1「外国人との共生社会の実現に向けたロードマップ」に関する意見聴取会
における有識者の主な指摘事項
I 高橋 進 株式会社日本総合研究所チェアマン・エメリタス
1 新規施策「技能実習制度及び特定技能制度の見直し」に関して、世間的には
技能実習制度の見直しに注目が集まっているが、
今回の見直しの趣旨には、外国人労働者の受入れ拡大とその下での共生社会の実現も含まれる。法律の施
行までには時間的猶予があるはずなので、施行までの期間に取り組むべき事
項(運用の見直し等)を今から検討し、ロードマップ化していくことが重要で
ある。
技能実習の見直し等に係る有識者会議においても、
細部についての様々
な指摘がなされているところ、
それらも踏まえ旧制度の課題の克服と、
新制度
の円滑な導入につなげてほしい。
2 新規施策「送還忌避者の縮減」に関して、工程表において毎年度同じ取組内
容が記載されているが、これは、毎年度検証・修正を行い、より実行力のある
取組にしていくという趣旨でよいか。
3 新規施策「高度外国人材子弟の教育環境の整備」に関して、なぜ取組の対象
を高度外国人材の子弟に限定する必要があるのか少し違和感を抱いている。
施策内容の詳細をみるに、高度外国人材の子弟に限るのではなく、「外国人材
の教育環境の整備」といった内容で施策を打ち出してもよいのではないか。
4 施策番号5(日本語教室空白地域解消推進事業による日本語学習機会の提
供)について、空白地域解消に向けたアウトプット指標を設定し、アウトカム
指標との関係を検証する必要があるのではないか。
5 施策番号 10(日本語教育の環境整備に関する検討)については、日本語教
育の環境整備に関する包括的な取組項目であるところ、環境整備状況等につ
いて包括的なデータを示していただきたい。
また、
新規作成した工程表の内容については特段意見ないが、
是非とも施策
の達成度合いを測るKPI指標を設定していただきたい。
6 施策番号 23(多言語翻訳技術の高度化に関する研究開発)について、病院
での受診など、
多言語が必要な場面は様々あると思うが、
必要性や重要性に応
じて多言語翻訳の開発・導入を行うといった優先順位は定められているのか。
本件については、是非とも精力的にソフトの開発と実装を進めていただき
たいところ、
開発の優先順位については全体調整が必要であるため、
総務省だ
けでなく、総合調整機能を持つ出入国在留管理庁でも調整していただきたい。
7 施策番号 25(地域における消費生活相談体制の充実)について、現行のK
PI指標を一工夫できないか。 28 施策番号 47(外国人児童生徒等のキャリア支援)について、高校を卒業す
ることの重要性は理解しているが、「高校へ入学すること」とKPI指標で設
定されている「日本語指導が必要な高校生等の中途退学率の改善」との関係が
はっきりとしないので、入学と中途退学の改善の両方に係る施策が必要では
ないか。
9 施策番号 64(介護保険制度に関する周知・広報)について、アウトプット
指標で良いので、具体的なKPI指標の設定をお願いしたい。
10 施策番号 68(外国人との共生に関する白書)について、共生社会実現に関
する国民の意識を高めるためにも、何らかの形で「白書」の作成が必要なので
はないかと感じている。
11 施策を実行するに当たっては、「実態把握」と「政策効果の検証」という観点
から、
データや統計の整備が必要である。
データや統計整備に係る取組もロー
ドマップに盛り込まれているが、是非とも統計等の整備にこれまで以上に力
を入れていただきたい。
II 田村 太郎 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事
1 KPI指標が非常に抽象的であり、アウトプット指標となっているものを
改善していく必要があるところ、
適切なKPI指標を設定するためには、
その
上位のKPI指標を設定し、もう少し大きめのグランドデザインを示す必要
があるのではないか。
ロードマップは三つのビジョンと四つの重点事項で構成されているところ、
ロードマップの計画期間である5年間での三つのビジョンごとのKPI指標、
若しくは、三つのビジョンと四つの重点事項を掛け合わせた 12 項目でのKP
I指標を設定するのが良いのではないか。
三つのビジョンをそれぞれブレイク
ダウンしたKPI指標を設定した上で、
