外国人支援コーディネーター養成研修の実施・運営
令和5年10月19日
資料1
来年度の研修実施スケジュールを見据え、実践から養成課程2
の実施までに関わる主なタスクを論点に、養成研修の実施・運営
に係る事項について検討・決定。
また、中長期的な課題として、専門性の高い支援人材の認証制
度の在り方等について検討する。
本日の議題1※(注記) 検討結果報告書にある養成研修の運営業務等については、業務委託を検討中であるところ、遅くとも
10月中には業務委託により実施する業務内容を固める必要があり、そのためには、養成研修の実施・
運営の全体像を具体化するとともに、業務委託に関係する養成研修の実施・運営に係る事項については
先行して検討し、速やかに決定していく必要がある。2外国人支援コーディネーター養成研修の実施・運営(全体の流れ)
※(注記) 現時点において想定される最短のスケジュール
第2四半期 第3四半期
1 実施・運営に関する事項の決定
2 委託内容(仕様書)の作成
3 調達手続の実施
4 講師の選定・決定・事前研修
5 受講生の募集・審査・決定
6 講義動画の制作・テスト・掲載
7 研修受講サイトの制作・テスト・掲載
8 養成課程1
9 実践
10 養成課程2
11 認定証の交付
12 認定者名簿の作成
主なタスク
令和5年度 令和6年度
第2四半期 第3四半期 第4四半期 第1四半期 第4四半期
は第3回検討会において検討する事項
※(注記)
実践(主なタスク9関係)
実践
〇 実施時期
・ 実践については、令和6年秋頃から開始する。
〇 実施方法
・ 養成課程1の総合確認テストに合格後、受講生は、実践における課題を設定する。具体的には、
まず、受講生において、自身の現場での実践(3か月)で、養成課程1で学んだ内容をどのよう
に活用し、どのようなことをできるようにしたいか目標を立て、課題設定シートに記載して提出
する。
・ 事務局及び講師が、提出された課題設定シートの内容を確認し、場合によっては受講生と内容
を調整した上で、確認を終えたものを受講生に「課題」として通知する。
・ 受講生は、職場における日々の相談業務の中で「養成課程1」で習得した専門的知識等を用い
た実践と設定した課題に取り組むとともに、日々の振り返りと省察を実施する。
〇 課題等
・ 受講生は、約1か月経過時点で、課題への取組状況を報告することとする(具体的な報告方法
については策定会議において検討)。
・ 課題レポートは、実践の最終段階において研修受講サイトを通じて提出する。3実践(主なタスク9関係)
実践
〇 課題レポートの確認方法/取扱い
・ 養成研修の受託業者(以下「業者」という。)が提出の有無を確認する。
・ 業者は、受講生から提出されたレポートを担当講師宛に共有する。
・ 提出されたレポートは、担当講師が確認し、養成課程2の実施の参考として活用する。
・ 課題レポート(必要な分量等を指示された場合には、それを満たすものに限る。)を提出した
者に「養成課程2受講決定通知書」を送付し、養成課程2に進めることとする。
〇 質問対応
・ 実践期間中の研修の運営事項等に関する質問については、研修受講サイトにおいて受け付け
る。
・ 課題の内容に関する質問については、原則として、課題への取組状況報告の提出時に限り受け
付ける。なお、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)に関する一般的な質問に
ついては、随時研修受講サイトにおいて受け付ける。4実践(主なタスク9関係)
実践
〇 課題レポート等を提出しなかった場合の対応
・ 課題への取組状況及び課題レポートを提出しなかった者は、実践の修了及び以降の受講
を辞退したものとして取り扱うこととする。したがって、以降の養成課程2に進むことは
できず、修了認定テストを受験することもできないこととする。
・ 課題レポートを提出しなかった者が、改めて次回以降の養成研修の受講希望者の募集に
応募することは可能とする。
なお、課題レポートを提出しなかった者を含め、実践の途中で養成研修を辞退した者の
うち、中長期的療養が必要な疾病に罹患するなどによりやむを得ず辞退することとなった
ものと事務局が認めた者(辞退の際に決定)については、辞退した養成研修が実施された
年度の3月31日から3年※(注記)の間に実施される次回以降の養成研修を受講することとなった
場合に限り、再受講の際の減免措置として、養成課程1の受講は免除することができるこ
ととし、実践及び養成課程2を受講し直すこととする。
※(注記) 認証更新研修の期間(3年)を踏まえたもの。5初めから外国人支援コーディネーターの認証を受けるつもりがなく、オンライン研修
