C O N T E N T S
メッセージ...................................................2
法務省
民事局・人権擁護局・訟務局...........................3
矯正局.........................................................7
保護局.........................................................15
施設課.........................................................21
政策ミッション.............................................23
事務系区分キャリアステップ...........................27
人間科学区分キャリアステップ........................29
出向先で活躍する職員....................................31
海外で活躍する職員.......................................33
ワークライフバランス....................................35
1年目職員の紹介..........................................37
Q&A・研修制度..........................................38
O R G A N I Z A T I O N
大臣官房
民事局
刑事局
矯正局
保護局
人権擁護局
出入国在留管理庁
内部部局
司法法制部
施設課
人事課
秘書課
最高検察庁
高等検察庁
地方検察庁
区検察庁
法務局
地方法務局
矯正管区
地方更生保護委員会
保護観察所
地方出入国在留管理局
入国者収容所
支部
公安審査委員会
公安調査局 公安調査事務所
公安調査庁
公安調査庁研修所
拘置所
少年院
少年鑑別所
少年刑務所
刑務所
刑事施設視察委員会
刑務支所
拘置支所
分院
分所
検察官適格審査会
日本司法支援センター評価委員会
法制審議会
検察官・公証人特別任用等審査会
中央更生保護審査会
司法試験委員会
支部
支局
出張所
支部
保護司選考会
出張所
支局 出張所
入国者収容所等視察委員会
法務総合研究所
矯正研修所
支所
支所
会計課
国際課
厚生管理官
地方支分部局
外局
施設等機関
審議会等
特別の機関
少年院視察委員会
少年鑑別所視察委員会
訟務局法務大臣大臣政務官事 務 次 官副 大 臣01 目次・組織図
法務省は、法秩序の維持と国民の権利擁護という、
極めて重要な任務を担っています。その業務内容は、
国民生活の基盤を支えるものであり、多岐にわたって
います。
国民の生活や経済活動のために必要となる基本的な
ルールを定めること
登記制度や人権擁護活動など、国民の権利の実現を
助ける制度
犯罪や非行をした人の処遇を行い、その社会復帰を
支えること...
これらは、国民が安全・安心に暮らすためには欠か
せないものであり、公正で公平な社会の実現のために
も必要な業務です。そして、法務省の職員は、それぞ
れが高い専門性に基づき、責任感をもって業務に当た
っています。
刻々と変化し複雑化・多様化する社会において、国
民一人ひとりの立場に寄り添い、国民が安全に、そし
て、安心して暮らすために「真に」必要なことを見極
め、公正で公平な社会を実現していく。
法務省だからこそ、できることがあります。
「人のために働きたい」
「国民生活の基盤を支えたい」
法務省は、そのような気持ちを持った皆さんが活躍
できる場所です。
誇りと強い使命感を胸に、この国の明日を支える気
概を持った仲間をお待ちしています。
国民が安全・安心に
暮らせる公正・公平な
社会の実現
Message
法務省大臣官房人事課長 佐藤 剛02メッセージ
民事局
人権擁護局
訟務局総務課民事第一課民事第二課商事課民事法制管理官民 事 局総務課調査救済課人権啓発課人権擁護局訟務企画課民事訟務課行政訟務課租税訟務課訟務支援課訟 務 局
人権啓発活動
法廷の風景(模擬法廷)
民事局は、登記、戸籍、国籍等に関する事務や民事基本
法制の整備を行っています。
登記事務では、重要な財産である土地等の不動産や、経
済活動の中心的役割を担う会社・法人等の情報を登記簿に
記録し、公示することで、国民の権利の保全を図り、取引
の安全と円滑を図っています。戸籍事務では、戸籍が親族
関係及び日本国籍を公証する唯一の制度であるため、全国
統一的に処理されるよう、市区町村に対し、助言等を行っ
ています。国籍事務では、外国人が日本国籍を取得するた
めの帰化事務等を行っています。民事基本法制の整備で
は、社会・経済情勢の変化などに伴い、民法等の民事基本
法の果たす役割が、より一層重要となるため、多くの立法
課題に力を入れて取り組んでいます。
人権擁護局は、全ての人々の人権が尊重される平和で豊
かな社会の実現を目指して、人権擁護に関する事務を行っ
ています。具体的には、人権に関する様々な相談や、人権
が侵害された場合の調査救済などの活動を行い、身近に起
こる人権に関する問題を解決に導く取組を行うとともに、
国民に広く人権尊重思想を理解してもらうための啓発活動
を行っています。
訟務局は、国を当事者とする民事訴訟、行政訴訟等の訴
訟を追行しています。訟務局の役割は、個別の国民と国と
の間の訴訟において、国の立場から法と証拠に基づいた主
張立証を適切に行うことです。これによって、個人の権
利・利益と国民全体の利益との間に正しい調和が図られて
います。また、これまでの訴訟対応等によって得た知見を
各行政機関に提供する予防司法支援制度など、政府全体の
予防司法機能を更に強化する取組を行っています。
国民の基本的な
権利の実現のために
Civil Affairs Bureau
Human Rights Bureau
Litigation Bureau
03 民事局・人権擁護局・訟務局
民事局・人権擁護局・訟務局民事局では、民法や会社法、民事訴
訟法などの民事基本法制の整備と
国民の財産・身分関係を保護する登記や供
託、戸籍、国籍などの民事法務行政に関す
る事務を所管しています。また、民事局の
地方支分部局である法務局では、民事法務
行政に係る事務の実施のほか、国民の権利
擁護を図る人権擁護事務、国の利害に関係
のある訴訟活動を行う訟務事務など、非常
に多岐にわたっています。学生時代に、ゼ
ミで民法を専攻していたこともあり、自ら
学んできたことを、このような幅広い行政
分野において生かし、成長することができ
ると考え、民事局(人権擁護局、訟務局)
での仕事を希望しました。
現在は、民事局総務課で民事局、法務局
の予算に関する事務を担当しています。こ
こでは、局内の各原課や法務局が所掌する
事務を適正・円滑に実施していくために必
要となる予算を確保する要求作業、国会で
認められた予算を効果的・効率的に使うた
めの執行計画の作成・管理などが主な業務
になります。業務を進めていく上では、局
内全体の施策を見渡し、それらの必要性、
緊急性等を踏まえて優先順位も考えながら
対応していく必要があり、また、局内での
調整のほか、省内外の関係部署に施策の必
要性・重要性を適確に説明して理解しても
らう必要があります。その前提として、局
内の業務をしっかりと把握しておく必要が
あり、これらの調整や説明には気を遣いま
すが、これまで培ってきた知識・経験を生
かすことのできるやりがいのある業務です。
これまでも、省内だけでなく他省庁にも
出向し、人事、予算などの総務系の業務の
ほか、原課での制度の企画・立案、実施な
ど様々な業務に携わってきました。中で
も、立法に関する事務は、とても大変な作
業ですが、携わった法案が国会の審議を経
て法律として成立し、新たな制度として世
の中に適用され、広く使われるようになる
という過程を通して、非常にやりがいを感
じられますし、自らを成長させることもで
きるため、非常によい経験でした。
法令の立案に限らず、制度を企画して、
円滑に運用していくためには、世の中の課
題や国民のニーズを的確に把握し、様々な
方面からの意見を真摯に聞いて、対応して
いくことが必要です。中長期的に、将来を
見据えた上で、国民や社会のために、業務
を所管する立場として何をすべきか、何が
できるのかを常に考えることが求められて
います。これからも、様々な業務の遂行を
通じて国民の権利擁護を図り、社会経済に
寄与できるよう、尽力していきたいと思い
ます。
冒頭に申し上げたとおり、法務省の取り
扱う行政分野は、とても幅広く、民事局の
所管する業務だけでも、様々な経験がで
き、自らを成長させることができます。是
非、法務省で一緒に仕事をして、皆さんが
これまでに学んできたこと、培ってきた経
験や新鮮な感覚を法務省の業務の中で生か
していただき、ともに成長できればと思い
ます。
将来の成長に向けて
Profile.
田中 普
Tanaka Hiroshi
法務省民事局総務課登記情報管理室長
(平成8年入省・法律)
平成8年4月 法務省民事局第五課(現民事第一課)
平成12年4月 
総務省総合通信基盤局データ通信課
係長
平成19年4月 
内閣府公共サービス改革推進室参事
官補佐
令和2年4月 前橋地方法務局総務課長
令和3年4月 
法務省人権擁護局総務課人権擁護推
進室長
令和4年4月 現職04 timeSchedule
民事局
Civil Affairs Bureau,Human
Rights Bureau,Litigation Bureau私は現在、訟務局訟務企画課で働いています。
訟務とは、国の利害に関係のある争訟につい
て、国の立場から裁判所に対して申立てや主張・立証
などの活動を行うことをいいますが、この事務を担う
訟務局は、今、大きな転換期を迎えています。
皆さんも民事裁判手続のデジタル化に関するニュー
スを耳にしたことがあるのではないでしょうか。令和
4年5月18日、民事訴訟手続の全面的なデジタル化を
図ること等を内容とする改正民事訴訟法が成立し、順
次施行されることとなりました。民事裁判は大きく変
わろうとしています。
このような変化の中にあって、訟務局も大きく変
わっていく必要があります。現在、訟務局と現場機関
である法務局が一体となって必要な検討等を実施して
おり、私自身はこの動きに立案や調査という面で携
わっていますが、組織の転換期に一担当者として関与
できることは刺激的であり、貴重な経験であるとも
思っています。
民事三局(民事局、人権擁護局、訟務局)は、国民
の基本的な権利の実現をその使命としていますが、国
民の権利に関する考え方や価値観が多様化し、それを
取り巻く環境も変化していく中にあって、それぞれの
部局がそれぞれの立場において、新たな取組や必要な
変化をこれまで以上に求められていると感じます。今
後、その動きはますます大きくなるのではないかとも
思います。気概と柔軟な発想力を持ち合わせながら、
様々な変化に対応していきたいと思っています。私は社会を支える仕事がしたいと考え、国家公
務員の中でも国民の権利や財産を守る業務や
制度づくりに携われる法務省民事局を志望しました。
民事三局では、登記をはじめとする民事行政事務だ
けではなく、国民の人権擁護の取組などにも携われる
ほか、これらの業務を切り口に、他部局や他省庁の業
務にも触れる機会が多くあります。様々な分野の業務
に携わり、自分の視野と知見を広げたいという思いも
あったので、これは入省前には気付かなかった民事局
の魅力でした。
現在は、主にヘイトスピーチ解消に向けた啓発活動
などに取り組んでいますが、ヘイトスピーチという切
り口でも、他省庁や地方公共団体との意見交換・情報
共有をしたり、国民に向けてホームページやSNSで
情報発信をしたり、国際社会に対して我が国の取組を
発信したりなど、様々な業務があります。
そうした業務に取り組む中で、他省庁の政策や、国
際社会の動向への知見を深めることができ、ただ知識
を増やすだけでなく、自分の視野を広げることにつな
がっていると思います。
目の前の業務に取り組みながら、上記のような様々
な要素を考慮するのは大変ではありますが、よりよい
法務行政を実現するため、視野を広く持つことを意識
しながら、業務の専門性も高めていきたいと考えてい
ます。
平成18年4月 法務省人権擁護局人権啓発課
平成30年4月 法務総合研究所研修第三部教官
令和2年4月 
経済産業省商務情報政策局サイバーセキュリティ課
課長補佐
令和4年4月 法務省民事局民事第二課法務専門官
令和5年4月 現職
Profile.
Ishigaki Shohei
法務省人権擁護局総務課人権擁護推進室施策推進第二係長
(平成29年入省・法律)
9 : 30 登庁・メールチェック
10 : 00 照会対応
12 : 00 昼休み
13 : 00 
課内打合せ
15 : 00 
決裁資料作成
17 : 00 
幹部への説明
19 : 00 
残務整理、翌日の スケジュールの確認
20:00 退庁
平成29年4月 法務省訟務局訟務支援管理官付
平成30年4月 東京法務局世田谷出張所
平成31年4月 法務省民事局民事法制管理官付
令和2年4月 法務省大臣官房国際課
令和3年4月 外務省総合外交政策局人権人道課主査
令和5年4月 現職
石垣 祥平
Profile.
Tetsuka Kumiko
法務省訟務局訟務企画課訟務調査室法務専門官
(平成18年入省・法律)
手塚 久美子
9 : 30 登庁、メールチェック
10 : 30 係内決裁確認
12 : 00 昼食
13 : 00 
会議への出席
15 : 00 
通達改正案についての
打合せ
17 : 00 
決裁起案、照会等処理
19:00 残務整理
20:00 退庁
timeSchedule幅広い業務で行政を俯瞰する力を培う幅広い業務で行政を俯瞰する力を培う変わる社会の中で
05 民事局・人権擁護局・訟務局
民事局・人権擁護局・訟務局法務局では、近年大きな問題となっている所有者不明土地問題
の解消に、全力で取り組んでいます。令和5年5月には、相
続等により取得した土地を手放したい場合に、一定の要件の下で国
庫に帰属させることができる制度が施行され、令和6年4月から
は、今まで任意であった相続登記の申請を行うことが義務化されま
す。新制度の企画立案は主に本省が担当する業務となりますが、新
たな制度を円滑に実施していくためには、法務局における処理体制
の構築が欠かせません。制度の準備段階からプロジェクトチームを
立ち上げ、様々な検討を行うとともに、制度の広報や利用者の皆様
への丁寧な説明も必須です。
このように新制度の立ち上げには、本省における企画立案と法務
局における業務遂行を緊密に連携して行っていく必要があります。
総合職職員は、本省と法務局の双方で勤務する機会が豊富にありま
すので、現場の視点を企画立案に取り入れたり、企画立案の経験を
業務遂行に生かすなど、経験を最大限に活用することができます
し、成長を実感することもできると思います。
私自身は、今まで本省で約20年、法務局で約10年勤務してきま
したが、本省と現場の双方の視点で物事を見て判断することを常に
考えてきました。法務局は、登記や供託など国民の基本的な権利に
関わる事務を数多く行っていることから、堅実な事務処理が求めら
れるとともに、現在のように変化の大きな時代においては、大胆か
つ柔軟な発想も不可欠です。熱意のある皆様をお迎えできる日を楽
しみにしています。
地方支分部局(法務局)
Local branch office
平成5年4月 法務省人権擁護局総務課
平成19年4月 
法務省大臣官房人事課法務専門官
平成26年4月 
内閣府男女共同参画局調査課課長補佐
平成30年4月 鳥取地方法務局総務課長
令和3年4月 法務省訟務局訟務調査室長
令和4年4月 
法務省人権擁護局人権啓発課長
令和5年4月 現職
法務局は、法務省の地方組織の一つとして、国民の財産や身分関係を保護する登記、戸籍、国籍、供託、遺言書保管の民事行政事務、国
の利害に関係のある訴訟活動を行う訟務事務、国民の基本的人権を守る人権擁護事務を行っています。
また、法務局の組織は、全国を8つのブロックに分け、各ブロックを受け持つ機関として「法務局」
(8局)があり、この法務局の下
に、概ね府県を単位とする地域を受け持つ「地方法務局」
(42局)が置かれています。
さらに全国の法務局及び地方法務局には、支局・出張所が置かれています。
法務局、地方法務局及び支局では、登記、戸籍、国籍、供託、遺言書保管、訟務、人権擁護の事務を行っており、出張所では主に登記の事
務を行っています。
Profile.