項目内の各施策のKPI指標を考える
と設定しやすくなると思う。
現在のロードマップでは、
施策ごとにKPI指標を設定しているため、
どう
してもKPI指標が抽象的なものになってしまっている。
本来は、
各施策を実
行することによって、
外国人住民の生活にどのような変化が生じるのかが判断
できるKPI指標(アウトカム指標)を設定する必要があるが、そのような指
標を設定するには、
やはり三つのビジョンをブレイクダウンしたKPI指標を
設定しないといけないのではないか。
2 現状が抽象的であると目標も抽象的になってしまうため、現状が統計でま
とめられ、数値で把握できることが重要である。そのためにも、共生施策の実
施状況を取りまとめた白書の作成が必要なのではないか。
3 施策番号 64(介護保険制度に関する周知・広報)について、本年1月の能 3登半島地震に関する被災地支援に携わっているところ、現地のケアマネージ
ャーや障害者の相談支援員の方々は、「これまで介護保険等の利用者に外国人
は一人もいなかった。」、「外国人も介護保険等の対象なのですか。」というよ
うな発言をされていた。
石川県にも日系人が多く居住する集住地域があり、日系ブラジル人も高齢化しているところ、
本来であれば、
介護保険の利用者の中
に外国人住民もいてしかるべきであり、このような現状は課題であると感じ
ている。
在留外国人向けの特別な施策をやってほしいという訳ではなく、住民とし
て日本人と対等な扱いをしてほしい。
在留外国人も地域で暮らし、
日本人と同
じように保険料を支払い納税しているにもかかわらず、施策が浸透していな
いのではないか。まずは、現状を確認し、日本人住民と近い形に持っていくた
めのKPI指標を設定することが必要である。日本語教育や多言語環境の整
備というのは外国人の方向けに特別に必要な取組であるが、もう少し俯瞰的
にみれば、
日本語を習得する機会がきちんと保証されること、
多言語で情報を
受けられることが保証されることによって日本人住民と対等な処遇が受けら
れる環境にもっていくという大きなグランドデザインが必要なのではないか。
その中に、
三つのビジョン及び四つの重点事項があり、
施策ごとにKPI指標
が描かれていくという順番がまず必要なのではないか。
4 現在のKPI指標では、アウトプット指標が目標として書かれているもの
が多く、
目標が達成できたかどうか判然とせず、
時間と予算があれば達成でき
るようになっている。アウトカム指標を設定し、施策を通して、どのような変
化があったのかということを示す必要があるのではないか。
5 「外国人との共生社会を実現しよう」という国民の機運を高めていくことが
優先順位が一番高いのではないか。
ロードマップの施策の中に、
技能実習制度
の見直しなどの話が入っているのも理解できるが、ロードマップは外国人と
の共生社会の実現を目指して策定したものであるため、
各取組内容のうち、外国人との共生社会の実現のために必要な事項をロードマップに盛り込むこと
が本来適切ではないか。
6 現在は、どの地域でも、日本人住民と外国人住民がつながっておらず、顔の
見える関係が構築されていないように感じられる。
今求められているのは、外国人との共生社会の実現が大切だという国民的な合意を取っていくことが必
要ではないか。
III 林 玲子 国立社会保障・人口問題研究所副所長
1 アウトプット指標及びアウトカム指標の整理が必要であると考えている。
施策内容の性質的にKPI指標が数値になりにくいものについては、施策を 4行ったかどうかだけでも記載すると進捗状況が分かりやすくなるのではない
か。各施策の担当者が、KPI指標としてどのようなものを設定するかを考
えることにより、施策が進展していくのではないかと期待している。
2 KPI指標が設定されているものの、KPI達成状況一覧の各年の達成状
況記入欄に何も数値が入っていないものがあるため、何らかの形で数値を入
れていただきたい。
3 ロードマップは複数の軸で構成されているため、同じ施策が「再掲」として
多く登場し、
一見して分かりづらい。
次期ロードマップの策定時に見直してい
くとのことだが、現行のロードマップの取組を進める中で見えてきた問題点
等も踏まえ、次期ロードマップのフレームワークをどうするか考えていく必
要があると考えている。
