【阪神JF GI全頭ジャッジ】2歳牝馬GIの〝完成度〟指標とは? 板津&綿越記者が人気馬の弱点も解説

YouTube公式チャンネル「サンスポZBAT!」で大好評の『GI・1週前全頭ジャッジ』が、この秋から紙面でも展開中。今週は2歳牝馬GIの阪神JFが行われる。完成度を測るうえでそれぞれが重視している指標とは? 人気馬の弱点は? 東京サンスポの板津雄志記者と綿越亮介記者が、出走予定馬をジャッジした。

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板津 2歳の牝馬GI。完成度が重要になるね。

綿越 完成度を示すひとつの指標が馬体重。馬格があるということは筋肉量が多い≒完成度が高いということにつながります。実際、過去10年の勝ち馬は全て前走460キロ以上でした。

板津 デビュー時期も完成度を表している。過去10年の勝ち馬は2019年レシステンシアを除いて全て8月までにデビューしていた。あと、牡馬相手の重賞で好走した実績がある馬は穴を開けやすいね。

綿越 では、まずは出走可能馬からジャッジを。アランカールはどうですか?

板津 素直に本命候補。オークス馬の母シンハライトが大好きだったんだけど、その子供でいいバネを持っている。1週前の動きもものすごいし、3冠牝馬リバティアイランド級のスケールがあるかも。

綿越 確かに前走・野路菊Sは超優秀。2012年以降、阪神芝1600メートルで上がり3ハロン33秒3以下をマークして勝った2歳馬は15頭いますが、勝ち時計1分33秒5は断トツでした。ただ、スタートが遅かったり、前走は438キロだったり、中間に骨りゅうが出たりと懸念材料もあるので、今のところ本命まではいかないです。

板津 アルバンヌも本命候補。初戦はのちにファンタジーSを勝ったフェスティバルヒルに半馬身差の2着。前走・サフラン賞のレベルも悪くなかった。

綿越 僕は押さえる程度。まだ追ってから頭が下がり切らず、成長の余地があるなと。人気を集めそうなので、妙味は薄いと思います。

板津 辛口だね。

綿越 タイセイボーグは印を打ちます。アルテミスS(3着)は出遅れていなければ2着はあった印象。馬場が荒れた内から上がり最速で追い込んできたので、道悪になればさらにチャンスは増すかなと。

板津 僕は本命候補。牡馬相手の新潟2歳Sで2着に来ているし、フェスティバルヒル(3着)に先着しているからね。

綿越 2連勝中のヒズマスターピースは本命候補。前走馬体重496キロと馬格があるのは魅力ですし、国枝調教師が同じ赤松賞を勝った3冠牝馬アパパネと比較して、「そんなに見劣らないのでは」と高く評価していました。

板津 同じく2連勝中のマーゴットラヴミーは買いたい。前走・白菊賞は距離延長で逃げたけど、道中はためが利いていたからね。

綿越 僕は本命候補。デビュー戦の勝ち時計1分20秒2は1986年以降、芝1400メートルの2歳新馬&未勝利戦史上最速。のちに朝日杯FSを勝ったグレナディアガーズは1分20秒4ですし、能力はGI級です。抽せん対象で気になる馬はいますか?

板津 東京芝1800メートルで新馬勝ちしたスタニングレディだね。馬群を割って抜け出していたし、センスがいい。ベンバトル産駒は2戦目でガラッと変わる馬が多いから、いい方に出ればGIでも面白いんじゃないかな。

綿越 僕はギャラボーグも本命候補。NHKマイルCを勝ったダノンスコーピオンの全妹で、前走500キロと完成度の高さも感じます。未勝利戦とはいえハイレベルな牡馬相手に勝っているのも魅力です。

★動画はYouTubeで公開中!

板津記者と綿越記者がGI出走予定馬をくまなく分析する動画『GI・1週前全頭ジャッジ』は、YouTubeチャンネル「サンスポZBAT!競馬」で公開中。日曜夕方に公開され、レースまで1週間かけて予想を楽しむためのコンテンツとして大好評だ。紙面とあわせて、予想検討にお役立てください。