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2025年度(論文発表、学会発表、技術報告書公表等を掲載)※(注記)〇は第一執筆者
NEW 地層処分事業のサイト調査におけるデータマネジメントシステム (2025年6月)
〇西尾光、尾上博則、大城遥一、石橋梢
NUMO
地層処分事業における段階的な調査で取得するデータとその関連情報を一元的に管理するために、データマネジメントシステムの構築を進めている。本発表では、データマネジメントシステムの要件定義及び基本設計の成果を報告した。
GEOINFORUM-2025 第36回 日本情報地球学会 総会・講演会
NEW 高レベル放射性廃棄物処分について (2025年6月)
〇藤田和果奈、鈴木覚
NUMO
2024年11月に開催したバックエンド週末基礎講座では、地層処分の安全確保の考え方を中心とした事業の概要及び地層処分を実現するための技術の概要を説明した。本稿では、出席からいただいた質問やご意見について、講演者からの回答を取りまとめた。
原子力バックエンド研究
2024年度(論文発表、学会発表、技術報告書公表等を掲載)※(注記)〇は第一執筆者
光共振器を利用した高感度レーザー吸収分光に基づくメタン同位体分析法の開発 (2025年3月)
〇寺林稜平1、吉田芙美子2、長谷川秀一1
1.東京大学、2.NUMO
地質環境特性等の把握に向けて、地下水中溶存分子の測定にレーザーを用いた高感度測定技術を新規に導入した。メタン分子についてプロトタイプを設計・製作し、大気中微量同位体メタン分子を測定することができた。研究会ではスペクトル中に含まれる水分子の影響等について報告した。
同位体科学会主催 第22回同位体科学研究会 2025年3月7日 芝浦工業大学豊洲キャンパス
地層処分技術の概要に関して (2025年2月)
〇立木孝樹、江橋健、北川義人
NUMO
地層処分選択の理由や多重バリアシステム、文献調査報告書の提出といった日本での事業進捗について説明を行った後、地層処分におけるモニタリングの考え方やモニタリング項目、および関連する技術開発について解説した。
日本環境測定分析協会 月刊誌「環境と測定技術」 2025年2月1日 Vol. 52 No. 2 pp. 4-12
地層処分事業における地下水中溶存核種計測の高度化 (2025年2月)
〇吉田芙美子1、寺林稜平2、堀勝行2、野尻雄幸2、長谷川秀一2
1.NUMO、2.東京大学
地質環境特性等の把握に向けて、地下水中溶存分子の測定にレーザーを用いた高感度測定技術を新規に導入した。メタン分子についてプロトタイプを設計・製作し、大気中微量同位体メタン分子を測定することができた。装置の性能評価や小型化への検討を実施し、地層処分事業への本技術適用可能性の見通しを得た。
日本環境測定分析協会 月刊誌「環境と測定技術」 2025年2月1日 Vol. 52 No. 2 pp. 13-17
力学試験の結果に影響を与える供試体の内部構造の定量化に関する試み (2025年1月)
〇及川大夢1、石丸真1、岡田哲実1、レ アン ゴク2、窪田茂2
1.電力中央研究所、2.NUMO
供試体の内部構造の違いが力学試験の結果に与える影響を明らかにすることを目的として、軟質な礫を含む軟岩を対象に各種力学試験を実施し、供試体のX線CTの画像解析によって、最大礫径や礫率、礫の配列角度などの特徴の定量化を試みた。
各種力学試験の結果、今回検討に用いた試料の礫率や最大礫径では強度への影響は小さいことが確認された。一方、礫の配列角度の傾向が異なる試料については、一軸圧縮試験の結果より載荷初期の変形挙動に違いが生じることが確認された。
岩の力学連合会主催 第16回岩の力学シンポジウム 2025年1月14日〜16日 熊本県熊本城ホール
Aqueous dissolution rate of nuclear waste glasses as a function of environmental parameters (2024年12月)
〇Yaohiro Inagaki1、Tatsumi Arima1、Ryuta Matsubara2、Takahiro Ohkubo3
1.九州大学、2.NUMO、3.千葉大学
処分場の閉鎖後長期におけるガラス固化体の溶解挙動を予測するには、地下水のpHや化学組成が与える影響を理解することが重要である。本研究では、ガラス溶解試験を実施し、溶解速度のpHおよび溶存Si濃度への依存性を評価した。その結果、pH9において溶存Si濃度が高くなるとガラス溶解速度が低下する傾向があること等を明らかにした。
Material Letters
〇渡邊保貴1、横山信吾1、新橋美里1、山本陽一2、後藤考裕2
1.電力中央研究所、2.NUMO
6種類のベントナイトを用い、圧縮ベントナイト-砂混合物の透水係数に及ぼす海水の影響を調べた。ベントナイトにより純水条件の透水係数は異なるものの、供試体中のモンモリロナイト層間以外の間隙が占める割合が小さいことと、層間に存在するCa及びMgイオンの量が、海水による透水係数の増加を緩和する役割を果たしていること、これらに着目したパラメータによりこの影響について統一的な解釈が概ね可能であることを示した。
