■しかく12月8日 日本の初戦は強敵オランダと決まった。「あれっ、日本の強敵はフランスでは」とつい2、3日前のラグビーW杯(2027年)の組み分け抽選とごっちゃになりそうだが、同じW杯でもこちらは来年のサッカー北中米大会の組み合わせ抽選。日本は1次リーグF組に入りオランダ、チュニジア、欧州プレーオフ(PO)の勝者と対戦する。
力関係が比較的はっきりしているラグビーは格上のフランスに負けても米国、サモアに勝って1次突破の可能性は大とか。サッカーも世界ランク7位のオランダは格上にしてもチュニジアとは過去5勝1敗。欧州POからはどこが出ても今の日本にはさほど難しい相手ではなさそうだ。
出場チームが一気に16も増えて48。「カボベルデ」「キュラソー」といった初めて聞くような国も出てきて、強豪が同居する「死の組」が姿を消し全体的に〝薄味〟になった印象は否めない。優勝を目指すような常連国はベスト32からの決勝トーナメントが本番と、1次は手抜きして思わぬ番狂わせもありうる。
日本は初戦のオランダ戦がすべて。初戦と第3戦が米中部ダラス、第2戦がメキシコ・モンテレイと、いずれも6月から最高気温が平均33度を超える炎熱の地。「14年ブラジル大会のように涼しい所で調整して、試合で暑さにへばった苦い経験もある。キャンプ地選びが重要で今回はぬかりないだろう」と関係者。
世界的なスポーツイベントの放送権料高騰のおりNHKとフジテレビ、日本テレビ3局による地上波での中継も決まった。優勝を目標に掲げ、過去最強といわれる日本の雄姿を誰もが容易にみられる。サッカー界にとっては一足先の朗報になったのではないか。(今村忠)
記者:今村忠