4 意見聴取会で使用する資料は 12 月末時点で作成されているところ、KPI
達成状況一覧の作成に当たっては、昨年同時期との数値が比較できるような
記載にしていただきたい。
5 施策番号4(外国人に対する総合的な支援をコーディネートする人材の育
成・活躍等)など、「しろまるしろまるコーディネーター」という同じような名称をもったコ
ーディネーターが地域に複数存在しているが、どのように連携しているのか。
6 施策番号5(日本語教室空白地域解消推進事業による日本語学習機会の提
供)について、日本語教室空白地域の解消状況等は、地図上に市区町村別の達
成状況を示すなど、見える化することはできないか。
7 施策番号9(来日前の海外日本語教育環境整備)等、日本語を学ぶための無
料のウェブサイトが多く整備されているところ、このような取組は民間の業
務に影響を及ぼさないのか。
8 施策番号 16(地域における関係機関の連携・外国人支援者ネットワーク構
築の推進)
について、
「受入環境調整担当官」の配置割合等が分かれば良いが、
そのような対応は難しいという回答を得た。
9 施策番号 18(マイナポータル等を活用した情報発信の検討等)について、
KPI達成状況一覧によると、
マイナポータルでのリンク掲載を通じて、
サイ
トのアクセス数が急増したということであり、KPI指標を数値化したこと
によって、成果が見える化した良い例だと思う。
マイナポータルを通じてかなり効果が上がったとのことであるため、今回
か次回のロードマップ見直しの際に、マイナポータルに関する取組を構造化
したら良いのではないか。
10 施策番号 34(外国人幼児)について、文部科学省が幼稚園を対象に外国人
幼児等の実態調査を実施しており、対象の中には、幼稚園型認定こども園、幼
保連携型認定こども園が含まれることも理解したが、保育園の子どもについ 5てはどのように取り組むのか。
妊娠・出産に係る外国人に対しての支援が必要なのはもちろんであるが、保育園についてはどうするのか等といった情報を発信しなければいけないとい
ったことが近年よくいわれるので、
積極的に取り組んでいく必要があると考え
ている。また、現在の取組状況について教えてほしい。
11 施策番号 64(介護保険制度に関する周知・広報)については、介護保険料
を外国人も支払う必要があることを多言語で発信していることを今回初めて
知ったところ、介護については、今後、外国人も非常に重要な役割を果たして
いくことになるので、引き続き積極的に取り組んでほしい。
12 施策番号 66(在留外国人の実態把握)について、「在留外国人に対する基礎
調査」は、KPI指標として使える調査結果が多くあるので、ロードマップの
モニタリングのための重要なツールとして、今後、毎年調査を実施し、質問項
目を増やすなどして、引き続き数値を取っていただきたい。
13 施策番号 68(外国人との共生に関する白書)について、
「白書」でなくなっ
たため「情報パンフレット」等とした方がよいのではないか。
14 施策番号 69(人権啓発活動)について、ヘイトスピーチに関する記載を含
ませてほしいと考えているところ、達成状況を数値で測れる指標があればK
PI指標に盛り込んでいただきたい。「在留外国人に対する基礎調査」の中に、
ヘイトスピーチに関連する質問項目があるため、これをアウトカム指標に設
定することにより、各種取組を進めたことでどのような変化が生じたのかを
検証できるようモニタリングしてほしい。
15 施策番号 74(政府統計等における調査項目の見直し)等に統計の施策が掲
載されているところ、出入国在留管理庁のテーブルデータなどは使いやすく
公表されており有り難い。また、年金等のように、既存の調査の中に国籍に関
する質問項目を1つ盛り込むだけで様々な比較ができるようになるため、他
の調査についても、是非検討をお願いしたい。
16 施策番号 88(外国人に関する共生施策の企画・立案に資するデータの提供
の検討)の「地域経済分析システム(RESAS)」の情報発信について、まだ
結論が得られていないとのことだが、現在の状況はどうなっているのか。
17 施策番号 91 から 94 の特定技能に関する取組について、省庁ごとに様々な
取組を行っているようであるが、省庁が連携するための会議は開催されてい
るのか。
18 「在留外国人に対する基礎調査」結果によると、ロードマップの認知度が7.
