計量標準
測定器の校正を行うための基準となる物理量。我が国では、計量法で定められた特定標準器などが国家計量標準器として利用されているが、その基準は、度量衡の国際的な統一を目的としたメートル条約に基づく。我が国では産総研が計量法に基づいて、国内最上位の国家計量標準器を用いた校正サービスを提供しています。また、周波数については、NICTと産総研がそれぞれ、我が国の計量標準を維持・管理・供給している。
較正と校正
計量分野における"校正"とは、測定器などが示す測定値について、基準値からの差を確定する作業のことであり、一般的な用語の"校正"に対し、電波法では、同じ読みを持つ"較正"という漢字が用いられている。"較正"の本来の意味には、基準値からの差を確定する作業に加えて、測定器の表示値を正しい値に調整する作業が含まれる。しかし、通常、測定器を製造した業者以外が調整作業を行うことはなく、技術的には"較正"と"校正"は同じ作業を行っている。
較正サービス
電波を発射するためには、無線機の性能を検査し、免許を受けなければならないことが電波法によって定められている。無線機から発射される電波の強さ(空中線電力)や、周波数、スプリアス発射といった電波の質を測定するためには、あらかじめ較正された測定器を用いなければならない。NICTでは、電波法の規定により、無線局免許に必要な測定器の基準値を提供する国内最上位の較正サービスを実施しており、どちらの機関で検査しても公正な合否判定が得られるよう基準値を提供している。
テラヘルツ帯
電波(電磁波)の周波数帯を分類する名称の一つ。主に、100 GHzから10 THzの周波数帯を指す。B5G/6Gの実現に向けて、300 GHzを使った無線機の研究開発が積極的に進められている。なお、電波法では3 THzまでの電磁波を"電波"と定義している。