令和4年5月25日
令和3年度日本語試験実施状況報告書
【国際交流基金日本語基礎テスト】
独立行政法人国際交流基金
1 試験実施概要
別紙のとおり
2 試験実施主体(外部機関に試験実施を委託している場合には、その委託
先機関を含む。)独立行政法人国際交流基金
ただし、試験のCBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式化
(以下「CBT化」という。
)及び試験実施に係る業務は、CBTサービスを
提供する事業者(プロメトリック株式会社)に業務委託を行った。
3 試験問題作成体制
日本語教育ないし言語教育等を専門とし、
日本語教育
(日本語教材、
テスト
等開発を含む。)に従事した経験を有する国際交流基金の日本語教育専門員が、
試験問題の作成を担当した。作成された試験問題案について、日本語教育な
いし言語教育等を専門とし、日本語テスト関連業務に従事した実績を有する
外部専門家(3名を国際交流基金が委嘱)の確認を受け、試験問題を確定し
た。
4 試験申込方法(申込手順、定員数を超える受験希望者がいた場合の対応)
試験申込は、専用ウェブサイトで希望日時と会場の空席情報を照らし合わ
せて申込者がオンラインで行い、受験料はクレジットカード決済等オンライ
ン決済ないし現金で徴収した。
また、ネパールにおいては、バウチャー購入の先着順受付を行った。
5 試験実施体制
試験のCBT化及び試験実施に係る業務は、CBTサービスを提供する事
業者(プロメトリック株式会社)に業務委託を行った。同事業者は、試験会場
の手配、
試験監督者等会場要員の手配、
受験予約の受付、
試験当日の会場運営
(受験者の本人確認を含む。)、
試験問題の配信、
結果通知等、
試験に関する事
務を実施した。
国際交流基金が設置する、日本語教育やテスト理論の専門家による有識者
委員会から、
試験の実施状況に対する助言を聴取し、
試験の適切な運用に役立
てた。
6 試験水準「『特定技能』に係る試験の方針について」に定められた、基本となる日本
語水準を測る以下の尺度にのっとり、
ある程度日常会話ができ、
生活に支障が
ない程度の「学習、教授、評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」(CEFR)A2レベル相当の日本語力を持っているかを判定した。
・ごく基本的な個人的情報や家族情報、買い物、近所、仕事など、直接的関
係がある領域に関する、よく使われる文や表現が理解できる。
・簡単で日常的な範囲なら、
身近で日常の事柄についての情報交換に応ずる
ことができる。
・自分の背景や身の回りの状況や、
直接的な必要性のある領域の事柄を簡単
な言葉で説明できる。
7 合否の基準
総合得点の 10 点から 250 点の得点範囲において、
国際交流基金が定める判
定基準点(200 点)を超えていることとした。
8 合否の通知方法
試験終了後、試験会場のコンピュータ画面上で試験結果を表示するととも
に、後日、結果通知書(受験番号、氏名、生年月日、性別、国籍、顔写真、受
験日、受験地、結果通知書の発行者、試験名、試験結果・得点等の基本情報を
含む。
)を専用ウェブサイト上で発行した。
9 試験結果の公表方法
試験1回ごとに、試験の実施日、実施場所等の実施概要と、受験者数、基準
点到達率等の試験結果データを、国際交流基金が運営するウェブサイトで公
表した。
10 合格証明書発行・交付手数料の有無及び方法
(手数料を徴収している場合
は、その額を含む。)専用ウェブサイトにおいて結果通知書を発行していることから、
合格証明
書は発行していない。
なお、結果通知書交付について、手数料は徴収していない。
11 試験の適切な運用に向けた取組状況
(1)具体的な取組状況等(試験実施主体に対する指導監督状況、当初予期し
なかった不正行為への対策、
不正等が発覚した場合における合格取消措置等)ア 試験申込段階
1 当初からの取組状況(当初の対応策・不正防止策)
試験会場で個人認識ができる公式書類を照合することを前提とし
て個人情報を直接入力させる仕様とした。
2 発生した問題等(不正行為の発覚を含む。
)の内容とその対応
上記1の対応策により、不正の発生を防止することができた。
3 2を踏まえた新たな改善策の内容
引き続き、業務委託先を通じて、上記1の対応策を徹底する。
イ 受験者の本人確認段階
1 当初からの取組状況(当初の対応策・不正防止策)
予約時の受験者が本人であることの確認は、
試験当日の、
パスポー
ト等顔写真付きの公的な書類による本人確認、
結果通知書に掲載する
顔写真の撮影などの対応策により行った。
2 発生した問題等(不正行為の発覚を含む。
)の内容とその対応
