【水上の女神〜レーサーの素顔(331)】大橋栄里佳/ボートレース

今年8月の尼崎オールレディースに出場した大橋は、相棒57号機の後押しを受けて優勝戦に進むと2コースから差して先頭でゴール。デビューから22年で悲願の初Vを飾った。

「よかったです。選手生活で優勝なんてできるのかなと思っていたので。(優勝戦は)もちろん優勝したい気持ちはあったけど、エンジンがめちゃくちゃ出ていたのでとにかく冷静にいこうと心がけていました」

なかなか手が届かなかったデビュー初Vとあって、達成後は周囲からの反響も大きかった。

「地元の先輩たちが祝勝会を開いてくれたんです。そこでサプライズでお花をいただいて。すごくうれしかったですね」

この優勝で、来年8月に徳山で行われるプレミアムGIレディースチャンピオンの優先出場権を獲得した。22年のまるがめ大会以来となる2度目のGI出場となるが「最近は勝率を大きく落としているんですよね。(勝率)4点台でGIに出ることがないようにこれから頑張りたい」。9月の桐生オールレディースでも苦戦を強いられていただけに、今後のリズムアップに意欲を燃やす。

「初めて優勝して、何度も優勝している選手はすごいなと思った。私は引いたエンジンに左右されるし、調子の波が激しいのでもっと調整力をつけたい」

上の舞台で好成績を残すにはさらなる地力の底上げが必要だ。初Vを達成し、キャリアを重ねても成長ができることを示した。これをステップに今後も地道に努力を重ねていく。(立山友基)

=次回は17日に掲載

■しかく大橋 栄里佳(おおはし・えりか) 1982(昭和57)年2月23日生まれ、43歳。福岡県出身。92期として2003年5月に福岡でデビュー。趣味は映画鑑賞、読書。休日の過ごし方は育児、家族と外出。次走は10月10日からの芦屋ヴィーナスシリーズに出走予定。157センチ、48キロ。血液型O。