1【日本国法務省、外務省、厚生労働省とウズベキスタン共和国雇用・労働関係
省との間の技能実習制度に関する協力覚書】
(仮訳)
日本国法務省、外務省、厚生労働省(以下「日本の省」と総称する。
)及びウ
ズベキスタン共和国雇用・労働関係省(以下「ウズベキスタンの省」という。)は、技能実習制度が、技能、技術及び知識(以下「技能等」という。
)をウズベ
キスタン共和国に移転すること、ウズベキスタン共和国の経済の発展を担う人
材育成に寄与すること、ひいては、国際協力を推進することを目的とするもの
であることについて見解を共有した。この見解に基づき、日本の省とウズベキ
スタンの省(以下「両省」と総称する。
)は、技能実習制度を適正に推進するた
め、次のとおり決定した。
(目的)
1 この覚書は、両省の間で技能実習生の送出し及び受入れに関する約束を定
めることにより、技能実習制度を通じて日本国からウズベキスタン共和国へ
の技能等の移転を適正かつ円滑に行い、ひいては国際協力を推進することを
目的とする。
(日本の省の約束)
2 日本の省は、適当と認められる場合には在ウズベキスタン共和国日本国大
使館と協力しつつ、日本国の関係法令に従い、ウズベキスタン共和国からの
技能実習生の受入れに関して次の約束を行う。
一 技能実習生を日本国に送り出すことを意図する送出機関(以下「送出機
関」という。
)であって、別添1に記載する送出機関の認定基準(以下「認
定基準」という。
)を満たすとしてウズベキスタンの省が認定したもの(以
下「認定送出機関」という。
)に係る情報を日本の省がウズベキスタンの省
から受領した場合は、当該情報を日本国において公表すること。
二 この覚書に基づく協力を開始した後は、ウズベキスタン共和国の技能実
習生については、認定送出機関が送り出した技能実習生のみを受け入れる
こと。ただし、日本の省は、認定送出機関から送り出される技能実習生で
あっても、
当該技能実習生に係る技能実習計画が認定されない場合等には、
当該技能実習生を受け入れないことができる。
三 この覚書に基づく協力を開始した後は、
ウズベキスタン共和国の公的機関
による送出機関の推薦状を、
ウズベキスタンの省による送出機関の認定をも
って代えることとすること。
ただし、
ウズベキスタンの省が送出機関の認定
のための手続を終了し、
日本の省に認定送出機関の完全なリストを提供する
ことを条件とする。 2四 別添3に記載する監理団体の許可基準及び別添4に記載する技能実習計
画の認定基準に従って、
適切な方法で許可及び認定に関する事務を行うこと。
五 この覚書に基づく協力を開始した後は、
日本の省が別添5の通知を受領す
ることを条件として、
認定送出機関の完全なリストを受領した後、
公的機関
による技能実習生の推薦状を要求しないこと。
六 日本の省がウズベキスタンの省から認定送出機関の認定の取消しの情報
を受領した場合には、当該情報を日本国において公表すること。
七 日本の省がウズベキスタンの省から技能実習制度の運営の状況、当該制度
の見直し、又は当該制度の対象職種の追加に関する照会を受けた場合には、
必要な情報を提供すること。
八 別添6に記載する技能実習生の待遇の基準について、必要な書類の提出
を求めるとともに、待遇の実態が提出された書類に記載された内容と異なる
場合には、適切な措置(技能実習計画の認定の取消しを含む。
)をとること。
(ウズベキスタンの省の約束)
3 ウズベキスタンの省は、ウズベキスタン共和国の関係法令に従い、技能実
習生の送出しに関して次の約束を行う。
一 技能実習生の団体監理型技能実習への申込みを適切に日本国の監理団体
に取り次ぐことができるものとして公的機関が行う送出機関の推薦(外国
人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則第
25 条第1号に規定する推薦)は、ウズベキスタンの省以外の公的機関には
行わせないこと。
二 送出機関について、認定基準を満たしているかどうかの審査を行い、当
該機関が認定基準を満たしていると認める場合には、その認定を与えるこ
と。
三 前項に定める認定を行ったときは、当該認定送出機関の名称その他の情
報を公表すること。また、当該認定送出機関の情報を別添2に記載する様
式により日本の省に提供すること。
さらに、ウズベキスタンの省が日本の省
に対して認定送出機関の完全なリストを提供するまでの間、ウズベキスタ
ンの省が日本に技能実習生を送り出すことが適切と認める送出機関の推薦
状を発行すること。
四 ウズベキスタンの省が、認定送出機関が認定基準に適合しない行為その