上記1の対応策により、不正の発生を防止することができた。
3 2を踏まえた新たな改善策の内容
引き続き、
業務委託先を通じて、
上記1の対応策を各試験会場にて
徹底する。
ウ 試験実施時
1 当初からの取組状況(当初の対応策・不正防止策)
受験者規模に応じた適正な人数の試験監督者の配置、
試験室入場前
の持ち物検査の実施(試験室への私物持ち込み禁止)
、試験室内の席
と席との間のパーテション設置、
監督員による監視カメラと目視によ
る確認などの対応策により、不正防止を図った。
2 発生した問題等(不正行為の発覚を含む。
)の内容とその対応
国内の試験会場において、
受験中にスマートフォンを操作した事例
が2件発生した。監督員がその場で試験を中止し、該当受験者を退出
させ、結果通知書を交付しない措置をとった。
3 2を踏まえた新たな改善策の内容
引き続き、
業務委託先を通じて、
上記1の対応策を各試験会場にて
徹底する。
エ 合格通知、合格発表、合格証明書交付・発行段階
1 当初からの取組状況(当初の対応策・不正防止策)
在留資格諸申請における不正防止のため、
結果通知書の真偽確認が
できるデータベースを用意したほか、
結果通知書の真偽確認に関する
外部からの照会への対応を行った。
2 発生した問題等(不正行為の発覚を含む。
)の内容とその対応
上記1の対応策により、不正の発生を防止することができた。
3 2を踏まえた新たな改善策の内容
引き続き、データベースの整備と活用を進める。
(2)不正等の発覚による合格取消の有無(有の場合は、その数及びそれぞれ
の発覚した不正等の内容)
令和3年度の不正行為件数は上記ウ2のとおり2件。いずれも受験時
に発覚し、試験を中止させた上で、結果通知は交付していない。
12 事業年度途中に、試験問題について、大きな改善を行った場合は、その
改善内容、改善の必要性
試験問題の事前及び事後の検証において、
大きな改善の必要性は確認され
なかった。
13 試験実施に当たっての試験実施国政府との調整状況及び今後の課題
試験実施前に、出入国在留管理庁を通じて試験実施政府に実施計画を提
出し、了解を得て実施している。
14 海外における試験実施国・試験実施回数、国内における地方都市での実
施・試験実施回数の拡大に向けた取組内容
海外における試験実施国・試験実施回数については、次のとおり。令和4
年1月からインド(グルグラム)、スリランカ(コロンボ)において開始し、
また同年3月からウズベキスタン(タシケント)で試験を開始した。そのほ
か、令和3年度中にインドネシアの試験実施都市を1都市(スマラン)追加
した。
国内については、令和2年度に引き続き、47 都道府県で実施した。
6 回実施:フィリピン、インドネシア、カンボジア、モンゴル、タイ
5 回実施:ネパール
2 回実施:インド、スリランカ
1 回実施:ウズベキスタン
15 新型コロナウイルス感染症の拡大による試験実施への影響及びコロナ禍
での国内外における試験実施に向けた感染拡大防止措置の内容
試験実施への影響としては、
各国での新型コロナウイルス感染症拡大防止
措置にのっとり、一部の国・都市における試験を中止とした試験回があった
ほか、
試験会場内の受験席の間隔を各国政府の方針に基づく距離とするよう
減席する対応をとった。また、試験実施に向けた感染拡大防止措置としては
以下の対策を講じた。
ア 試験申込段階(受験案内等での事前周知等)
専用ウェブサイトで感染防止対策について告知を行った。
イ 試験実施時(当日の試験会場における対応等)
以下の取組を実施した。
・受験者及び試験監督員の試験会場内でのマスク着用
(又は鼻と口元
を布で覆う)
・試験会場入口での受験者の手指の消毒
・体調不良の受験者は受験禁止とし、無料キャンセル処理を実施
・飛沫飛散防止のため試験会場内での私語禁止
・試験室内の定期的な換気
・受験者が触れる試験室内の機器類の消毒(受験ごとの実施)
・受験席の間隔を各国政府の方針に基づく距離となるよう減席
16 その他、試験実施全般に関して生じた問題とそれに対する改善措置
(1)2022 年 2 月-3 月テストにおける採点処理の誤りと判定の訂正
2022 年 2 月-3 月テストにおいて、採点に係る処理に誤りがあったこ
とが判明した。この結果、以下の通り受験結果に影響が生じた。
ア 本来、基準点に到達していたが、未到達と通知された受験者が 77名イ それ以外で通知された点数に変更が生じた受験者が 586 名
(2)上記(1)アおよびイの受験者への対応について
ア 本来基準点に到達していたが、未到達と通知された受験者 77 名及
びそれ以外で点数に変更の生じた受験者 586 名に対しては、個別に連
絡を行い、結果通知書を再発行した。