高橋 史典
Takahashi Fuminori
東京法務局民事行政部長
(平成5年入省・法律)民事行政の第一線でtimeSchedule
8 : 15 
登庁、メール
チェック
10 : 00 局議
12 : 00 昼休み
13 : 00 各課との打合せ
15 : 00 
決裁処理
17 : 30 
退庁06 矯正局総務課成人矯正課少年矯正課更生支援管理官矯正医療管理官矯 正 局
アジア太平洋矯正局長等会議
旧奈良監獄
特別機動警備隊の隊旗
矯正局は、日本全国に約300庁ある刑事施設(刑務所・
少年刑務所・拘置所)
、少年院及び少年鑑別所等の矯正施
設を指導、監督しています。全国に矯正職員は、約24,
000人おり、国民が安心して暮らせるように国家の治安維
持に対して重要な役割を果たしています。
矯正局では、再犯・再非行防止を実現するため、刑事収
容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に基づき、受刑
者に対する改善指導とともに、就労・修学支援及び福祉的
支援に取り組んでいます。
また、少年院法及び少年鑑別所法に基づき、少年院にお
いては、在院者に対する矯正教育の充実・強化を図るとと
もに、就労・修学支援及び福祉的支援の着実な推進に取り
組んでおり、少年鑑別所においては、鑑別・観護処遇の充
実に加え、非行や犯罪の防止のため心理相談等を行う地域
援助活動の推進に力を入れています。
さらに、平成28年12月には、
「再犯の防止等の推進に関
する法律」が施行され、再犯の防止等に関する施策を総合
的かつ計画的に推進していくこととなりました。これまで
以上に地方公共団体、民間団体等と連携し、矯正施設に収
容されている間のみならず、社会復帰後も地域社会におい
て安定した生活を送ることができるよう、切れ目のない息
の長い支援を実施し、同法の目的である「国民が犯罪によ
る被害を受けることを防止し、安全で安心して暮らせる社
会の実現」を目指しています。
地域社会とともに
開かれた矯正へ
Correction Bureau
07 矯正局
矯正局法務省を希望するきっかけになった
のは、大学のゼミで刑事政策を学
んだことでした。それまでも安心安全な社
会を実現するための治安対策や安全保障政
策に関心を持っていましたが、刑事政策ゼ
ミで刑務所の見学や各種犯罪の防止策につ
いてディスカッションする中で、罪を犯し
た人の改善更生に強い関心を持つようにな
りました。
現在は、成人矯正課長として、刑事施設
(拘置所、刑務所、少年刑務所)の運営に
係る企画立案や管理を担当しています。刑
事施設は被収容者が暮らす一つの「街」の
ようなものです。そこには衣食住をまかな
う宿泊施設があり、刑務作業を行う工場が
あり、改善指導や教科指導を受講する教室
があり、病気やけがをした時の診療所があ
るなど、一口に刑事施設の運営といっても
様々な営みがあり、所掌業務は広範囲に及
んでいます。
また、令和4年6月の刑法等の一部を改
正する法律により、これまでの懲役、禁錮
に代え、新たに拘禁刑が創設されるという
大きな変革の時を迎え、拘禁刑下で受刑者
の再犯防止のためどのような矯正処遇を展
開すべきか、刑事施設の運営の在り方が大
きく問われています。このような中、成人
矯正課の職員みんなで知恵を絞って「新し
い刑事施設」を創り上げています。
これまで経験した業務は、現在取り組
んでいる業務も含めどれも印象深いもの
ですが、その中で特にということであれ
ば、PFI手法を活用した刑事施設の整備・
運営プロジェクトに関わったことです。施
設の建設だけでなく、運営業務のうち公権
力の行使に関わる業務も含め幅広く民間委
託することを考えていましたので、民間委
託を可能とするための法改正作業を始め、
刑務所PFI事業を実施するために必要な予
算要求作業、事業契約書を始めとする入札
関係書類の作成など、関係省庁だけでな
く、民間企業や金融機関など、多くの関係
者と議論しながらプロジェクトを遂行しま
した。多くの関係者がそれぞれの立場でプ
ロジェクトに関わりましたが、立場は違っ
ても同じ目標を持って協力することでより
大きな成果を出せること、そのためにはそ
れぞれの立場や譲れない一線を理解し、そ
の上でお互いに納得できる線を見いだすこ
とが大切であることを学びました。
仕事をしていく上で意識していることで
すが、アンテナを高くして社会情勢を見極
め、それが自分の業務にどのように関わっ
てくるか常に考えるようにしています。た
とえば、刑務所PFI事業を始めた当時、多
くの企業は、新たなビジネスチャンスと捉
え参入してくれていましたが、ここ数年、
ESG投資がクローズアップされる中、CS
Rの観点などから再犯防止の取組への参画
を志向する企業が増えてきました。こうし
た社会の変化を的確に捉え、再犯防止に資
する様々な取組に民間企業に関与してもら
うことで、より質の高い行政サービスを実
現することが大切だと思います。
これから社会に羽ばたく皆さんと一緒
に、社会情勢を見極め新たな行政課題に挑
戦できることを願っています。法務省でお
会いしましょう。
Profile.
森田 裕一郎
Morita Yuichiro
法務省矯正局成人矯正課長
(平成7年入省・法律)
平成7年4月 法務省矯正局総務課予算係
平成12年4月 
文部省初等中等教育局中学校課(現:文部科学省
初等中等教育局児童生徒課)生徒指導第一係長
平成24年4月 法務省矯正局成人矯正課補佐官
平成29年4月 法務省矯正局成人矯正課企画官
平成31年4月 
東日本成人矯正医療センター
総務部長
令和2年7月 法務省矯正局成人矯正課企画官
令和5年4月 現職
常に社会情勢を見極め新たな行政課題に挑戦を08 timeSchedule
timeSchedule入省前、
「矯正」に関する知識はほとんどあ
りませんでした。官庁訪問を通じてPFI刑
務所を知り、新しいものを受け入れて変わろうと
している先輩や組織に魅力を感じて、矯正局を志
望しました。
現在は、刑事施設の運営業務の一部を民間委託
する事業の企画・運営を担当しています。この事
業は、官民職員が同僚として一緒に働き、事業期
間も長いという特徴があるため、事業で生じた問
題を適切に解決することが、ひいては良好な職場
環境や施設運営につながると考えています。問題
の解決に当たっては、官民双方の考えや状況を正
確に把握し、契約書等で定まっていることとそう
でないことを整理して、特に後者では官民職員が
腹落ちできる現実的な対応策を導くよう意識して
います。
矯正の仕事は、受刑者の改善更生という目的自
体は変わりませんが、その時々でPFIや再犯防止
といった取り巻く社会情勢が異なるので、それら
を上手に取り入れることが大切ではないかと考え
ています。
現在は拘禁刑の導入という大きな転換期を迎え
ています。矯正がより良い方向に変革し得る時期
だともいえるので、社会に求められているものが
何かを考え、組織とともに自分自身も成長してい
きたいです。大学時代に法学部で刑法や刑事訴訟法、刑
事政策などを学んでいましたが、そこで
出てくる「犯罪を実行した者」、「被告人」、「被収
容者」といった人々は机上・学問上の存在で、漠
然としたイメージがあるだけでした。そんな中
で、所属していたゼミでいくつかの刑事施設を見
学する機会があり、それらの人々に日々相対して
いる職員の方のお話を聞いて、急に曖昧だった存
在が実体となり、受刑者の社会復帰という長く困
難な道のりに挑む姿に感銘を受けたことを覚えて
います。今思えば、頭でっかちな学生が社会の現
実をみてショックを受けたという単純な話です
が、私が矯正の世界に興味を持ったのはそんなこ
とがきっかけでした。
現在は、矯正局の矯正監査室という部署で、矯
正施設の実地監査や被収容者の不服の審査などに
関する業務をしています。今の業務はデスクワー
クではありますが、業務の性質上、第一線で被収
容者と直接向き合う現場と、非常に近い業務だと
感じています。人と直接相対する仕事であるから
こそ、発生するトラブルは千差万別、一筋縄では
いかないものばかりですが、いかにして書類の向
こうにいる人に思いを致しながら仕事ができるか
を、日々考えながら業務に励んでいます。
平成18年4月 法務省矯正局総務課
平成19年4月 栃木刑務所処遇部処遇部門主任矯正処遇官
平成22年4月 
内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(青少年支援担当)付主査
平成26年4月 法務省矯正局総務課法規係長
平成30年4月 大阪矯正管区成人矯正第一課矯正専門職
平成31年4月 加古川刑務所処遇部首席矯正処遇官(処遇担当)
令和3年4月 現職
矯正局
Correction Bureau
Profile.
平成29年4月 法務省矯正局総務課人事企画係
平成30年4月 東京拘置所処遇部処遇部門主任矯正処遇官(処遇担当)
令和2年4月 法務省大臣官房国際課国際政策第一係
令和3年4月 総務省情報公開・個人情報保護審査会事務局
令和5年4月 現職
9 : 00 
出勤、
メールやスケジュー
ルの確認
9 : 30 
被収容者からの不服申立
て案件について矯正管区
に調査依頼
11:00 
施設の実地監査について
関係部署と打合せ
12 : 00 昼休み
13 : 00 
被収容者からの不服申立
て案件の起案
15 : 30 
所管法令の解釈について
室内の同僚と議論
17 : 00 
不服審査に係る調査検討
会の委員からの質問対応
20:00 退庁
9 : 30 登庁、メールチェック
10 : 00 
外部の方とのオンライン
打合せ
11 : 00 
業務の進捗確認、方針の
検討
12 : 00 昼休み
13 : 00 
受託事業者、関係する施
設・係等との連絡調整
14 : 00 
外部有識者会議の開催、
開催結果の整理
16 : 00 
資料作成、決裁等の処理
19:00 退庁
Profile.
Aramaki Yui
法務省矯正局成人矯正課補佐官(官民協働企画係)
(平成18年入省・法律)
荒巻 由衣
Profile.
Ando Shintaro
法務省矯正局総務課矯正監査室事務官
(平成29年入省・法律)
安藤 森太郎組織とともに変わり、成長する人と向き合い、最適解を追求する09 矯正局
矯正局法学部出身で教育や心理学の知識は全くあり
ませんでしたが、空手の指導員をしていた
際、漠然と「人の成長に関わる仕事をしたい」と思
うようになっていたところ、偶然、ドキュメントで
法務教官の仕事を知り、矯正局を志望しました。
少年院の勤務では、在院者と共に汗を流し、悩
み、喜び、その苦楽や成長を間近で感じながら、
人は人と接する中で変わっていくことを経験しま
した。
その後、刑務所では社会復帰支援に携わり、立
ち直りには矯正施設での指導等に加え、地域社会
の支えが不可欠であることを実感し、さらに、保
護観察所や市役所で社会内処遇に携わり、非行や
犯罪に対する国民からの視点に多く触れ、犯罪を
した者の立ち直りを支えることは、国家公務員と
して社会のために果たすべき大きな責務であると
思うようになりました。
現在は、再び、矯正局で少年院の運営や令和5
年12月から運用が始まる被害者等の心情等の聴
取・伝達制度の制度設計に関わっています。矯正
局は、本省での政策立案と現場施設勤務、省内外
との人事交流等、多様なキャリアを通じて視野を
広げることができる魅力的な職場です。人と人と
の関わりを大切にしながら、与えられた業務の先
にいる人の明るい将来に向けて、一緒に働きま
しょう。人がよりよく生きるための成長や変化にたず
さわりたいという思いから心理学を学び、
学んだことを心理職として生かせると考えて矯正
局を志望しました。
現在は、少年鑑別所に関する施策立案を担当し
ています。令和4年4月の改正少年法等施行、令
和5年12月の改正刑法等施行という少年鑑別所
に密接に関連する二つの法律の改正に伴い、新た
に始まった様々な施策があります。それらの施策
の円滑な導入を検討するとき、これまでの少年鑑
別所や刑事施設等での勤務において、面接、心理
検査、書類作成、さらには犯罪・非行をした人た
ちの立ち直りに向けた働き掛けについて学んだ経
験が支えとなっています。施設で勤務していたと
きは、矯正局での経験が、業務の意義や施策全体
から見た業務の位置付けを理解する支えになるこ
とを感じていました。
どの勤務地にいたときも、心理職としての専門
性が求められ、矯正局への志望理由が正しかった
こと、さらに、経験が専門性として蓄積されてい
ることを日々実感しています。人に対する関心は
もちろんのこと、幅広い興味・関心を生かせる場
が豊富にある職業ですので、自身の成長のために
これからも関心を持つことを大切にしたいです。
9 : 30 
登庁、メールチェック
10 : 00 
通知や事務連絡案の作成
12 : 00 昼休み
13 : 00 
決 裁 等 の 処 理、 矯 正 管
区 ・ 少年鑑別所からの照
会対応
15 : 00 
施策方針に関する打合せ
17 : 00 
資料作成
20:00 退庁
timeSchedule
9 : 00 登庁、メールチェック
10 : 00 
係内・関係部署との打合
せ、調整
12 : 00 昼休み
13 : 00 
矯正管区・少年院から連
絡、相談対応
15 : 00 
協議会(現地、オンライ
ン)等への出席
17 : 00 
通 知・ 事 務 連 絡 案 の 作
成、決裁等の処理
18 : 00 
残務処理
20:00 退庁
timeSchedule
平成18年4月 多摩少年院法務教官
平成20年4月 法務省矯正局総務課予算係
平成23年4月 岡山保護観察所保護観察官
平成25年4月 広島刑務所統括矯正処遇官
平成29年4月 
明石市役所更生支援担当課長
平成31年4月 
広島矯正管区更生支援企
画課長
令和3年10月 
現職
平成20年4月 東京少年鑑別所
平成21年4月 八王子少年鑑別所専門官
平成22年4月 府中刑務所調査専門官
平成25年4月 
法務省矯正局成人矯正課
処遇第二・三係事務官
平成28年4月 新潟少年鑑別所統括専門官
平成29年4月 法務総合研究所研究官補
令和3年4月 現職
人間科学区分職員の特徴
Human science category
Toshimori Shigeo
法務省矯正局少年矯正課法務専門官(少年院係)
(平成18年入省・人間科学II)
歳森 薫夫
Profile.
