国指定文化財
【天然記念物】
高尾暖地性濶葉樹林(たかおだんちせいかつようじゅりん)
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中村地区の東谷には、隠岐の原始林の代表とも言える常緑広葉樹林「高尾暖地性濶葉樹林」が広がっています。約13haの広さで国の天然記念物に指定されており、常緑広葉樹を中心に隠岐独特の植生がみられます。
以前は、ナゴラン、ヒモラン、セッコクなどの貴重植物が多数見られましたが、乱採取等にあいその数は希少となっています。
【天然記念物】
玉若酢命神社の八百スギ(たまわかすみことじんじゃのやおすぎ)
yaosugi
八百スギは、下西地区の玉若酢命神社境内にあり、その樹齢は千数百年ともいわれ、国内でも有数の杉の巨木です。樹高は約30m、胸高周囲は11mです。
この八百杉には様々な言い伝えがあり、その一つには、この杉の根元にはかつて蛇が住んでおり、眠ったまま成長する八百杉の根に包まれてしまったという話もあります。
【史跡】
隠岐国分寺境内(おきこくぶんじけいだい)
kokubun 史跡隠岐国分寺境内は、隠岐の島町池田地区にあり、古代の国分寺跡や後醍醐天皇の行在所として国の史跡に指定されています。
後醍醐天皇行在所跡は、約40ほどの礎石を残すのみで、以前のどの建物の礎石かは明らかになっておりません。
平成21年度〜平成25年度の発掘調査により、古代の建物跡や瓦などが発見され、平成30年に指定範囲が追加となりました。
1934年3月13日
(2018年10月15日追加指定)
【考古資料】
銅印 印文「隠伎倉印」(おきそういん)
[画像:souin] この銅印は、玉若酢命神社宮司億岐家に伝わるものです。奈良時代、諸国において税を徴収し貯蔵しておく倉がありました。そのうち、正税を貯蔵するものを正倉といい、各郡家(郡役所)の近くの、小高い湿気の少ない場所を選んで建てられていました。この正倉に貯蔵されている正税の出納の際に使用されたのが、正倉印です。国司が所持し、出納の事務処理に関して捺印したものと思われます。
現在残っているのは駿河国、但馬国、隠岐国の3つだけです。昭和10年4月30日に国の考古資料に指定されています。
【考古資料】
隠岐国駅鈴(おきのくにえきれい)
ekirei 玉若酢命神社社家億岐家に伝わるもので、奈良時代に始まった駅伝制で使用された鈴です。隠岐国の駅制については、資料が少なく不明な点が多くありますが、水上交通の駅はあったようです。
現在伝えられている二つの駅鈴は、国内唯一の存在例といわれています。昭和10年に国の考古資料に指定されました。
【名勝・天然記念物】
隠岐白島海岸(おきしらしまかいがん)
sirasima 隠岐白島海岸は、隠岐の島町の最北端に突き出した白島崎の北方に広がる雀島、長島、小白島、沖ノ島、松島、黒島など三十有余の島の総称です。
数多くの小島が持つ松の緑と岩の白さと、海の碧さのコントラストによる風景の美しさから名勝に指定されており、アルカリ板状流紋岩の板状節理と、北西の季節風による浸食・風化によってできる岩肌の特異性から天然記念物に指定されています。隠岐の島町の代表的な海岸風景をなし、その美しさは、島前国賀の男性的な豪壮美に対し、女性的で優雅・優美なものです。
【天然記念物・名勝】
隠岐海苔田ノ鼻(おきのりだのはな)
norida 隠岐海苔田ノ鼻は、元屋地区にある中村港の南の一角に突出した鼻(岬)です。この一帯を形成する岩石が、それぞれに規則正しい柱状節理や放射節理をみせ、地質的にも景観としても特徴のある場所となっています。
その中でも、鎧岩、兜岩と呼ばれる二つの岩は、柱状節理をみせる周辺の黄色っぽい岩石に、黒っぽい岩石が流れ込んで大型の放射節理を形成しており、独特の景観をみせています。
昭和13年5月30日に国指定の天然記念物・名勝に指定されています。
【名勝】
隠岐布施海岸(おきふせかいがん)
隠岐布施海岸は、島後の中でも有数の景勝地としてよく知られています。浄土ヶ浦や崎山岬を含むこの一帯は、長年の風化や波による浸食の影響を受け、特異な洞窟や岸壁が多く見られます。