7%と比較的高い数値になっていると考えているが、更に認知度が上がれば
良いと思う。 6IV 結城 恵 群馬大学大学教育・学生支援機構教授(兼担)情報学部・社会情
報学研究科教授 群馬大学キャリアサポート室長
1 ビックデータとして存在する「在留外国人に対する基礎調査」を積極的に活
用した方が良いのではないか。KPI指標を通して我々が見たいのは経時的
な変化であり、施策のプロセスでどのような変化が生じたのかを把握するこ
とでPDCAサイクルを回せるようになるので、それぞれの施策で基礎調査
の調査結果に当てはめられるものがあれば、是非KPI指標に取り入れてほ
しい。
「つながるひろがる にほんごでのくらし」や「外国人在留支援センター(F
RESC)」については、基礎調査結果によると認知度が非常に低いことが判
明している。
良い施策を行ったとしても、
認知度が低いのであればあまり意味
がないと思うので、
重要な施策については、
今後の基礎調査実施時に認知度に
係る質問項目を盛り込み、効果検証を行うのがよいのではないか。
2 ロードマップ全般について、評価の構造化を意識してKPI指標を設定し
てほしい。アウトプット指標やアウトカム指標がどのように結びついている
のかを上手く図式化し、
1枚もので上手く見えるようになると、
国民にも分か
りやすいものになると思う。
施策番号8
(日本語教育に関する既存のICT教材の充実及びオンライン講
座の実施検討)の工程表についても、線表を1本線とするのではなく、各年度
でどのような取組を行い、
次年度の取組にどのように結びつけていくのかとい
うような構造化を検討すると良いのでないか。
3 「在留外国人に対する基礎調査」も含め、既存のものを積極的に活用してい
くべきではないか。
4 ロードマップができたことにより、関係省庁が連携できる場が構築された
と思うので、省庁間での連携を今後一層進めていただきたい。
例えば、厚生労働省所管の施策番号 53(外国人の子どものキャリア形成支
援)については、幼児期から高等教育段階までの一貫性・連続性のあるキャリ
ア教育を行うというという取組であるが、
これらの取組は、
既に文部科学省に
おいて非常に丁寧な取り組みが進められており、
キャリアサポートや教材作成
も行っているところである。
文部科学省と連携して取組を進めることで、
厚生
労働省の取組も一層活性化していくのではないか。
また、経済産業省所管の施策番号 54(相互理解の組織風土の構築等)につ
いては、
業務に必要な多様な日本語レベルの明確化を行っていくとのことだが、
留学生の就職促進のためにはビジネス日本語が非常に重要であることから、現在、文部科学省において、大学での成果をまとめているところであり、これら
の知見をうまく組み合わせていくことで、
より効果的に進めていけるのではな 7いかと感じている。
5 施策番号 37(外国人の子供の就学状況等の把握・就学促進等)について、
外国人学校等の就学時の健康診断について、具体的なKPI指標の設定は今
のところ考えていないという話があったが、国費を使って取組を進めている
ため、
当該取組にどのような意義や変化があったのかを、
きちんとデータを取
って示すとともに、その変化を追うことにより、子どもたちの健全な発達、学
校生活へのスムーズな移行に結びつけることが重要なのではないか。
また、現在、文部科学省において、外国人学校における保健衛生環境整備事
業において様々なデータを取っているので連携をすればよいのではないか。
就学時健康診断の周知については難しいと思うが、
母国ではやっていないと
ころもあるので、多言語翻訳も含めて頑張っていただきたい。
V 佐藤 郡衛 東京学芸大学名誉教授(欠席のため代読)
1 新規施策「技能実習制度及び特定技能制度の見直し」について、技能実習制
度の形骸化が指摘されて久しいが、新規施策としてその見直しがなされるこ
とは歓迎すべきことである。
その具体の施策は今後の課題だが、
報告書による
と「基礎的な技能検定と日本語試験の合格を条件」とするとあるが、その具体
の内容をしっかり詰めてほしい。特に「日本語試験の合格の条件とは何か」に
ついて明確にしてほしい。
2 新規施策「送還忌避者の縮減」について、送還忌避者の目標年度までの指標
を明確にすべきではないか。
3 新規施策「高度外国人材子弟の教育環境の整備」について、最初の質問に対
する回答として