Canadian Geotechnical Journal
「ナチュラルアナログ研究ワークショップ2024」参加報告 (2024年12月)
〇中林亮1、新橋美里1、藤井直樹2、竹田宜人3、藤田和果奈4
1.電力中央研究所、2.原子力環境整備促進・資金管理センター、3.北海道大学、4.NUMO
NUMOが取り組んでいる、アナログ事例のデータベース化、解析モデルの検証と妥当性確認への活用、コミュニケーションにおける活用について、専門家の理解を得ながら協力して進めていくため、2024年9月18〜19日に北海道大学で「ナチュラルアナログ研究ワークショップ2024」を開催した。対面で20名、オンラインで40名の参加者と講演会やグループディスカッションを行い、上記それぞれのテーマについて、データベースに必要な項目、不確実性の取り扱い方、"ナラティブ"な対話方法など具体的な提案を複数得ることができた。
日本原子力学会バックエンド部会 日本原子力学会バックエンド部会部会誌 原子力バックエンド研究 Vol.31 No.2 2024年12月15日 pp.149-153
地層処分事業と地質調査の展望(前編) (2024年11月)
〇西崎耀
NUMO
日本における高レベル放射性廃棄物等の地層処分について概要を説明し、特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律に定められる段階的な調査の概要を紹介した。
全国地質調査業協会連合会機関紙「地質と調査」
〇Satoru Suzuki1、Tatsuya Fujimura2、Kanya Kimura2、Ryosuke Kikuchi2、Takahiro Goto1、Ulf B Andersson3、Tsubasa Otake2、Tsutomu Sato2
1.NUMO、2.北海道大学、3.LKAB
本研究では、スウェーデン・キルナ鉱山の磁鉄鉱とスメクタイトの長期相互作用を研究した。化学分析をしたが、スメクタイト中の鉄濃度上昇は認められず、磁鉄鉱と反応は観察されなかった。K-Ar年代測定では、磁鉄鉱とスメクタイトの両者が約3.5億年にわたり150°C以下で接触していた可能性が示唆された。顕著な化学反応は確認されなかったが、さらなる試料分析を進め、鉄鉱物とスメクタイトの相互作用の評価を継続する予定である。
Bundesgesellschaft für Endlagerung (BGE) 主催 9th Clay Conference 2024年11月25日〜28日 ハノーファー(ドイツ)
Changes in swelling and hydrological characteristics of compacted bentonite by heating at 200°C (2024年11月)
〇Yasutaka Watanabe1、Ema Yoshikawa1、Misato Shimbashi1、Shingo Yokoyama1、Takahiro Goto2、Yoichi Yamamoto2
1.電力中央研究所、2.NUMO
近年、100°Cを超える条件に対するベントナイトの熱影響に関する研究が国際的に進んでおり、将来的にこれらの知見を地下施設の設計の考え方にも反映する必要があると考えられる。本研究では、最高温度200°Cを想定して加熱養生したベントナイトを対象に、冷却後の膨潤圧や膨潤率、透水係数を調べた。その結果、人工海水を用いた場合には膨潤性が低下し透水性が増加するが、イオン交換水ではその変化は小さいという結果が得られた。
Bundesgesellschaft für Endlagerung (BGE) 主催 9th Clay Conference 2024年11月25日〜28日 ハノーファー(ドイツ)
〇Yusaku Takubo1、Yusuke Takayama2、Keisuke Ishida1
1.NUMO、2.日本原子力研究開発機構
緩衝材の再冠水挙動を評価するうえで重要となるパラメータを特定するため、クニゲルV1を用いた既往の室内浸潤実験を対象とした熱‐水理連成解析を実施した。その結果、温度勾配下の水理挙動に関する解析結果に大きな影響を与えるパラメータは、固有透過度や水分保持曲線のモデルパラメータであり、過年度に調査したスペイン産のFEBEXベントナイトと共通した傾向であることを示した。
Bundesgesellschaft für Endlagerung (BGE) 主催 9th Clay Conference 2024年11月25日〜28日 ハノーファー(ドイツ)
模擬地下水を浸潤した圧縮ベントナイト中でのFe/Cu対のガルバニック腐食挙動の検討 (2024年11月)
○しろまる相馬佑紀1、井上博之1、長田柊平2
1.大阪公立大学、2.NUMO