のみ受講して辞退する者の発生を防止する必要があるのではないか。
そのためにはどのような仕組みが必要かを検討しておく必要がある。
養成課程2(主なタスク10関係)6養成課程2
【事前準備】
〇 受講生への案内
・ 開催案内等、受講生への案内は、研修受講サイトを通じて業者において実施する。
・ 実践において課題への取組状況及び課題レポートを提出したと認められた者を養成課程
2の受講対象者とし、受講対象者については「養成課程2受講決定通知書」を送付する。
〇 会場手配(令和6年度は都内の宿泊先併設の研修所や会議室併設のホテル等を想定)
・ 会場手配は業者において実施する。
・ 会場は、遠方から参加する受講生に対する交通の利便性や研修の円滑かつ確実な実施に
適した会場であるか等を考慮して決定する。
〇 会場準備・設営等
・ 会場準備・設営については、業者において実施する。
〇 修了認定テストの問題及び解答、採点基準の作成
・ 養成研修の講師等の意見も踏まえながら、出入国在留管理庁(以下「入管庁」とい
う。)と協議の上、業者において作成する。
・ 修了認定テストは、知識問題及び事例問題を含むマークシート方式を想定。
養成課程2(主なタスク10関係)7養成課程2
【養成課程2を受講できない場合】
養成課程2は、「養成課程2受講決定通知書」の交付を受けた者が受講することができるこ
ととする。ただし、次の場合は受講すること又は受講を継続することができないものとする。
また、受講できない場合でも研修受講料は返還しない。
〇 養成課程2の開始時刻から60分以上遅刻した場合
・ ただし、気象状況や公共交通機関の状況など、やむを得ない事情で遅刻した場合で当日
又は翌日の研修運営の一部変更等により、対応が可能な場合は除く。
〇 他の受講生の妨げになる等、事務局が受講に不適当であると判断した場合
養成課程2(主なタスク10関係)8養成課程2
【当日運営】
〇 当日の受付・トラブル対応、その他当日の運営に関する事項
・ 当日の受付やトラブル対応、その他当日の運営は業者において実施する。
〇 質問対応
・ 事前に養成課程2の運営事項等に関する質問がある場合、研修受講サイトにおいて受け
付ける。
・ 研修内容に関する質問については、研修当日に講師に質問ができる時間を設けることを
想定。
【修了認定テスト】
〇 試験の作成
・ 試験問題(マークシート方式)は、業者において作成の上、認定審査委員会の監修・審
査を受けた後、入管庁の承認を受けることとする。
〇 試験の採点
・ 採点は、業者において実施する。
〇 受験要件
・ 養成課程2の全ての科目を受講していること
〇 不合格の基準
・ 修了認定テストを受験しなかった場合
・ あらかじめ定められた修了認定テストの合格基準を満たさなかった場合
養成課程2(主なタスク10関係)9養成課程2
〇 不合格となった場合の対応
・ 修了認定テストにおいて、不合格となった者は、養成研修の修了認定及び外国人支援
コーディネーターとしての認証を受けることができない。
・ 不合格となった者が、改めて次回以降の養成研修の受講希望者の募集に応募することは
可能とする。
・ なお、合格基準を満たすことができずに不合格となった者及び体調不良等によりやむを
得ず修了認定テストを受験することができなかったものと事務局が認めた者(不合格通知
の際に通知)については、不合格となった養成研修が実施された年度の3月31日から3
年※(注記)の間に実施される養成研修を受講することとなった場合に限り、再受験の際の減免措置
として、養成課程1、実践及び養成課程2の受講は免除することができることとする。
※(注記) 認証の更新が必要な期間(3年)を踏まえたもの。
認証について(主なタスク11関係)10認証について
〇 認定審査委員会の運営
・ 委員は、養成課程2におけるグループの担当講師及び主任講師を主として入管庁が選定
する。
・ 認定審査委員会の運営は業者において実施する。
〇 委員会の役割
・ 修了認定テストの問題の監修・審査を行い、監修・審査の終わったものを入管庁に提出
し、承認を受ける。
・ 修了認定テストの合否及び入管庁が定めた欠格事由の該当性を審査し、その結果を入管
庁に報告し、承認を受ける。
・ 最終的な認証主体は入管庁とする。
〇 認証の方法
・ 4つの能力を備えるために習得すべき専門的知識・技術等に係る研修を実施し、それら
を用いて外国人支援コーディネーターとしての基本的な業務を行うことができると認めら
れた者を「外国人支援コーディネーター」として認証する。
・ 具体的には、養成課程2の修了認定テストに合格し、欠格事由に該当していない者を
