本研修会は、実務経験5年以上の技術者を対象とした内容で、どなたでも参加いただけます。CPD制度にご参加中の皆様にとっては、自己の技術力向上を図る上でご満足いただける内容となっており、不得意分野の補強を目的とされる方にも、大変効果的なプログラム構成となっております。
研修会の特色としては、1パートごとのお申込みや割引制度、法人単位でのお申込み制度など、受講しやすい柔軟な形式を導入しております。また、3講義を集中的に受講できる「集中技術研修会」を年2回開催するほか、最新の技術動向を取り上げる「トピックス研修会」を4パートにわたり実施いたします。
さらに、令和7年度より、受講者様および企業のご担当者様からご要望の多かった「見逃し配信・受講後の再視聴」制度を導入いたします。当日の急な業務等で受講が難しい場合や、復習を目的とした再視聴が可能となります(配信期間は限定されます)。なお、講義終了後の内容に関する個別のお問い合わせには対応いたしかねますので、あらかじめご了承ください。
講演時間は15:00〜17:00(集中技術研修は10:00〜17:15)となっております。
ぜひ、ご自身の研鑽の一助としてご活用くださいますよう、ご案内申し上げます。
| 受講形態 | 会員 | 一般 |
|---|---|---|
| 1パート | 7,150円(税抜 6,500円+消費税 10%) | 8,800円(税抜 8,000円+消費税 10%) |
| 集中技術研修 | 19,800円(税抜 18,000円+消費税 10%) | 24,750円(税抜 22,500円+消費税 10%) |
| 全パート一括 | 126,500円(税抜 115,000円+消費税 10%) | 165,000円(税抜 150,000円+消費税 10%) |
| パート | 日程 | 時間 | 題目・概要 | 講師(敬称略) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 令和7年5月14日(水) | 15:00〜17:00 | 建築計画と設備システム 良い建築には、優れた環境計画と設備計画が必要不可欠である。近年ではどのような建物にも環境配慮の視点が求められており、低炭素化や省エネ強化の流れを背景に、建築主や建築家からは、環境エンジニアでもある設備技術者による斬新で魅力的な提案が求められている。本講では、環境エンジニアの視点から設備システムを幅広く捉え、建築計画と関わりの深い自然エネルギー利用の各種手法や外皮計画、建築一体化設備などのポイントについて解説する。具体的には、以下のキーワードについて、建築と設備の接点についての実例を交えながら紹介し、これからの設備システムの設計に役立つヒントを探してみたい。自然換気・自然採光・太陽熱利用・地中熱利用・断熱・日射遮蔽・ガラス建築と窓システム・床吹出・躯体蓄熱・放射冷暖房など。 | 林 一宏(日建設計) |
| 2 | 令和7年5月28日(水) | 15:00〜17:00 | 衛生設備の計画・設計 これからの給排水衛生設備の計画に必要なことは、節水と水資源の循環利用による、ZWB(ゼロウォータービル)の推進と、給湯エネルギーの削減、再生可能エネルギーの活用によるカーボンニュートラルの実現、そして BCP への対応である。日本や海外の事例や省エネ手法を紹介すると共に 2024年 10 月に学会提言として発表した新しい単位給水量についても説明する。安全性・感染予防の視点においては、レジオネラ症対策、トイレの節水化、ユニバーサルデザイン、適正な衛生器具数などにふれ、給排水衛生設備の計画のよりどころとなる SHASE-S206 について解説する。更に建築設計者が提案する水まわり空間に対してフレキシブルに対応できる給排水衛生設備配管システムの考え方について説明する。具体的には SI 住宅に対応する緩こう配排水システム,配管こう配に頼ることなく排水搬送が可能な強制排水システムの設計上の留意点についても説明する。 | 土井 章弘(竹中工務店) |
| 3 | 令和7年6月4日(水) | 15:00〜17:00 | 【トピックス研修】熱源への未利用エネルギー利用について 近年、地球温暖化対策のため、空調の冷熱・温熱製造において、より効率的な熱源の運転が求められるようになってきている。そのためには、熱源機器の性能=COP 向上はもとより、より有利なエネルギー利用により熱製造効率の改善を図ることが重要である。建築、都市の周囲には河川水、海水、下水、下水処理水などの温度差エネルギーや、ごみ焼却場や下水スラッジ処理施設などから排出される高温エネルギーが存在しているが、それらが有効に活用されている例は多くはない。建物本体での省エネルギーが進んでいくと、将来的にはこうした未利用のエネルギーを使わない限りさらなる熱製造の向上は難しくなっていくと予想されている。そこで、本講義では実際に設置された未利用エネルギー利用施設の実例を紹介し、その計画の考え方と特徴について概説する。 | 森田 英樹(清水建設) |