耐食層として純銅(Cu)を被覆した炭素鋼製のオーバーパック(Cu-CS複合OP)の、被覆欠陥部の腐食挙動を検討した。地層処分で容器外面に緩衝材として配置される圧縮したベントナイトに、Arガスあるいは大気を飽和した模擬地下水を浸潤した環境中で、Cu電極と純鉄(Fe)電極間の短絡測定、開回路での各電極の分極測定及び長期的な浸漬試験を行った。結果からCuと短絡したFeのガルバニック腐食挙動への溶存酸素の影響等を考察した。
腐食防食学会主催 第71回材料と環境討論会 2024年11月13日〜15日 沖縄県市町村自治会館
ベントナイト中の水分量が過渡期的に変化する環境と炭素鋼の腐食挙動のモニタリング (2024年11月)
〇長田柊平1、川﨑学2、和田友喜2、三ツ井誠一郎2
1.NUMO、2.日本原子力研究開発機構
ベントナイト中の水分量が過渡的に変化する環境でのオーバーパック候補材の腐食挙動を把握するため、腐食センサーの選定を進めている。本研究では、原位置試験での使用実績のある電気化学インピーダンス法に基づく腐食センサーを改良し、ベントナイト中の水分量が変化する条件での室内試験により、腐食挙動のモニタリングに適用可能であることを確認した。
腐食防食学会主催 第71回材料と環境討論会 2024年11月13日〜15日 沖縄県市町村自治会館
Current Status of Deep Geological Repository Program in Japan (2024年10月)
〇西尾光
NUMO
放射性廃棄物や廃止措置、原子力技術等の情報や知見の共有を目的とした本フォーラムにおいて、日本の地層処分事業の現状について紹介し、各国(韓国、台湾、中国)の技術者と意見交換を行った。
東アジア原子力フォーラム
〇羽鳥拓真1、大窪貴洋1、松原竜太2、石田圭輔2
1.千葉大学、2.NUMO
処分場の閉鎖後長期におけるガラス固化体の溶解挙動を予測するには、ガラス表面に形成される変質層の影響を理解することが重要である。本研究では、変質層の構造を解析し、細孔構造による幾何学的影響と細孔中の化学的影響を評価した結果、水の拡散性が細孔構造の連結性や拡散経路の形状と水素結合の寄与により支配されることを明らかにした。
Journal of the American Ceramic Society
〇Keisuke Ishida1、Kiyoshi Fujisaki1、Hiromitsu Saegusa1、Hironori Onoe1、Kazuaki Mitsuyama2、Hiroyuki Umeki1
1.NUMO、2. QJscience Ltd.
包括的技術報告書においてニアフィールドスケールを対象に構築した三次元物質移行解析に基づく核種移行解析モデルの構築方法について、広域スケールまでの拡張と処分場の時間変遷に対応した方法へ拡張した。
OECD/NEA主催 Safety Case Symposium 2024 2024年10月8日〜11日 Mercure Budapest Castle Hill, ブダペスト(ハンガリー)
高レベル放射性廃棄物等の地層処分事業の近年の取組み (2024年10月)
〇渡部隆俊
NUMO
日本における高レベル放射性廃棄物等の地層処分の概要を説明するとともに、文献調査の状況や、対話・広報活動、技術開発等に関するNUMOの近年の取組みを紹介した。
日刊工業新聞社 原子力年鑑2025 2024年10月 pp.171-182
Study of operational safety designs and assessment: lessons learnt from NUMO safety case (2024年10月)
〇Satoru Suzuki、Tetsuhiro Ichimura、Tadashi Maeda、Yoshito Kitagawa
NUMO
包括的技術報告書では、処分場の閉鎖後の長期安全性と操業期間中の安全性を同時に確保できる設計手法とその設計例について述べている。また、異常事象(落下、火災、設備故障等)を想定し、閉じ込め機能への影響を評価した結果、放射性物質の放出リスクは十分に低く抑えられることが示された。今後、詳細設計や事故対応技術の強化を進め、処分場設計のさらなる最適化を図る予定である。
OECD/NEA主催 IGSC Safety Case Symposium 2024年10月8日〜11日 Mercure Budapest Castle Hill, ブダペスト(ハンガリー)
Application of machine learning to radionuclide migration models for post-closure safety assessment (2024年10月)
〇Takafumi Hamamoto1、Yusaku Takubo1、Keisuke Ishida1、Kazuaki Mitsuyama2、Hiroyuki Umeki1
1.NUMO、2.(株)QJサイエンス
