株式会社テレビ東京(以下 テレビ東京、本社:東京都港区、代表取締役社長:一木 豊[いちき ゆたか])、東日本電信電話株式会社(以下 NTT東日本、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:井上 秀一[いのうえ ひでかず])、株式会社日本経済新聞社(以下 日本経済新聞、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鶴田 卓彦[つるた たくひこ])、シャープ株式会社(以下 シャープ、本社:大阪市阿倍野区、代表取締役社長:町田 勝彦[まちだ かつひこ])、NECインターチャネル株式会社(以下 NECインターチャネル、本社:東京都港区、代表取締役社長:黒川 湛[くろかわ やすし])、株式会社コンテンツジャパン(以下 コンテンツジャパン、本社:大阪市中央区、代表取締役社長:溝口 達治[みぞぐち たつじ])、株式会社QUICK(以下 QUICK、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:棚橋 弘基[たなはし ひろもと])は、ブロードバンドネットに向けた放送コンテンツの供給事業を行う会社として「テレビ東京ブロードバンド株式会社(以下 TX-BB)」を3月1日(木)付けで設立することで合意いたしました。
TX-BBは、コンテンツホルダー各社とのフェアで透明な利益配分にもとづきパートナーシップを組み、光アクセス網などブロードバンド時代における高品質映像などの流通及びそれらを利用した新たなコンテンツ流通市場の拡大に取り組んでまいります。
またテレビ東京のホームページ作成業務や各種インターネット事業は今後TX-BBで担当し、引き続き拡充します。
TX-BBは、テレビ東京やコンテンツホルダー各社が持つ映像コンテンツを、テレビ東京ホームページでの配信に加え、ISP
(*1)事業者、検索エンジン事業者、各種ポータル、企業イントラネットなど様々なチャネルを通じてインターネットユーザーにお届けする「コンテンツ流通企業」を主眼とします。テレビ東京のもつ地上波テレビ局の強み、日本経済新聞社及びQUICKの持つ経済情報コンテンツ、NTT東日本の技術力やインターネットビジネスのノウハウ、シャープのザウルス・携帯電話やアニメ技術の利用、NECインターチャネルのデジタルソフト流通ビジネスのノウハウ、コンテンツジャパンのもつ世界屈指のMacromedia(R) Flash(TM)
(*2)、E-アニメーター
(*3)でのインターネットアニメ製作技術などを結集し、「コンテンツ流通企業」のパイオニアを目指します。
設立当初資本金は4億6,500万円とし、事業拡大に応じ適宜増資を実施いたします。
TX-BBはわが国におけるブロードバンドコンテンツ流通市場の拡大に貢献するだけでなく、ユーザーへのコンテンツの効果的な提供によって、新しいエンターテインメント文化の発展に寄与いたします。
1.背 景
今や日本のインターネット人口は急速な増加の一途をたどるとともに、ADSL、CATV、光ファイバーによるブロードバンドインターネットアクセスサービスや携帯電話での高速インターネットの実現など、ユーザーの高速インターネット環境に対するニーズは急激に高まっているものの、それに対応した魅力ある動画コンテンツが少ないという問題が生じています。また、コンテンツを提供する側も個人の使用環境やニーズに対する柔軟な対応が求められており、それらにかかるコストも年々増加しています。
そこでTX-BB はテレビ東京の特色を生かした経済ニュースや、コンテンツホルダー各社との連携に基づいた魅力あふれるアニメーションなど、ボリューム感のある高速動画コンテンツを供給してまいります。またコンテンツホルダー各社の配信コストや事業リスクを大幅に削減するサービスを提供することによって、コンテンツホルダー各社の事業拡大を支援してまいります。
2.会社概要
当初展開の事業概要は以下のとおりです。
(1)
ポータルサイト経由コンテンツ配信事業:
テレビ東京で放送している経済ニュース・アニメ等を中心に一般番組も含め番組の制作会社とパートナーシップを組み、フェアで透明性の高い利益配分のルールを確立し、配信事業を遂行します。コンテンツはユーザー環境に合わせて提供し、配信経路としてはテレビ東京や番組制作会社ホームページの他、検索エンジン事業者、ISP事業者、金融機関等サイト、更には日経グループの日経コム
(*4)やクイックなどを通じてインターネットユーザーに有料・無料でコンテンツを配信します。また、コンテンツホルダーにとって、安価でリスクの少ない動画配信インフラや安定性のあるデータベースを提供しインターネットビジネスで密接なWin-Winのパートナーシップ関係を築き上げます。
(2)
コンテンツ供給代行事業:
テレビ東京のコンテンツ以外にも幅広くブロードバンド向けのコンテンツ供給代行サービスを行います。
そのために、<1>コンテンツホルダーにとってフェアで透明性の高い利益配分の仕組み、<2>低コストで安定した配信インフラ、<3>高いセキュリティに守られたユーザデータの運用、<4>各種の権利・契約処理の仕組みなどの環境を広くコンテンツホルダーに提供いたします。
(3)
携帯端末向けアニメコンテンツ供給事業:
携帯電話、PDA等の携帯端末向けにアニメ等のコンテンツをE-アニメータ等を用い、コマ送り、フルモーションなどさまざまな形態にて配信いたします。
各社の役割分担は以下のとおりです。
●くろまる
テレビ東京:
番組制作会社との提携、契約、フェアで透明性の高い利益配分の仕組み作り
経済ニュースなど動画コンテンツの提供
放送インフラや配信インフラの拠出
新規コンテンツの企画
●くろまる
NTT東日本:
インターネットデータセンターの提供
映像コンテンツ配信システムの構築・運用に関する技術の提供
光ネットワークやブロードバンドインターネットのノウハウの提供
顧客管理システムにおける技術の提供
●くろまる
日本経済新聞、QUICK:
経済ニュース・データコンテンツの提供
日経グループポータルの集客力の提供
●くろまる
シャープ:
E-アニメータなどのミドルウェアの提供
それらを活用したアプリケーションの提供
●くろまる
NECインターチャネル:
ポータルサイト事業者に対しての販売企画・販売計画並びに販売サービスの提供
コンテンツの企画、マーケティングサービスの提供
●くろまる
コンテンツジャパン:
コンテンツの制作、加工、編集
コンテンツのマーケティングサービスの提供
5.今後の予定
テレビと関わりの深い番組制作会社各社などコンテンツホルダーを中心に、加えて海外のインターネットメディア企業にも出資を仰ぐ予定です。
また将来はコンテンツホルダーやポータルサイト事業者等に向けてはマーケティングやコンサルティング支援業務、個人に向けてはコンテンツナビゲーション業務(個人のニーズに合わせた情報提供)など、事業範囲を拡大していく予定です。
収支計画は設立2年目での単年度黒字、3年目での累損解消を目指します。
また近い将来の株式公開も視野に経営に当たります。
(*1)
ISP:インターネットサービスプロバイダーの略。電話回線やISDN回線、あるいはデータ通信の専用回線を通じてコンピュータをインターネットに接続する事業者。
(*2)
Macromedia(R) Flash(TM):プロフェッショナルなWebアニメーションを制作する業界標準の Web デザインツールの名称
(*3)
E-アニメータ:シャープ独自の小データ容量アニメ作成技術の名称
(*4)
日経コム:日経グループが提供予定のポータルサイト