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第1回 出入国在留管理官署の収容施設における医療体制の強化に関する
有識者会議 議事要旨
1 日時
令和3年10月28日(木)午後1時から午後3時まで
2 場所
法務省地下1階共用会議室13
3 出席者(敬称略)
(1)出入国在留管理官署の収容施設における医療体制の強化に関する有識者会議
坂元座長,大坪委員,木村委員,寺崎委員,渡辺委員
(2)出入国在留管理庁
佐々木長官,丸山出入国管理部長,宮尾警備課長,簾内改革推進PT事務
局長,上田課付検事
4 議事要旨
有識者会議の議事録については,委員の自由な意見交換のためホームページ
に掲載せず,議事の要旨のみ公開すること,資料は業務上支障のあるものを除
いてホームページに掲載することについて,委員の了承を得た。
続いて,出入国在留管理庁から,本有識者会議の開催目的と検討議題,出入
国在留管理官署の収容施設における医療体制について説明を行うとともに,検
討課題について委員による意見交換を行った。委員から示された主な意見は,
以下のとおりであった。
(1)常勤医師の配置等を通じた収容施設の庁内診療体制の強化について
しろまる 医師の確保のためには,大学の医局や地元の医師会との連携が重要であるしろまる 常勤医師確保のためには,兼業の禁止という現行制度を改め,収入の面
で安定性を持たせたり,他の医療機関で多様な経験を積んだりすることが
できるようにするなど,魅力ある環境に変えることが必要である
しろまる 医師が自身のスキルアップのために研究を続けることができる体制づく
りが必要である
しろまる 被収容者の出身国により,医療行為に関するリテラシーが様々であり,
医師が『しばらく様子を見よう』と診断した場合のように,日本人の医師
と患者の間であれば,当然のこととして受け入れられることであっても,
外国人である被収容者には容易に受け入れられないなど,被収容者と医師
との信頼関係の構築は容易ではない
しろまる 一人の医師が長年勤めることが容易でないならば,大学の医局からの派
遣であれば,3月や半年交替のローテーションで派遣してもらうことも考
えられるのではないか
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しろまる 常勤医師が働きやすくするためには,非常勤医師等のサポートも必要だ
ろう
しろまる 若い医師だけでなく,経験豊富な医師に来てもらうには,定年制度を見
直す必要がある
しろまる 収容施設の安全管理や被収容者の健康管理等について,各施設毎に内部
で状況を確認する仕組みがあるのであれば,医療体制や投薬量等について
も内部からの意見を吸い上げて,業務の状況を検証・評価し,改善を検討
することができるのではないか
(2)協定等を通じた,休日等を含めた外部の医療機関との連携体制の構築・強
化について
しろまる 外部の医療機関との連携を進めるためには,入管当局としても入管収容
施設の現状,業務内容を広く知ってもらう機会を設ける努力をすることが
必要である
しろまる 夜間や休日の診療に対応してもらうためには,外部医療機関と法人契約
を結ぶことが有用である
しろまる 産業医の研修課程に入管収容施設の見学を組み込んでもらうのはどうか
(3)必要な医療用機器の整備について
しろまる 現在配置されている医療用機器が使われている頻度について,現場の医
療従事者の声を把握する必要がある
しろまる 必要な医療用機器を議論するためには,被収容者の主な疾病名,診断名
の資料が必要である
以 上

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