認証する。
・ 入管庁が定める欠格事由に該当する者は、認証を受けることができないこととする。
認証について(主なタスク11関係)11認証について
〇 欠格事由
・ 精神の機能の障害により外国人支援コーディネーターの業務を適正に行うに当たって必
要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
・ 入管法若しくは外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(以
下「技能実習法」という。今後同法が見直された場合には当該法律)又はこれらの法律に
基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けるこ
とがなくなった日から2年を経過しない者
・ 入管法又は技能実習法以外の法令に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わ
り、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
・ 外国人支援コーディネーターの認証を取り消され、その取消しの日から2年を経過しな
い者
〇 認定証の交付(カードタイプを想定)
・ 認証された修了者には認定証を交付する。
・ 認証主体は入管庁とするが、カードそのものの作成・発行、受講生への送付は業者にお
いて実施する。
認定者名簿の作成(主なタスク12関係)12認定者名簿の作成
〇 認定者名簿の作成
・ 業者において、認定者名簿を作成し、入管庁に提出する。
〇 認証の更新
・ 外国人支援コーディネーターの認証の有効期間は、認証を受けた日が属する年度の3月
31日から3年とし、その期間中に認証更新研修を受講・修了しなければ、その期間の経
過によって、その効力を失う(認証更新研修を修了した場合は、新たな有効期間が記載さ
れた認定証を交付する想定)。
〇 認定者の認証取消について
・ 入管庁が定める欠格事由に該当するにも関わらず適正な申請によらず認証を受けるなど
不正な手段により認証を受けた場合及び事後に欠格事由に該当することが判明した場合は、
入管庁によりその認証は取り消される。
国家資格保有者の減免措置(その他)13国家資格保有者の減免措置
〇 国家資格保有者の受講科目の減免措置
・ 養成課程1における科目免除については、外国人との共生に関する共生関係の知識等に
ついて最新の知識等を習得してもらうことが望ましいこと、また養成課程1も総時間で6
4時間と少なく、関連科目を免除しても、 (時間的にも費用的にも)大きな負担軽減にな
るものではないと考えられることから、実務経験免除の対象となる国家資格保有者につい
ても養成課程1における科目免除は行わない※(注記)。
※(注記) 検討結果報告書においては、「受講者のうち、外国人支援コーディネーターが行う相
談対応支援等に必要な一定程度の知識及び技術を修得していることが国家資格により客
観的に確認できる者については、その保有する国家資格に応じて、例えば、「養成課程
1」の習得科目の一部免除といった減免措置をとることが適当である。」とされている。14(参考1)主な国家資格試験における不合格者の取扱い
主な国家資格試験では、試験に不合格となった者が再度受験する場合、試験科目等の減免措置はない。
ただし、キャリアコンサルタント試験では、学科試験と実技試験の一方のみ不合格だった者が再受験する
場合には、不合格だった試験のみ受験することができる。
社会福祉士試験の例
学科試験(受験料 19,370円)
学科試験(受験料 19,370円)
不合格
キャリアコンサルタント試験の例
実技試験(受験料 29,900円)
学科試験は合格、実技試験は不合格
※(注記)合格した学科試験の有効期限はなし
学科試験(受験料 8,900円)
実技試験(受験料 29,900円)
出典:特定非営利活動法人日本キャリア開発協会 2023年度第24回国家資格
キャリアコンサルタント試験受験案内(https://www.jcda-
careerex.org/information/download/2023-08-09.pdf)より事務局にて作成
出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センターホームページ社会福祉士国家
試験概要(https://www.sssc.or.jp/shakai/gaiyou.html)及び社会福祉士及び
介護福祉士法施行令(https://elaws.e-
