新型コロナウイルス感染症拡大
防止に対応した働き方の試み
- version 1.0 -
総務省 行政管理局 1しろまる これまで総務省においては、全省的にテレワーク等を推進するための環境整
備に取り組むとともに、総務省行政管理局では、「組織のマネジメントを継続
的に改善していく」、「先に解決策を考えるのではなく、事実を正確に把握す
る」といった視点を重視しながら、オフィス改革と業務改革を推進してきました。
しろまる 今回の新型コロナウイルス感染症を受けて、これまでの取組を活かしつつ感
染拡大防止のための働き方を模索してきたところですが、今後も、「新しい生
活様式」を実践していく中で、新たなワークスタイル・組織文化を形成しながら、
次の働き方に本格的にシフトしていくことが重要ではないかと考えられます。
しろまる そこで、本資料は、当局が取り組んでいる働き方や、新たに出てきた悩み、
始めている工夫を共有することで、他の行政機関等の参考になることを目的と
しています。
しろまる まだまだ課題は残されているものの、今回は現在までの試行錯誤をver1.0
として発信するものです。今後も引き続き議論や取組を進めていく予定です。 1
この資料の目的
万が一感染者が発生した際に備えて
しろまる チーム制・交代制勤務
・ 担当業務や役職を踏まえて課室内を2チームに分けるとともに、業務の状
況を共有し、相互にバックアップできるような体制を確保。テレワークを比較
的行いやすい課室では、交代制で1名のみ出勤し他は全員テレワークとい
うケースも。
しろまる 職務代行の設定
・ 幹部・管理職が感染等で不在となる場合を想定して、職務代行する者を
事前に定めておくことで、非常事態時の体制を局内で確認。
(職務代行の例)
局長 ⇒ 代行者:審議官
審議官 ⇒ 代行者:局長
企画調整課長 ⇒ 代行者:審議官 2
しろまる 原則テレワーク勤務
・ 幹部を含めて局全体で実践し、できる限り外出を回避。
しろまる 打合せや幹部説明は、Web会議等で実施
(6ページのTipsも参照)
・ 局連絡会議(局内の情報共有を目的に毎週開催)を、
在庁者、テレワーク勤務者も含めて、Web会議により実施。
・ 打合せや幹部への説明も、原則、対面ではなくWeb会議で実施。
事前に、資料をメール送付し、論点を明確化することを励行。
接触を減らすための働き方へのシフト13しろまる 審議会の運営においても対面を回避
・ 各委員への説明をWeb会議で実施。
(審議会は持ち回り開催で対応)
しろまる 新規採用者向け局内研修
・ 幹部・管理職から週1回Web形式によ
る講話、2年生職員によるオンライン研
修を実施。
・ 従来から実施しているメンター・メンティー
についても、Web形式で、先輩職員と
気軽に話せる場づくりを継続。
しろまる 出勤が必要な場合でも、濃厚
接触を減らす措置
・ 時差出勤、マスク着用、消毒、個室の
換気。
・ フリーアドレスを活用し、職員間の身体
的距離を確保(physical distancing)。
・ 出勤する職員間の打合せも、できるだけ
Web会議で実施(イヤホン推奨)。
接触を減らすための働き方へのシフト2
(8ページのTipsも参照)4 しろまる テレワークが日常になったことによる変化
・ これまで対面中心だった種類のコミュニケーションもオンラインに移行。
・ 例えば、以下A〜Cといった日常業務の一場面において、新たに出てきた
悩みや、自分たちなりに始めている工夫を紹介。なお、正解はなく、未解
決の悩みもあり、試行錯誤を継続することが重要と認識。
A 会議・打合せ、研修
B 業務の進捗管理、仕事のやり方
C 組織内コミュニケーション
新たに出てきた課題と始めている工夫
⚠次の段階
テレワークが日常になった
ことで出てきた悩み
自分たちなりに考えられる
工夫として始めたもの 引き続き悩みと認識して
いるもの
(凡例)
出てきた悩み 始めている工夫5 A 会議・打合せ、研修
Web会議ツールを使って会議・打合せ、研修を行う際は、
