低減した場合)
出典:省エネルギーセンター資料
コンプレッサ コンプレッサMPa00.20.40.60.81.01.2
ワンポイント!
吐出圧力
「低」
吐出圧力
「高」
出典:経済産業省資料
0.5MPaの
圧縮空気を
使用
1.生産設備の省エネ(節電)事例
(2)コンプレッサ 2
0.5MPaの
圧縮空気を
使用MPa00.20.40.60.81.01.20.73
省エネ
効 果
設備毎で8%1.生産設備の省エネ(節電)事例
(2)コンプレッサ 3
空冷式コンプレッサにおけるコンプレッサの吸気温度の 低減についてご検討を
お奨めします
吸気温度が高いと空気密度が低下
し、負荷が増えるため、余分な電
力を消費しています
現 状 対策後
出典:経済産業省資料
換気ファン
吸気用ガラリ
換気ファン
吸気用ガラリ
換気ファン
能力をUP
ガラリ面積
拡大
吸気用ガラリの面積を広くし、換気ファンの
能力をアップさせることで、コンプレッサの
吸気温度が低減され、省エネになります
(吸気温度を10°C低減した場合)
ワンポイント!
◎にじゅうまる 容積型圧縮機(スクリュー形,レシプロ形等)では、吸気温度が低いほど質量あた
りの動力は小さくなります。
◎にじゅうまる ガラリ通過風速が4.0(m/s)を超えると、ガラリから雨が侵入する恐れがあります。
◎にじゅうまる コンプレッサの排熱をダクトで屋外に直接排熱する方式(局所排気)に変更する
ことで、室内の気温を低減させることも可能です。
出典:省エネルギーセンター 資料および当社試算
コンプレッサ コンプレッサ
所要動力比
(参考)25°C70%RHの空気を吸気した場合の
乾き質量あたりの動力に対する比0.800.850.900.951.001.051.100.00
0 10 15 20 25 30 35 40 45
吸い込み空気温度(°C)4省エネ
効 果
設備毎で2%1.生産設備の省エネ(節電)事例
(2)コンプレッサ 4
負荷に応じたコンプレッサの台数制御についてご検討をお奨めします
コンプレッサの台数制御を行わず、
5台が同じ設定圧力で単独に運転
しています
現 状 対策後
(参考)コンプレッサ5台(吸込絞り弁制御・単独運転)
の台数制御運転をした場合No.1No.2No.3No.4No.5ワンポイント!
◎にじゅうまる 台数制御を実施する際、ローテーション運転を行えば、設備運転時間の平準化を図ることができます。
◎にじゅうまる お客さまの使用状況によっては、インバータ機の導入により更なる省エネを図ることができます。
まずは、使用状況を確認されることからお奨めします。
出典:経済産業省資料
使用側の負荷(空気量)に応じてコンプ
レッサの台数制御を実施することで省エネ
になります
(ピーク負荷60〜80%で5台の台数制御を行った場合)
コンプレッサ
レシーバタンクNo.1No.1 No.2
No.1 No.2 No.3
No.1 No.2 No.3 No.4
No.1 No.2 No.3 No.4 No.5
空気量[%]消費電力[%]0 20 40 60 80 100020406080100
省エネ効果
5台を同じ設定
圧力で単独に運転
した場合
5台を台数制御
運転した場合
全負荷
固定機
容量
制御機5省エネ
効 果
設備毎で9%1.生産設備の省エネ(節電)事例
(2)コンプレッサ 5
低い圧力の圧縮空気を使用している個所へのブロワ導入についてご検討を
お奨めします
◎にじゅうまる 使用先の空気圧などを確認し、コンプレッサの容量を見直してブロワと組み合わせたり、小型空気圧縮機(ベビコン)と
組み合わせるなど、使用状況に応じた更新についてご検討をお奨めします。
ワンポイント!
