阪神は10日、球団創設90周年を迎えた。日本で2番目のプロ野球球団「大阪タイガース」が誕生したのが1935年12月10日。阪神の歴史を見続けてきたOBであり、通算92勝を挙げた上田二朗氏(78)=サンケイスポーツ専属評論家=がタイガース愛を、未来への期待を語った。
1969年のドラフト会議で阪神から1位指名されて、もう55年の月日がたったことになる。楽しい思い出も、苦しい日々も、すべて、私の財産だ。
と同時に、入団した当初にはミスタータイガース・藤村富美男さん、さらには藤村隆男さん(富美男さんの実弟で通算135勝)、渡辺省三さん(通算134勝)らから教えを受けた。タイガースを草創期から作り上げた方々の言葉はずっと残っている。タイガースの90年が私の中に染みこんでいると言ってもいい。
90年の歴史は、やっぱり巨人との戦いの歴史だと思う。東の巨人に対して、西の阪神。幾多の先輩が、打倒巨人に執念を燃やし、名勝負を繰り広げてきた。
私の時代でいえば、村山実さんや、江夏豊が巨人に向かっていった。もちろん、私自身も。「巨人にだけは負けてはいけない」という思いが、試合内容に反映され、それを見たファンが応援してくれた。マスメディアも「阪神巨人」「巨人阪神」は別格だ、と取り上げてくれた。
多くの方の協力もあって、90年の長きにわたっても、愛され続けてきたのだと思う。ことし一年、90周年企画のイベントを眺めながら、改めてタイガースに感謝し、そのメンバーの中にいられることを光栄だと感じている。
未来に目を向ければ、次は100周年がやってくる。今は全試合が超満員になる。ファンも優しい。ちょっとの頑張りで年俸も一気に上昇する。選手は「感謝」の気持ちを忘れず、甘えず、油断をすることなく、強いタイガースを継続してほしい。勝って、勝って、勝ち続けて、ファンを喜ばせてほしい。
■しかく上田 二朗(うえだ・じろう) 1947(昭和22)年7月6日生まれ、78歳。和歌山県出身。南部高、東海大を経て70年ドラフト1位で阪神入団。アンダースローで1年目から先発ローテに定着。73年には自己最多の22勝。80年に金銭トレードで南海に移籍し、82年に阪神に復帰。同年限りで引退後は、阪神で1、2軍の投手コーチなどを歴任。フロントの要職も務めた。通算361試合で92勝101敗3セーブ。右投げ右打ち。
10月30日
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 3 |
| 阪神 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
[勝敗]勝: 杉山 一樹 (1勝0敗2S)、S: 松本 裕樹 (1勝0敗1S)、敗: 村上 頌樹 (1勝1敗)
【ソフトバンク】有原 航平、ダーウィンゾン ヘルナンデス、松本 晴、藤井 皓哉、杉山 一樹、松本 裕樹-海野 隆司、嶺井 博希
【阪神】大竹 耕太郎、及川 雅貴、石井 大智、岩崎 優、村上 頌樹-坂本 誠志郎
[本塁打]柳田 悠岐 1号 (ソ)、野村 勇 1号 (ソ)
公示 10月30日
登録
なし
抹消
なし