昭和13年5月30日に国指定の名勝に指定されています。
【天然記念物】
沖島オオミズナギドリ繁殖地(おきのしまおおみずなぎどりはんしょくち)
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沖島は、隠岐島後の最北端白島海岸の中の小島の中の1つで、大きさは高さ74m、広さ4.22haです。灯台はありますが無人島で、暖地性の自然林を持っています。オオミズナギドリは、分布は広いのですが繁殖地が少なく、現在国内でオオミズナギドリ繁殖地として国の指定を受けているところは5地域、沖島はその中の1つです。
オオミズナギドリは、ミズナギドリ科に属する東洋特産の海鳥で、ウミツバメ類の近縁ですが、形態はカモメ類に似ています。翼長30〜35cm位である。毎年4月頃島に渡ってきます。
【有形民俗文化財】
隠岐島後の生産用具(おきどうごのせいさんようぐ)
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郡地区の隠岐郷土館には、離島隠岐の過去の生活様式を伝える民具が展示されています。その内の674点は、「隠岐島後の生産用具」として、国の重要有形民俗文化財に指定されています。
漁具の多様性や畜産用具に特徴がみられ、貴重な資料とされています。
山樵用具94点、その他46点 1974年11月19日
【無形民俗文化財】
隠岐国分寺蓮華会舞(おきこくぶんじれんげえまい)
renge 奈良時代から平安時代にかけて、我が国には古代の中国、朝鮮などから大陸文化とともに、珍しい舞と音楽を一緒にした舞楽や無言仮面劇が輸入されました。これらは全国の主な寺院で祭事の際に余興として行われていました。蓮華会舞は、それら当時の形に近いものを残しているといわれています。
平成19年の国分寺本堂の火災で、面その他のすべてを焼失しましたが、保存会をはじめ関係機関の尽力により、同年11月にはそのすべてを復元しました。
現在では毎年7つの舞が、弘法大師の命日にあたる4月21日に行われています。
【建造物】
玉若酢命神社(たまわかすみことじんじゃ)
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下西地区に所在する玉若酢命神社は、古来より隠岐の総社として厚く崇敬されてきた神社です。本殿の造りは「隠岐造」と呼ばれる隠岐独特の形式で、外観は雄大豪壮な茅葺きの屋根と檜皮葺きの向拝とが一致し素朴な美しさを見せています。本殿・随神門・社家億岐家住宅は平成4年に国の重要文化財に指定されています。
現在の本殿は寛政5年(1793年)に建てられたものであり、現在までに何度も改修を重ねています。
【建造物】
水若酢神社(みずわかすじんじゃ)
mizuwakasu
水若酢神社は、「一の宮」と呼ばれ、古くから島民の崇敬を集めてきた名社です。この神社の本殿は、1795年(寛政7年)に建造されたもので、「隠岐造」と呼ばれる隠岐独特の様式をもち素朴で力強い造りになっています。
本殿は、平成4年1月21日に国の重要文化財(建造物)に指定されています。
【建造物】
佐々木家住宅(ささきけじゅうたく)
sasakike
隠岐の島町釜地区に所在する重要文化財『佐々木家住宅』は、天保7年(1836年)の建築で、隠岐島後地区の旧庄屋の民家としては最古のものとされています。
その造りは、3か所に設けられた戸口や、部屋が鍵型に並ぶ間取り(鍵座敷)など隠岐独特のもので、平成4年には国の指定文化財(建造物)となっており、古美術品・生活用具など保存されていた民俗資料も、学術研究の上で極めて貴重な資料です。
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- 隠岐の島町教育委員会 社会教育課 文化振興係
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