コンプレッサで作った圧縮空気
(0.55〜0.7MPa)を減圧
(0.03MPa)して使用しています
現 状 対策後
出典:省エネルギーセンター資料
低い圧力の圧縮空気使用個所へブロワを導入す
ることで、効率的に必要な圧力の空気を作るこ
とができ、省エネになります
ブロワ
コンプレッサMPa00.20.40.60.81.01.2
0.03MPaに
減圧して使用
(37kWのコンプレッサに替わり、11kWのブロワを導入)MPa00.20.40.60.81.01.2
0.7 MPa
0.05 MPa
減圧せずに使用6省エネ
効 果
設備毎で68%ワンポイント!
1.生産設備の省エネ(節電)事例
(3)ポンプ・ファン 1
インバータ機能を持つポンプ・ファンの運転方法の見直しをお奨めします
現 状 対策後
出典:資源エネルギー庁資料
ポンプの回転数をインバータで制御
する機能がついているものの、配管
の弁が絞られており、省エネ機能が
活用できていません
弁を全開にすることで、インバータでポン
プの回転数を制御することが可能となり、
省エネになります
【注釈】
I:バルブ制御時の抵抗曲線、II:バルブ全開時の抵抗曲線
A:現状の性能曲線、B:インバータ活用後の性能曲線
(現状:バルブで流量調整を実施し、インバータは停止状態)PiiPi
全圧
流量QI IIAB
【a】
【b】
◎にじゅうまる インバータを活用することで右図のように全圧を下げることができます。
現状は【a×ばつPi×ばつPii」の比になります。
(インバータ機能の活用で全圧が80%になった場合)×ばつ
弁で減圧
(ロス)開閉
インバータ
制御盤INV制御線
回転数減開閉
節電分7省エネ
効 果
設備毎で15%1.生産設備の省エネ(節電)事例
(3)ポンプ・ファン 2
省エネVベルトへの更新についてご検討をお奨めします
現 状 対策後
ファンなどに「Vベルト」を使用
しています
Vベルトを省エネ型のVベルトに更新する
ことで、動力の伝達ロスが低減でき、省
エネになります
(省エネ型Vベルトに更新した場合)
Vベルト 省エネ型Vベルト
ノッチ加工
ワンポイント!
◎にじゅうまる 省エネ型のVベルトは、ノッチ加工が施されており、ベルトの曲げ応力による損失が低減できます。
◎にじゅうまる Vベルトの張りが不足している場合は、スリップや振動が発生し、エネルギー損失の原因となりますので、定期的な点検を
お奨めします。
出典:メーカー資料8省エネ
効 果
設備毎で
2〜6%
1.生産設備の省エネ(節電)事例
(4)冷却設備
冷凍機の冷水出口設定温度の変更についてご検討をお奨めします
冷凍機(ターボ冷凍機やヒートポン
プ等)から7°C(注)程度の冷水が送
水されています
(注)通常、冷房時の冷水出口温度は7°Cで設定
されています。一度ご確認ください。
冷凍機からの冷水出口温度を見直しするこ
とで、省エネになります
冷水出口: 7°C
冷水戻り:12°C
冷水出口: 7→ 9°C
冷水戻り:12→14°C
現 状 対策後
ワンポイント!
出典:経済産業省資料
(冷水出口温度を7→9°Cに変更した場合)9出典:省エネルギーセンター資料
冷水3°C緩和で12%削減
冷水2°C緩和で8%削減
◎にじゅうまる 冷凍機の冷水出口温度を7°C→9°Cに緩和すると、所要動力が約8%
削減されます。
更に、冷房負荷の低い冬季に冷水出口温度を7°C→10°Cに緩和する
と、所用動力が約12%削減されます。
◎にじゅうまる 設定変更により、「搬送動力の増加」「除湿能力の低下」などといっ
た影響も考えられますので、事前に空調メーカーまたはメンテナンス
会社にご相談ください。
省エネ
効 果
設備毎で8%全ての照明が点灯しています
可能な範囲で照明の消灯(間引き)をお奨めします
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(1)照明設備 1
現 状 対策後
推奨照度を参考に、可能な範囲で照明を
間引きすることで、省エネになります
ワンポイント!