| 4 | 令和7年6月18日(水) | 15:00〜17:00 | 空調・衛生技術者のための電気設備 建築設備の高度化により,種々の設備が高度に関連することが多く,各設備の技術者にとって自分の分野における専門知識はもちろんのこと,他設備に関する知識も必要となっている。そこで,空気調和・衛生設備の技術者と電気設備の技術者とのコミュニケーションを円滑にするため,理解してほしい電気設備関連の基本的事項を解説する。電気設備に関する法律,電気設備の基本事項,建築電気設備(電力設備)の各項目について概説する。 | 大竹 務(関電工) |
| 5 | 令和7年7月2日(水) | 15:00〜17:00 | 自動制御 空調システムを設計意図通りに運用する上で,"自動制御"は重要な要素であり,快適性や運用コストに大きな影響を及ぼす。そのため空調設備技術者は,自動制御の設計と運用に関与する必要がある。しかし,自動制御のシステム設計を行うためには,システムの基礎や制御方式を理解している事が必須である。近年,省エネルギーが重要な課題となっており,大幅なエネルギー削減を実現するZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)が注目されている。このような背景から空調設備技術者は,快適性を考慮した最適なシステムを決定する事が求められる。本講では,熱源一次・二次配管方式を含めた熱源システムの基礎,制御方式について解説を行う。 | 橋本 明洋(ダイダン) |
| 6 | 令和7年7月16日(水) | 15:00〜17:00 | 【トピックス研修】省エネルギー計画・環境配慮技術 低CO2社会の実現に向けて、建築設計において省エネルギーの重要性はますます高まっている。一方、空気質やプロダクティビティを意識した環境指標が要求仕様に盛り込まれる事例も増え、多角的な視点からの検討が必須となってきた。こうした中、可変速冷凍機や熱媒過流量冷凍機・低温冷風空調・放射空調・変動風空調など、従来の「標準的設計値」から外れた領域で省エネルギーを狙うシステムが登場し、それらを広範に検討するためのBESTやLCEMなどのシミュレーションツールも整備されつつある。そこで、研修会前半のまとめとすべく、外皮-温冷感-負荷-熱源-熱搬送-運用制御技術の相互作用を意識した省エネルギー計画の考え方と具体策について概説する。 | 高草 智(森村設計) |
| 7 | 令和7年8月27日(水) | 15:00〜17:00 | 中央監視システム 中央監視装置は,受変電設備や動力設備などの電源設備や照明設備における監視制御と自動制御設備との連係するシステムから防災設備,防犯設備,監視カメラ設備,保守連絡設備など防災センターや中央監視室で一元的に管理される施設管理系システム全般を統合したシステム形態へ変わりつつある。その背景には,各設備の基幹配線部分が,BACnetやLONWORKSまたはIPv6などのオープンネットワーク化のシステム形態が主流となり,マルチベンダー化の傾向が増加している。本講では,従来の中央監視装置のシステム形態と最近の統合されたシステム形態において,最新動向や事例紹介を含めて,システム構成やシステム機能面の技術的な解説を行う。 | 栄 千治(日建設計) |
| 8 | 令和7年9月17日(水) | 15:00〜17:00 | 空調配管の設計・施工 近年における建築設備の進歩発展は,著しく複雑化・多様化・高度化の一途をたどっている。そのため,建築設備技術者にとって極めて広範な知識および技術が要求されてきている。 空調配管設備は空調システムに無くてはならないものであり,これらの基本を理解することは,適性な品質・コストを判断するうえでも大切な事項である。本講では,設計については,実務につながる事項を中心に、圧力線図やポンプ性能曲線等について、例題を示しながら概説し,施工については,機器や装置廻りの配管用途別の施工留意事項,注意点やトラブル例を含めて概説する。 | 山根 唱司(三機工業) |