地層処分場の閉鎖後安全評価に資する核種移行解析モデルの構築手法の高度化を目的とし、包括的技術報告書において提示した処分システムを対象に、解析スケール(パネルスケール、約1k×ばつ約1k×ばつ200m)の3次元ランダムウォーク粒子追跡解析モデルに機械学習を適用した解析結果の予測および核種移行に影響を及ぼす支配的因子の特定を試みた。機械学習の導入により、計算負荷の軽減が期待されるとともに、核種移行メカニズムの効果的な分析が可能となることが示唆された。
OECD/NEA主催 Safety Case Symposium 2024 2024年10月8日〜10日 Mercure Budapest Castle Hill, ブダペスト(ハンガリー)
A study of operational safety countermeasures and risk assessment for the waste transport systems using shaft and straight ramp (2024年10月)
〇Tetsuhiro Ichimura1、Satoru Suzuki1、Taichi Esaki2、Yoichi Tagawa2、Yoshito Kitagawa1
1.NUMO、2.鹿島建設(株)
地質環境に応じて柔軟に地下施設を設計するために、立坑あるいは直線斜坑によるガラス固化体を封入したオーバーパックを搬送物とする搬送システムを概念的に設計した。従来は螺旋斜坑による搬送方法を例示していたが、立坑搬送で課題となっていた落下防止対策(直線斜坑の場合は逸走防止対策)および衝突衝撃緩和対策といった多重の安全対策を備えた搬送システムとした。衝突衝撃緩和対策の効果を検証するために、500mの高さから搬送物落下あるいは逸走することを想定して衝撃解析を実施し、対策により搬送物の変形が最小限に抑えられ、安全対策の有効性の見通しが得られた。
OECD/NEA主催 Safety Case Symposium 2024 2024年10月8日〜10日 Mercure Budapest Castle Hill, ブダペスト(ハンガリー)
Development of a realistic radionuclide migration model for system evolution of the geological disposal repository for TRU waste (2024年10月)
〇Ayaka Koike1、Keisuke Ishida1、Morihiro Mihara2
1.NUMO、2.日本原子力研究開発機構
TRU廃棄物処分場を対象としたセメント系材料の状態変遷を評価し、粒子追跡解析モデルへ反映する方法について検討し、より確からしい状態における移行率の評価結果を示した。
日本原子力学会・日本原子力研究開発機構主催 GLOBAL2024 2024年10月6日〜10日 東京都 イイノホール&カンファレンスセンター
Evaluation of Dissolution Rate of a Japanese Reference Nuclear Waste Glass P0798 as a Function of Aqueous Si Concentration and Solution pH (2024年10月)
〇Shunsuke Hazama1、Yaohiro Inagaki1、Haru Kokoroishi1、Tatsumi Arima1、Ryuta Matsubara2、Takahiro Ohkubo3
1.九州大学、2.NUMO、3.千葉大学
地下水のpHや化学組成によるガラス固化体の溶解挙動への影響を把握するため、ガラス溶解試験の実施により溶解速度のpH・溶存Si濃度依存性を評価した。
日本原子力学会・日本原子力研究開発機構主催 GLOBAL2024 2024年10月6日〜10日 東京都 イイノホール&カンファレンスセンター
サブナノポアをもつ変質ゲル中での水分子の分子動力学計算 (2024年9月)
〇羽鳥拓真1、大窪貴洋1、松原竜太2、石田圭輔2
1.千葉大学、2.NUMO
地下水によるガラス固化体の溶解挙動に影響を及ぼすガラス表面変質層の影響プロセスを把握するため、分子動力学計算を用いて変質層の構造と変質層中を拡散移行する水分子の挙動評価を行った。
日本セラミックス協会ガラス部会放射性廃棄物分科会主催 第6回放射性廃棄物固化体討論会 2024年9月27日 千葉大学西千葉キャンパス
アルミノボロケイ酸塩ガラス溶解時に形成されるゲル層の原子構造解明:実験とシミュレーションによる研究 (2024年9月)
〇大窪貴洋1、古谷健太1、松原竜太2、石田圭輔2
1.千葉大学、2.NUMO
地下水によるガラス固化体の溶解挙動に影響を及ぼすガラス表面変質層の影響プロセスを把握するため、分子動力学計算を用いて変質層の構造評価を行った。
日本セラミックス協会ガラス部会放射性廃棄物分科会主催 第6回放射性廃棄物固化体討論会 2024年9月27日 千葉大学西千葉キャンパス