出典:JIS Z9110
領域,作業
の種類
繊維・印刷・化学
工場など
細かい視作業
(検査,分析など)
一般の製造工場
普通の視作業
(組立,包装など)
荷積み
荷降ろし
など
廊下
通路
推奨照度 750 lx 500 lx 150 lx 100 lx
ワンポイント!
◎にじゅうまる 間引きを実施する際は、事前に非常用照明器具の位
置を確認し、間引き対象から外してください。
◎にじゅうまる ランプを取り外すだけの間引きでは、安定器の種類
によっては電力が無駄に消費されたり、点灯時より
多い電流が流れる場合がありますので、事前にメー
カー等にご確認ください。
◎にじゅうまる 照度は、『照度計』を用いて確認することができます。
◎にじゅうまる 作業のために手もとの照度が必要な場合は、『手もと照明
(スタンド照明)』の活用なども効果的です。10使用していないエリアの照明が点灯
しています
使用していないエリア(停止中の生産ラインなど)の消灯をお奨めします
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(1)照明設備 2
現 状 対策後
使用していないエリア照明の消灯を
お奨めします
ワンポイント!
生産ライン3西生産ライン3東生産ライン2西生産ライン2東不使用時は消灯しましょう
スイッチ部等に啓発シールを掲示
し、消灯の意識付けをお奨めしま
す。
不使用個所の消灯がスムーズに
実施できるようスイッチのエリアを
提示ください。
ワンポイント!
◎にじゅうまる できるだけ使用していないエリアの消灯が可能となる
よう、スイッチ(回路)の細分化についてもご検討く
ださい。停止中停止中112.一般設備の省エネ(節電)事例
(1)照明設備 3
従来型水銀灯からLED照明への更新についてご検討をお奨めします
高天井用照明に水銀灯を使用し
ています
現 状 対策後
推奨照度を考慮しながら、LED照明に更新(注)
することで、省エネになります
出典:省エネルギーセンター資料 ・ メーカー資料
領域,作業
の種類
繊維・印刷・化学
工場など
細かい視作業
(検査,分析など)
一般の製造工場
普通の視作業
(組立,包装など)
荷積み
荷降ろし
など
廊下
通路
推奨照度 750 lx 500 lx 150 lx 100 lx
(注)照明器具の更新が必要となりますので、ご注意ください。
また、照度分布が変わりますので推奨照度を考慮した照明
設計をお奨めします。
出典:JIS Z9110
◎にじゅうまる 照度は、『照度計』を用いて確認することができます。
◎にじゅうまる 作業のために手もとの照度が必要な場合は、『手もと照
明(スタンド照明)』の活用なども効果的です。
水銀灯
400W形
ワンポイント!
ワンポイント!
設備
水銀灯 LED照明
消費電力 400W 83.6W
省エネ効果 - 79%
(参考)全光束 22,000 lm 16,000 lm12省エネ
効 果
設備毎で79%2.一般設備の省エネ(節電)事例
(1)照明設備 4
白熱球からLED電球への更新についてご検討をお奨めします
照明に白熱球を使用しています
現 状 対策後
LED電球に更新(注)することで、省エネになり
ます
設備
電球式
白熱球 LED
消費電力 54W 7.3W
省エネ効果 - 86%
(参考)全光束 810 lm 810 lm相当
(注)照明器具の更新が必要となりますので、ご注意ください。
また、照度分布が変わりますので推奨照度を考慮した照明
設計をお奨めします。
出典: 省エネルギーセンター ・メーカー資料
領域,作業
の種類
繊維・印刷・
化学工場など
細かい視作業
(検査,分析など)
一般の製造工場
普通の視作業
(組立,包装など)
執務室
廊下
通路
推奨照度 750 lx 500 lx 200 lx 100 lx
出典:JIS Z9110
ワンポイント!
ワンポイント!