Inozume Yusuke
法務省矯正局少年矯正課法務専門官(少年鑑別所係)
(平成20年入省・人間科学)
猪爪 祐介
法務技官は、主に少年鑑別所や刑事施設等において、心理学の専門的な知識・技術等を生かした非行少年の鑑別業務、受刑者の改善指導
プログラムの実施業務等に従事します。
法務教官は、主に少年院や少年鑑別所等において、個々の少年の特性や心身の発達の程度を考慮して、健全な育成に資するための矯正教
育や各種支援等を行います。その他、矯正局等における再非行・再犯防止に係る政策の企画立案業務においても、活躍が期待されています。専門性を色々な形で生かせる仕事人も自分も成長できる仕事Profile.10 地方支分部局(矯正管区)
Local branch office
矯正管区は、全国8か所(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松及び福岡)に設けられており、矯正局の事務を分掌し、管轄区
域内の多数の矯正施設の運営全般にわたって指導監督することを主な業務とする地方支分部局ですが、更生支援企画課や矯正就労支援情報
センター室(コレワーク)が設置されるなど、再犯防止に向けた矯正管区の役割も大きくなっています。
平成18年4月 法務省矯正局少年矯正課少年院係事務官
平成23年4月 内閣府情報公開・個人情報保護審査会事務局審査専門職
平成25年4月 八王子医療刑務所処遇部処遇部門統括矯正処遇官
平成27年4月 法務省矯正局総務課法規係長
平成29年4月 育児休業(1年間)
令和4年4月 法務省矯正局総務課補佐官(法規係)
令和5年4月 現職
Profile.
正井 潤
Masai Jun
東京矯正管区第一部矯正医事課長
(平成18年入省・法律)私は、犯罪を行った人の立ち直りを支えることで治安の改善に
貢献したいとの考えから、法務省の門をたたき、それから十
数年、刑事施設のほか他省庁での勤務なども行いましたが、特に令
和4年に成立した「拘禁刑」の創設を含む「刑法等の一部を改正す
る法律」については、矯正局の法令担当として、有識者会議におけ
る議論が開始された頃から法案の成立までほぼ一貫して関わること
となり、印象深い経験となりました。
現在は、関東甲信越地方の矯正施設を管轄する東京矯正管区の矯
正医事課長として、医師や看護師等に対する研修、一般の医師等を
対象とした広報、矯正施設での勤務に関心を持つ医師を施設に案内
する採用活動などを行っています。これらは各施設の医療体制を確
保・維持するための取組ですが、矯正施設の医療は、再犯防止の礎
になる重要なものです。例えば、刑事施設では、これまでも受刑者
の改善更生を図るために各種の働き掛けを行ってきたところ、前述
の令和4年の法改正では、拘禁刑の創設のほかにも、職員が犯罪被
害者等の心情等を聴取し、受刑者に伝達するとともにその心情等に
考慮した指導を行う制度も導入されましたが、心身に重大な不調を
抱えた受刑者にとっては、被害者等の声に真剣に耳を傾け、自身の
罪と正面から向き合うことが難しい場合もあり、また、適切な医療
的ケアを受けないまま釈放された結果、健全な社会生活を送ること
ができず、再度犯罪に手を染め、新たな被害を生じさせるおそれも
あるからです。私に医療資格はありませんが、人材の採用や研修を
通じて施設の医療体制を確保し、それによって再犯の防止に寄与し
たいと考え、日々の業務に取り組んでいます。
9 : 20 
出勤(子を保育園に送るため遅出)
、メール
チェック等
9 : 25 課内ミーティング
9 : 40 部内ミーティング
10 : 00 
施設職員向けの研修内容の検討・資料作成等 ときには一般医師や医学部生にアピールする
ための方策について課内で意見交換したり、
広報グッズについて業者さんと打ち合わせし
たりします。
12 : 00 
昼休み(奥様と交代で作るお弁当を食べるこ
とが多いです。)13 : 00 
矯正医官に興味のある一般医師の施設見学に
同行(いい先生に来てもらえるように頑張っ
て勧誘します。)17 : 00 
役所に戻り、不在中の報告等を受け、部下によ
る起案を決裁処理。
18:15 
定時(遅出勤務にしているため他の人より
30分遅いです。
)残務処理後退庁再犯防止と矯正医療の意義
timeSchedule
11 矯正局
矯正局
施設等機関(刑事施設)
Facilities
刑事施設には、懲役受刑者、禁錮受刑者などを収容する刑務所、少年受刑者などを収容する少年刑務所、被告人、被疑者など、主に刑の
確定していない人を収容する拘置所があります。
受刑者の処遇は、その改善更生や円滑な社会復帰を図ることを目的としています。そのため、個々の受刑者の人格特性や社会適応につい
て科学的な調査を行い、これに基づいて個々の受刑者に適した施設に収容しています。施設においては、個々の受刑者に最も適した処遇計
画を立て、各種作業、職業訓練、改善指導、教科指導などを行っています。
平成24年4月 法務省矯正局成人矯正課国際受刑者移送係
平成25年4月 栃木刑務所処遇部処遇部門主任矯正処遇官
平成28年4月 文部科学省初等中等教育局児童生徒課生徒指導室生徒指導第一係長
平成30年8月 入国管理局出入国管理施策推進室第二係長 (現:出入国在留管理庁)
令和元年4月 東京都都民安全推進本部都民安全推進課 (現:東京都生活文化スポーツ局都民安全推進部)
令和5年4月 現職
Profile.
松嶋 佑佳MatsushimaYuka札幌刑務所札幌刑務支所処遇部門
首席矯正処遇官
(平成24年入省・法律)官庁訪問当初は、ただ漠然と「人の役に立つ仕事がしたい」と
思い、法務省の門を叩きました。矯正局の採用担当者の話を
聞き、多くの職員と話をする中で、生き生きと矯正の魅力を語る先
輩方に憧れ、いつの間にか、ここで一緒に働きたいと思ったのを記
憶しています。
私は、現在、札幌刑務支所において、被収容者の処遇全般を担う
処遇部門のリーダーとして勤務しています。様々なことが起こる現
場の緊張感を日々感じながら、多くの仲間たちと一緒に被収容者の
改善更生に向き合う毎日は、私にとって、とても刺激的で興味深い
ものです。日々の業務を通じて、矯正の仕事は、まさに現場が主役
であると改めて感じさせられます。また、被収容者を指導しながら
も、目線を合わせて彼らの悩みに寄り添う現場職員を目の当たりに
し、矯正は「人」であることを再確認するとともに、自分自身も矯
正の一員であることをうれしく思います。
本省勤務で得た様々な知見を施策として現場に反映し、現場の課
題を本省に持ち帰る、本省勤務と現場勤務を両方経験できる矯正局
の魅力は、ここにこそあるのではないかと思います。また、矯正局
だけでなく、他省庁や地方自治体等で勤務させていただく機会もあ
り、そこで得た多くの経験や人とのつながりが、仕事の幅を更に広
げてくれます。
入省からしばらく経ちましたが、現場を始めとする様々な業務を
経験し、そのたびに多くの素敵な上司や同僚や後輩たちに恵まれ、
当時の自分の選択は間違っていなかったと思います。今後も、矯正
職員の一人として、少しでも「人の役に立つ仕事」ができるよう、
引き続き尽力していきたいと思います。
timeSchedule
7 : 30 登庁、当直職員からの報告、巡回
8 : 40 処遇部門ミーティング
11 : 00 
処遇審査会(被収容者の処遇に関する事項を
審査)
12 : 15 昼休み
14 : 30 
巡回、決裁処理
15 : 50 夜間勤務者点検
16 : 30 
閉室報告(1日の動きを支所長に報告)
17:15 退庁人の役に立つ仕事12 少年院は、家庭裁判所から保護処分として送致された少年等を収容し、矯正教育その他の必要な処遇を行っています。
少年院では、個々の少年について、非行の原因となっている問題性や今後伸長すべき長所などを明確にし、心身の状況及び発達の程
度、資質の特徴、将来の生活設計などを総合的に検討して個人別矯正教育計画を策定し、生活指導、職業指導、教科指導、体育指導及び特
別活動指導を適切に組み合わせ、体系的かつ組織的に実施するとともに、修学・就業の支援等の社会復帰支援にも力を入れています。
平成24年4月 多摩少年院
平成26年4月 赤城少年院専門官
平成28年4月 内閣官房内閣人事局女性活躍促進・ダイバーシティ係長
平成30年4月 東京矯正管区第一部矯正医事課医療係長
平成30年8月 法務省矯正局総務課人事企画係事務官
令和3年4月 法務省大臣官房人事課給与第二係長
令和5年4月 現職
Profile.
西野 直人
Nishino Naoto
北海少年院統括専門官(支援担当)
(平成24年入省・人間科学II)少年院では、出院後に自立した生活を営むことが難しい在院
者に対し、円滑な社会復帰を図るため、帰住先の確保、修
学・就労の支援、医療・福祉機関との連携等を行っており、私はそ
うした社会復帰支援を所管する統括専門官として勤務しています。
十数年前、少年院の教育に探求心を刺激され、成長機会が豊富な
職場環境にも魅力を感じて入省しました。最も印象的なのは、矯正
局で担当した少年院の組織・増員要求の仕事です。少年院は全国的
な収容減が続く一方で、きめ細かなケアを要する在院者の割合は増
加傾向にあります。国家公務員全体として職員定員の合理化が進め
られる中、再犯・再非行防止や健全育成といった行政目的を達成す
るためには、相応の人的体制の整備が不可欠です。そうした実情に
ついて査定当局の理解を得るため、現状を的確に分析した上で、論
理を緻密に構成し、効果的な説明を行わなければなりません。その
折衝過程は実にエキサイティングで、現場で培ったリアルな経験が
説得力を発揮しました。
そして現在は、管理運営の視点を大切にしつつ、個々の在院者と
真正面から向き合う毎日です。当院は、ほぼ全ての矯正教育課程を
有し、在院者の性格や心身の状況、家庭環境等が多岐にわたるな
ど、社会復帰支援の複雑・困難性は極めて高いところ、特別調整と
いう取組のほか、職親プロジェクトや通信制高校との連携等のあら
ゆる資源を最大限に活用して対応しています。関係機関の方々と一
人の少年の未来を真剣に議論している時、個別処遇という少年矯正
の原点を見る気がします。今後も、政策の企画・立案に携わる身と
して、そうした肌感覚こそ大切にしたいです。少年院と共に歩む
8 : 00 
登庁
8 : 30 職員朝礼
10 : 00 
処遇ケース検討会(関係機関と打合せ)
12 : 15 昼休み
13 : 30 在院者と面接
15 : 00 
処遇審査会(在院者の成績の評価について会議)
16 : 15 幹部ミーティング
17:00 退庁
timeSchedule
施設等機関(少年院)
Facilities
13 矯正局
矯正局
少年鑑別所は、主として家庭裁判所から観護措置の決定によって送致された少年を収容し、審判等のため、医学、心理学等の専門的な知
識に基づき、鑑別を行います。鑑別は、面接、心理検査、行動観察などを通じて、その心身の状態等を調査し、非行の原因を解明するとと
もに、改善更生に向けた処遇指針を立てるものです。
また、保護処分等の執行のため、少年院や保護観察所等からの求めによる鑑別も行うほか、非行、いじめ、家庭内暴力などについて、保
護者などの一般の方や学校等の関係機関からの相談にも応じるなど、地域社会における非行及び犯罪の防止にも力を入れています。
平成28年4月 東京少年鑑別所
平成29年4月 横浜少年鑑別所専門官
平成30年4月 松本少年刑務所調査専門官
令和2年4月 名古屋少年鑑別所専門官
令和3年4月 矯正研修所効果検証センター効果検証官補
令和5年4月 現職
Profile.
松田 慎之介MatsudaShinnosuke
静岡少年鑑別所統括専門官(考査担当)
(平成28年入省・人間科学)高校生の頃までは、
「子どもに関わる仕事=学校の先生」と考
えており、将来は地元で教師になりたいと思っていまし
た。大学に入り、社会的養護、非行、貧困など、子どもを取り巻く
様々な社会課題があり、教師以外にも数多くの子どもに関わる仕事
があると知ったことや、心理学を学んだことを機に、非行をした子
どもの立ち直りや人間的な成長に関わりたいと思い、矯正の心理職
を志望しました。
これまで少年鑑別所だけでなく、刑事施設や効果検証センターで
も勤務し、性犯罪受刑者を対象としたグループワークの指導や、矯
正施策の効果検証業務にも関わってきました。人間科学区分の総合
職の最大の魅力は、非行少年に対する臨床的な業務だけでなく、成
人の受刑者も含め、様々なフィールドで多様な業務に携わる中で、
ミクロにもマクロにも非行・犯罪について考えることができる点だ
と思います。
非行少年に関わる司法・矯正領域の仕事の目的は、少年法第一条
の「少年の健全な育成」であり、それに向け、少年鑑別所は、主に
心理学の知見を生かして非行少年の内面に焦点を当て、
「なぜ非行
に至ったのか」、「どうすれば立ち直れるのか」を考える役割を担い
ます。現在、私は統括専門官として、ケースの鑑別を行いつつ、若
手職員の育成や関係機関との連絡調整等を担当しており、目の前の
書類作成に追われたり、ケースの面接や見立てに悩んだりする毎日
ですが、日々の面接や一つ一つの業務が、巡り巡って、少年の健や
かな成長や、誰かの加害も被害もない生活につながればと思います。非行とこころを見つめるtimeSchedule
7 : 45 
登庁
8 : 30 
朝礼、考査職員や上司との情報共有
9 : 00 
判定会議(ケース会議)
10 : 00 個別式知能検査の実施
12 : 15 昼休み
13 : 00 
決裁業務、関係機関との連絡調整
14 : 00 
精神科医師とのカンファレンス
14 : 30 
在所者の精神科診察への陪席
16 : 00 
書類作成
17:00 残務整理
18:30 退庁
施設等機関(少年鑑別所)
Facilities14 保護局
第5回世界保護観察会議
社会を明るくする運動
世界保護司会議
更生保護は、犯罪や非行をした人を地域社会の中で適切
に処遇することにより、その再犯を防止し、立ち直りの支
援を行うものです。警察、検察、裁判、矯正といった一連
の刑事司法制度の最終段階を担っており、保護司を始めと
する民間協力者や関係機関等と連携しながら実施されてい
ます。
刑務所出所者等の再犯防止は、政府全体の重要な課題と
なっており、刑務所出所者の住居や就労の確保、高齢・障
害、薬物依存といった特性に応じた指導・支援の充実が求
められています。特に、令和5年3月の「第二次再犯防止
推進計画」の閣議決定及び同年12月の改正更生保護法の施
行に伴い、国・地方公共団体・民間協力者による"息の長
い"支援の実現に取り組むこととなり、地域における更生
保護行政の果たすべき役割は大変重要なものとなっていま
す。
さらに、令和3年に犯罪防止及び刑事司法の分野におけ
る国連最大規模の国際会議である国連犯罪防止刑事司法会
議(コングレス)のサイドイベントとして開催された世界
保護司会議で「京都保護司宣言」が採択されるなど、国際
的にも保護司を始めとする地域ボランティアへの注目が高
まっています。
令和6年には更生保護制度が施行されてから75周年を迎
える中、更生保護も新たな時代を切り開こうとしていま
す。柔軟な発想と熱い思いを持った皆さんと共に、地域に
根ざした更生保護をより発展させ、安全・安心な社会を実
現したいと願っています。
広がり、つながる
更生保護
Rehabilitation Bureau総務課更生保護振興課観察課参事官
保 護 局
15 保護局 大学では刑事政策を学び、犯罪防止
や犯罪者更生に関する政策企画立
案をしたいと思い、法務省を志望しまし
た。官庁訪問の際、法務省は他省庁より現
場勤務の機会が多いということを知り、現
場から施策の問題点などのフィードバック
を得られると興味が一層湧きました。ま
た、犯罪者も最終的には地域社会において
生活をすることになることから、地域との
接点の多い更生保護の業務に興味を持ち、
入省以後、保護局勤務を中心に現場勤務、
関係省庁出向などを経て、現在に至ってい
ます。
令和5年12月、更生保護の分野で大きな
法改正が行われました。その要点は、1保
護観察終了者や満期釈放者などの保護を充
実させ「息の長い」社会復帰支援を支える
こと、2保護観察等の実施においては犯罪
被害者の心情やその置かれている状況を十
分考慮すること、の2つです。この改正
は、刑事司法は謙抑的に関与するもの、保
護観察等は加害者の改善更生を念頭に置く
ものという「常識」からの転換を迫るもの
であり、保護観察官や保護司など更生保護
関係者の意識変革を促すという意味も併せ
て持っていました。この法改正を実施する
ため、主管課として多くの関係規定を改正
し、関係者に説明を行う中で、制度を改正
することの難しさ以上に、制度運用を担う
人の意識を変えていくことの大変さを改め
て実感しました。
振り返れば約15年前、更生保護に関する
旧来の法律を廃止して更生保護法という新
たな法律に改めることに担当者として関
わった際も、今回と同様に制度運用を担う
人への浸透が一番大変だったことを思い出
しながらの作業となりました。当時は新法
施行直後に現場(保護観察所、地方更生保
護委員会)に異動し、自らが新制度の実施
者として実務経験をして気付いたことも多
く、今回の制度改正に当たってもその経験
が役立ちました。その意味でも本省と現場
の異動が多いことは本省での施策立案にデ
メリットにはならないと言えます。
また、今回の法改正では、更生保護施策
の実施には犯罪被害者の心情等を考慮する
ことが規定されました。更生保護法施行以
降、加害者自身の問題性に対しては専門的
処遇プログラムが実施されるなど充実した
一方、被害者への謝罪や被害弁償に対して
は保護観察所の指導が必ずしも積極的では
なかった実情を改めることを意図したもの
です。犯罪被害者等基本計画の策定が第4
次を数え、政府を挙げて犯罪被害者への支
援を一層充実させることと軌を一にして、
更生保護の分野においても、常に被害者の
心情等を意識して処遇に当たる必要がある
ことを宣言したものと言えるでしょう。一
つの事件から加害者と被害者が生まれるの
であり、加害者への対応と被害者への対応
は連動するのが自然な流れと言えますが、
この点の取組はまだまだこれからの課題です。
犯罪者の更生や被害者への支援といった
施策は年々充実してきていますが、犯罪は
まだまだ多く、これからも対策を継続して
強化していく必要があります。
「もう誰も
加害者にも被害者にもしない」強い意思を
持って一緒に取り組んでくれる皆さんをお
待ちしています。
平成11年4月 法務省保護局調査連絡課
平成17年4月 法務省大臣官房秘書課係長
平成25年4月 厚生労働省社会・援護局総務課課長補佐
平成27年4月 さいたま保護観察所民間活動支援専門官
令和3年4月 関東地方更生保護委員会事務局総務課長
令和5年4月 現職
対象者のために、被害者のために、地域社会のために
Profile.