gov.go.jp/document?lawid=362CO0000000402)より事務局にて作成
※(注記) 上記試験科目等の減免措置に関する記載はなかった15(参考2-1) 社会福祉士及び介護福祉士法における欠格事由
出典:e-Gov法令検索
社会福祉士及び介護福祉士法
第三条
次の各号のいずれかに該当する者は、社会福祉士又は介護福祉士となること
ができない。
一 心身の故障により社会福祉士又は介護福祉士の業務を適正に行うことがで
きない者として厚生労働省令で定めるもの
二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがな
くなつた日から起算して二年を経過しない者
三 この法律の規定その他社会福祉又は保健医療に関する法律の規定であつて
政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執
行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者
四 第三十二条第一項第二号又は第二項(これらの規定を第四十二条第二項に
おいて準用する場合を含む。)の規定により登録を取り消され、その取消し
の日から起算して二年を経過しない者
社会福祉士16(参考2-2) 社会福祉士及び介護福祉士法における登録の取消及び消除
社会福祉士及び介護福祉士法
第三十二条
厚生労働大臣は、社会福祉士が次の各号のいずれかに該当する場合には、そ
の登録を取り消さなければならない。
一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至つた場合
二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合
2 厚生労働大臣は、社会福祉士が第四十五条及び第四十六条の規定に違反し
たときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて社会福祉士の名称の使用
の停止を命ずることができる。
第三十三条
厚生労働大臣は、社会福祉士の登録がその効力を失つたときは、その登録を
消除しなければならない。
社会福祉士
出典:e-Gov法令検索17(参考3-1) 職業能力開発促進法における欠格事由
職業能力開発促進法
第三十条の十九
キャリアコンサルタント試験に合格した者は、厚生労働省に備えるキャリア
コンサルタント名簿に、氏名、事務所の所在地その他厚生労働省令で定める事項
の登録を受けて、キャリアコンサルタントとなることができる。
2 次の各号のいずれかに該当する者は、前項の登録を受けることができない。
一 心身の故障によりキャリアコンサルタントの業務を適正に行うことができな
い者として厚生労働省令で定めるもの
二 この法律又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、そ
の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者三 この法律及びこの法律に基づく命令以外の法令に違反し、禁錮以上の刑に処
せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を
経過しない者
四 第三十条の二十二第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日か
ら二年を経過しない者
3 第一項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によ
つて、その効力を失う。
4 前項の更新に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
キャリアコンサルタント
出典:e-Gov法令検索18(参考3-2) 職業能力開発促進法における登録の取消及び消除
職業能力開発促進法
第三十条の二十二
厚生労働大臣は、キャリアコンサルタントが第三十条の十九第二項第一号か
ら第三号までのいずれかに該当するに至つたときは、その登録を取り消さなけ
ればならない。
2 厚生労働大臣は、キャリアコンサルタントが第三十条の二十七の規定に違
反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めてキャリアコンサル
タントの名称の使用の停止を命ずることができる。
第三十条の二十三
厚生労働大臣は、キャリアコンサルタントの登録がその効力を失つたときは、
その登録を消除しなければならない。
キャリアコンサルタント
出典:e-Gov法令検索