歳出総額は91兆2,479億円(対前年度比1.4%減)。児童手当に係る制度改正(支給対象年齢の拡大)、災害の多発等の歳出増要因が多い中で、人件費(同1.2%減)、投資的経費(同9.3%減)等に係る大幅な歳出削減努力(同1兆3,339億円減少)。
歳入総額は93兆4,422億円(対前年度比1.5%減)。地方税(同2.7%増)、地方譲与税(同67.7%増)等が増加する一方、地方交付税(同5.8%減)、地方債(同10.3%減)等が減少。
市町村合併(平成15年度から平成16年度にかけて、市町村数が611減少)の影響により、町村の歳出が都市にシフトするとともに、新潟県中越地震、観測史上最多の10個の上陸台風等の影響により、災害復旧事業費(対前年度比63.0%増)等が著しく増加。
- 決算規模
歳入、歳出ともに5年連続で前年度決算額を下回っています。
この主な要因としては、歳入については地方交付税、地方債等が減少したこと、歳出については、人件費、普通建設事業費を中心とする投資的経費等が減少したことが挙げられます。
区分
平成16年度
平成15年度
増減額
増減率
歳入総額
93兆4,422億円
94兆8,870億円
▲さんかくマイナス1兆4,448億円
▲さんかくマイナス 1.5%
歳出総額
91兆2,479億円
92兆5,818億円
▲さんかくマイナス1兆3,339億円
▲さんかくマイナス 1.4%
- 決算収支
実質収支は、1兆2,208億円の黒字となっています。
単年度収支は1,276億円(前年度1,397億円)で、黒字幅がやや減少しています。実質単年度収支は、財政調整基金の取崩しの増加等に伴い、117億円の赤字(前年度918億円の黒字)となっています。
実質収支が赤字の団体は、都道府県1団体(大阪府)、市町村25団体の合計26団体です。
なお、市町村合併に伴う打切り決算(市町村合併等により、出納整理期間中の歳入歳出がないこと)により、これ以外に51団体が赤字となっています。
区分
決算額
赤字の団体数
平成16年度
平成15年度
平成16年度
平成15年度
実質収支
1兆2,208億円
1兆2,046億円
26団体
28団体
単年度収支
1,276億円
1,397億円
2,288団体
2,356団体
実質単年度収支
▲さんかくマイナス117億円
918億円
2,498団体
2,435団体
(注)
実質収支が赤字の団体数は、打切り決算により赤字となった団体を除きます。
- 主な財政指標
経常収支比率は、前年度より2.5%ポイント上昇し、91.5%となっています。これは主に、臨時財政対策債の減少に伴い経常一般財源相当分が減少した一方、児童手当の制度改正等による扶助費の増加等に伴い経常経費充当一般財源が増加したことによるものです。
また、起債制限比率は、臨時財政対策債発行可能額の減少に伴い、前年度より0.1%ポイント上昇し、11.7%となっています。
平成16年度
平成15年度
差
経常収支比率
91.5%
89.0%
2.5%
起債制限比率
11.7%
11.6%
0.1%
(注1)
いずれも加重平均です。
(注2)
経常収支比率は特別区、一部事務組合及び広域連合を除き、起債制限比率は特別区を含み一部事務組合及び広域連合を除きます。
- 普通会計が負担すべき借入金残高
地方債現在高に交付税特別会計の借入金残高(地方負担分)及び企業債現在高(普通会計負担分)を加えた借入金残高は、引き続き増加しています。
区分
平成16年度
平成15年度
増減額
増減率
地方債現在高
140兆5,380億円
138兆1,009億円
2兆4,371億円
1.8%
交付税特別会計借入金残高
32兆8,177億円
31兆8,357億円
9,820億円
3.1%
企業債現在高
28兆539億円
28兆3,465億円
▲さんかくマイナス2,926億円
▲さんかくマイナス1.0%
合計
201兆4,096億円
198兆2,831億円
3兆1,265億円
1.6%
(注)
地方債現在高には、特定資金公共投資事業債を含みません。
※(注記) 詳細については、別紙(PDF)のとおりです。