梶川 一成
Kajikawa Kazunari
法務省保護局観察課処遇企画官
(平成11年入省・法律)16保護局 日本は犯罪が少なく平和な国というイメージが
一般にありますが、犯罪は日々発生してお
り、その多くが以前に犯罪をしたことがある人による
再犯です。そうした人たちは、どうして再犯をしてし
まうのか、どんな悩みを持っているのか、ということ
に興味を持ち、保護局の官庁訪問に臨みました。
入省し、現場での保護観察官としての経験などを通
じて、犯罪や非行をした人たちも、私と同じように地
域社会の中で生活し、一人一人違った生きづらさを抱
えていることを知りました。そうした人たちが自らの
罪にきちんと向き合いながら、再び社会で生活してい
くためのサポートをする更生保護の取組は、私たちの
生活にとても身近で、重要なものだと考えています。
現在は、更生保護に関する法令の整備を担当してい
ます。法律の改正が行われた後には、その法律が施行
されるまでの間に、改正の内容を反映した政令・省令
を整備し、全国での行政運営にも法律改正を反映させ
なくてはなりません。こうした法令の整備作業におい
ては、法律の改正内容を適切に反映できているか細心
の注意を払う必要があり、集中して職務に当たってい
ます。日々、地道な作業は多いですが、行政の根幹で
ある法令を扱う仕事であり、更生保護の未来を考える
仕事でもあるためやりがいも感じています。
平成23年4月 法務省保護局総務課
平成26年4月 法務省矯正局少年矯正課
平成27年4月 内閣府犯罪被害者等施策推進室室員
平成28年4月 警察庁長官官房給与厚生課啓発第一係長
平成31年4月 法務省保護局総務課係長
令和5年4月 現職
平成29年4月 法務省保護局更生保護振興課
平成30年4月 福岡保護観察所保護観察官
平成31年4月 法務省大臣官房人事課
令和2年4月 法務省大臣官房秘書課
令和3年4月 
厚生労働省職業安定局雇用開発企画課就労支援室特定求職者雇用
対策専門官
令和5年4月 現職
保護局
Rehabilitation Bureau
timeSchedule
9 : 30 登庁、メールチェック
10 : 00 
局内課室が作成した通達
案の審査
12 : 00 昼休み
13 : 00 
法令改正について室内で
打合せ
16 : 00 省内関係局との協議
17 : 00 書類作成 ・ 決裁等
19 : 30 退庁
timeSchedule
Profile.
Matsumoto Mika
法務省保護局更生保護振興課法務専門官
(平成23年入省・法律)
松本 海歌
Profile.
Katayanagi Eiichi
法務省保護局総務課係長
(平成29年入省・法律)
片栁 栄一ここでしかできない仕事を地域社会での立ち直りを支える
9 : 00 出勤、メールチェック
10 : 00 係内ミーティング
12 : 15 食堂で昼食
13 : 00 
保護観察所などへの連絡
調整、資料作成
17 : 30 退庁 (子どものお迎え)被害者のために働きたい、という思いか
ら、法務省保護局に入省し、これまで被
害者等施策に多く携わらせてもらいました。今
は、保護司制度の在り方についての検討に関する
事務を行っています。
犯罪をした人や被害者と関わる保護観察官は、
簡単な仕事ではありませんし、その仕組みづくり
をする法務本省の仕事も、とても責任の重い仕事
であると感じています。ですが、これらの仕事
は、
「法務省でないとできない」仕事であると思
いますし、国家がやるべき重要な仕事であると考
えています。法務省の仕事は地味ですが、人の可
能性を信じ、人に寄り添い、人とともに歩むかけ
がえのない仕事だと思います。自分自身、そのよ
うな仕事に従事しているのだという気持ちを忘れ
ずに仕事に取り組みたいと思っています。
今、私は子育て中ということもあり、毎日定時
で帰り、積極的にテレワークを取得するなど、霞
が関の役人らしからぬ生活をしていますが、周囲
の皆様が優しく見守ってくださっています。今は
慌ただしい日々を送っていますが、これらの経験
も、
「人」と関わるこの仕事にはきっとプラスに
なるものと信じています。
17 保護局 学生時代に、家庭にも学校にも居場所がないと
感じている子どもたちを支援するボランティ
アをしていたことをきっかけに、犯罪や非行をしてし
まった方々の立ち直りを支援するという更生保護の世
界を志すようになりました。
これまで、犯罪や非行をしてしまった方と接し、彼
らの中には、様々な傷付きを経験し、慢性的な社会不
適応の末に犯罪や非行に至った方が少なくなく、私た
ちにとっては当たり前の、真面目で堅実な社会生活を
歩んでいくことが彼らにとっていかに難しいかを実感
してきました。それだけに、他機関や民間の支援者の
方々と協働して、彼らに堅実な社会生活への前向きな
意欲を持たせ、社会適応を支えるという更生保護の活
動は非常に大切で、やりがいを感じられるものである
と感じています。
私は現在、更生保護における犯罪被害者等施策を担
う部署で働いています。そして、現在の部署での勤務
を通し、これまで以上に、改善更生のためには、自ら
の犯した罪の重さに真摯に向き合わせ、自分なりに被
害者にできることを考えさせていくことが不可欠であ
ると感じるようになりました。今後も、犯罪・非行を
抑止するためにはどういった制度や働きかけが必要な
のか、様々な経験を通して視野を広げていきたいと
思っています。学生時代に障害のある子どもたちや非行少年と
関わった活動をきっかけに、様々な困難な背
景をもつ人たちが取り残されることのない社会をめざ
す仕事に関心がありました。犯罪から立ち直ろうとす
る人たちが行き当たる困難にくじけて再び過ちを犯す
ことがないように、指導や支援を行う矯正や更生保護
の仕事は、新たな犯罪を生まない社会づくりにとって
欠かせないものだと考えています。
保護観察官など現場での業務は、人の人生に関わる
ものであるため、専門的な知識や経験をより所にしな
がら、ごまかしのきかない人間力が問われますし、本
省では、そうした経験を糧に、より良い施策の実現に
向けた調整など胆力も必要となります。研鑽が求めら
れますが、成長も実感できる職場だと思います。
昨今は、科学的な根拠に基づいて施策を考えること
が必要となっています。法務省でも様々な情報を活用
して再犯防止施策の効果検証の充実を図ろうとしてお
り、現在の業務では、そのようなデータを扱う情報シ
ステムの企画・運用を担っています。本省・現場とで
様々な業務や人との出会いを経験しますが、そのどれ
もが縁であったと振り返ることができるよう、これか
らも一つ一つに真摯に取り組んでいきたいと思います。
9 : 30 出勤、メールチェック
10 : 00 書類作成 ・ 決裁等
12 : 00 昼休み
13 : 00 班内での打合せ
14 : 00 現場官署からの照会対応
15 : 00 
他部署からの作業依頼へ
の対応
19 : 30 
退庁
timeSchedule
9 : 30 出勤
10 : 00 資料の作成 ・ 決裁等
12 : 00 
昼休み 日比谷公園を散歩
13 : 00 係内ミーティング
14 : 00 
事業者とのシステム改修
の打合せ
16 : 00 データ集計
19 : 30 退庁
timeSchedule
平成19年4月 名古屋保護観察所
平成23年4月 
内閣府犯罪被害者等施策
推進室室員
平成27年4月 
法務省保護局総務課係長
平成31年4月 
水戸保護観察所統括
保護観察官
令和2年4月 
法務総合研究所国際連合
研修協力部教官
令和5年4月 現職
人間科学区分職員の特徴
Human science category
Profile.
Otsuka Takeaki
法務省保護局総務課法務専門官
(平成19年入省・人間科学I)
大塚 武陽犯罪や非行の少ない社会に必要なこと犯罪を生まない社会をめざして平成31年4月 釧路保護観察所
平成31年10月 釧路保護観察所保護観察官
令和3年4月 東京少年鑑別所専門官
令和5年4月 現職
Profile.
Hosoda Akari
法務省保護局総務課主任
(平成31年入省・人間科学)
細田 朱里
保護局の人間科学区分で採用された方は、人間諸科学に関する専門的知識を生かし、保護観察所や地方更生保護委員会において、保護観
察官としての勤務を経験します。その中で、犯罪をした人や非行のある少年が社会の中で自立できるよう、再犯・再非行の防止と社会復帰
のための指導や援助を行い、社会内処遇における専門性を身に付けていきます。また、地方機関への勤務だけでなく、法務本省における企
画立案業務にも携わるなど、様々なフィールドにおける活躍が期待されます。犯罪や非行の少ない社会に必要なこと18
保護局
地方更生保護委員会は、全国8か所に置かれ、刑務所等に収容中の者の仮釈放や管内の保護観察所に対する事務の監督などを行う機関で
す。地方更生保護委員会には事務局が置かれ、保護観察官が刑務所等に収容中の者と面接するなどして仮釈放審理に必要な調査等を行って
いるほか、出所後の住居の確保など、自立に向けた生活環境の調整にも積極的に関与しています。仮釈放制度は、犯罪や非行からの立ち直
りや再犯防止に大きく関わる重要な制度であり、地方更生保護委員会の役割は非常に重要です。
平成14年4月 法務省保護局総務課
平成18年4月 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課主査 (同年9月 同課企画法令係長)
平成22年4月 横浜保護観察所保護観察官
平成29年4月 法務省刑事局付
平成31年4月 法務省保護局更生保護振興課補佐官
令和5年4月 現職
Profile.
前川 洋平
Maekawa Yohei
関東地方更生保護委員会事務局総務課長
(平成14年入省・法律)地域社会をフィールドにしている更生保護には、無限の可能
性があるのではないかと思い入省しました。現場と本省を
行き来しながらキャリアを積めることも魅力を感じました。実際
に、採用されて以降、法務本省では保護局以外にも官房や他局での
勤務のほか、法務本省以外では他省庁や保護観察所でも勤務する機
会に恵まれ、実に多様な経験や出会いを得ることができました。こ
れらで得られた知見を活用して、更生保護の発展に向けて「自分に
は何ができるか」を日々考え、新しいことに挑戦しています。
現在は関東地方更生保護委員会で職員の人事や育成を始めとする
総務業務を担当しています。当委員会は、管内の矯正施設の仮釈放
等に関する業務のほかに、管内の保護観察所の事務を監督する業務
を担っています。総務課長としては、委員会所属の職員の健康、業
務負担の状況や人間関係はもとより、管内保護観察所の状況も把握
する必要があり、情報収集が欠かせません。単にデスクワークをす
るだけでなく、様々な機会を捉えてより多くの職員とコミュニケー
ションをとりながら業務を行っています。
更生保護は今、大きな変革期に来ています。保護観察所が地方公
共団体とも連携しながら、刑執行終了者にも支援を行い、地域住民
等に相談援助を行うなど、地域社会により貢献する存在になろうと
しています。そのような中にあって、保護観察所を支える地方更生
保護委員会の役割の重要性がますます高まっていると感じていま
す。私は、法務本省と現場の架け橋となり、新しい施策が円滑に現
場へ浸透していけるよう、取り組んでいきたいと思っています。架け橋として
9 : 10 登庁
9 : 35 
委員長及び事務局長との朝ミーティング(一
日の日程の確認や報告)
10:00 
委員会議(委員全員が参加し委員会として
の意思決定を行う場)への出席
12 : 00 昼食
13 : 30 
職員会議(事務局職員全員が参加し連絡等を
行う場)への出席
14 : 30 
職員の採用に向けた戦略について課内で打
ち合わせ
16 : 00 
合同庁舎の管理庁(関東地方整備局)と福
利厚生施設の充実に向けた協議
17 : 00 
部下が起案した書類の決裁、残務処理
18 : 50 退庁
timeSchedule
地方支分部局(地方更生保護委員会)
Local branch office
19 保護局
保護観察所は、全国50か所に置かれ、地域社会において、犯罪や非行をした人の再犯・再非行を防止し、社会復帰に向けた支援を行う第
一線の処遇機関です。保護観察所では、保護観察官が保護司を始めとする民間協力者等と連携・協力し、指導や援助、専門的処遇プログラ
ム等を行う「保護観察」
、矯正施設収容中の者について釈放後の住居や就労先等の調整を行う「生活環境の調整」等を行っています。近
年、再犯のない安全・安心な社会づくりが強く求められる中、刑務所出所者等の社会内処遇を担う保護観察所の役割はますます大きくなっ
ています。
平成31年4月 札幌保護観察所
令和元年10月 札幌保護観察所保護観察官
令和3年4月 川越少年刑務所調査専門官
令和5年4月 現職
Profile.
