少年院のしおり
明日につなぐ
法務省矯正局
少年院とは
保護処分の流れ
少年院は、主として、家庭
裁判所の決定により保護処分
として送致された少年を収容
する、法務省所管の施設です。
少年院では、在院者の特性
に応じた適切な矯正教育その
他の健全な育成に資する処遇
を行うことにより、改善更生
と円滑な社会復帰を図ってい
ます。
少年院は、おおむね 12 歳から 20 歳(※(注記))までの
少年を収容しています。また、16 歳未満の受刑者
を収容することもあります。
少年院には、犯罪的傾向の進度や心身の著しい
障害の有無などにより、第 1 種から第 5 種までの
種類があります。
※(注記)
家庭裁判所の決定などにより、収容を継続することができます。非 行 少 年(犯罪少年)非 行 少 年(触法少年・ぐ犯少年)検察庁児童相談所家庭裁判所少年鑑別所児童養護施設
児童自立支援施設 退院
保護観察
不処分
少 年 院審 判第五種少年院への収容(第五種少年院からの)退院
仮退院
※(注記)1
※(注記)3
※(注記)2在宅
保護観察所
※(注記)1
少年法等の一部を改正する法律(令和3年法律第47号)が令和4年4月1日に施行され、18歳以上の少年も「特定少年」として引き続き少年法が適用
され、全件が家庭裁判所に送られ、家庭裁判所が処分を決定します。
※(注記)2
特定少年のうち、家庭裁判所の審判において2年の保護観察を言い渡された少年であって、その保護観察期間中、遵守事項を遵守せず、かつ、その程
度が重いと認められたとき、保護観察所の長が家庭裁判所に申請し、その決定により、少年院に収容されることがあります。
※(注記)3
少年院送致された少年のうち、約99%が仮退院となっています。その後は保護観察を受けることとなります。
個別面接の様子12
出 院
出 院3級自己の問題改善への
意欲の喚起を図る指導2級問題改善への
具体的指導1級入 院
社会生活への円滑な
移行を図る指導
矯正教育の計画等
入院から出院までの流れ
少年院の一日(例)
矯 正 教 育 課 程
在院者の共通する特性ごとに重点的に実施する矯正教育の内容や期間
を定めた標準的なコースであり、少年院ごとに指定されています。
少年院矯正教育課程
各少年院が指定された矯正教育課程ごとに、施設の立地や地域からの
支援などを活かして定めるカリキュラムです。
個人別矯正教育計画
在院者一人一人の特性に応じた矯正教育の目標、内容、期間や実施方
法を具体的に定めたものであり、この計画に基づき、きめ細かい教育が
実施されます。
矯正教育課程
少年院矯正教育課程
個人別矯正教育計画6:30 7:40 8:50 9:
00 12:00 13:00 17:00 18:00 20:00 21:00起床・役割活動朝食・自主学習等朝礼(コーラス・体操)生活指導、職業指導教科指導、体育指導特別活動指導運動等昼食、余暇等生活指導、職業指導教科指導、体育指導特別活動指導運動等夕食・役割活動集団討議教養講座個別面接自主学習日記記入等余暇等(テレビ視聴等)就寝朝礼 役割活動 外部講師による指導 日記記入
在院者の処遇の段階は、3級、2級、1級の3つに区分されており、
それぞれの段階に応じた教育目標や教育内容を設定しています。
矯正教育の内容
矯正教育は、在院者の特性に応じ、生活指導、職業指導、教科指導、体育指導、特別活動指導を組み合わ
せて行います。
自立した生活のための基本的な知識や生活態度を身に付けるための指導を行っています。
一人一人が抱える問題性の改善に向けた教育の一つとして、各種教育プログラムを実施しています。
生活指導
個別面接
治療的指導
グループワーク
薬物非行防止指導用教材から 成年社会参画指導用教材から
薬物非行防止指導
被害者の視点を取り入れた教育34
勤労意欲を高め、職業上有用な知識や技能を身
に付けるための指導を行っています。
職業指導
ICT技術科
職業生活設計指導科
資格取得(造園技能士 3 級) 製品企画科(育てた花を用いたハーバリウムの製作)
義務教育や高等学校への進学等を希望する者に対する指導を行っています。
希望する者には、高等学校卒業程度認定試験を受験する機会があります。
自立した社会生活を営むための健全な心身を育てることを目的とした指導を行っています。
教科指導
体育指導
高等学校卒業程度認定試験受験指導
義務教育指導
水泳
サッカー 運動会
社会復帰支援の充実
円滑な社会復帰を図るため、出院後に自立した生活を行うことが難しい者に対し、修学・就業の支援、帰
住先の確保、医療・福祉機関との連携による継続的な支援などを行っています。
社会貢献活動や野外活動など、情操を豊かにし、自主性、自律性、協調性を育てるための指導を行ってい
ます。
地域の方々の協力を受け、四季折々の催しを行う
など、地域の方々とのふれあいを大切にしています。
地域の公園や施設の掃除や、老人ホームにおける
介護体験など、社会の一員としての貢献活動を実施
しています。
キャリアカウンセリング等を通じて、在院者の就労への意欲喚起を行うとともに、将来的に就きたい仕事
についてイメージを持たせる教育・支援を行っています。
また、ハローワークとの連携などにより、出院後の就労先の確保に力を入れています。
就労支援
クラブ活動
ハローワーク見学
社会貢献活動
職業体験
特別活動指導56
保護者との協力
少年院視察委員会
在院者の円滑な社会復帰のためには、保護者等
との協力関係が大切です。
職員が在院者と保護者等を交えた面接をしたり、
保護者等に教育行事への参加を促すことにより、
矯正教育への理解や協力を得るように努めています。
各少年院には、弁護士、医師等を委員とする「少年院視察委員会」が設置されています。 「少年院視察委員会」は、少年院の視察、在院者との面接、在院者から提出された書面の確認、少年院長
からの情報提供などを受けて少年院の運営状況を把握し、意見を述べることができます。
障害等により、自立が困難な者については、地
域生活定着支援センター等と連携の上、スムーズ
に福祉サービスの利用につなげるとともに、帰住
先の確保を行っています。
出院後の進路・交友関係などについて悩みがある出院者やその保護者等からの相談に応じています。
医療・福祉機関との連携
出院者等からの相談
地域生活定着支援センターとの打合せ
保護者参加型授業
三者による面談
保護者参加型行事
全 国 の 少 年 院 一 覧
少年院の参観などの希望がありましたら、お近くの少年院にお問い合わせください。
少年院の連絡先については、法務省ホームページ(https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_kyouse16-04.html)
にてご確認ください。
令和 5 年 4 月作成
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広島少年院
北海少年院
岡山少年院瀬戸少年院沖縄少年院
茨城農芸学院
東日本少年矯正医療・教育センター
東北少年院
水府学院
湖南学院浪速少年院京都医療少年院
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沖縄女子学園
貴船原少女苑丸亀少女の家
紫明女子学院
筑紫少女苑播磨学園駿府学園泉南学寮
有明高原寮豊ケ岡学園全 国 の 少 年 院 一 覧
少年院の参観などの希望がありましたら、お近くの少年院にお問い合わせください。
少年院の連絡先については、法務省ホームページ(https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei_kyouse16-04.html)
にてご確認ください。