模擬高レベルガラス固化体P0798の溶解速度評価:弱酸性溶液条件での溶存Si濃度依存性 (2024年9月)
〇心石晴1、稲垣八穂広1、有馬立身1、松原竜太2
1.九州大学、2.NUMO
地下水のpHや化学組成によるガラス固化体の溶解挙動への影響を把握するため、ガラス溶解試験の実施により溶解速度のpH・溶存Si濃度依存性を評価した。
日本セラミックス協会ガラス部会放射性廃棄物分科会主催 第6回放射性廃棄物固化体討論会 2024年9月27日 千葉大学西千葉キャンパス
亀裂性岩盤を対象とした地下水流動・物質移行モデルの妥当性確認に係る検討 (2) 事例検討結果に基づくモデルの妥当性確認の考え方 (2024年9月)
〇尾上博則1、三枝博光1、石田圭輔1、澤田淳2
1.NUMO、2.日本原子力研究開発機構
エスポ岩盤研究所や瑞浪超深地層研究所で取得された原位置データを用いた検討の結果、地下水移行時間を推定することを目的とした地下水流動モデルの妥当性確認においては、ボーリング孔内や坑道内への湧水量が有効な指標のひとつとなり得ることを示した。
日本原子力学会主催 日本原子力学会 2024年秋の大会 2024年9月11日〜13日 東北大学川内北キャンパス
亀裂性岩盤を対象とした地下水流動・物質移行モデルの妥当性確認に係る検討 (1) モデル化の不確実性が地下水の流動特性に及ぼす影響 (2024年9月)
〇石橋正祐紀1、尾上博則2、江崎太一1、田川陽一1、並川正1、羽根幸司1、三枝博光2、石田圭輔2、澤田淳3
1.鹿島建設(株)、2.NUMO、3.日本原子力研究開発機構
瑞浪超深地層研究所で取得された原位置データを用いて地下水流動モデルの構築及び粒子追跡線解析を実施し、坑道部からの地下水移行時間を推定するにあたっては、坑道に遭遇する割れ目位置のデータの有無や活用方法が重要な不確実性因子となることを示した。
日本原子力学会主催 日本原子力学会 2024年秋の大会 2024年9月11日〜13日 東北大学川内北キャンパス
連成解析による不飽和ベントナイト中の水分移動に対する熱・化学・力学プロセスの影響評価 (2024年9月)
〇田窪勇作1、髙山裕介2、川間大介3、三津山和朗3、杉田裕4、石田圭輔1
1.NUMO、2.日本原子力研究開発機構(現 神戸大)、3.(株)QJサイエンス、4.日本原子力研究開発機構
既往の室内ベントナイト浸潤試験を対象としたTH/THC連成解析の結果から評価した不飽和ベントナイト中の水分移動に対する熱・化学プロセスの影響及び、力学プロセスの影響評価のために取り組んでいるTHM連成解析技術整備の現状について報告した。
日本原子力学会主催 日本原子力学会 2024年秋の大会 2024年9月11日〜13日 東北大学川内北キャンパス
セメント系材料の状態設定に用いる反応輸送解析モデルの妥当性確認(その2) (2024年9月)
〇小池彩華1、石田圭輔1、三原守弘2、柴田真仁2、澤田佳代3
1.NUMO、2.日本原子力研究開発機構、3.(株)太平洋コンサルタント
セメント系材料の状態評価を可能とする反応輸送解析モデルの妥当性を確認するため、試料と溶液の境界におけるCa濃度を一定にすることが可能な試験体系を構築し、これを用いて実施した浸漬試験結果と解析結果との比較を行った結果を示した。
日本原子力学会主催 日本原子力学会 2024年秋の大会 2024年9月11日〜13日 東北大学川内北キャンパス
企画セッション「原子力将来シナリオの諸量評価」 (2024年9月)
〇石田圭輔
NUMO
地層処分の観点から諸量評価に期待する点を報告し、意見交換を行った。
日本原子力学会主催 日本原子力学会 2024年秋の大会 2024年9月11日 東北大学川内北キャンパス
企画セッション「幌延国際共同プロジェクトの現状と今後の展開」 (2024年9月)
〇江橋健
NUMO
幌延国際共同プロジェクト(Horonobe International Project:HIP)に対する期待を技術実証及び人材育成の観点から報告し、意見交換を行った。
日本原子力学会主催 日本原子力学会 2024年秋の大会 2024年9月11日 東北大学川内北キャンパス
寿都町、神恵内村文献調査報告書(案)の地層処分技術WGにおける審議への対応 (2024年9月)
〇兵藤英明、浜本洋、加藤誠司、松本孟紘、松岡洋、宮崎遼、尾上博則、三枝博光、高林佑灯、髙畑祐美、田丸豊浩
NUMO
寿都町、神恵内村文献調査報告書(案)の地層処分技術WGにおける審議への対応状況を報告した。
日本地質学会主催 日本地質学会第131年学術大会 2024年9月8日〜10日 山形大学小白川キャンパス
地層処分における緩衝材の長期健全性:ナチュラルアナログ研究の取組み (2024年9月)
〇藤田和果奈、鈴木覚、後藤孝裕
NUMO
アナログ事例は地層処分システムにおいて長期的な安全性の傍証を担っている。緩衝材に関するアナログ事例を設計上考慮すべき現象を抽出するために活用されているFEPを用いて構造化した成果と、アナログ研究を基軸とした今後のNUMOの取組について報告した。