渡邊 佑太
Watanabe Yuta
水戸保護観察所ひたちなか駐在官事務所
保護観察官
(平成31年入省・人間科学)大学・大学院で心理学を学ぶ中で、公務員試験を受けていた
先輩から保護観察官の仕事を紹介されました。その業務内
容について調べるうちに、保護司さんの存在を知りました。保護観
察対象者に温かく接し、彼らの更生のために献身的に活動するその
姿を見て、保護司さんと二人三脚で業務にあたる保護観察官の仕事
に魅力を感じたことが、志望したきっかけでした。
現在私が勤務している茨城就業支援センターは、刑務所出所者等
が農業の職業訓練を受けて自立・更生を目指すための宿泊施設で
す。入所者は施設で集団生活を送りながら、委託先の農場で6か月
間の職業訓練を受講し、農業に従事することを目指します。
彼らが円滑に社会へ復帰することができるよう、週に1回程度の
面接を実施するなどして、きめ細やかな指導や助言を行っていま
す。並行して、通常の保護観察所と同様に、地区主任官として担当
する地域の保護観察や矯正施設に入所している者の帰住先の調整を
行っています。
保護観察対象者がそれぞれに育ってきた環境、抱えている課題は
まさに千差万別です。改善更生に向けて歩みを進める彼らに向き合
い、処遇を行うことは一筋縄ではいかないこともたくさんありま
す。ですが、目の前の保護観察対象者の1人ひとりがなぜそのよう
な非行や犯罪をするに至ったのか、その背景や要因について分析
し、その者の特性に応じた処遇を実施することに大きなやりがいを
感じていますし、そうすることが彼らの更生や再犯防止につながっ
ていくと信じ、対象者との1回1回の関わりを丁寧に行うよう意識
しています。
9 : 00 
出勤、メール
チェック
10 : 00 
関係者との打ち
合わせ
12 : 00 昼休み
13 : 00 
保護観察対象者
との面接
15 : 30 面接記録作成
17 : 00 事務処理
19 : 00 退庁
timeSchedule一人ひとりに向き合い、再犯・再非行の防止へ地方支分部局(保護観察所)
Local branch office20保護局
施設課
第 8 回アジア矯正建築会議 ( 日本 )
広島刑務所(2021年完成)
沖縄少年院・沖縄女子学園(2018年完成)
法務省所管の施設は、法務局、検察庁、刑務所、出入国
在留管理局等、全国に786施設(令和5年4月1日現在)
ありますが、大臣官房施設課は、法務行政全般を円滑に遂
行するために、その「場」となる建物を最適な状態にすべ
く施設の整備を行っています。
施設整備を企画する際には、必要性・妥当性・緊急性、
費用対効果、環境負荷低減(地球にやさしい)
、アクセシ
ビリティ(人にやさしい)等、様々な観点から評価を行
い、事業計画をまとめます。その評価の姿勢は、設計段
階、工事の段階においても貫かれ、建物完成後の適切な維
持保全へ引き継がれます。施設を整備することは、
「建物
の一生に向き合う」ことと捉え、施設を適正に整備するこ
とは、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも寄与する
と自負しているところです。
また、当課は、刑務所等の矯正施設の整備のノウハウを
持つ国内唯一の機関です。そのノウハウを生かして、アジ
ア諸国への技術支援や、国際会議(アジア矯正建築会議)
を主導して、矯正施設の建築分野の技術向上にも貢献して
います。
施設を造る
未来を創る
Facilities Division
21 施設課
9 : 30 
登庁、メール確認、ス
ケジュール確認
10 : 00 新営計画案の作成
12 : 00 昼食
13 : 00 事務作業
15 : 00 
設計業務受注者とのW
EB会議
16 : 00 
新営計画案について関
係部署と打合せ
17 : 30 メール確認、事務作業
18 : 15 退庁
平成14年4月 法務省大臣官房施設課総合計画担当
平成24年4月 行政官国内研究員
平成30年4月 法務省大臣官房国際課補佐官
令和2年4月 法務省大臣官房施設課施設企画官
令和3年4月 名古屋高等検察庁専門職
令和5年4月 現職
Profile.
Noguchi Tomomi法務省大臣官房施設課施設企画官(建築計画担当)
(平成14年入省・工学(建築))野口 智美
令和4年4月 現職
Profile.
Matsuoka Keiko
法務省大臣官房施設課法務技官(総合計画担当)
(令和4年入省・工学)
松岡 佳子施設整備のつながり法務省施設の整備しかく入省の動機
建築に携わる様々な職場の中でも特に、建物の一生と付き合うことので
きる場所だと思い、法務省の施設課に興味を持ちました。企画立案、予算
要求、計画・設計、積算、工事契約、設計監理、保全指導、財産管理等、
その業務は正に、建物の誕生の過程からうまれ変わるまでのすべてです。
最期まで我々が面倒を見ていかねばならない、実際に使う人たちの声を直
に聞ける、そういう環境であれば、より真剣に建築と向き合えるだろうと
考え、入省を決めました。
しかく今までの職務で印象に残ったこと
建築のプロジェクトはいずれも長い年月を要するので、担当者になると
その案件に数年間携わることもあり、大変根気のいるものです。しかしそ
の分、完成した施設を目の前にしたときの充実感は大きく、完成後に施設
の様子を聞くたび、多くの苦労とともに完成時の感動が思い出されます。
また、アジア矯正建築会議の設立前に海外出張をした際には、そこで矯
正建築の意義と会議開催の意味を伝えるなどPRもしました。それまでの
施設課の国際協力関係者でない上、文化や社会的背景も異なる国々の担当
者へ説明するのは難しく緊張しましたが、数年後に相手国の方から、
「こ
の有意義な会議への参加と施設の発展はあなたの訪問から始まった」と言
われたことは、今でも業務の励みになっています。
しかく仕事をしていく上で意識していること 「建築の一生に向き合いたい」と考えた入省当時の気持ちを忘れずにい
ようと心掛けています。また、職務を通じて実感した、多くの人が関わ
り、多くの時間がかけられた施設建物やプロジェクトであるということを
常に意識するようにしています。日々の業務でつらいことがあっても、こ
れらの気持ちが自分自身を助けてくれているように思います。
しかく皆さんへ
施設課では施設建物の一生の各段階における業務を協働しており、自身
も課内の様々な係・担当で執務しました。また、国際会議の設立や運営に
携わったり、行政官研究員として研究や学位論文執筆をしたり、と新しい
発展的な業務も経験し、施設課の業務が将来へつながり、広がっていくこ
とを強く感じました。皆さんにも是非、当課の業務を知っていただければ
と思います。
timeSchedule
しかく入省の動機
法務省の「人による人のための行政」が担う社
会的意義の大きさに惹かれ、工学系技官として施
設整備の立場から物的基盤を支えることで組織に
貢献したいと考え、入省しました。
しかく現在の業務内容、今までの中で印象に残ってい
る仕事、当該職務(経験)を通じて学んだこと
現在は、矯正施設や官署施設の計画・設計・工
事調整等の業務に携わっています。初めて主担当
として工事案件を持ったときは、関係者間のやり
とり、全体スケジュールの管理、大きな金額の調
整などに重責を感じ苦労しましたが、現場で完成
した建物を見たとき、大きな達成感を得ることが
できました。正しい判断をする力、調整力を養う
ことの重要性を痛感しました。
しかく仕事をしていく上で意識していることや大切に
思っていること、今後の目標等
矯正施設の整備を行う国内唯一の機関である法
務省大臣官房施設課は、そのためのノウハウを蓄
積していますが、
「保安性の確保」、「再犯防止推
進計画を踏まえた処遇環境の改善(拘禁刑の新設
など)」、
「災害対応」、「省エネ」、「感染症対策」
など、時代とともに変化する多様な課題を抱えて
います。公共事業として適正な範囲でこれらの課
題に対応していくための手法の整理など、ノウハ
ウを日々更新しながら適切な施設整備を行ってい
くことが重要だと考えています。22施設課
1政策ミッションに対する取組内容、やりがい、苦労している点
法務省は、政府の最重要課題の一つである所有者不明土地の解消
に向けて、昨年4月から施行された相続土地国庫帰属制度や本年4
月施行の相続登記の申請義務化を始めとする、不動産登記情報を最
新化させる新制度の円滑な実施に係る各種対応を行っているほか、
法定相続情報証明制度や遺言書保管制度の活用による相続登記の促
進を図るとともに、長期相続登記等未了土地解消作業等の所有者の
探索を行う事業を実施するなど、様々な取組を行っています。
私は、所有者の探索を行う事業のほか、法定相続情報証明制度を
担当するとともに、法務省が実施する所有者不明土地等対策に関す
る取りまとめを担当しています。
施策の取りまとめ担当としては、関係省庁、関係団体、国会議員
や国民の方からの問合せに対する適切な対応、また、個々の事案に
対する複数の施策からのアプローチなどの観点から、自分が担当し
ていない施策についても一定程度理解していることが求められま
す。常に各施策の運用状況を把握して適時に適切な対応をするの
は、大変ではありますが、同時にやりがいを感じます。
2政策ミッションに取り組む総合職職員等の役割と魅力、読者にア
ピールしたいこと
様々な部局や他省庁での勤務経験を生かして多角的な視点から施
策の企画・立案を行うことは、総合職職員の役割であるとともに、
一つの大きな魅力であると思います。
施策の企画・立案に当たっては、自分1人だけではなく、身近な
ところでは上司や部下、少し離れたところでは関係省庁や関係団体
など、様々な立場の方とコミュニケーションを取り、意見の収集・
調整を行う必要がありますが、社会課題の解決に向けて自ら施策の
企画・立案をする充実感や、自らが携わった施策が実際に社会で運
用されていく達成感は、本省勤務だからこそ得られるものであると
思います。
また、様々な立場の方とやり取りする中でできた人とのつながり
が、自分の糧となり、その後の業務にも生かされるのも、本省勤務
の魅力だと思います。
3政策を通じて社会をどう変えていきたいか、今後の目標等
法務省は様々な所有者不明土地等対策を行っていますが、実際の
運用の場面では、個々の土地の状況に応じて柔軟な対応が求められ
ますし、現状の制度をどのように運用していくか疑義が生じるよう
な場面もあります。自分が担当する制度や事業について、運用状況
を踏まえて継続して見直しを行うのはもちろん、各種の所有者不明
土地等対策の運用状況を把握し、場面や事例に応じて適切に対応す
ることで、法務省の重要な政策ミッションの一つである所有者不明
土地問題の解消に少しでも貢献することができればと考えています。
所有者不明土地問題の解消に向けて
Profile.Sugasawa Junya
法務省民事局民事第二課
所有者不明土地等対策推進室推進第一係長
(平成27年入省・法律)
平成27年4月 法務省大臣官房訟務部門租税訟務課
平成28年4月 東京法務局城北出張所
平成29年4月 法務省民事局参事官室
平成30年4月 法務省大臣官房秘書課
平成31年4月 文化庁宗務課
令和4年4月 法務省人権擁護局総務課人権擁護推進室
令和5年4月 現職
菅澤 純也 「所有者不明土地」が社会問題となっていることを、報道などでご存知の方も多いのではないでしょうか。不動産登記簿の内
容が最新化されていないため、所有者がわからない、又は所有者と連絡がつかない所有者不明土地が、九州本島より広い面積で
存在していると言われています。このような土地の存在により、公共事業や復興・復旧事業が円滑に進まず、民間取引が阻害さ
れるなど、土地の利活用を阻害していたり、管理が十分にされないことで周囲に悪影響を及ぼしたりしています。この問題を抜
本的に解決するための民事基本法制の見直しとして、
「民法等の一部を改正する法
律」及び「相続等により取得した土地所有権の国庫帰属に関する法律」が令和3
年4月に成立し、令和5年4月から、順次施行されています。両法律には、相続
登記の義務化や相続制度(遺産分割)の見直し、不要となった相続土地を手放す
手続など、国民の誰にとっても身近で重要な事項が多数含まれています。
法務省民事局では、これらの順次施行される新制度の円滑な実施を進めている
ほか、新制度を国民に広く・正確に理解してもらうための取組を実施しています。所有者不明土地等対策の旗振り役として
政策ミッション 民事局
23 政策ミッション
政策ミッション
1政策ミッションに対する取組内容、やりがい、苦労している点
令和7年6月から導入される拘禁刑のもとでは、作業の実施が前
提であった懲役刑とは異なり、個々の受刑者の特性に応じ、作業と
指導を柔軟に組み合わせた処遇を実施することで、より効果的な改
善更生を図ることが期待されています。
受刑者の特性に応じた作業と指導の内容、改善更生に資する集団
編成の在り方など、拘禁刑の導入に向けて、検討しなければならな
い事項は多岐に渡りますが、私が所属する成人矯正PTでは、新た
な制度のもとでの刑事施設の運営が円滑に進むよう、矯正局内のみ
ならず、矯正管区や刑事施設の意見も含め様々な意見を取りまとめ
ながら、必要な準備を進めているところです。
拘禁刑下の受刑者処遇をより効果的なものとするため、各種制度
の設計や取組の実施だけではなく、職員の意識改革や人的・物的体
制の整備にも取り組んでいく必要があり、拘禁刑の導入は、矯正行
政における非常に大きな転換点となります。そのような改革に携わ
ることができ、大きなやりがいと責任感を感じております。
2政策ミッションに取り組む総合職職員等の役割と魅力、読者にア
ピールしたいこと
政策の企画・立案に当たっては、幅広い視野をもって、物事を柔
軟に考える力や、関係部署の担当者と密にコミュニケーションをと
り、意思決定に向けて円滑に調整を図っていく力などが非常に重要
になってきます。総合職職員として採用されると、比較的短期間で
の異動が多く、法務本省のみならず、地方支分部局、施設等での勤
務のほか、他省庁等での勤務も経験する機会があり、こうした様々
な勤務経験を通じて、政策の企画・立案に必要なスキルを確実に身
に付けていくことができる点を魅力的に感じております。
3政策を通じて社会をどう変えていきたいか、今後の目標等
拘禁刑導入に向けた各種検討の中で、これまでの刑事施設の運営
の在り方を改めて見つめ直し、真に、受刑者の改善更生、円滑な社
会復帰に資する制度とは何かを考える機会がありました。新たな形
の受刑者処遇を実践していくためには、これまでの矯正行政で培わ
れてきたノウハウを大切にしつつも、ときに、そういった既存の枠
組み・考え方にとらわれることなく、柔軟かつ斬新な発想で検討し
ていくことも求められます。
海外の刑事施設の在り方、矯正以外の分野における取組なども視
野に入れながら、柔軟な視点をもって各種検討を進め、拘禁刑下に
おける新たな受刑者処遇の実現、ひいては、誰もが安心して暮らせ
る社会づくりに貢献していきたいと思います。
地域社会のニーズに合わせた再犯防止施策の推進
Profile.
