私たちの活動

選択的夫婦別姓制度

選択的夫婦別姓制度とは

選択的夫婦別姓は、婚姻関係にある夫婦が別姓を望む場合に、同姓・別姓のいずれかを強制するのではなく、改姓するかどうか(結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の姓を称するかどうか)を自ら決定する選択の自由を認めるものです。「名字(姓)」を法律上は「氏」と呼ぶことから、「選択的夫婦別氏制度」と称されることもあります。


現在の状況について

現行の民法750条では、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。」と定められており、夫婦同姓が義務づけられています。


1996年に、法務大臣の諮問機関である法制審議会が選択的夫婦別姓制度を導入する「民法の一部を改正する法律案要綱」を答申してから四半世紀以上が経過した現在も、導入は実現していません。


なお、2021年3月1日、婚姻後に夫婦のいずれかの氏を選択しなければならない夫婦同氏制を採用している国は日本以外に承知していない旨を政府閣僚が答弁しています。


導入を求める動き

近年、国内では、各種世論調査において選択的夫婦別姓制度の導入に賛成する割合は、反対の割合を上回っており、地方議会においても、国に対して選択的夫婦別姓制度の導入を求める意見書を採択する動きが加速しています。また、夫婦同氏制の違憲性を争点とする訴訟において、最高裁判所も国会の議論を促しています(2015年判決および2021年決定)。


国際的には、国連女性差別撤廃委員会や自由権規約委員会からも複数回是正を勧告されており、民法750条は憲法に反し、人権侵害を招いていると考えられます。


日弁連の取り組み

日弁連は、国に対し、夫婦同姓の強制を定める民法750条を改正し、希望する者は婚姻前の姓を保持したまま婚姻することができる選択的夫婦別姓制度の導入を求め、意見書を公表するなどの取り組みを行っています。


会長声明・意見書・決議

シンポジウム報告

シンポジウム「夫婦別姓も選べる社会へ〜婚姻と氏から家族を考える〜」(2025年2月6日)


本シンポジウムでは、選択的夫婦別姓制度の導入に向け、近年の社会の動向や家族に関する最高裁判所の判断の傾向に着目しながら、婚姻と氏の関係の在り方について、広く各界の皆様に登壇いただき議論を深めました。


プログラム

1 登壇者からのスピーチ
新浪 剛史 氏(公益社団法人経済同友会代表幹事)
寺原 真希子 会員(選択的夫婦別姓訴訟弁護団・弁護士)
宮崎 裕子 会員(元最高裁判事・弁護士)
宍戸 常寿 氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

2 国会議員の皆様からのメッセージ

3 登壇者によるパネルディスカッション
コーディネーター:佐藤倫子 会員(弁護士/香川県弁護士会)


各種資料

PDF今こそ選択的夫婦別姓制度を!!【2025年1月改訂版】 (PDFファイル;2.9MB)

PDFパンフレット「選択的夫婦別姓制度に関するQ&A」【2024年12月発行】 (PDFファイル;2.8MB)

選択的夫婦別姓制度に関するQ&A


特設ページ「選べる道が多いほど未来は輝く」

特設ページ「選べる道が多いほど未来は輝く」


日弁連では、 「選択的夫婦別姓制度」について、多くの皆さまに身近な話題であると感じてもらえるよう、特設ページを公開しています。ぜひ、ご覧ください!


関連動画

選択的夫婦別姓制度について、元最高裁判所判事に聞いてみました!

選択的夫婦別姓訴訟に関する2015年最高裁判決、2021年最高裁決定における民法第750条を合憲とする判断に対して反対意見を出された元最高裁判所判事にインタビューしました。


選択的夫婦別姓制度について、宇賀克也元最高裁判所判事に聞いてみました!

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