日本粘土学会主催 日本粘土学会第67回粘土科学討論会 2024年9月5日 九州工業大学戸畑キャンパス
スウェーデン・キルナ鉱山における黄鉄鉱―ベントナイト相互作用に関するナチュラルアナログ研究 (2024年9月)
〇木村関耶1、佐藤努1、菊池亮佑1、鈴木覚2、後藤孝裕2、藤田和果奈2、U.B.Andersson3
1.北海道大学、2.NUMO、3.LKAB
炭素鋼オーバーパックと緩衝材の長期相互作用のナチュラルアナログ研究として、スウェーデンのキルナ磁鉄鉱鉱山から採取した黄鉄鉱とベントナイトが接触している試料を分析した結果を報告した。
日本粘土学会主催 日本粘土学会第67回粘土科学討論会 2024年9月5日 九州工業大学戸畑キャンパス
ボーリング孔の閉塞材運搬装置(ダンプベイラー)の開発(その2) - 施工性確認試験 - (2024年9月)
〇石神大輔1、三好貴子1、松本聡碩1、小林一三1、瀬尾昭治1、國丸貴紀2
1.鹿島建設(株)、2.NUMO
本検討では、地層処分事業における調査ボーリング孔の閉塞に向けて、閉塞材を運搬・設置する装置であるダンプベイラーの施工性確認試験を実施した。その結果、従来は技術的に困難であった乾燥状態でのベントナイトペレットの放出について、12.5kgの充填量までを放出可能なペレット配合や実施方法を確認できたことを報告した。
土木学会主催 土木学会第79回年次学術講演会 2024年9月2日〜6日 東北大学川内南キャンパス
ボーリング孔の閉塞材運搬装置(ダンプベイラー)の開発(その1) - 基本設計に関する検討 - (2024年9月)
〇瀬尾昭治1、石神大輔1、三好貴子1、國丸貴紀2
1.鹿島建設(株)、2.NUMO
本検討では、地層処分事業における調査ボーリング孔の閉塞に向けて、閉塞材を運搬・設置する装置であるダンプベイラーの施工性確認試験を実施した。その結果、従来は技術的に困難であった乾燥状態でのベントナイトペレットの放出について、12.5kgの充填量までを放出可能なペレット配合や実施方法を確認できたことを報告した。
土木学会主催 土木学会第79回年次学術講演会 2024年9月2日〜6日 東北大学川内南キャンパス
先新第三紀付加体堆積岩類に関する地質環境特性データの拡充 (2024年8月)
〇大城遥一、後藤淳一、國丸貴紀、西尾光、松岡稔幸、三枝博光
NUMO
同一の地点から品質の保証された地質環境特性データを取得し、わが国の先新第三紀堆積岩類の地質環境特性データを拡充したことを報告した。
日本原子力学会バックエンド部会主催 日本原子力学会バックエンド部会 夏期セミナー 2024年8月24日 オンライン
Progress on geological disposal program in Japan (2024年8月)
〇Yusaku Takubo
NUMO
わが国の地層処分事業の現状として、サイト選定プロセスや文献調査の進捗を紹介するとともに、近年の技術開発の取り組みについて報告した。
International Joint Seminar between China and Japan主催 International Joint Seminar between China and Japan 2024年8月24日 同済大学(中国)及びオンライン
爆発圧着法によって製造した銅クラッド鋼板を対象とした摩擦攪拌接合 (2024年7月)
〇宮野泰征1、中道萌1、野崎海斗1、小川裕輔2、鈴木覚2
1.秋田大学、2.NUMO
銅コーティングオーバーパックの蓋接合技術の一つとして、銅の摩擦攪拌接合の技術開発を進めた。2枚の銅クラッド鋼板を突き合わせて、異なる回転速度、接合速度において摩擦攪拌接合試験を行い、欠陥の有無、強度、耐食性を比較した。
大阪大学 接合科学研究所:大阪大学 接合科学共同利用・共同研究拠点 共同研究報告書 2023年度 pp. 128-129
高液固比条件における200°C加熱によるベントナイトの膨潤変形特性の変化 (2024年7月)
〇吉川絵麻1、渡邊保貴1、横山信吾1、山本陽一2、後藤考裕2
1.電力中央研究所、2.NUMO
従来の処分場の設計においては、ベントナイトの熱的変質の可能性を考慮して最高温度を100°C未満に制限している。本研究では100°Cを超える環境におけるベントナイトと水や海水などの水溶液との相互作用による特性変化を室内試験により調べ、試験期間中に鉱物学的な変化は限定的であったものの、膨潤性が変化する可能性を報告した。
地盤工学会主催 第59回地盤工学研究発表会 2024年7月23日〜26日 北海道旭川市
X線CT画像の画像処理による堆積岩の異方性に影響を与える構造的特徴の抽出 (2024年7月)
〇及川大夢1、野原慎太郎1、石丸真1、岡田哲実1、レ アン ゴク2、窪田茂2
1.電力中央研究所、2.NUMO