◎にじゅうまる 照度は、『照度計』を用いて確認することができ
ます。
◎にじゅうまる 作業のために手もとの照度が必要な場合は、『手
もと照明(スタンド照明)』の活用なども効果的
です。
白熱球
60W形13(参考)従来型蛍光灯からLED照明への更新
直管2灯式FLR蛍光灯
一体型LED
ベースライト
85W 25W
- 71%
5,700 lm 4,000 lm
省エネ
効 果
設備毎で86%2.一般設備の省エネ(節電)事例
(1)照明設備 5
従来型誘導灯から高輝度誘導灯への更新についてご検討をお奨めします
従来型(蛍光灯タイプ)誘導灯を
使用されています。
現 状 対策後
高輝度(LEDタイプ)誘導灯への更新(注)
についてご検討をお奨めします。
← 非常口
C級(小形)
従来型誘導灯 高輝度誘導灯
設備
消費電力 15W 1.1W
省エネ効果 - 93%
B級・BH形(大形)
従来型誘導灯 高輝度誘導灯
49W 2.7W
- 94%
出典:メーカー資料
(注)誘導灯は消防用設備であるため、更新の際には、所轄消防署への
届出が必要となります。
省エネかつコンパクトに
なります
ワンポイント!14約 1.3 m約0.5m約 0.5 m約0.18m約 0.15 m約0.18m約 0.22 m約0.24m出典:省エネルギーセンター資料
夏季において、空調の設定温度は
26°Cで冷房しています
冬期において、空調の設定温度は
22°Cで暖房しています
リモコン
26°C
冷房中
運転
入/切
温度
リモコン
22°C
暖房中
運転
入/切
温度
空調の設定温度を上げることで、空調機の
負荷が低減し、省エネになります
空調の設定温度を下げることで、空調機の
負荷が低減し、省エネになります
リモコン
28°C
冷房中
運転
入/切
温度
リモコン
20°C
暖房中
運転
入/切
温度
26→28°C
に変更※(注記)
22→20°C
に変更※(注記)4533.2 22.9020406080100
22 20 18
85 76.5 67.7020406080100
26 27 28
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(2)空調設備 1
空調の設定温度の変更をお奨めします
現 状 対策後
ワンポイント!
◎にじゅうまる 空調の設定温度を変更する場合は、快適に過ご
せるよう、服装で体温調節をするだけでなく、
空気の循環やブラインドの活用などちょっとし
た工夫が重要です。
◎にじゅうまる 「クールビズ」や「ウォームビズ」を効果的
に取り入れて、快適な省エネ生活を目指しま
しょう。
【設定温度と冷房負荷(8月)】 【設定温度と暖房負荷(2月)】
冷房設定温度 暖房設定温度
[°C]
[°C]
月間負荷[MJ/m2/月]
出典:省エネルギーセンター資料
10%減 20%減
26%減 49%減15省エネ
効 果
設備毎で
20〜26%
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(2)空調設備 2
使用していないエリア(会議室,無人の電気室など)における空調・換気の
停止や設定温度の見直しをお奨めします
現 状 対策後
使用していないエリアの空調が稼動
しています
不使用エリア(会議室,電気室(注1)など)の
空調・換気の停止や設定温度の見直しによ
り、省エネになります
(※(注記)不使用エリアの空調を停止した場合)
ワンポイント!