Shii Yusuke
法務省矯正局成人矯正課成人矯正PT事務官
(平成27年入省・法律)
平成27年4月 法務省矯正局成人矯正課官民協働企画係
平成28年4月 府中刑務所処遇部処遇部門主任矯正処遇官
平成30年4月 法務省大臣官房秘書課政策立案・情報管理室
平成31年4月 外務省総合外交政策局人権人道課
令和3年4月 法務省矯正局成人矯正課国際受刑者移送係
令和3年10月 法務省矯正局成人矯正課若年受刑者処遇PT
令和5年4月 現職
四井 勇佑
矯正局では、矯正施設と地域社会が一体となって「誰一人取り残さない社会」を実現するため、地方公共団体や民間団体など
多くの関係者と連携・協働し、再犯防止に向けた各種施策を推進しています。
再犯を防止するためには、矯正施設内の処遇の充実・強化を図っていくことはもちろん、多くの方々に、矯正施設のことを
知っていただき、理解していただけるよう、塀の外に向かって、
「開かれた矯正」の実現を目指していくことも欠かせません。
また、拘禁刑の創設等を見据えた新たな矯正処遇の在り方について検討を進めるに当たっては、これまで以上に地域社会の協力
が不可欠です。
矯正局はこれからも、地域の多くの方々と協働しながら、新たな被害者を生まない、誰もが安全に安心して暮らせる社会の実
現の一助となるべく、地域社会のニーズに合わせた再犯防止施策を進めてまいります。拘禁刑の導入に向けて
政策ミッション 矯正局24 1政策ミッションに対する取組内容、やりがい、苦労している点
罪を犯した人たちの立ち直りのためには、保護観察所等の国の機
関だけの関与では限界があるので、様々な課題を抱える彼らが地域
社会で孤立することがないよう、地域の関係機関・団体との連携の
強化を進めています。現在は、例えば、保護司を始めとする地域の
支援者が相互に連携するための地域支援ネットワークを構築すると
ともに、その支援者の支援に取り組む「更生保護地域連携拠点事
業」の展開に取り組んでいます。令和4年度から全国3か所の保護
観察所で試行的に始めた取組で、関係機関等との連携に関するノウ
ハウを有する民間事業者に委託の上、官民が一体となって実施して
いる事業です。
制度設計を一から検討する中で多種多様な調整を行ったとして
も、実際に事業を開始した後に想定していなかった問題に直面する
こともしばしばですが、その都度、現場(地方更生保護委員会や保
護観察所)の職員に加え、関係する民間の方々と協議して問題を乗
り越えていくことになります。地域に根ざした民間の方々との協働
によって行政課題に取り組んでいくというのは、まさに更生保護な
らではのやりがいだと考えています。
2政策ミッションに取り組む総合職職員等の役割と魅力、読者にア
ピールしたいこと
誰もが立ち直ることのできる社会を目指したいという思いだけを
持って入省し、採用後の3年間は、保護司の方々と一緒に、ひたす
ら目の前の保護観察対象者やその家族等と向き合っていました。こ
の3年間の経験は今の私の礎となり、その後、人事関係業務や他省
庁への出向等を経験し、より幅広い視点で更生保護を見つめられる
ようになっていると感じています。そして、現在は、誰もが立ち直
ることのできる社会の実現のために、政策立案の視点で、国は何を
したらいいのか、地方公共団体に担ってもらうべき役割は何なの
か、民間の方々の活動をどのように支えていくのかということを
日々考える機会に恵まれています。幅広い業務を通じて、入省時に
抱いていた自らの思いを多様な角度から見つめ直す経験を得ること
ができています。
3政策を通じて社会をどう変えていきたいか、今後の目標等
罪を犯した人たちを孤独・孤立の状態に陥らせず、地域社会全体
で彼らの抱える「生きづらさ」を受け止め、同じ社会の一員として
受け入れる(もちろん、その営みは、被害を受けた方々の回復に資
するものにしなければなりません。)。
こういった社会を築くためには、更生保護行政が地域社会に深く
浸透していくことが不可欠です。個々の地域社会としっかりと手を
携え、全ての人がより善く生きられる社会の実現に今後も貢献して
いきたいと考えています。
分野を越えた"切れ目のない・息の長い"支援
Profile.
Kusuki Shigehiko
法務省保護局更生保護振興課法務専門官
(平成21年入省・人間科学II)
平成21年4月 那覇保護観察所
平成24年4月 法務省保護局総務課
平成28年4月 
内閣府官民人材交流センター主任調整官
付調整官
平成31年4月 法務省保護局総務課係長
令和3年4月 東京保護観察所統括保護観察官
令和4年7月 現職
楠木 重彦
犯罪や非行の背景には、高齢・障害や家庭環境など、社会の中で様々な生きづらさを抱えている実情があることを踏まえ、犯
罪をした者等の再犯防止と社会復帰を実現するため、刑事司法手続段階においては、矯正施設や保護観察所等が、個々の対象者
が抱える課題に応じた様々な指導や支援を行っています。
しかし、当然のことながら、刑事司法手続期間中に各個人が抱える生きづらさを全て解消できるわけではありません。そのた
め、刑事司法手続終了後も犯罪をした者等が地域社会の中で孤立することなく、自立した社会の一員として安定した生活を送る
ためには、国、地方公共団体、民間協力者等がそれぞれの役割を果たしつつ、相互に連携して支援を行うことができるネット
ワークを構築することが必要です。
保護局では、民間協力者による活動や地域のネットワークにおける取組への支援のための基盤整備に取り組むことで、
"切れ
目のない、息の長い支援"の実現を目指しています。地域とともに歩む
政策ミッション 保護局
25 政策ミッション
政策ミッション
未来への想いを実現
Profile.
Uchida Yoshihiro
法務省大臣官房施設課
上席施設企画官
(計画担当)
(平成10年入省・建築)
平成10年4月 法務省大臣官房施設課
平成21年4月 法務省大臣官房施設課官署施設企画係長
平成25年4月 法務省入国管理局総務課法務専門職
平成27年4月 法務省大臣官房施設課施設企画官
平成31年4月 法務省大臣官房施設課補佐官(企画担当)
令和4年4月 現職
内田 悦弘
施設課のミッションは、法務行政全般の円滑かつ効率的な運営に寄与するために、所管する国有財産(土地・建物・設備)を
経営的な視点(コスト最小・効果最大)に立って常に最適な状態で提供・保有すること、そして、それに関連する分野の国際協
力です。それらは、時代のニーズに的確に対応する必要があります。
国の予算は、無尽蔵にあるわけではありませんから、このミッションを実現するために、全省的な理解の下、適時・適切な施
設整備の計画的かつ積極的な推進に資することを目的とした「法務省中長期施設整備構想」を策定して取り組んでいるところで
す。
「防災・減災」
「機能維持」
「新たな行政需要や各種施策への対応」
「地域社会や環境等への貢献」を柱として掲げており、本
構想に基づき、整備事業の企画を立てる際は、単に老朽化した建物の更新にとどまらず、長寿命化改修のほか、施設規模適正化
や集約整備などの観点も踏まえた最も経済的かつ合理的な手法を選択しています。
政策ミッション 施設課
1政策ミッションに対する取組内容、やりがい、苦労している点
法務省は、非常に多くの、そして多様な施設を所管しています。
私たちはこのような施設の機能を長期間にわたり維持し、常に良好
な状態で使用するために、老朽化した施設の建て替えや長寿命化改
修、不具合のある部分の改修などの施設整備を行っています。
施設整備には非常に多くの人が様々な形で関わりを持っていて、
立場の違う人たちの意見を調整しながら業務を進めるのは容易では
ありませんが、私たちが有する専門的な知見や情報を生かすことに
より、関係者の意見を反映させた効果的な施設整備ができると考え
ています。
整備後の施設は、長期間にわたって多くの人が使用し続けること
になり、その責任の重さを感じる一方で、そのような業務に主体的
に関わることに大きなやりがいを感じます。
建物は、つかう人を生かし、つくる人を育てるのです。
2政策ミッションに取り組む総合職職員等の役割と魅力、読者にア
ピールしたいこと
法務省が所管する施設は、非常に重要で特有の機能を持ってお
り、その機能を最大限発揮させる必要があります。各施設が持つ機
能を理解した上で、国の施設として適切な施設整備を行う課程にお
いて、様々な関係者の理解を得ることが私たち総合職職員に求めら
れる役割のひとつだと考えています。また、このような調整を通
じ、関係者と継続的な協力関係を構築していくことは、この仕事の
魅力のひとつでもあります。
総合職職員は、施設課を離れて法務省や他省庁等で勤務する機会
が多くあります。施設整備に関する業務を中心としながらも、様々
な職場で多様な経験を積むことや、職場環境に適応しつつ周囲から
の刺激を受けることで、建物を見る視野も広がります。建物にも多
様性が求められるこれからの時代に、それを使う側の立場も含めて
色々な視点を持った人材が求められています。今日の施設課が造り
出す建物はひとつの答えではありますが、明日必要とされる建物は
それと同じではないはずです。是非、今・の・次・を生み出すために必要
とされる人材に皆さんがなってください。
建物はひとつではなく、その未来もひとつではありません。
3政策を通じて社会をどう変えていきたいか、今後の目標等
国の施設は国民生活を支えるための大切な社会インフラであり、
特に法務省の施設は国民の皆さんが安心・安全に生活していくため
には欠かすことのできないものです。安心して安全に使用すること
ができる施設を整備して適切に維持管理することは、社会基盤をよ
り良いものとし、施設が所在する地域社会の発展にもつながるもの
と考えています。
また、当課では矯正建築分野での国際協力としてアジア矯正建築
会議(ACCFA)に参加しています。このような国際協力を通じて
アジアの矯正建築の発展にも貢献できるものと考えています。
建物は社会を善くし、それが国を越えることもあります。法務省施設の整備を通じて26 Caree私は採用2年目の現在、東京法務局城
北出張所にて、商業・不動産登記の
現場業務にあたっています。
日々の業務の中では、登記の申請に訪れ
る国民の皆様と直接やりとりをしたり、実
際に申請書類の調査を行ったりするため、
法務本省で勤務していた時には見えなかっ
た制度の課題や運用の実情を実感すること
ができ、学びの毎日を送っています。
こうした制度の向こう側にいる国民の皆
様の声を直接聞くことができる機会は、今
後のキャリアステップの中で制度の企画・
立案に携わる際にも基礎となる重要な経験
だと思うので、採用2年目という若年のう
ちにこのような機会をいただけることに感
謝しています。
ここで知りうる「現場の声」にしっかり
と耳を傾け、よりよい法務行政の実現につ
ながる多くの視点を持ち帰り、
「国民が安
全・安心に暮らせる社会」の実現に貢献で
きるよう努めたいと思います。矯正局に事務系区分で採用された職員
は、採用2年目から2年間現場施設
で勤務することとなります。
現在、私は、府中刑務所で、被収容者を
直接処遇する部署に所属し、被収容者から
の申出等に対応する業務を担当していま
す。被収容者と直接コミュニケーションを
とる場面も多く、時には対応が難しいと感
じることもありますが、経験豊富な職員の
方にご指導いただきながら、業務に取り組
んでいます。
特に矯正における政策では、
「現場での
運用」という視点は欠かすことができませ
ん。勤務を通じて、現場の最前線で被収容
者と直接接する職員の影響の大きさを実感
し、今後のキャリアにおいて、現場の視点
を常に持ち続けなければならないとの思い
を強くするとともに、現場での経験を積む
ことができるキャリアステップは、大きな
魅力であると感じています。これまで、保護局、矯正局、大臣官房
等の様々なポストを経験してきまし
た。5つ目のポストである現在は、厚生労
働省で就労支援施策を担当しています。
総合職は、様々な部署を経験し、短期間
で去っていきます。移り変わるポストの中
で、孤独を感じ、また、後ろ髪を引かれる
こともありますが、様々な組織のプロ
フェッショナリズムや情熱に触れることが
できます。また、新しいポストで信頼を得
て、新しい分野の仲間との関係を築くこと
も、総合職として働く上での大きな醍醐味
です。
現在のポストでも、厚労省内部だけでな
く、矯正・保護の仲間から知見を得て、時
には議論を交わしながら、時代に合った就
労支援施策を作り上げようとしています。
組織の枠を超えて、スクラムを組んで再
犯防止に取り組む新しい仲間と出会えるこ
とを楽しみにしています。
平成31年4月 法務省保護局総務課
令和2年4月 福島保護観察所保護観察官
令和3年4月 法務省大臣官房秘書課
令和4年4月 法務省矯正局少年矯正課
令和5年4月 現職
令和3年4月 法務省矯正局成人矯正課処遇第一係
令和4年4月 現職
令和4年4月 法務省民事局民事第一課法規係
令和5年4月 現職
人との関わりを通して
学ぶ日々
「現場」の経験 再犯防止はスクラムを組んで
3年目
Shimizu Ayaka
清水 彩加 Hori Yuki
堀 雄貴 Imaizumi Kouichirou
今泉 光一郎
東京法務局城北出張所登記専門職
(令和4年入省・法律)
府中刑務所処遇部処遇部門主任矯正処遇官
(令和3年入省・法律)
厚生労働省職業安定局雇用開発企画課就労
支援室特定求職者雇用対策専門官
(平成31年入省・法律)
Profile. Profile. Profile.