イ 誤って未到達と通知された受験者 77 名のうち、すでに 2022 年 5 月
-6 月テスト再受験をした受験者に対しては、受験料等返金の手続きを
行った。
(3)原因と再発防止策について
ア 今回の誤りの原因は、プロメトリック株式会社において採点処理を
行う過程で生じた人為的なミスであった。なお、過去に実施された本
試験に関しては、同様の誤りがなかったことを確認済み。
イ 二度と同様な事態が生じないよう、同社に対する指導監督等のより
一層の徹底とともに、同社及び関連する専門家と協力しながら、採点
処理の運用管理体制、チェック体制の強化を進める。
以上
【別紙様式】
分野: 日本語試験
国 都市
1 フィリピン マニラ、セブ、ダバオ 2021年5月-6月 2021年6月24日 747 225 30.1 CBT
日本語, 指示文
は英語
1,500PHP
2 フィリピン マニラ、セブ、ダバオ 2021年7月-8月 2021年8月30日 677 189 27.9 CBT
日本語, 指示文
は英語
1,500PHP
3 フィリピン マニラ、セブ、ダバオ 2021年9月-10月 2021年11月1日 431 137 31.8 CBT
日本語, 指示文
は英語
1,500PHP
4 フィリピン マニラ、セブ、ダバオ 2021年11月-12月 2022年1月7日 567 164 28.9 CBT
日本語, 指示文
は英語
1,500PHP
5 フィリピン マニラ、セブ、ダバオ 2022年1月-2月 2022年2月28日 231 87 37.7 CBT
日本語, 指示文
は英語
1,500PHP
6 フィリピン マニラ、セブ、ダバオ 2022年2月-3月 2022年4月7日 282 97 34.4 CBT
日本語, 指示文
は英語
1,500PHP
7 カンボジア プノンペン 2021年5月 2021年6月24日 73 21 28.8 CBT
日本語,指示文は
クメール語
22USD
8 カンボジア プノンペン 2021年7月 2021年8月30日 243 39 16.0 CBT
日本語,指示文は
クメール語
22USD
9 カンボジア プノンペン 2021年9月-10月 2021年11月1日 212 32 15.1 CBT
日本語,指示文は
クメール語
22USD
10 カンボジア プノンペン 2021年11月-12月 2022年1月7日 154 37 24.0 CBT
日本語,指示文は
クメール語
22USD
11 カンボジア プノンペン 2022年1月-2月 2022年2月28日 115 34 29.6 CBT
日本語,指示文は
クメール語
22USD
受験料
【試験実施概要】
項番
試験実施場所
試験実施
年月
合格発表日
試験区分:国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
受験者数
(人)
合格者数
(人)
合格率(%)試験
実施方法
試験言語
【別紙様式】
12 カンボジア プノンペン 2022年2月-3月 2022年4月7日 115 37 32.2 CBT
日本語,指示文は
クメール語
22USD
13 モンゴル ウランバートル 2021年5月 2021年6月24日 89 34 38.2 CBT
日本語,指示文は
モンゴル語
78,000MNT
14 モンゴル ウランバートル 2021年7月-8月 2021年8月30日 66 31 47.0 CBT
日本語,指示文は
モンゴル語
78,000MNT
15 モンゴル ウランバートル 2021年9月-10月 2021年11月1日 53 27 50.9 CBT
日本語,指示文は
モンゴル語
78,000MNT
16 モンゴル ウランバートル 2021年11月-12月 2022年1月7日 68 29 42.6 CBT
日本語,指示文は
モンゴル語
78,000MNT
17 モンゴル ウランバートル 2022年1月-2月 2022年2月28日 51 25 49.0 CBT
日本語,指示文は
モンゴル語
78,000MNT
18 モンゴル ウランバートル 2022年2月-3月 2022年4月7日 28 12 42.9 CBT
日本語,指示文は
モンゴル語
78,000MNT
19 ネパール カトマンズ 2021年7月-8月 2021年8月30日 1,232 519 42.1 CBT
日本語,指示文は
ネパール語
2,500NPR
20 ネパール カトマンズ 2021年9月-10月 2021年11月1日 523 167 31.9 CBT
日本語,指示文は
ネパール語
2,500NPR
21 ネパール カトマンズ 2021年11月-12月 2022年1月7日 303 85 28.1 CBT
日本語,指示文は
ネパール語
2,500NPR