他の適切でない行為を行ったのではないかとの通報を日本の省から受けた
場合には、当該認定送出機関を調査し、必要な指導及び監督を行い、その
結果を日本の省に報告すること。
五 ウズベキスタン共和国の認定送出機関に対し、技能実習生を適切な方法
で選定し、及び送り出すために指導し、ウズベキスタンの省が認定送出機
関が認定基準を満たさなくなったと認める場合には、認定を取り消し、そ 3の後,その結果を日本の省に通報すること。
六 日本の省が実施する技能実習生が修得した技能等の帰国後の活用状況に
関する調査について、元技能実習生からできる限り多くの正確な回答が得
られるよう認定送出機関を指導すること等により協力すること。
七 日本の省から照会を受けた場合には、認定送出機関に対する指導及び監
督に関する実績、送出機関の認定に関する実績、ウズベキスタンへの技能
移転の需要のある職種に関する事項等について、日本の省に必要な情報を
提供すること。
(連絡部局の指定)
4 両省は、この覚書に基づく活動を効果的に実施するため、両国の連絡及び
調整に係る連絡窓口を次のとおりそれぞれ指定する。
一 日本については、外国人技能実習機構国際部。ただし、この覚書の修正
及び補足並びにこの覚書に基づく協力の終了の希望についての窓口は、法
務省入国管理局入国在留課及び厚生労働省人材開発統括官付海外人材育成
担当参事官室。
二 ウズベキスタン共和国については、雇用・労働関係省傘下の対外労働移
民庁。この覚書の修正及び補足並びにこの覚書に基づく協力の終了の希望
についての窓口は、雇用・労働関係省。
(問題の解決)
5 両省は、この覚書に基づく活動の実施又は当該実施に関連して生じる問題
(技能実習生の失踪の発生、不法残留の技能実習生の送還等を含む。
)につい
て協議し、友好的に、かつ、適当な場合には外交ルートを通じ、それぞれの
国における関係する省庁と緊密に協力し解決する。
(法令の範囲内の実施)
6 この覚書に基づく協力は、それぞれの国において効力を有する法令の範囲
内で行われる。いずれか一方の省は、他方の省の書面による同意なしに、こ
の覚書の枠組みにおける協力及び情報交換を通して他方の省から取得した秘
密の情報を公開しない。
(協議)
7 両省は、技能実習制度に関わる二国間の方針の実施や変更を定期的に協議
する。両省は、必要な場合は,書面,年次会合,又は外交ルートを通じて協
議を行う。
(修正及び補足) 48 この覚書の内容は,両省の書面による同意により,必要に応じて修正,又
は補足される。
(その他)
8 この覚書は2019年1月15日に東京において署名された。この覚書に
基づく協力は、その署名の日から開始する。
この覚書に基づく協力は、
その署名の日から5年続くものとし、
いずれか一
方の省から、
終了する日の60日前までに延長しないことを希望する旨の書面に
よる通告がない限り、
自動的に5年間延長される。
いずれか一方の省がこの覚
書に基づく協力を上述の5年の期間が満了する前に終了することを希望する
場合には、
終了することを希望する日の90日よりも前に他方の省に対し書面に
よりその意図を通告することにより終了する。
この覚書は、英語により作成する。
日本国法務省のために ウズベキスタン共和国雇用・労働関係
省のために
日本国外務省のために
日本国厚生労働省のために 5<別添1>
送出機関の認定基準
送出機関は、次の全ての基準を満たしている必要がある。
一 技能実習制度の目的を理解して技能実習を行い、
帰国後にその成果を発揮
してウズベキスタン共和国の経済の発展に寄与する意欲のある者のみを適
切に選定して、日本への送出を行うこととしていること。
二 技能実習生又は技能実習生になろうとする者(以下「技能実習生等」とい
う。
)から徴収する手数料その他の費用について、算出基準を明確に定めて
公表し、
当該手数料その他の費用の詳細について技能実習生等に十分に理解
をさせるために説明すること。
三 技能実習を修了してウズベキスタン共和国に帰国した者が修得した技能
等を適切に活用できるよう、
就職先のあっせんその他の必要な支援を提供す
ること。
四 技能実習制度の適正な実施及び技能実習生の保護に関し、
日本国の法務大
臣、
厚生労働大臣又は外国人技能実習機構からの要請に応じること。
当該要
請には、
技能実習を修了して帰国した者に対するフォローアップ調査を含む。
五 送出機関又はその役員について、
日本国又はウズベキスタン共和国におい
て拘禁刑又はこれよりも重い刑を言い渡されている場合、
その刑の執行の終
了又はその刑の執行の免除から少なくとも5年を経過していること。
