1外国人支援コーディネーターの養成の在り方等に関する検討会(第6回)
議事要旨
日時:令和6年2月15日(木)10:04〜11:53
場所:オンライン開催
出席者:
【出入国在留管理庁】
在留管理支援部長
在留管理支援部在留支援課長
参事官
政策課外国人施策推進室長
【有識者】
青 山 亨 東京外国語大学理事
アンジェロ イシ 武蔵大学社会学部教授
石 河 久美子 日本福祉大学名誉教授
窪 田 浩 治 北九州市企画調整局国際部長
小 山 健 太 東京経済大学コミュニケーション学部准教授
東京経済大学グローバルDEI研究所所長
田 村 太 郎 一般財団法人ダイバーシティ研究所代表理事
結 城 恵 群馬大学大学教育・学生支援機構教授
(兼担)情報学部・社会情報学研究科教授
群馬大学キャリアサポート室長
【オブザーバー】
総務省自治行政局国際室長
文部科学省大臣官房国際課国際協力企画室外国人教育政策企画係長(代理出席)
厚生労働省職業安定局外国人雇用対策課海外人材受入就労対策室長
厚生労働省人材開発統括官付参事官(若年者・キャリア形成支援担当)付キャリア形成支援室長(欠席)
(敬称略)2(1)議事「報告書(案)について」
報告書(案)に基づき、議論が行われた(※(注記)報告書(案)は非公表)。
(2)構成員発言
○しろまる 外国人支援コーディネーターという名称が持つ含意が何かについて非常
に活発な議論が行われ、その結果が報告書(案)に盛り込まれる形となっ
てよかった。ただ、今後「外国人」「支援」という言葉がどのように社会
に理解されていくのかという点については引き続き問題として考えていか
なければならないと考えている。
○しろまる 今回、外国人支援コーディネーターができたことで多文化共生社会の実
現に向けてまた1歩進んだと考えている。今後、この制度が全国に根付く
よう引き続きの検討をお願いしたい。
○しろまる 本検討会では外国人支援とは何かであったり、用語の定義であったりと、
今後の外国人との共生社会全般を議論する上で極めて重要な、今後の他の
施策を検討する際にも影響を与えるような議論ができたと思っている。
○しろまる 今後、外国人支援コーディネーターが輩出されていく中では、やはり、
しっかりとしたポジション・専門職として認知されていくことが必要であ
る。また、社会の中でも外国人や外国にルーツのある人がどのように受け
止められ、受け入れられていくのかという点が重要であり、国に対しては、
この議論が入管庁の所掌の範囲に留まることなく広く日本の中で共有され
ていくための努力を期待したい。
○しろまる 外国人支援コーディネーターは在留外国人が支援されるだけの立場では
なく、在留外国人が外国人支援コーディネーターになることも想定され、
様々な配慮がなされているという点が非常に喜ばしい。この点について積
極的な周知がなされることを望む。
○しろまる 外国人に対して上から目線で支援をするのではなく、共生社会作りの対
等なパートナーとして相談業務を行うべきとの意識を持った外国人支援
コーディネーターが養成される研修になるよう望んでいる。
○しろまる 受講者を確保するためにも、広報をしっかり実施していただきたい。
○しろまる 昨年度は外国人支援コーディネーターに関する制度設計を一から検討し、
今年度で具体化させ、研修を実施する来年度につなげることができたと考
えている。今後の課題としては、せっかく研修をして養成しても辞めてし
まう人が多いのでは研修の意味がないので、外国人支援コーディネーター
の待遇改善が非常に重要である。
○しろまる 外国人支援コーディネーターの待遇を改善するためには財源確保が重要
であるが、地方自治体では限界があるので、財政面での支援に関する検討3を引き続き期待したい。
○しろまる 外国人コーディネーターの処遇改善には財政的支援がどうしても連動し
てくる。外国人支援コーディネーターの予防的支援という役割は、先取り
して実施すべき内容であり、具体的な相談がない状態の自治体であっても
実施すべきものであることから、この予防的支援を基礎的な支援内容とし
て位置付けることで外国人支援コーディネーターがどの自治体でも必要な
ものだということを浸透させ、そこに財政的な支援をしていくといった根
拠付けることが考えられる。そういった意味でも、外国人支援コーディ
ネーターが予防的支援を着実に実施することは重要だと考えている。
○しろまる 外国人支援コーディネーターが養成されても外国人の受入れ環境が良く
ないと能力が発揮できないので、環境改善そのものも重要な課題である。
○しろまる 外国人支援コーディネーターは外国人との共生社会の実現に向けてきわ
めて重要な役割を担うと考えており、期待されているはずなので、今後研
修についてPDCAをきちっと回していくことを着実に実施していただき
たい。また、エキスパート研修に関する検討も進めていただきたい。
○しろまる 現在の日本社会はつなぎ先の社会資源が弱いのが現状である。ここを俯
瞰してカバーできるような制度設計が今後必要になると思っている。外国
人支援コーディネーターはファーストステップであり、今後はセカンドス
テップ・サードステップを見据えた議論が展開されることを望んでいる。
○しろまる 今後の可能性と課題として「対等性・包摂性」「専門性」「発展性・拡
充」の3点が挙げられる。
「対等性・包摂性」については、外国人支援コーディネーターにおいて
支援する側・される側の区別が最初は前提であったところから議論を経て
変化していったのは本検討会の成果だと考えている。今後はまだまだ支援
を受けなければならない人がいかにして支援する側に回っていくか、主体
性や自立については今後も議論していきたい。
「専門性」については、外国人支援コーディネーターに様々な専門分野
の方が入ることで専門的な観点から交流・意見交換ができ高めあう場が期
待できるのではないかと思っている。今後の課題としてコーディネーター
の地位向上は重要だが、今後エキスパートに相当する資格を養成すること
を考えると、そことの予算配分についても議論が必要だろう。
「発展性・拡充」については、外国人支援コーディネーター自体が様々
な分野と関わりがあり複合的・多元的な側面を持っている。関係省庁と連
動性があるものとなっていくとありがたいと思う。
以上