| 9 | 令和7年10月1日(水) | 10:00〜17:15 | 【集中技術研修 No.1】熱源システムの計画・設計 1)熱源システムの計画法 一般的な事務所ビルにおける熱源システムのエネルギー消費量は、空調換気設備が消費するエネルギーの過半数近くを占めるといわれており、これはビル全体のエネルギー消費量のなかでも大きな比率となる。このため熱源システムの計画は、建物規模や用途による熱負荷特性を考慮し、省エネ性、経済性、環境性など多くの要素を検討した上で最適なシステムを決定することが求められる。本講では、熱源システムを分類、整理し、熱負荷の想定方法や熱源選定の考え方を中心に、設計および運用での留意点について解説する。 2)熱源システムの設計1(蓄熱) 蓄熱システムは,熱源装置の運転を夜間移行することで、電力の負荷平準化およびピーク電力の緩和が図れるシステムである。また、蓄熱システムを効果的に運用することで、熱源機の高効率運転、排熱回収等により省エネルギー、省CO2を図ることができる。本講では,主に水蓄熱を対象とし,蓄熱システムの概要および熱源機、配管システム、自動制御、蓄熱槽などの計画・設計方法について、設計事例、運転実績事例などを示しながら解説する。 3)熱源システムの設計2(コージェネレーション) 地球環境への意識の高まりとともに、コージェネレーションシステムに対する認知度が高まり、導入実績も増加している。コージェネレーションシステムは、オンサイトでの電力と排熱の有効利用がカギであるため、導入予定建物の電力需要、冷温熱需要について情報収集したうえで、これらの需要に適した原動機や排熱利用機器を選定し、さらには運転パターンについても十分考慮しなくてはならない。本講座では、コージェネレーションシステムを構成する各要素と、それらを組み合わせる際のポイントについて説明するとともに、新築・既築建物への導入事例を通じて、設計および運用での留意点について概説する。また、コージェネレーションシステム関連の補助金制度等の最新情報も紹介する。 |
菅原 征樹(新日本空調) 八木田 裕悟(日建設計) 成田 千里(日本設計) |
| 10 | 令和7年10月15日(水) | 15:00〜17:00 | 衛生配管の設計・施工 設計については、SHASE-S206や空気調和・衛生工学便覧などに示されている給排水設備の各種配管設計において、給水・給湯・排水通気のシステムの考え方と重要事項、近年の超高層建物での留意点、排熱利用給湯システムの事例等を紹介する。また設計時のポイントおよび例題および図表などを用いてSHASE-S206の管径決定方法を解説する。施工については、施工要領書・施工図を作成する上での注意事項、および施工上重要なチェック事項(腐食対策,伸縮対策,耐震基準など)について概説する。さらに、配管・機器のプレハブ化およびユニット化についても概説する。 | 藤脇 啓太(斎久工業) |
| 11 | 令和7年10月29日(水) | 15:00〜17:00 | 送風系の設計・施工 搬送システムは高度化しており、その技術的要求事項を満たす対応力が要求されている。搬送システムを正しく理解するためには、送風機の特性や連系運転時の挙動などの基本的な技術が不可欠である。風量制御や圧力制御についての送風機の動作特性や、ローカルの制御装置の特性について、その実務的な手法を説明する。室圧制御システムの事例や紹介を含めて、設計時のポイントや留意事項について概説する。施工については、施工上の注意事項や重要なチェック事項について概説する。 | 吉田 元(高砂熱学工業) |
| 12 | 令和7年11月12日(水) | 15:00〜17:00 | 【トピックス研修】コミッショニング(性能検証) 本研修会では、建築設備のコミッショニング(性能検証)課程と学会指針の概要について解説する。まず学会指針策定の背景やコミッショニングに関する国内外の動向について概説し、続いて学会指針に基づき、コミッショニングの定義、適用範囲、時系列的な各段階(フェーズ)における主要な実施事項等について解説する。併せて、地域冷暖房施設におけるコミッショニング的な取り組みをした事例に基づき、その効果について紹介する。 | 上谷 勝洋(東洋熱工業) |
| 13 | 令和7年11月26日(水) | 15:00〜17:00 | 建築設備の防音・防振 近年,建築の高層化,大規模化,複合化により設備機械室の居室への近接化が進んでおり,また設備の大容量化,高速化により騒音・振動エネルギーが増大してること,新たな設備が出現していること,さらに音環境に対する要求性能が向上したことにより,建築設備の騒音・振動制御は以前より格段に難しくなっているのが現状である。そこで,本講では建築設備の騒音・振動障害が生じないようにするための設計・施工上の基本的な考え方と留意事項を設備機器だけでなく建築的要因にも関連して,多くの事例を用いて解説する。 | 河原塚 透(大成建設) |