六 ウズベキスタン共和国の法令に従って事業を行うこと。
七 送出機関又はその役員が、
過去5年以内に、
次に掲げる行為を行っていな
いこと。
(a)技能実習に関連し、保証金の徴収、その他の目的など理由のいかんを問
わず、技能実習生等、その親族又はそれらの者の関係者等の金銭その他
の財産を管理する行為
(b)技能実習に係る契約の不履行について、違約金を科す契約、又は金銭そ
の他の財産の不当な移転を予定する契約を締結する行為
(c)暴行、脅迫、自由の制限等の技能実習生等の人権を侵害する行為
(d)技能実習制度上の手続及び日本における出入国管理制度上の手続に関
し、不正に許可等を受けさせる目的で、偽造された、変造された又は虚
偽の文書若しくは図画を行使し、又は提供する行為
八 技能実習の申請を日本の監理団体に取り次ぐに当たり、
技能実習生等、その親族又はその関係者等が、
七(a)及び(b)に定める行為に関与していないこ
とについて確認することとしていること。 6九 技能実習生の失踪対策の重要性を認識し、
日本の監理団体と協力して、失踪対策に努めること。
十 技能実習の申請を適切に日本の監理団体に取り次ぐために必要なその他
の能力を有すること。 7<別添2>
作成日:
認 定 送 出 機 関 の 概 要
機関名:
代表者の氏名:
所在地:
電話番号: Fax:
Email: _______________________________URL:設立年月日:
認定年月日(有効期間)
: ( まで有効)
業種及び主要業務:_____________
資本金:
売上げ(直近年度):常勤職員数(うち送出し業務従事者数):実施責任者名: (役職)
(住所)
(電話番号) (Fax)
(Email)__________________
日本国内における連絡先等:
(氏名又は名称)______________________________________ _
(代表者の氏名(法人の場合))(住所)
(電話番号) (Fax)
(Email) __________________ 8<別添3>
監理団体の許可の基準
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第
89号)第25条の規定に基づき、監理団体の許可を受けるためには、団体は次の全ての
事項に合致するものでなければならない。
一 本邦の営利を目的としない法人であって外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習
生の保護に関する法律施行規則(平成28年法務・厚生労働省令第3号)
(以下「規則」
という。
)第29条で定めるものであること。
二 監理事業を規則第52条で定める基準に従って適正に行うに足りる能力を有するもの
であること。
三 監理事業を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有するものであること。
四 個人情報(個人に関する情報であって、特定の個人を識別することができるものをい
う。
)を適正に管理し、並びに団体監理型実習実施者等及び団体監理型技能実習生等の秘
密を守るために必要な措置を講じていること。
五 監理事業を適切に運営するための次のいずれかの措置を講じていること。
(a) 役員が団体監理型実習実施者と規則第30条で定める密接な関係を有する者のみに
より構成されていないこと、及びその他役員の構成が監理事業の適切な運営の確保に
支障を及ぼすおそれがないものとすること。
(b) 監事その他法人の業務を監査する者による監査のほか、団体監理型実習実施者と規
則第30条で定める密接な関係を有しない者であって同条で定める要件に適合するも
のに、規則第30条で定めるところにより、役員の監理事業に係る職務の執行の監査
を行わせるものとすること。
六 外国の送出機関の取次ぎを通じて団体監理型技能実習生になろうとする者からの団体
監理型技能実習に係る求職の申込みを受けようとする場合にあっては、外国の送出機関
との間で当該取次ぎに係る契約を締結していること。
七 一から六に定めるもののほか、申請者が、監理事業を適正に遂行することができる能
力を有するものであること。 9<別添4>
技能実習計画の認定要件
外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第
89号)
(以下「法」という。
)第9条の規定に基づき、技能実習計画の認定を受けるため
には、次のいずれにも適合するものでなければならない。
