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※(注記)このページでは、認定特定非営利活動法人として認定された団体については「認定NPO法人」と記載しています。
認定NPO法人グローカル人材開発センター(以下「GC」という。)は、「風通しのよい社会を創る」を理念に、若者一人ひとりが多様な個性を発揮し、自由に幸せに生きる社会の創出を目指して、京都府内を拠点に2013年より活動している団体です。団体の活動の原点には、代表理事である行元(ゆきもと)さん自身が大学在学時に抱いた「問い」があります。今回は、そんな団体の成り立ちや活動に対する熱い想いなどを、スタッフの外崎(とのさき)さんにお聞きします。
GCでは、能動的学習と言われるアクティブラーニングや、PBL(課題解決型学習)をはじめとする、若者のための研修事業やプログラムを通じて、一人ひとりの変化を促す学びと実践の場を提供しています。自身の興味関心について視野を広げ、社会を変える提案に挑戦したり、企業訪問を通じて、地域企業が持つ課題の解決に向けて自ら考え、行動する力を育むプログラム等がその一例です。
学びの場を学校や社会に留めず、産官学民のセクターを巻き込んだ実社会に移していくことで、世界を見据えながら地域経済・社会の持続可能な発展に情熱を注ぎ活躍する「グローカル人材」の育成と、「若者と様々な可能性の掛け合わせ」の中で育まれる、真に自由闊達な都市のありかたの実現を目指しています。
代表理事である行元さんは大学在学時、「ワンクリックから始まる機械的な就職活動が社会と若者の接点でいいのか?」「皆同じ黒いスーツで就職活動をして、本当に自分の色が出せるのか?」という悶々とした問いを抱いていました。その後、若者の声がもっと世の中に反映されるためのセンターを作ろうという想いのもと、セクターを超えた出会いから、同じ共感を持つ者たちが集まって生まれたのが、GCです。こうした問いや想いが、団体の活動の原点となっています。
[画像:代表理事の行元氏]
代表理事の行元さん
若者に寄り添い、笑顔と愛情あふれる代表です
持続可能な社会を目指し、広く公益の増進に寄与することを目的とする団体として、GCでは、「公益」を「次世代を担う人づくり(人材の育成)への投資」であると捉えています。
人材育成や教育は本来時間のかかるものであり、収益を目的とした短期的なアウトプット(結果)が求められる商業活動に当て込むべきものではない。そんな想いのもと、長期的なアウトカム(成果)をもとに立案された活動と事業をもって直接的に社会に還元していくため、NPOという形をとっています。「学び」を学校や企業だけで完結させてしまうのではなく、産官学民を結びながら、現場と教室を往復する学びをデザインしています。
GCが起こしたいインパクト、それは、一方向型の従来の教育ではなく、他者との協働による双方向型の教育を社会化することにより、未来の象徴である若者と、今の社会を支えている全ての人が「世代を超えて多様な個性を認め合い、協力できる社会を一緒につくること」。企業をはじめとする社会の側と若者の接点を縦横無尽に生み出すことで、企業は若者(次世代)の等身大の感性に、若者は就職採用の場では出会えない企業の姿に出会い、自由なコミュニケーションの中で相互の文化が浸透するサードプレイスを実現します。
インタビュー当日は、様々な分野の方々が問いを持ち寄り集まって、対話と協働により課題解決や新しい価値を生み出す場として利用されているQUESTION(京都市中京区)にて開催された「ジェネコネ」というイベントの様子も見学させていただきました。
「ジェネコネ」とは、「ジェネレーション・コネクト」の略で、肩書きにとらわれず、もっと気軽に繋がる場を作りたいという想いのもとスタートした、学生と社会人の交流会です。見学させていただいた第14回のジェネコネでは、「これからの10年後の日本はどうなっていてほしい?」や「自分の可能性を広げるために、こんな学校・授業があったらいいな」などをトークテーマに、年齢や職業の異なる参加者が、それぞれの立場からフラットな関係で、自身や相手の可能性を引き出すセッションを交わしました。1つの提案に対し、「こういう形であれば実現できそう!」と対話が繰り広げられている様子が伺え、学校や職場、家庭とは異なる場で新たな可能性に出会える、まさに「サードプレイス」であると感じました。