| 14 | 令和7年12月10日(水) | 15:00〜17:00 | 建築設備の腐食・防食 地球環境問題がテーマとなっている近年,建築設備の長寿命化の取組みも行われている。その中で,設備システムを構成する主要機器,搬送部である配管・ダクト,末端装置の耐久性が求められるが,特に配管などの腐食や劣化によってシステム全体が影響する場合がある。建築設備で使用される配管や機器内部の材料に対して腐食原理と腐食形態,給水・給湯・冷温水などの設備用途別の水環境と腐食の関係,腐食対策について概説する。 | 松島 俊久(ティエム研究所) |
| 15 | 令和8年1月14日(水) | 15:00〜17:00 | 建築設備の耐震 設備システムについては、その脆弱性がどこに存在するかを知り、被災時の想定被害をどのように評価し、設計・施工に反映させるかを検討することは重要である。本講では、耐震技術の発展過程、過去の被害例から得られた知見、設備耐震の基本的な考え方、標準的な設計・施工についていくつかの事例をもとに概説する。また、建築設備単独の据付に関する課題だけでなく、建築躯体との関係、壁や天井といった建築非構造部材との取り合いや、この技術分野における最近の動向についても説明をする。 | 村田 圭介(大成建設) |
| 16 | 令和8年1月28日(水) | 15:00〜17:00 | 【トピックス研修】建築設備とBCP 2011年に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)を契機に「BCP(事業継続計画)」という言葉が一般に広く用いられるようになった。BCPは従来の企業防災に企業経営の視点を加えた災害時の企業活動を支える有効な手段であり、社会的にもISO(JIS Q)22301(社会セキュリティ―事業継続マネジメントシステム―要求事項)として標準規格化されている。本講ではリスクマネジメントとBCPについてその考え方、ハザードの選定、リスク評価、対策立案などの進め方について概説する。 | 飯村 治子(竹中工務店) |
| 17 | 令和8年2月4日(水) | 15:00〜17:00 | 設備のリニューアル 近年、空調・衛生設備工事においてリニューアル工事の占める割合が増加している傾向があり、設備技術者が携わる機会が益々多くなってきている。本講では、発注者が何を求めてリニューアル工事を行うのか、その計画から実施に至るまでの背景や動機を紹介する。また、実際のリニューアル工事事例における調査・計画・設計・施工・管理上の注意点等をリニューアル工事の視点から解説する。 | 近藤 誠之(三菱地所設計) |
| 18 | 令和8年2月25日(水) | 10:00〜17:15 | 【集中技術研修 No.2】空調と防煙・排煙設備の計画・設計 1)空調方式の計画・設計 空調方式の計画にあたっては、用途、熱負荷特性、コスト、エネルギー事情、地域性、環境に与える影響などによりさまざまな方式が考えられ、与条件に適応したシステムを選択しなければならない。従来の快適性、利便性、コストなどを中心とした評価基準に加え、省エネルギー、環境という基準が加わり、地球規模のスケールで環境面に対する配慮が強く求められている。 本講義では、中央空調方式におけるその特徴、システム選定の際に考慮すべき要素のほかに、省エネルギー、環境問題の観点について解説する。 2)個別空調の設計 中小規模の建物では従来からマルチ型パッケージエアコン(以下ビル用マルチ)に代表される個別分散型空調システムが多く用いられてきた。これまで様々なニーズに対応して付加機能やシステムバリエーションの充実が図られ、最近では大型の建物にも採用されるケースが増えてきているが、計画上注意すべき点も多い。本講では、個別分散型空調システムとして主にビル用マルチを対象とし、その利点と問題点を整理するとともに、機器の特性や選定・設置計画上の留意点、冷媒漏洩対策などについて概説する。また、中央監視装置を絡めたビル用マルチの省エネルギー制御についても事例を紹介する。 3)防煙・排煙設備の計画・設計 煙制御全般について解説する。まず、火災時の煙性状を動画なども使いながら紹介し、次に建築基準法で定める自然排煙、機械排煙、小規模室の排煙免除規定や、大空間の蓄煙による煙制御などについて、その内容と留意点を概説する。さらに、やや特殊な「押し出し排煙(特殊な構造の排煙設備)」、「加圧防煙方式」について実施例を紹介する。また、排煙設備に深く関係する「避難安全検証法」にも触れ、その目的や原理を知ることで、より効果的で経済的な設計・施工をするための方策を概説する。 | 堰沢 靖(朝日工業社) 和田 一(大林組) 長岡 勉(竹中工務店) |
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4.本研修会は、受講者お一人ずつのお申し込みが必要です。受講前に、申込者ごとにパソコンおよび通信環境のご準備をお願いいたします。
5.複数名での同時視聴、録音・録画等の行為は一切禁止しております。