研究開発型スタートアップは、先端技術の社会実装や事業化を通じてイノベーション創出の担い手となることが期待されています。スタートアップ・エコシステムの構築・底上げによって研究開発型スタートアップの設立や成長を後押しし、それらの数と質を双方高めていくことは、日本の産業競争力の強化に繋がります。
しかし、日本では、技術面と事業経営面の両面に長けた研究開発型スタートアップは多くありません。研究開発型スタートアップの設立や成長を妨げている要因の1つとして、研究シーズの事業化に対する深い知見に基づきスタートアップの活動を伴走支援できる支援人材の不足が挙げられます。そのため、支援人材の質やパフォーマンスの向上を図り成長を促すとともに、支援人材の人数を着実に増やしてゆき、スタートアップが支援人材による支援を身近に享受できる世界の実現へ繋げていくことが必要です。
このような状況のもと、NEDOは、支援人材に求められるマインドセットや広い知見、スキルを有し、研究開発型スタートアップの創出から成長を伴走支援できる中核的な支援人材を育成し、スタートアップ・エコシステムを構築していくために、2017年からSSAを実施しています。
SSAでは、研究開発型スタートアップの支援者として活躍ために必要なマインドセットや知見、スキル等の習得、およびネットワークの構築に向けた研修を行います。なお、研究開発型スタートアップへの支援内容は多岐に渡り、技術シーズの技術分野や、スタートアップの成長ステージによって、支援人材に必要とされる知見やスキルは異なります。SSAは、特定分野に係る専門知識の深掘りではなく、網羅的な知見やスキルの提供を目指しています。
SSAを修了された修了生はSSAアソシエイトとしてWebサイトに登録可能です。
マインドセットの育成・強化では、スタートアップ・ファーストの意識、情熱と責任感の醸成を行います。イノベーションやスタートアップエコシステムに関する知見の獲得は、イノベーションに関する基礎的知見の獲得と、スタートアップエコシステム形成の理解を深めます。スタートアップ支援スキルの獲得では、研究開発型スタートアップの支援に必要なスキルの養成を行い、関連政策や施策等の理解と、それらを使いこなすためのスキルの養成を行います。人的ネットワークの構築では、受講生や修了生、SSA講師等との交流を通じた、支援人材間の相互補助ネットワークの構築を行います。
SSAは、〔1〕集合研修(講義・ワークショップ)/〔2〕合宿研修/〔3〕On the Job Training(OJT)で構成される約5カ月の研修プログラムです。全国から様々な受講者と、第一線の講師陣が集い、一流のネットワークと交わることの出来る、それ自体が「オープンイノベーションの舞台」として闊達に議論・切磋琢磨し合う場となっております。高度専門支援者の育成アカデミーの名に相応しい、小手先にとどまらない実践的でかつ貴重で濃厚な内容となっております。
1997年に太田昭和監査法人(現 EY新日本有限責任監査法人)入所。2003年より大学発ベンチャーの支援を開始し、2010年にパートナーに就任。
2019年に我が国からの新産業創出に注力したいとの思いから独立し、スタートアップ支援専門のEDiX Professional Groupを開業。現在、テクノロジーベンチャーの支援に精力的に取り組む。
他、中央省庁のイノベーション関連施策に数多く携わっている。
九州工業大学大学院・工学研究科物質工学専攻修了後、コンサルティング会社へ入社し、中小から大企業に対する新規事業・新商品開発支援および知財戦略立案等の業務に携わる。
2009年にS-Factoryを創業し、スタートアップ等に対しアドバイスを行う傍ら、経済産業省等のコーディネータ、アドバイザー等を歴任。
およそ20年に渡り、業種業態問わずまたその事業ステージによらず、それぞれの企業が有する課題に応じた支援を実践してきたことから、日本全国に企業や官公庁、地方自治体、大学等、幅広いネットワークをもつ。
一橋大学卒、スイスIMD経営学修士(MBA)、米国ケースウェスタンリザーブ大学経営学博士。
ボストンコンサルティンググループを経て、1986年コーポレイトディレクション(CDI)の設立に参画、取締役主幹等を歴任。
2004年以降、東京大学 教授 産学連携本部(現産学協創推進本部)事業化推進部長。東京大学エッジキャピタル監査役、イノベーション推進部長を歴任。
2020年に日本ベンチャー学会会長就任を歴任。2025年4月より現職。
東京工業大学金属工学科卒業
エンジニア(電線材料の開発)、弁理士を経て1999年に弁護士登録。
2004年内田・鮫島法律事務所を設立、現在に至る。
2012年知財功労賞受賞。
2011年直木賞受賞作品「下町ロケット」に登場する神谷弁護士のモデルになっている。
1973年生まれ。2007年London School of Economics and Political ScienceよりPh.D。Eindhoven University of Technologyポストドクトラルフェロー、一橋大学イノベーション研究セン
ター専任講師、准教授、教授を経て、2019年4月より現職。
企業の競争戦略・組織とイノベーションの関係を歴史的に分析している。日経・経済図書文化賞、シュンペーター賞などを受賞。
少年時代は剣道日本一。大学時には人力飛行機チームを創設し、鳥人間コンテストで2度の優勝と日本記録の樹立。
レーシングカーコンストラクターにて空力エンジニアとしてシリーズチャンピオンを獲得後、半導体製造装置ベンチャーを創業し製品開発・事業開発を先導。
INDEE Japan設立後は、大手企業における新規事業の立ち上げ支援と共に、創業期のディープテックスタートアップ40社以上に出資および事業成長支援をしている実践派。
1981年慶應義塾大学工学部卒業。1985年、米カーネギーメロン大学コンピュータ科学部AI専攻 博士課程修了。
1990年より慶應義塾大学環境情報学部助教授、教授、学部長を歴任。
2001年に慶應義塾大学先端生命科学研究所(山形県鶴岡市)を開設し、22年間所長を務め、現在名誉教授。
この間、慶應鶴岡発ベンチャー9社の創業を支援。
2002年にキャリアデザインセンターに入社。グーグルで営業マネージャーを経て、2016年にat Will Workを設立。
お金のデザインを経て、Plug and Play株式会社でCMOとしてマーケティングとPRを統括。
2022年にはスタートアップエコシステム協会を設立し、代表理事に就任。東京都スタートアップフェロー、文部科学省アントレプレナーシップ推進大使、内閣府規制改革推進会議スタートアップ・イノベーション促進ワーキンググループ専門委員などを務める。
東京大学大学院在学中にリバネスを設立。大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合わせて新たな知識を生み出す「知識製造業」を営む。
アジア最大級のベンチャーエコシステムの仕掛け人として、世界のディープテックを発掘し、地球規模の社会課題の解決に取り組む多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わる。
官(官公庁・自治体等) 民(事業会社、VC等) 学(大学)の様々な人が受講
約80%の方が「新規事業開発経験がある」「スタートアップ支援経験がある」と回答
企業、大学等にお勤めの方全員が応募対象になります。
2025年度第2回(10期)の受講生募集を行っています。
最終更新日:2025年9月22日