1議事進行の工夫、2資料の事前共有のルール化、3発言を促すファシリテーションが重要
議事の進行 使用する資料 参加者の反応・発言
出てきた悩み
始めている工夫
業務シーン??6話の雰囲気や温度感
が分かりづらい
→議論が拡散しやすい
議題や要点、所要時間
を事前に共有
参加者が異なる資料や
画面を見ている
→共通理解が進まない
画面共有機能を活用✔? 互いの表情やしぐさがみえづらい
→質問や意見が出ない
→発言が被る
あいづちやチャット(「分かりました」
しろまるしろまるはどうですか?」)で反応を✔✔ 司会が指名して発言を促す。発言
が被ったら順番を示す
⚠次の段階
・一度に見ることが出来る参加者が限られていて、全体の反応が掴みづらい
・1枚に情報を詰め込みすぎるのではなく、画面で見る(印刷しない)ことを前提とした資料の作り方が必要ではないか
資料は参加者への
事前共有をルール化✔積極的な司会進行を意識
最後に、会議の結論や、今
後の検討事項等を確認✔✔
⚠次の段階
・より相談しやすい雰囲気をどうしたらつくることができるか
・マイクロマネジメントに陥らないようにしながら、意識のすり合わせを十分に行うためにはどうしたらよいか
B 業務の進捗管理、仕事のやり方
出てきた悩み
始めている工夫
業務シーン7お互いの今の状況が見えづらい
→部下から相談しづらい
→上司も会話をためらう? ?誰がどの業務を進めているか分かりづらい
→誰にお願いすべきか迷う
→必要な情報共有がされていない
部下と上司の相談 チーム全体の進捗管理
テレワークを日常的に使う場合のチーム内マネジメントは、
1上司へ気軽に相談できる雰囲気づくり、2業務の進捗の共有が重要
✔ ✔
✔ ✔
応対の可否はアプリのステータス表示を
活用(「連絡可能」「取り込み中」など)
チーム全員が進捗報告などを行う定例打
合せ(週に1回、30分程度)を設ける
共有ファイルで簡単な業務日報を作成。
お互いに日々の業務状況を把握
個人作業の予定も共有スケジューラに。
グループチャットで知らせる方法もあり
C 組織内コミュニケーション
出てきた悩み
始めている工夫
業務シーン8⚠次の段階
・職員が孤立を感じることなく、オンラインでも関係構築を図っていくには更にどうしたらよいか
テレワークをベースとした組織内のコミュニケーション活性化は、
1ちょっとした雑談、2上司以外との交流の機会が重要
上司以外との交流
(幹部、先輩職員等)
ちょっとした雑談
気軽に話しかけることができない
→孤立を感じることがある? ?新規採用職員と他の職員の交流が少ない
→仕事の進め方を掴みづらい
✔ ✔
✔ ✔
業務の開始・終了連絡に一言を添えて
ちょっとした会話のきっかけに。
Webランチ会など上司や同僚以外とも交流
できるきっかけをつくる。(年次の近い先輩
職員をメンターとして配置することも継続。)
幹部による講話や2年生職員による研修
を実施。
グループチャットで気になるニュースをチー
ムで共有して話題を提供。
長期間のテレワークとの向き合い方
しろまる 執務環境の最適化
これまでオフィス改革に取り組んできた見地からは、長期間のテレワークに当
たっては、業務状況等に応じて執務環境を最適化することも重要と認識。
・(通信量やコミュニケーションの内容に応じて)ビデオ/音声通話/チャットを使い分ける。
・ 資料の電子化と適切な文書管理を徹底する(共有フォルダへの保存ルールの統一
化など)。また、共有フォルダやグループウェアなどの(バーチャル)ワークスペース
をより一層活用する。
・ テレワークにおける自宅の執務環境を改善する。(机と椅子の高さを調節して身体
へ の 負 担 を 軽 減 さ せ た り 、 デ ィ ス プ レ イ を 活 用 し て 細 か い 作 業 を よ り 容 易 に す る な ど )
(注記)なお、一般に言われるように、予定を詰めすぎないなど体調管理にも留意。9

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