「日本語や日本文化を英語で教えるカリキュラムや、
インター
ナショナルスクールと地域や学校との交流を促進するプログラムの開発等に
取り組む」
とあり、
イメージはできた。
さらに、
この教育の対象
(そもそも
「高
度外国人材」とはどのような人材か)
、指導者、プログラム、教材開発などに
ついてまだイメージできない部分がある。
また、
この施策を目標年度までにど
のように整備するかについてさらに明確にしてほしい。
4 施策番号2(外国人材の受入れ・共生のための地域日本語教育推進事業)に
ついて、つなひろの年間アクセス数をKPI指標で 10%増加にしていること
は了解できたが、どのような属性の人がアクセスしているのか属性ごとの分
析をしてほしい。届けたい層にきちんと届いているかを検証することも必要
である。
5 施策番号4(外国人に対する総合的な支援をコーディネートする人材の育
成・活躍等)について、
「外国人支援コーディネーター」の役割について大い
に期待したい。今後、
「日本語教育コーディネーター」や「地域日本語教育コ 8ーディネーター」、「多文化共生アドバイザー」
などとどのように連携していく
かも検討してほしい。
6 施策番号5(日本語教室空白地域解消推進事業による日本語学習機会の提供)について、
日本語教室空白地域解消推進事業は一定の成果を挙げていると
評価できる。ただし、
「在留外国人に対する基礎調査」では、日本語教育に関
して外国人が日本語教育へのアクセスの問題を挙げている。
「今後、どうすれ
ば外国人にとっての日本語学習機会へのアクセスに関する課題が解決するの
かといった観点から検討」
を行うという回答があったが、
是非そうした視点か
ら検討を進めてほしい。
7 施策番号 6(生活オリエンテーションの推進)について、生活オリエンテー
ションの動画作成は必要な施策であることは了解できる。KPI指標として
累積視聴 150 万回が設定されているが、要はこの動画が外国人の生活オリエ
ンテーションとしてどの程度効果的か、つまり外国人が日本社会の理解につ
ながったかどうかをさらに検証してほしい。
その上で、
動画をどのように提供
すれば効果的かについて地域日本語教室などでの実践を踏まえて検証してほ
しい。
8 施策番号 7
(生活オリエンテーションに係る地方財政措置の周知)
について、
「更なる周知の検討・実施」
が年度ごとに並んでいるが年度ごとの達成目標が
必要ではないか。
9 施策番号 10(日本語教育の環境整備に関する検討)について、KPI指標
としても日本語能力を「会話」
「読む」の2つの技能に焦点化している点は妥
当だが、具体の達成目標の設定が必要ではないか。
10 施策番号 21(外国人向けの相談体制等の強化)について、
「受入環境調整担
当官」の役割は大きい。昨年度よりも意見交換会、相談員としての派遣も増加
しており、実施状況は進んでいると評価できる。
「受入環境調整担当官」の増
員について期待したい。
11 施策番号 26(相談体制の整備・充実)について、KPI指標が「解決状況」
とあるがこれは妥当か、
何を持って解決とするか、
その基準設定が難しいので
はないか」という質問に対して、
「在留外国人に対する基礎調査における質問
項目
「公的機関の相談窓口に相談した外国人の困りごとの解決状況」
の数値の
改善」
をKPI指標として設定するという回答があった。
これは納得できるが、
数値目標と同時に、質的な分析も検討してほしい。
12 施策番号 53(外国人の子どものキャリア形成支援)について、外国人の子
どもの定住化に伴い、
キャリア支援は不可欠な施策である。
この施策は厚生労
働省と文部科学省が一体になって進めるべき課題であり、この施策の充実を
期待したい。 913 施策番号 59(留学生の就職等の支援)について、留学生への奨学金枠数に
ついて
「配分される奨学金枠の総数については、
各年度の予算の範囲内で決定
されることから、
引き続き予算確保に努めて参ります」
という回答があったと
ころ、予算確保を是非期待したい。
14 昨年度よりも、アウトプット指標が明確になっていると感じた。ただ、アウ
トプット指標が曖昧なものについては年度評価が難しい項目もある。KPI
指標をより具体的に設定できるようにしていただきたい。
以上

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