2年目
事務系区分キャリアステップ
事務系区分(行政、政治・国際・人文、法律及び経済区分)で採用された方は、法務本省、地方機関及び他府省など様々な組
織での勤務を経験します。その中で、政策の企画・立案から実施にまで携わりながら、社会経済情勢の変化に対応した新たな政
策を実現していく能力を磨き、法務行政において重要な役割を担っていくことになります。事務系区分キャリアステップ一般的なキャリアステップ
5年目27 r stepこれまでの経歴を見て、どのような仕
事をしてきたか想像できますでしょ
うか。
私も入省前にどのような仕事なのかとぼ
んやり考えていましたが、今思えば、当時
の想像を超えた経験をしているなと改めて
感じています。
実際、警察庁に出向して国際捜査に携
わったと思えば、今は刑事施設を官民協働
で運営する業務を担当しています。自治
体・民間企業との連携を通じて地元特産品
のPRに携わることで、刑事施設が地方創
生に貢献するなど、入省前は想像もしてい
ませんでしたが、今まさにそんな業務に関
わっています。
法務省は国民生活の基礎に関わる業務が
多く、皆さんの想像以上に深くて広い世界
です。担当業務も数年で変わるので、新鮮
な気持ちで業務に取り組めることが大きな
魅力だと感じています。皆さんと一緒に法
務省の世界を経験できることを楽しみにし
ています。現在は、刑務所出所者等の改善更生の
ための社会資源の開拓・活用に向
け、民間支援団体をはじめとした関係機
関・団体との連絡調整等を担当しています。
これまで、他省庁出向等により、難民の
定住支援、外国人共生社会の実現、サイ
バーセキュリティの確保等、様々な政策に
携わる機会に恵まれました。どの政策の企
画・推進に当たっても、利害関係者となる
民間の事業者・団体との対話は不可欠なも
のでした。
各分野のエキスパートである方々との対
話では、時に厳しい意見をいただくことも
ありましたが、しっかりと耳を傾けること
で、思いもよらぬ知見を得たり、それぞれ
の意見が両立する解決策を見いだしたりす
ることができた経験は、現在の業務でも大
いに役立っています。
相手の立場に立って意見を傾聴するとい
う姿勢を忘れずに、今後も業務に当たって
いきたいと思います。法務省の民事三局で採用され、初年度
に訟務局に配属されて以来、出向や
地方勤務を含め、様々な職場で勤務させて
いただきました。法務省で初めて係長に昇
任した法務省大臣官房人事課では、国家公
務員制度改革に関する制度官庁との連絡調
整等を担当しました。その後、経済産業省
への出向のタイミングで課長補佐に昇任し
ましたが、同省では、電子商取引や個人情
報保護に関する業務を担当しました。初め
て管理職に昇任した山形地方法務局では、
総務課長として局内の人事管理を担当しま
した。現在は、人権擁護局でインターネッ
ト上の人権侵害への対応やこども・若者の
救済等を担当しています。新たな職場で
は、それまでと異なる執務環境や業務内容
に速やかに慣れる必要があり、苦労も伴い
ますが、その経験が後の職場で役立つこと
も少なくありません。今後も、それぞれの
職場で自己研鑽に努めていきたいと考えて
います。
平成9年4月 法務省訟務局民事訟務課
平成15年4月 法務省大臣官房人事課企画第一係長
平成21年4月 
経済産業省商務情報政策局情報経済
課課長補佐
令和4年4月 山形地方法務局総務課長
令和5年4月 現職
平成21年4月 法務省保護局総務課
平成23年4月 法務省大臣官房秘書課
平成25年4月 
厚生労働省職業安定局派遣 ・ 有期労
働対策部企画課就労支援室特定求職
者雇用対策専門官
平成31年4月 
出入国在留管理庁政策課外国人施策
推進室外国人施策企画係長
令和3年4月 
内閣官房内閣サイバーセキュリティ
センター基本戦略第2グループ法令
チーム参事官補佐
令和5年4月 現職
平成29年4月 
法務省矯正局成人矯正課警備係
平成30年4月 
府中刑務所処遇部処遇部門主任矯正
処遇官 (処遇担当)
令和2年4月 
法務省保護局更生保護振興課更生保
護事業係
令和3年4月 
警察庁刑事局組織犯罪対策部国際捜
査管理官
令和5年4月 現職
ニュー・マイ・ワールド 対話による政策形成 新たな職場での経験
15年目 27年目
Kobayashi Fuhito
小林 史 Fukuda Yoshiaki
福田 吉晃 Nishida Junji
西田 淳二
法務省矯正局成人矯正課官民協働企画係長
(平成29年入省・法律)
千葉保護観察所社会復帰対策官
(平成21年入省・法律)
法務省人権擁護局調査救済課調査救済調整官
(平成9年入省・法律)
Profile. Profile. Profile.
事務系区分キャリアステップ
採用局
採用局以外の
局部課
地方機関
他府省出向
一般的な
キャリアステップ
(事務系区分)
1年目 2年目 3年目 4年目 5年目→
民事局
保護局
矯正局
採用局以外
の局部課
採用局
地方機関
地方機関(2年間)
採用局
以外の
局部課
7年目28 こ
れまで医療少年院と男子少年院で法
務教官として勤務しました。医療少
年院では少年が生活する寮の職員として、
男子少年院では運動会などの行事の企画運
営を担当する職員として、少年と関わって
きました。
現在は、所管法令の改正に対応する部署
で、少年院に関係する法令を審査する業務
を担当しております。法令を審査する上
で、法制上の問題の有無だけでなく、現行
の運用と大きな乖離がないか、現場の職員
にわかりやすく正確に伝わる内容となって
いるかという視点で確認することも大切で
あると学びました。短期間ではありますが
現場での経験が、現在の業務の支えになっ
ていると感じております。異動の度に新し
い業務に携わらせていただき、その都度、
仕事を覚えるのは大変ですが、幅広い業務
を経験できることが、総合職の魅力だと感
じています。少年鑑別所や刑事施設では、心理アセ
スメントやカウンセリング、処遇プ
ログラム等に携わり、実務を通し、対象者
の適切な見立てや関わり方について学びを
深めることができました。職員の成長を支
える環境があるほか、他の職種・関係機関
の方々と協働する機会も多く、視野が広が
る実感や、学んだ知識やスキルを役立てら
れる手応えを得られたように思います。現
在は、矯正に関わる施策の効果検証、処遇
プログラムの開発・維持等に携わっていま
す。調査・研究やアセスメント、治療等に
関する確かな知見を基に、エビデンスに基
づく効果的な施策の推進を支える業務であ
り、これまでの経験を幅広く生かすことが
できています。経験を重ねる中で、様々な
専門性を身に付けられること、それを生か
せる場や機会が広がっていくことも、この
仕事の大きな魅力だと感じます。教育に携わる仕事がしたいと思い、少
年と直接関わる機会の多い矯正局を
志望しました。採用以来、少年院、矯正管
区、矯正局等、幅広く経験させていただい
たことで、現場で学んだことや感じた課題
等を、施策の検討や研究等に生かすことが
できたと思います。
在院者と彼らを取り巻く環境を見ている
と、今の社会の課題が凝縮されているよう
に感じます。そうした中で改善更生と社会
復帰を果たすのは容易なことではありませ
んが、職員の働き掛けや、関係機関、民間
協力者の方々のお力添えにより、彼らが少
しずつ自分と向き合い、成長していく姿に
は、人の持つ可能性と、人のつながりの大
切さを感じます。人を傷つけ、絶望を与え
るのも人間ですが、人を癒やし、希望を与
えるのもまた人間です。人の持つ力を信
じ、国として支えるこの仕事に、一緒に取
り組んでいただけるとうれしいです。
現場経験を生かして 専門性を生かして
人の持つ力を信じ、
支える仕事
Caree
平成8年4月 愛光女子学園
平成21年4月 法務総合研究所室長研究官
平成24年4月 筑紫少女苑首席専門官
平成26年4月 名古屋矯正管区少年矯正第一課長
平成28年4月 法務省矯正局少年矯正課補佐官
平成31年4月 丸亀少女の家長
令和4年4月 現職
平成25年4月 東京少年鑑別所
平成27年4月 府中刑務所
平成29年4月 東京少年鑑別所
令和2年5月 前橋少年鑑別所統括専門官
令和4年4月 現職
令和2年4月 
東日本少年矯正医療 ・ 教育センター
法務教官
令和4年4月 水府学院法務教官
令和5年4月 現職
11年目
Nemoto Ena
根本 咲那 Sakai Tomomi
坂井 智美 Fujiwara Naoko
藤原 尚子
法務省矯正局総務課法規係事務官
(令和2年入省・人間科学)
矯正研修所効果検証センター効果検証官
(平成25年入省・人間科学I)
法務省矯正局少年矯正課企画官
(平成8年入省・教育)
Profile. Profile. Profile.
4年目 28年目
一般的なキャリアステップ
矯正局の人間科学区分(心理)で採用された方は、採用後 1~4 年は採用局の地方機関で勤
務し、その後も、採用局の地方機関での勤務を中心としつつ、本人の希望や適性などに基づき、
おおむね 1~3 年のサイクルで、法務本省や他府省での勤務、保護への人事交流などの経験も
積むことができます。また、法務総合研究所(法務省の研修・研究機関)及び国連アジア極東犯
罪防止研修所などへの配置もあります。この区分で採用された職員には、優れた専門性と現場感
覚を生かした政策の企画・立案が期待されています。
矯正局(教育・福祉・社会)で採用された方は、法務本省、地方機関及び他省庁など様々な組
織での勤務を経験します。その中で、政策の企画・立案から実施にまで携わりながら、現場感覚
を生かし、社会経済情勢の変化に対応した新たな政策を実現していく能力を磨き、法務行政にお
いて重要な役割を担っていくことになります。
一般的なキャリアステップ(人間科学区分)
少年鑑別所
本省矯正局
矯正管区
矯正施設
矯正局
(心理)
刑事施設
5年目→
採用局
採用局
以外の
局部課
地方
機関
他府省
出向
矯正局
(教育)
地方機関
(2年間)
1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目→
1年目 2年目 3年目 4年目
採用局
採用局
以外の
局部課
矯正局人間科学区分キャリアステップ
人間科学区分キャリアステップ29 地
区及び自立準備ホームの担当官とし
て保護観察と生活環境調整を行って
いるほか、集団での薬物再乱用防止プログ
ラムの実施や、依存症がある対象者の引受
人家族等と依存症回復施設職員の方との座
談会の運営を行っています。
犯罪・非行をした人が抱える生きづらさ
は様々で、面接や指導の方法に悩みます。
そうしたとき、保護司や病院、福祉施設等
の皆さまと連携して処遇にあたれることは
本当に心強いです。利用できる行政サービ
スの案内をしたり、家族と本人ですれ違う
コミュニケーションの橋渡しをしたり、障
害特性のある人と関係性を築いたり、関わ
る皆さまの熱意や知識、工夫や経験に
日々、学ばせていただいています。
今は頼って教えていただきながら業務に
あたっていますが、いずれは私も頼っても
らえる存在になれるよう、努力して参りま
す。これまで、本省と保護観察所等の現場
で勤務してきました。
現場業務は、保護観察対象者の特性や置
かれた状況が人によって異なることから一
筋縄ではいきませんが、対象者が犯罪に
至った背景に目を向けながら、保護司を始
めとする民間協力者と共に、彼らが本来持
つ強みを生かせる居場所を見つけていくこ
とに、醍醐味を感じます。
一方、本省業務(予算関係)は、予算要
求資料の作成や財務省への説明等、なかな
か骨の折れる業務ですが、一足先に新たな
施策に携わることができるという刺激と充
実感を得ることができます。
もともと大学院で学んだ心理学を生かし
たいと思って入省しましたが、心理学をよ
りどころにしつつも、総合職として様々な
業務を幅広く経験する度に、更生保護行政
の新たな一面を見ることができると感じて
います。そのことが、総合職の魅力の一つ
であり、この仕事のやりがいにもつながっ
ています。現在は、心神喪失等の状態で殺人等を
した人に対する「医療観察」に関
わっています。
これまで、保護局と保護観察所等の更生
保護官署でそれぞれ約10年と、少年院や環
境省で勤務しました。どんな仕事にも必
ず、経験を生かせる部分と、初めてのこと
への挑戦、新たな人との出会いがあり、そ
の積み重ねが自分を変化させ、視界を少し
広げてくれました。
大学で教育を学び、犯罪や非行をした人
の変化に立ち会う仕事をしたいと思ってこ
の世界に入りました。今でも個別のケース
に強い興味がありますが、本省の仕事は、
その思いや現場経験をベースに、社会全体
や全国の更生保護官署の要請に応えようと
いう視点で施策を打ち出せる場である点
で、やりがいもあります。
豊かな発想と、地に足の着いた仕事で、
未来の更生保護を共に切り開いていけるみ
なさんを心からお待ちしています。
連携の中で
一つずつ学ぶ
本省・現場で感じる
更生保護の魅力
経験と挑戦、
出会いを積み重ねて
r step
平成11年4月 神戸保護観察所
平成14年4月 法務省保護局更生保護振興課
平成18年4月 
関東地方更生保護委員会事務局保護
観察官
平成24年4月 
環境省総合環境政策局環境経済課環
境教育推進室室長補佐
平成30年4月 前橋保護観察所統括保護観察官
令和5年4月 現職
平成25年4月 北海道地方更生保護委員会事務局
平成26年4月 釧路保護観察所保護観察官
平成28年4月 法務省保護局総務課
平成30年4月 東京少年鑑別所専門官
令和2年4月 現職
令和4年4月 那覇保護観察所
令和4年10月 現職
2年目 11年目 25年目
Ono Moeko
小野 百絵子 Nagura Satoshi
名倉 聡史 Miyazawa Yuki
宮澤 由紀
那覇保護観察所保護観察官
(令和4年入省・人間科学)
法務省保護局総務課係長
(平成25年入省・人間科学)
法務省保護局総務課精神保健観察企画官
(平成11年入省・教育)
Profile. Profile. Profile.