注1:電気室の空調停止については、事前にお客さまの設備管理個所とご相談の上ご判断ください。
(空調の設定温度の変更、または、換気による除熱の場合は、換気ファンの発停温度の設定を変更する、といったことでも効果があります)
注2:不使用エリアでダンパを閉じた時に、同一系統の風量が変動するため、系統全体のダンパ調整が必要になる場合があります。
注3:VAV(可変風量制御装置)とは、風速や室温情報を受けて、ダンパの開閉や送風機の回転数を制御し、適正な風量とする制御
◎にじゅうまる 個別空調の場合は電源をOFF、セントラル空調の場合はダンパ閉(注2)やVAV(注3)により風量調整を実施されること
をお奨めします。
リモコン
運転中
運転 入/切
26°C
リモコン
運転中
運転 入/切
28°C
空調 OFF
リモコン
停止中
運転 入/切
作業室 会議室 電気室
作業室 会議室 電気室162.一般設備の省エネ(節電)事例
(2)空調設備 3
空調フィルターの定期的な清掃をお奨めします
◎にじゅうまる 空調機は、フィルター清掃以外にも次の対策を実施することで消費電力を削減できます。
○しろまる室外機や室内機の熱交換器の洗浄
○しろまる送風機の清掃
○しろまる消費電力の抑制設定(室外機能力の変更や消費電力抑制機能付きリモコンの設置) など
空調のフィルターの目詰まりが原
因で、風量が少なくなり、冷房効
果が弱まっています
空調のフィルターを定期的(注)に清掃するこ
とで、風量がUPし、省エネになります
(フィルタの定期的な清掃を実施した場合)
※(注記)出典:資源エネルギー庁資料および当社試算
(注)定期的な清掃とは、2週間に1度が目安です。
対策後
現 状
出典:メーカー資料
ワンポイント!17〜 詳細については、空調メーカーやメンテナンス会社にお問い合わせください 〜
省エネ
効 果
設備毎で
5〜10%
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(2)空調設備 4
空調室外機周辺の整理整頓および直射日光対策についてご検討をお奨めします
室外機周辺に障害物があり、熱が滞
留した状態となっています
また、直射日光があたり、室外機の
温度が高くなっています
現 状 対策後
室外機周辺の障害物を取り除き、風通しを良
くすることで、室外機周辺の温度を下げると
ともに、室外機によしずをかけるなどして直
射日光を避けることで、空調機の負荷が低減
され、省エネになります
(室外機によしずをかけた場合)
※(注記)出典:資源エネルギー庁 資料
日射
ワンポイント!
(参考)
冷房時の室外機は、部屋の熱を汲出して外に排出して
いるため、室外機周辺や室外機自身の温度が高くなる
と熱を排出する際に余分な電力を消費します。
出典:経済産業省資料
◎にじゅうまる 室外機に日陰を作ることは、消費電力低減に有効ですが、風通しが悪くなると熱が滞留することで効率が低下しますので、
ご注意ください。18省エネ
効 果
設備毎で10%現 状 対策後
室外機に水を噴霧すると、水の気化熱(打ち水
効果)で室外機周辺の気温が下がるため、空調
機の負荷が低減され、省エネになります
2.一般設備の省エネ(節電)事例
(2)空調設備 5
空調設備の室外機への水噴霧についてご検討をお奨めします
◎にじゅうまる 水道水の噴霧により、室外機に水垢(シリカ等)が付着し、熱交換性能の悪化ならびにフィンの劣化が進む場合があります
ので、事前に空調メーカーやメンテナンス会社にご相談ください。
空調設備の室外機周辺の温度が高
くなっています
(参考)水噴霧前後の消費電力の変化(当社実測)
(参考)
冷房時の室外機は、部屋の熱を汲出して外に排出してい
るため、室外機周辺や室外機自身の温度が高くなると熱
を排出する際に余分な電力を消費します。
熱を排出
しにくい0123456消費電力(kW)
14:21 14:27
約0.8 kW 減
水噴霧開始
空調機の
消費電力0123456消費電力(kW)
14:21 14:27
約0.8 kW 減
水噴霧開始
空調機の
消費電力
ワンポイント!192.一般設備の省エネ(節電)事例
(2)空調設備 6
排気ファンの一定時間の停止、または間欠運転による外気取込量の調整について
ご検討をお奨めします
室内のCO2濃度を確認しながら
・排気ファンの一定時間の停止または間欠運転
・ダンパ開度の調整
による外気取入量の調整を行うことで、空調負荷
や搬送動力の削減に繋がり、省エネになります
(外気取入量を約20%削減した場合)
外気取入量の調整を実施していない
状態です
(外気の取入量が多い状態
→空調機の消費電力が多い状態)
◎にじゅうまる 外気取入れの目的は、主に在室者のための新鮮空気の取入れであるため、在室者が少ない場合は、外気取入量を減らすこ
とが可能です。外気取入量は、CO2濃度を確認しながら、1,000ppm(注)を超えない範囲で調整します。
(注)「労働安全衛生法(事業所衛生基準規則)」および「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(建築物環境衛生管理基準)」で定められているCO2濃度
対策後
現 状
作業室
外気
空調機
排気ファン
排気ファン
間欠運転中
熱源機に余分な
負荷がかかって
いない状態
作業室
外気
空調機
排気ファン
ワンポイント!