一 修得等をさせる技能等が、技能実習生の本国において修得等が困難なものであること。
二 技能実習の目標及び内容が、技能実習の区分に応じて法施行規則(平成28年法務・
厚生労働省令第3号)
(以下「規則」という。
)第10条で定める基準に適合しているこ
と。
三 技能実習の期間が、第一号企業単独型技能実習又は第一号団体監理型技能実習に係る
ものである場合は一年以内、第二号企業単独型技能実習若しくは第三号企業単独型技能
実習又は第二号団体監理型技能実習若しくは第三号団体監理型技能実習に係るものであ
る場合は二年以内であること。
四 第二号企業単独型技能実習又は第二号団体監理型技能実習に係るものである場合はそ
れぞれ当該技能実習計画に係る技能等に係る第一号企業単独型技能実習又は第一号団体
監理型技能実習に係る技能実習計画、第三号企業単独型技能実習又は第三号団体監理型
技能実習に係るものである場合はそれぞれ当該技能実習計画に係る技能等に係る第二号
企業単独型技能実習又は第二号団体監理型技能実習に係る技能実習計画において定めた
技能検定又は技能実習評価試験の合格に係る目標が達成されていること。
五 技能実習を修了するまでに、技能実習生が修得等をした技能等の評価を技能検定若し
くは技能実習評価試験又は規則第11条で定める評価により行うこと。
六 技能実習を行わせる体制及び事業所の設備が規則第12条で定める基準に適合してい
ること。
七 技能実習を行わせる事業所ごとに、規則第13条で定めるところにより技能実習の実
施に関する責任者が選任されていること。
八 団体監理型技能実習に係るものである場合は、申請者が、技能実習計画の作成につい
て指導を受けた監理団体(その技能実習計画が第三号団体監理型技能実習に係るもので
ある場合は、監理許可(法第23条第1項第1号に規定する一般監理事業に係るものに
限る。
)を受けた者に限る。
)による実習監理を受けること。
九 技能実習生の待遇が規則第14条で定める基準に適合していること。
十 第三号企業単独型技能実習又は第三号団体監理型技能実習に係るものである場合は、
申請者が技能等の修得等をさせる能力につき高い水準を満たすものとして規則第15条
で定める基準に適合していること。
十一 申請者が技能実習の期間において同時に複数の技能実習生に技能実習を行わせる場
合は、その数が規則第16条で定める数を超えないこと。 10<別添5>
作成日:
通知
ウズベキスタン共和国雇用・労働関係省(以下「当省」という。
)は、認定送出機関*が
日本国に派遣する技能実習生は、技能実習を行うに適切と認める。ただし、当省が適当で
ないと認めて別途個別に技能実習に関する協力覚書4一において指定された日本国の連絡
窓口に通知する者を除く。
*「認定送出機関」とは、当省により認定された送出機関のことをいう。
ウズベキスタン共和国雇用・労働関係省
(署名) 11<別添6>
技能実習生の待遇の基準
企業単独型技能実習の申請者又は団体監理型技能実習の申請者若しくは監理団体は、技
能実習生の待遇として次の基準に適合しなければならない。
一 技能実習生のために適切な宿泊施設を確保していること
二 手当の支給その他の方法により、第一号技能実習生が入国後講習に専念するための措
置を講じていること
三 団体監理型技能実習については、外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保
護に関する法律(平成28年法律第89号)第28条第2項に基づく監理費として徴収
される経費について、直接又は間接に団体監理型技能実習生に負担させないこと(団体
監理型技能実習の申請者又は監理団体のみに適用。)四 食費、居住費その他名目のいかんを問わず技能実習生が定期に負担する費用について、
当該技能実習生が、当該費用の対価として供与される食事、宿泊施設その他の利益の内
容を十分に理解し、技能実習生とその条件について合意し、及び当該費用の額が実費に
相当する額又はその他の適正な額であることを確保すること
五 技能実習の修了後の帰国に要する費用を負担すること(企業単独型技能実習の申請者
又は団体監理型技能実習の監理団体のみに適用。)。また、第三号技能実習生について、
第二号技能実習を行っている間に第三号の技能実習の申請を行った場合、第三号技能実
習が開始される前の日本国への渡航費用について負担すること(第三号技能実習生に第
三号技能実習を行わせる企業単独型技能実習の申請者又は団体監理型技能実習の監理団
体のみに適用)。

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