22 ネパール カトマンズ 2022年1月-2月 2022年2月28日 420 129 30.7 CBT
日本語,指示文は
ネパール語
2,500NPR
23 ネパール カトマンズ 2022年2月-3月 2022年4月7日 239 87 36.4 CBT
日本語,指示文は
ネパール語
2,500NPR
24 インドネシア
ジャカルタ
スラバヤ
バンドン
ジョグジャカルタ
メダン
2021年5月-6月 2021年6月24日 3,494 1,395 39.9 CBT
日本語,指示文は
インドネシア語
400,000IDR
25 インドネシア メダン 2021年7月 2021年8月30日 14 5 35.7 CBT
日本語,指示文は
インドネシア語
400,000IDR
【別紙様式】
26 インドネシア
ジャカルタ
スラバヤ
バンドン
ジョグジャカルタ
メダン
2021年9月-10月 2021年11月1日 1,934 979 50.6 CBT
日本語,指示文は
インドネシア語
400,000IDR
27 インドネシア
ジャカルタ
スラバヤ
バンドン
ジョグジャカルタ
メダン
2021年11月-12月 2022年1月7日 4,495 1,912 42.5 CBT
日本語,指示文は
インドネシア語
400,000IDR
28 インドネシア
ジャカルタ
スラバヤ
バンドン
ジョグジャカル
メダン
スマラン
2022年1月-2月 2022年2月28日 2,686 1,112 41.4 CBT
日本語,指示文は
インドネシア語
400,000IDR
29 インドネシア
ジャカルタ
スラバヤ
バンドン
ジョグジャカルタ
メダン
スマラン
2022年2月-3月 2022年4月7日 2,050 859 41.9 CBT
日本語,指示文は
インドネシア語
400,000IDR
30 タイ バンコク 2021年5月 2021年6月24日 64 17 26.6 CBT
日本語,指示文は
タイ語
1,000THB
31 タイ バンコク 2021年7月-8月 2021年8月30日 69 25 36.2 CBT
日本語,指示文は
タイ語
1,000THB
32 タイ バンコク 2021年9月-10月 2021年11月1日 124 38 30.6 CBT
日本語,指示文は
タイ語
1,000THB
33 タイ バンコク 2021年11月-12月 2022年1月7日 137 46 33.6 CBT
日本語,指示文は
タイ語
1,000THB
34 タイ バンコク 2022年1月-2月 2022年2月28日 44 21 47.7 CBT
日本語,指示文は
タイ語
1,000THB
35 タイ バンコク 2022年3月 2022年4月7日 158 69 43.7 CBT
日本語,指示文は
タイ語
1,000THB
36 インド グルグラム 2022年1月-2月 2022年2月28日 45 28 62.2 CBT
日本語,指示文は
英語
2,478INR
【別紙様式】
37 インド グルグラム 2022年2月-3月 2022年4月7日 26 10 38.5 CBT
日本語,指示文は
英語
2,478INR
38 スリランカ コロンボ 2022年1月-2月 2022年2月28日 118 48 40.7 CBT
日本語,指示文は
英語
6,300LKR
39 スリランカ コロンボ 2022年2月-3月 2022年4月7日 77 29 37.7 CBT
日本語,指示文は
英語
6,300LKR
40 ウズベキスタン タシケント 2022年3月 2022年4月7日 34 4 11.8 CBT
日本語,指示文は
英語
340,000UZS
41 日本 47都道府県 2021年5月-6月 2021年6月24日 2,055 993 48.3 CBT
日本語,指示文は
英語
7,000円
42 日本 47都道府県 2021年7月-8月 2021年8月30日 1,097 530 48.3 CBT
日本語,指示文は
英語
7,000円
43 日本 47都道府県 2021年9月-10月 2021年11月1日 1,259 563 44.7 CBT
日本語,指示文は
英語
7,000円
44 日本 47都道府県 2021年11月-12月 2022年1月7日 1,279 613 47.9 CBT
日本語,指示文は
英語
7,000円
45 日本 47都道府県 2022年1月-2月 2022年2月28日 978 466 47.6 CBT
日本語,指示文は
英語
7,000円
46 日本 47都道府県 2022年2月-3月 2022年4月7日 1,440 683 47.4 CBT
日本語,指示文は
英語
7,000円

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