岩盤の力学試験の研究材料として利用実績が豊富な凝灰岩(大谷石)を用いて、材料の異方性が力学試験の結果に及ぼす影響について基礎的な検討を行った。室内試験によって得られた岩盤材料の力学的特性と、X線CT画像を用いた試料の分析結果を報告した。
地盤工学会主催 第59回地盤工学研究発表会 2024年7月23日〜26日 北海道旭川市
高レベル放射性放棄物処分環境でのFe/Cu対のガルバニック腐食挙動 (2024年7月)
〇相馬佑紀1、井上博之1、長田柊平2
1.大阪公立大学、2.NUMO
銅コーティングオーバーパックにより長期間の閉じ込めを期待できるが、耐食性の評価に伴う不確実性によっては、腐食が想定よりも早く進展する可能性がある。本件では、銅耐食層が欠損した場合に想定する、Fe/Cu間のガルバニック腐食に関する試験データを報告した。
日本材料学会主催 腐食防食部門委員会 第355回例会 2024年7月22日 大阪府教育会館 たかつガーデン
Transferable Approach to Model Multi-component Oxide Glasses Using Machine-learning Potentials (2024年7月)
〇Ryuki Kayano1、Takahiro Ohkubo1、Ryuta Matubara2、Keisuke Ishida2
1.千葉大学、2.NUMO
ガラス固化体の長期溶解挙動評価手法の高度化に向けて、ガラス表面に形成する変質層内部の構造及びガラス溶出成分の移行経路や速さの推定手法を開発している。本発表では、機械学習力場を用いた分子動力学計算による多成分系ガラス構造のモデル化手法を紹介する。
Pacific Institute for the Mathematical Sciences主催 International Workshop on Hyperordered Structures and Quantum Materials 2024年7月7日〜10日 University of Saskatchewan(Canada)
地層処分事業の基盤知識と課題 (2024年6月)
〇松原竜太
NUMO
放射性廃棄物の処理・処分などのバックエンド事業に関連する広範な分野についての基礎的な知識を取得したい方向けに、地層処分の安全確保の考え方を中心とした事業の概要及び地層処分を実現するための技術の概要を説明する。
日本原子力学会バックエンド部会 日本原子力学会バックエンド部会部会誌 原子力バックエンド研究 Vol.31 No.1 pp.47-53
地層処分の処分場閉鎖後における放射線安全の評価に対するICRP勧告の適用 (2024年6月)
〇石田圭輔
NUMO
包括的技術報告書における安全評価の枠組み(評価期間やシナリオ区分など)の考え方と安全評価の実施手順、および線量評価結果を報告した。
日本原子力学会バックエンド部会 日本原子力学会バックエンド部会部会誌 原子力バックエンド研究 Vol.31 No.1 pp.28-34
STUDY OF MICROBIAL VIABILITY IN KUNIGEL V1® BENTONITE AND IMPACT ON THE METAL CORROSION (2024年6月)
〇Satoru Suzuki1、Takahiro Goto1、Toru Nagaoka2、Shinichi Hirano2、Yoshito Kitagawa1
1.NUMO、2.電力中央研究所
高レベル放射性廃棄物処分に用いるオーバーパックの腐食に関して、ベントナイト中に存在する微生物による腐食の加速の可能性について検討した。ベントナイト中の微生物は、高温環境、高放射線環境、及びベントナイトの乾燥密度が高い場合に増殖が抑制された。
The Clay Minerals Society 主催 The joint conference of the 61st Clay Minerals Society and the 5th Asian Clay Groups 2024年6月6日 ハワイ大学マノア校(米国)
Repository Designs and Considerations for Pre-Closure Radiation Protection in the NUMO Safety Case (2024年6月)
〇Satoru Suzuki、Tetsuhiro Ichimura、Tadashi Maeda、Yoshito Kitagawa
NUMO
地下施設における操業期間中の放射線防護について、包括的技術報告書の成果について紹介。操業は原則として遠隔操作によること、放射線管理区域を操業エリアに設定し、建設エリアとの間で独立性を確保することなどを報告。
OECD/NEA主催 EGOS Webiner, Radiation protection in underground facility 2024年6月3日 オンライン
光ファイバセンサを用いた地下水モニタリングの現状について (2024年5月)
〇國丸貴紀1、瀬尾昭治2、今井道男2
1.NUMO、2.鹿島建設(株)
