GI4レースの口火を切るのが香港ヴァーズ(日本時間14日午後3時10分発走、芝2400メートル)。今年も各国からGI勝ち馬が集まり、豪華な顔ぶれがそろった。
GI3勝の実績を誇るソジー(仏=A・ファーブル厩舎、牡4歳)は前走の凱旋門賞で3着。懸念していた道悪馬場でも、馬群の中からジリジリと脚を伸ばしてきた。1850メートルのイスパーン賞を好タイムで制しているように、スピードとパワーを兼ね備えたタイプ。香港の芝もこなせるだろう。ファーブル調教師は1999年ボルジア、2014年フリントシャー、23年ジュンコで計3勝を挙げている。
ジアヴェロット(英=M・ボッティ厩舎、牡6歳)は連覇に挑戦。昨年は有力各馬が早めに仕掛ける展開をジッと我慢し、最後は内から抜け出して2馬身半差の完勝を収めた。今年に入ってさらに1つ上のステージに上がってきた雰囲気で、前走の凱旋門賞は出走回避も検討されたなかで4着と善戦。大目標のここは、きっちりと仕事をしてくれそうだ。
アーバンシック(美浦・武井亮厩舎、牡4歳)は、スローペースとなった前走の天皇賞・秋で後方から追い込み0秒2差5着。昨年の菊花賞以来、勝ち星から遠ざかっているものの、改めてGIレベルで戦える実力を見せた。シャティンは持ち前の長くいい脚が生きそうな舞台。海外初チャレンジで6度目の日本馬Vなるか。
ゴリアット(仏=F・グラファール厩舎、騸5歳)は4月のクイーンエリザベスII世C(9着)に続く香港遠征。今年は浮き沈みが激しい成績だが、ドバイオナーを完封したバーデン大賞は能力の高さを示した一戦だった。走る方向に気持ちが向けばチャンスはある。
昨年は武豊騎手とのコンビで凱旋門賞に挑戦(11着)したアルリファー(愛=J・オブライエン厩舎、牡5歳)も上位候補だ。今夏に長距離路線へ舵を切ると、いきなりカラC、愛セントレジャーを連勝。メルボルンCこそトップハンデの59キロが影響して7着に敗れたが、スタミナを要する流れになれば期待できる。
ロスアンゼルス(愛=A・オブライエン厩舎、牡4歳)は前年の愛ダービー勝ちをはじめ、欧州の中・長距離路線で活躍してきた馬。近走は精彩を欠くが、本調子なら勝ち負けになる。引退の花道を飾れるか。
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