「日独国際共同研究プロジェクト」
2023年5月に、総務省とドイツ連邦共和国連邦教育研究省の間においてBeyond 5G(6G)及び将来の通信技術の研究開発等における両国間の協力推進に関する協力趣意書の署名がなされるとともに、同年6月に、第7回日独ICT政策対話において両政府間でBeyond 5G(6G)の研究開発における日独の協力関係を深めていくことへの合意がなされたことを受け、今般NICTにおいて、要素技術・シーズ創出型プログラムを活用した日独国際共同研究プロジェクトの公募を実施します。
(※(注記))ドイツ連邦共和国連邦教育研究省は、ドイツの研究機関向けに日独国際共同研究プロジェクトの公募を実施しています(2024年10月4日(金)から2025年1月9日(木)*まで)。
*ドイツ連邦共和国連邦教育研究省は、2024年11月15日(金)に公募期間を延長しました。
(1) 研究開発プロジェクト名
「オール光ネットワークの高度化に向けたデジタルツイン技術及びそれを活用したネットワーク最適化・分析技術に関する研究開発」
(2) 概要
Beyond 5G時代の通信基盤となるオール光ネットワークについては、様々なベンダが提供する機能分割(ディスアグリゲート)された伝送機器で構成され、アクセス網、メトロ網、コア網に跨るエンドツーエンドの光パス形態が様々なオペレータから提供されることから、光伝送性能の最適化、障害箇所の特定・切り分けが課題となる。
本研究開発プロジェクトでは、これらの課題を解決し、オール光ネットワークの持つ低電力化・高品質保証の特性を最大限発揮させるため、オール光ネットワークの高度化に向けたデジタルツイン技術及びそれを活用したネットワーク最適化技術に関する研究開発を行う。
また、これらの研究開発の成果について、国際標準化を推進する。
(3) 将来的に期待される効果
- デジタルツイン技術を活用したオール光ネットワークの制御及び管理に必要な、様々なベンダ間の伝送機器で相互運用性のあるデータ収集、処理技術を確立する。
- オール光ネットワークに向けたネットワーク最適化と分析アルゴリズムの開発、試験、評価を行い、システムの性能(伝送容量等)を向上させる。
- ITU-T、Open ROADM MSA、Telecom Infra Project(TIP)、その他の関連標準化団体において、オープン光ネットワークのデータ収集、デジタルツインデータ処理技術に関する標準化を提案し、オープンな光ネットワークの標準化を推進するとともに、世界的なオール光ネットワークの共通理解を深める。
- 日本とドイツによる共同研究を通じて、オール光ネットワークの低電力、高品質及び自律運用が実現し、ユーザが多種多様なネットワークアプリケーションをオール光ネットワーク上で活用することが可能となる。
- デジタルツイン技術の活用により、光ネットワークの運用経験や知識を持たないオペレータが、専門知識・ノウハウを必要とせずに、オール光ネットワークを運用することが可能となり、オール光ネットワークの普及が促進される。
(4) 採択件数
1件
(5) 研究開発期間
最大3年間 (研究開発開始は2025年6月頃を想定。契約締結日から最大2027年度末まで)
(6) 研究開発予算
各年度総額で最大1億円/年(税込み、間接経費を含む。)