主に地層処分事業の観点から分布型光ファイバを利用したモニタリング技術の利用およびそれらの現状について紹介する。
日本地下水学会主催 日本地下水学会 2024年春季講演会 2024年5月25日 日本大学文理学部キャンパス
地下水シミュレーションにおける境界条件設定法の現状と今後の課題 (2024年5月)
〇愛知正温1、赤木俊文2、尾上博則3、冨樫聡4
1.東京大学、2.大成建設(株)、3.NUMO、4.産業技術総合研究所
境界条件は地下水シミュレーションの結果を左右する重要な項目である。本発表では、地下水シミュレーションにおける境界条件設定の基本的な考え方や既存解析ソフトウェアにおける実装の思想、運用事例等についてレビューするとともに、今後の課題と展望について述べる。
日本地下水学会主催 日本地下水学会 2024年春季講演会 2024年5月25日 日本大学文理学部キャンパス
Present Status of the Literature Survey for Two Municipalities in Hokkaido, Northern Japan (2024年5月)
〇Yuto Takabayashi1、Tetsuo Fujiyama1、Hideaki Hyodo1、Yohei Kaieda2、Takehiro Matsumoto1、Hironori Onoe1、Masashi Otsu1、Hiromitsu Saegusa1、Yuumi Takahata1、Hitoshi Tanaka1、Hiroshi Hamamoto1、Hiroshi Matsuoka1、Ryo Miyazaki1
1.NUMO、2.西日本技術開発(株)
最終処分法に基づく段階的な調査のうち、文献調査が北海道の寿都町と神恵内村で実施中である。2023年に国が「文献調査の評価の考え方」を公表した基準の内容及びこれに基づいてNUMOが作成した文献調査報告書(案)(国の審議会で審議中)の結果を示した。
OECD/NEA主催 The Seventh International Conference on Geological Repositories (ICGR-7) 2024年5月27日〜31日 釜山(韓国)
〇Ryuta Matsubara1、Katsuhiko Ishiguro1、Keisuke Ishida1、Yaohiro Inagaki2、Takahiro Ohkubo3、Hajime Iwata4
1.NUMO、2.九州大学、3.千葉大学、4.日本原子力研究開発機構
ガラス固化体の長期溶解挙動評価手法の高度化に関する、室内試験による溶解速度データの取得やガラス表面に形成する変質層内部の構造及びガラス溶出成分の移行経路や速さの推定手法、ガラス溶解挙動に影響する現象を反映した溶解速度の予測モデルの技術開発状況を紹介する。
OECD/NEA主催 The Seventh International Conference on Geological Repositories (ICGR-7) 2024年5月27日〜31日 釜山(韓国)
A machine-learning potential to model multi-component oxide glasses (2024年5月)
〇Ryuki Kayano1、Takahiro Ohkubo1、Ryuta Matsubara2、Keisuke Ishida2
1.千葉大学、2.NUMO
ガラス固化体の長期溶解挙動評価手法の高度化に向けて、ガラス表面に形成する変質層内部の構造及びガラス溶出成分の移行経路や速さの推定手法を開発している。本発表では、機械学習力場を用いた分子動力学計算による多成分系ガラス構造のモデル化手法を紹介する。
The American Ceramics Society主催 2024 Glass & Optical Materials Division Annual Meeting (GOMD 2024) 2024年5月19日〜23日 ネバダ州ラスベガス市(米国)
○しろまるRyohei Terabayashi1、Fumiko Yoshida2、Takanori Kunimaru2、Shuichi Hasegawa1
1.東京大学、2.NUMO
地下水水質装置の開発についての論文。半導体レーザーを用いてメタンガスの分光測定装置を作製し、同位体レベルで分析した。装置概要および性能評価を実施した結果をまとめた。
American Institute of Physics:Review of Scientific Instruments Volume 95 Issue 4 April 2024
過去のトピックス
当該年度に取り組んだ論文発表、学会発表、技術報告書公表等を掲載しています。
技術開発成果概要
当該年度に取り組んだ技術開発成果の概要を取りまとめたものです。
外部発表リスト アーカイブ
※(注記)発表者は発表申込時の所属がNUMOの職員を示しており、現在の所属がNUMOではない場合もあります。