出典:省エネルギーセンター資料20省エネ
効 果
設備毎で
5〜10%
3.その他設備の省エネ(節電)事例1
デマンド監視装置の導入についてご検討をお奨めします
対策
デマンド監視装置を導入し、警報発生時に予め
決めておいた省エネ対策を実施することで、省
エネになります
キュービクル
取引用
メーター
デマンド
監視装置
デマンド
注意報
発令中LAN送信機
作業室
受信機
ピーピー
警報
送信
デマンド計量結果の作図例
パソコン画面例
ワンポイント!
◎にじゅうまる 警報発生時に予め定めておいた省エネ対策(負荷遮断)を実施することで、ピーク電力対策を行うことができます。
◎にじゅうまる 警報発生時の負荷遮断を自動で実施したい場合は、対応可能なデマンド監視装置もありますので、メーカーにお問い合わ
せ下さい。
負荷遮断
の実施02004006008001,000
1,2000:002:004:006:008:0010:00
12:00
14:00
16:00
18:00
20:00
22:000:00デマンド(kW)
目標値
日最大デマンド21対策
トップのリーダーシップのもと、各部門の省エネ(節電)担当者で構成するエネルギー管理組織
を整備し、みんなの意見を出し合うことで、大きな省エネ効果が得られます
また、改善目標を設定し、PDCAサイクルで実施することがさらに効果的です
3.その他設備の省エネ(節電)事例2
エネルギー管理体制の構築および全員参加型の省エネ(節電)活動実施について
ご検討をお奨めします
省エネ推進会議の開催
製造部門
総務部門
担当者
パトロール実施中
責任者
体制・組織
の整備
改善目標
設定Planエネルギー
管理
CheckDoAction
・管理標準の見直し
・計画プログラムの見直し
・進捗管理
・改善効果の把握
・計測、記録
・無駄の検出・排除
・計画プログラム実施
・広報・教育・訓練
・目的及び目標の設定
・管理標準の作成
・改善計画プログラム
・原単位の管理
・用途別消費量の把握
・設備効率の把握
エネルギー管理体制223.その他設備の省エネ(節電)事例3
高効率機器への更新や適切かつ定期的なメンテナンスの実施について
ご検討をお奨めします
ワンポイント!
◎にじゅうまる 設置後年数が経過している機器は、効率が低下してい
る場合がありますので、設備効率を診断されることを
お奨めします。
◎にじゅうまる 更新のご検討の際、使用状況に応じて、設備容量の見
直しも実施されることをお奨めします。
◎にじゅうまる 省エネ機器の導入の際、活用できる補助事業を確認さ
れることをお奨めします。
設置後、年数が経過している
設備を使用しています
最新の高効率な機器(コンプレッサ、冷凍機、
ヒートポンプなど)へ更新することで、省エネ
になります
対策後
現 状23出典:(一財)ヒートポンプ蓄熱センター
[COP※(注記)1]7.57.06.56.05.55.04.54.03.5[APF※(注記)2]9.07.06.05.04.03.02.01.00.08.0
ヒートポンプの効率推移
[年]
家庭用エアコン
(冷房平均COP) エコキュート
(中間期COP)
業務用HP給湯器
(中間期COP)
エコキュート
(APF:年間給湯保温効率)
家庭用エアコン
(APF)
ターボ冷凍機
(COP)
業務用HP給湯器
(APF:年間過熱効率)
97 00 03 06 09 12 15 18
COP (エネルギー消費効率)
定格冷房・定格暖房時の消費電力1kWあたりの冷房・暖房能力を表したもの
APF (通年エネルギー消費効率)
1年を通して、ある一定条件のもとにエアコンを使用した時の消費電力量1kWh
あたりの冷房・暖房能力を表したもの
※(注記)1
※(注記)2