本事業で集まった寄附金を活用して実施する予定の高校生向け課題探究プログラムでも、地域や所属を越えて集まった高校生と、多様な分野で活躍する大人たちとの交流や地域でのフィールドワークを通じて、社会への関心を探求します。
[画像:ジェネコネというイベントの様子]
ジェネコネの様子
過去にGCのプログラムに参加した学生や社会人の言葉からは、リアルな学びや経験、未来への希望が伝わってきます。
私にとってグローカルは、自分の好奇心に深く答えてくれる場所です。これまで知らなかったこと、気づきもしなかったことの数々が、ここでは「もっと知りたい!!!」という強い探求心へ変わっていきます。活動する中で多様な背景を持つ人々との出会いは、いつも私の中に新しい視点を置いてくれます。自分だけの引き出しが増えていくような感覚で毎回毎回がとても楽しいです!グローカルがくれるのは、知識だけではなく、その先にある行動へと踏み出す勇気もあって、ここで得られる刺激と学びのすべてが、私の可能性を広げ、これからの人生を色んな色でカラフルにしてくれると思います。
以前参加したイベントで、「GLOCALは令和の寺子屋だ!」という意見がありましたが、まさにその通り。年齢・肩書き関係なく、出会う人々が互いに学び合う場所です。私も、スタッフの皆さんや意欲的な学生さんから、いつも多くの学びと刺激をいただいており、大変感謝しております。
自社の業界の中だけに留まっていては、なかなか思うように社会貢献ができませんが、大学や地域企業、行政と繋がるハブであるGLOCALさんとご一緒させていただくことで、私達も若者が自分らしく幸せに生きられる社会の実現に貢献できればと思っています。
GCでは、「若者(Youth)と様々な可能性(X)の掛け合わせ(“Y”דX”)」の創出を通じて、地方での学びの機会の「少なさ」と、周囲の魅力的な存在や自身の可能性に「気づけていない」という課題に取り組んでいます。「ローカルの素晴らしさというのは、少し外に出てみないと分からなかったり、周りから見たら魅力的な部分に気づかないまま終わってしまう。それは地域も個人も同じことだと思っていて、気づかれていないそうした機会を一緒に掘り起こしていきたい。それが世の中を豊かにしていくんだと思っています。」と外崎さんは語ります。
外崎さんには、活動に対する熱い想いについて、まだまだ語っていただきました。
「どんな人にも成長の種や輝きどころは必ずあります。どんなに小さくても、自分の周りから世の中が良くなっていくということを体現できる人を増やしていきたい。未来を創るというのは、人を育てるということではないでしょうか。」
だからこそ、行政でも学校でもなく企業でもない、NPOだからこそできる、大人も学生も楽しめるワクワク感をGCでは大切にしています。
[画像:戦略総務主任・グラフィッカーの外崎氏]
戦略総務主任/グラフィッカーの外崎さん
学生に寄り添うスタッフを陰ながら支えます
最後に、GCの活動を通じて、「その人だからこそ持っているもの、すなわち『自身の推しどころ』を見つけてほしい」と外崎さんは語ってくれました。多様な個性の繋がりの中で、若者一人ひとりがそれを見つける、それに気づくところから、「風通しのよい社会」が創られていくのかもしれません。GCでの経験の一つひとつが、将来や日常を見つめ直す小さな問いとなり、確かな「変化の芽」として育ち始めています。
[画像:グローカル人材開発センターのロゴ]
「どんな人のどんな経験も若者を育てる大きなエネルギーになる。」と外崎さんは語ります。
学生のまちという資源を大いに活用し、未来の象徴である若者たちの背中を後押ししませんか?
ふるさと納税を通じ、若者のこれからの人生の選択肢や可能性の創出への応援をよろしくお願いします。
(取材:川島)
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