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国内研究者論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2025年12月09日

低温増殖性および遺伝的安定性に優れたウイルスポリメラーゼ変異株を応用した弱毒生インフルエンザワクチンの開発

論文タイトル
Live-attenuated influenza virus vaccine strain with an engineered temperature-sensitive and genetically stable viral polymerase variant
論文タイトル(訳)
低温増殖性および遺伝的安定性に優れたウイルスポリメラーゼ変異株を応用した弱毒生インフルエンザワクチンの開発
DOI
10.1128/jvi.01390-25
ジャーナル名
Journal of Virology
巻号
Journal of Virology Ahead of Print
著者名(敬称略)
内藤 忠相 他
所属
川崎医科大学微生物学教室
著者からのひと言
ワクチン接種は感染症の発症や重症化を予防するために行うものであり、ワクチンにより健康を害しては元も子もありません。弱毒生インフルエンザワクチンは、不活化ワクチンと比較をしてより優れた感染予防効果が期待できる一方で、副反応の出現頻度が高い傾向があります。本論文では、従来型の生ワクチンより副反応の出現頻度の低減が期待できる新規弱毒生ワクチンの開発について報告しています。

抄訳

インフルエンザワクチンの一種である弱毒生ワクチンは、生きたインフルエンザウイルス自体を鼻に噴霧接種するタイプであり、2024 年から本邦での使用が承認された。弱毒生ワクチンは生きたウイルスを使用しており、不活化ワクチン(インフルエンザHA ワクチン)よりも発症予防効果に優れている。しかし、弱毒化されているとはいえ生ワクチン接種後にインフルエンザ症状を発症する場合があるため、副反応が少ないワクチンの開発が求められていた。
著者らは、実験用マウスを用いたウイルス感染実験などにおいて、既存の生ワクチンと同等の感染予防効果を持つ新規の弱毒生インフルエンザワクチンの開発に成功した。具体的には、ウイルスポリメラーゼであるPB1蛋白質の471番目のLys残基をPro残基に置換した組換えウイルスが、生ワクチン母体株に応用できる弱毒性を獲得した。今回作出した組換え弱毒生ワクチン株は、接種後の副反応に関わる病原性復帰変異株が出現しづらいウイルス性状を備えていた。本研究成果は、安全性が高い弱毒生インフルエンザワクチンの製造に資する技術的基盤となる。

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