一般的なキャリアステップ
保護局の人間科学区分で採用された方は、心理学、教育学、福祉及び社会学等の人間諸科学に
関する専門的知識を生かし、採用後約2年間は保護観察所や地方更生保護委員会で勤務します。
その後は、本人の希望や適性などに基づき、おおむね2〜3年のサイクルで、地方機関のほか法
務本省、法務総合研究所、他府省など様々なフィールドでの勤務を経験します。その中で、政策
の企画・立案から実施にまで携わり、優れた専門性と現場感覚を生かしつつ、社会情勢の変化に
対応した新たな政策を実現していく能力を磨き、法務行政において重要な役割を担っていくこと
になります。
保護局
1年目 2年目 3年目 4年目 5年目→
他府省
出向
保護局
以外の
局部課
地方
機関
本省
保護局
保護局
一般的なキャリアステップ(人間科学区分)
保護観察所
地方更生
保護委員会
保護局以外の
局部課
・地方機関
本省保護局人間科学区分キャリアステップ
人間科学区分キャリアステップ 30 厚生労働省社会・援護局総務課において、地域生活定着促進事業
を担当しています。この事業は、地域生活定着支援センターが
保護観察所等と協働し、犯罪をした人等のうち高齢又は障害により福祉
的支援が必要な人に対し、地域社会に定着できるよう支援していくこと
で、地域共生社会の実現を図ることを目的としています。 "生きづらさ"に対して、法務省では、主として再犯防止・改善更生
という観点から施策が講じられていますが、厚生労働省では、生活困
窮、孤独・孤立等の観点から施策が講じられています。
私は、出向前に勤務していた保護局や保護観察所においても、地域生
活定着促進事業と密接に関係のある「特別調整」等の施策に関わる業務
をしていました。出向後、地域生活定着促進事業を担当しつつ、厚生労
働省の他の施策にも触れることで、この事業を多面的・立体的に捉えら
れるようになってきている気がしています。また、違う観点をもってい
ても、両省が目指している社会に違いはないのだろうとも実感していま
す。出向者としては、法務省の観点を織り交ぜながら、より良い施策に
していくことが求められているのだろうと考えています。
省庁が違えば「文化が違うなあ。
」と感じることはありますが、それ
は新鮮なことであり、出向の醍醐味でもありますので、出向から戻った
後も、この貴重な経験を生かしていけるよう取り組んでいきたいと考え
ています。衆議院法制局は、
「議員の法制に関する立案に資するため」衆議
院に設置されている機関であり、その職務は、衆議院議員が国
会に提出する議員立法の立案・審査や、政府提出法案に対する修正案の
立案・審査のほか、法律問題に関する国会議員等からの照会に対する調
査・回答など、議員の立法活動の幅広い補助を行うことです。法律案が
国会に提出されるとその内容に従って、所管する委員会にその審査が委
託される(これを付託といいます。
)のですが、現在、私は法務委員会
に付託される法律案を扱う部署にいるため、採用局である民事局所管の
法律のみならず、刑法や出入国管理及び難民認定法等、採用局以外が所
管する法律を扱うことも多々あります。採用局所管の法律を扱う場合は
これまでの経験が生かせることもある一方で、所管外の法律の場合は一
からの勉強となり、大変なことも多いですが、法務省の扱う業務につい
て幅広く学ぶことができるとても良い機会になっています。また、政府
提出法案に対する修正案の立案という法務省では経験のできない作業に
携わることもでき、法制執務に必要な知識を深めることもできています。
この出向中に法制執務への知見が深い衆議院法制局職員の方々から法
制執務に関する知識をしっかり吸収し、法務省に戻った際に存分に生か
せるよう、精進して参りたいと思います。
協働する施策を
違った立場でやってみる
出向先での学び
出向先で活躍する職員
平成19年4月 和歌山保護観察所
平成22年4月 法務省大臣官房人事課
平成24年4月 府中刑務所調査専門官
平成28年4月 法務省保護局観察課係長
平成31年4月 広島保護観察所統括保護観察官
令和5年4月 現職
平成31年4月 法務省人権擁護局調査救済課
令和2年4月 東京法務局新宿出張所
令和3年4月 法務省民事局商事課
令和4年4月 法務省大臣官房人事課
令和5年4月 現職
Profile.
Nakano Tomoyuki
厚生労働省社会・援護局総務課課長補佐
(平成19年入省・人間科学I)
中野 智之
Profile.
Uemura Karin
衆議院法制局参事
(平成31年入省・法律)
上村 香鈴
出向先で活躍する職員31 山
口県美祢市には、自治体が初めて誘致して誕生した刑事施設
「美祢社会復帰促進センター」が所在しており、そのご縁もあっ
て、現在、美祢市に出向し、地方創生監として勤務しています。
美祢市では、他の地方と同様に人口減少・少子高齢化が続いており、
それにより様々な課題が顕在化している厳しい現状にありますが、国の
特別天然記念物である日本最大級のカルスト台地「秋吉台」
、日本屈指
の大鍾乳洞「秋芳洞」をはじめとした自然豊かな素晴らしい資源が数多
くある魅力的な地域です。法務省からの出向ということで、同センター
関係の各種連絡調整を担当するとともに、迷惑施設とみられがちな刑事
施設を資源として生かし、同センターや市内外の関係者の皆様と連携し
ながら、再犯防止にも地方創生にも資する事業に取り組んでいます。ま
た、美祢市の資源を生かした地方創生として、観光や脱炭素、大学との
連携などについても庁内の担当部署と一緒に取り組んでおり、様々な業
務に携わらせていただいています。
どの業務においても、市の職員とともに地域の方等の声を直接聞き、
地域のためになる取組を企画・実行していくことの難しさとやりがいを
感じながら、充実した日々を過ごさせていただいています。美祢市での
貴重な経験を今後の業務にも生かしていきたいと考えています。私が出向している地籍整備課は、名前のとおり地籍を整備するこ
とがミッションです。地籍とは何かというと、土地の所有者や
境界、面積等の土地の基礎的な情報を指します。当課では、この地籍を
全国で整備するため、主に市町村が主体となって行う地籍調査という事
業を進めています。
地籍調査では、一つ一つの土地について、所有者の立会いや緻密な測
量を行い、土地の境界や面積等が正確に表示された地図を作成します。
そして、その地図は法務局に備え付けられて、国民の誰もが取得できる
ようになり、震災後の早期の復旧や、まちづくり、国民一人一人の大切
な資産である土地の境界トラブル防止等に役立ちます。国にとっても、
地方公共団体にとっても、そして国民一人一人にとっても非常に有益な
事業であると感じています。
私は課の窓口業務、法務省との調整、地籍調査の促進に向けた企画等
を行っています。特に法務省との調整では、地籍調査を進める国土交通
省側と調査成果を引き継ぐ法務省側の両方の視点を持ち、地籍整備の促
進というミッションを常に念頭に置きながら、発生した問題に対して適
切な結論を導く力が求められていると感じます。
ちなみに、最近の小さな悩みは、新しく知り合った人に「どんな仕事
してますか」と聞かれても上手く説明できないことです。目の前のたっ
た一人すら理解してもらえないことを国民全員に理解していただくこと
はできないと思います。地籍調査の意義を多くの方に知ってもらうため
には、まずは目の前の人に自分の業務内容を上手く説明できないと駄目
ですね。
地域のためにできることを
私の仕事は「地ち籍
せき調ちょう査さ」出向先で活躍する職員
平成30年4月 法務省民事局民事第二課
平成31年4月 東京法務局城北出張所登記専門職
令和2年4月 法務省人権擁護局総務課人権擁護推進室
令和3年4月 法務省大臣官房会計課法務予算係
令和4年4月 
現職
平成26年4月 法務省矯正局総務課矯正監査室
平成27年4月 横浜刑務所処遇部処遇部門主任矯正処遇官
平成29年4月 法務省大臣官房秘書課国会連絡調整総括係
平成30年4月 
環境省環境再生・資源循環局廃棄物適正処理推進課
主査
令和2年4月 法務省矯正局成人矯正課処遇第一係
令和3年4月 現職
Profile.
Kawauchi Sou
国土交通省不動産建設・経済局土地政策
審議官部門地籍整備課企画係長
(平成30年入省・法律)
河内 創
Profile.
Otsuka Kazuki
美祢市総務企画部地方創生監
兼地方創生推進室長
(平成26年入省・法律)
大塚 一輝32 海外で活躍する職員
海外で活躍する職員私は在スウェーデン日本国大使館で、政治、司法、治安、移民、
人権に関する案件や、領事業務の一部を担当しています。
スウェーデンでの生活も3年目を迎え、折しも2023年前半のEU議長
国であった当地では、5月にEU・スウェーデン共催インド太平洋閣僚
会合が開催されました。日本はG7議長国として外務大臣が出席し、法
の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持するための活発な外交活
動が行われました。当館のみならず、外務本省や近隣公館から多くの出
張者が集まり、国際舞台で日本の外交成果を発揮するために一丸となっ
たことは、業務量も多かったものの、得難い経験となりました。
また、在外公館勤務中でも、出向元の取組は気になるものです。法務
省も一翼を担う「司法外交」の推進は、7月に司法外交閣僚フォーラム
(日ASEAN特別法務大臣会合、ASEAN・G7法務大臣特別対話、G7司
法大臣会合の総称)開催というこれまでにない成果を上げています。法
務行政での日スウェーデン間の協力は多くはありませんが、こうした日
本の取組を理解してもらえるよう、当地関係者との面会の機会やSNS
を通した発信を心掛けています。今後も両国にとって関心の高い政策課
題について、相互理解や良好事例等の情報共有が進む一助となるよう努
力したいと思います。これまでの少年院や省庁での勤務経験を通じて、異なる背景や立
場を有する他者を理解し、連携・協働をしていく重要性を強く
認識してきました。この経験から、より多様かつ柔軟な視点から、再犯
防止に資する研究をしたいという思いが強まり、人事院の長期在外研究
員制度を利用し、ドイツのジーゲン大学で教育・ソーシャルワーク学を
学んでいます。同大学は、刑法の文脈における教育やソーシャルワーク
を重点的な研究領域として位置付けており、その専門的なカリキュラム
が魅力です。現在は、ソーシャルワークの現状や課題、矯正教育におけ
る自主性などをテーマに研究を進めています。
多くの学生が、教育や福祉などの分野における実務経験を生かしなが
ら研究に取り組んでおり、彼らとの交流から、ソーシャルワークの実践
における各国の現状や課題について学ぶことができ、対話の重要性を
日々実感しています。また、研究に関連する専門的な会議への参加機会
も多く、ソーシャルワーカー、心理士、研究者など少年司法に関係する
多様な職種の方々との議論を通して、理論と実践の両面から少年司法に
ついて考える貴重な経験となりました。
引き続き、出会いや対話を大切にし、学びを深め、留学で得た知識や
経験を今後の法務省での業務に生かしていきたいと考えています。
出向先で得た経験
多様な考え方に触れて
平成16年4月 法務省矯正局教育課
平成25年4月 法務省大臣官房人事課服務係長
平成27年4月 栃木刑務所処遇部統括矯正処遇官
平成29年4月 法務省大臣官房秘書課国際室法務専門官
平成31年4月 法務省矯正局総務課補佐官(法規係担当)
令和3年3月 現職
平成28年4月 愛光女子学園
平成30年4月 榛名女子学園専門官
令和2年4月 内閣官房内閣人事局係長
令和4年4月 法務省大臣官房国際課
令和5年4月 法務省矯正局成人矯正課国際受刑者移送係
令和5年7月 現職
Profile.
Yamauchi Sayaka
在スウェーデン日本国大使館一等書記官
(平成16年入省・法律)
山内 さやか
Profile.OmuraWakaba長期在外研究員(ジーゲン大学)
(平成28年入省・人間科学)
大村 若葉33 海外で活躍する職員令和5年9月から、人事院の長期在外研究員制度を活用し、ク
イーンズ大学ベルファストにて、少年司法を学んでいます。保
護観察官として犯罪や非行をした人と接し、また、本省で、犯罪者処遇
の企画・立案に携わる中で、我が国の犯罪者処遇は、犯罪や非行をした
人たちに対して、再犯を「しない」方法を強調するあまり、本人の強み
に目を向けたり、目標とする生活を後押ししたりすることが不十分なの
ではないかという問題意識を持ち、留学を志望しました。
留学1年目は、どのように犯罪や非行をした人がそのような行為をや
め続けていくのか(デジスタンス研究)について、非行少年の特性や取
り巻く環境についての観点も交えながら知見を深めていきたいと考えて
います。留学2年目は、別の大学院で、開発学を学び、主に犯罪者処遇
に関する知見や方法を国際社会で普及させていくことについて研究を行
う予定です。
語学や文化の違いでの戸惑いは尽きないですが、その度に、自分のス
タンス・価値観を問いなおす良いきっかけになっていると感じていま
す。帰国後は2年間の研究で得た知見と我が国の犯罪者処遇の状況を重
ね合わせ、隔たりがあれば、そこを埋める作業に携わることができれば
と考えています。また、少なくとも、行政官として、研究を適切に評価
する力を身に付けたいと考えています。人事院の短期在外研究員として、半年間スウェーデンで暮らしま
した。罪を犯した人々の再犯を防止し、彼らが健全な社会の一
員として社会復帰するまでの「切れ目のない支援」の実現に向け、北欧
の先進的な取り組みについて知りたいと考えたからです。現地では、当
事者である元犯罪者の人達が、後に続く人々の社会復帰を助けるために
設立した民間の自助団体「KRIS」に所属し、メンバー達と共に活動し
ました。矯正施設を訪ね、受刑者から出所後に関する相談を受けたり、
企業や学校でメンバー達自身のライフストーリーを語ったりと、与えら
れる指導や支援をただ受け身で待つばかりではない、主体性あふれる当
事者の姿を目の当たりにし、立ち直る力は当事者自身の中にあるという
こと、彼らの類い希な人生経験が大きな価値に変わる可能性があること
に気づかされました。
わざわざ現地へ行かずとも情報はいくらでも得られますが、実際にそ
の国を肌で感じ、そこに暮らす人と直接話す中で、初めて本質を理解で
きることはたくさんあります。見知らぬ国、慣れない環境に身を置き、
調査に奮闘する日々は苦労の連続でしたが、そこで出会った人々―多く
は当事者―に何度も助けられ、圧倒的な優しさに満ちた言葉やハグをも
らいました。今後も日本の更生保護に携わる者の一人として、過ちを償
い、もう一度生き直そうとする人の力を信じ、寄り添える職員でありた
いと思っています。
英国での学び
スウェーデンで学んだこと
平成21年4月 名古屋保護観察所
平成25年4月 愛光女子学園専門官
平成27年4月 保護局観察課主任
平成29年4月 名古屋保護観察所保護観察官
令和4年8月 短期在外研究員
令和5年4月 現職
平成26年4月 仙台保護観察所
平成27年4月 旭川保護観察所沼田駐在官事務所保護観察官
平成29年4月 多摩少年院専門官
平成31年4月 法務省保護局観察課主任
令和3年4月 法務省保護局観察課係長
令和5年9月 現職
Profile.
Furukawa Yuho
法務総合研究所国際連合研修協力部教官
(平成21年入省・人間科学I)
古川 結穂
Profile.
Yamaguchi Yasuki
長期在外研究員
(クイーンズ大学ベルファスト)
(平成26年入省・人間科学)
山口 保輝34 職員一人一人に沿った
活躍の場を
ワークライフバランス私はこれまで育児休業を2度取得し、現在は2人の保育園児を育てなが
ら仕事をしています。
育児と仕事の両立は、実際のところ、思っていたよりもなかなかハードで
す。日々の保育園送迎のみならず、繁忙期を狙ったかのように熱を出す子供、
平日開催される保育園行事への参加など、周囲の理解なくしては乗り越えられ
ない壁が次から次に現れます。ありがたいことに、勤務地や業務分担について
御配慮いただきながら、早出勤務やテレワーク、子の看護休暇等の制度を活用
し、プライベートに沿った形で業務に携わることができています。
両立することを選んだからこその経験や出会いもたくさんありました。ライ
フステージが変われば、見えるものや優先したいものも変わってきます。法務
省では、上司や人事担当者がその都度相談に乗ってくださり、一人一人が活躍
できる場を提供してもらえる職場であると感じています。
平成24年4月 法務省矯正局総務課人事企画係
平成25年4月 栃木刑務所処遇部処遇部門主任矯正処遇官
平成27年4月 法務省保護局更生保護振興課更生保護事業係
平成28年4月 内閣府男女共同参画局推進課暴力対策推進室暴力対策企画係長
平成31年4月 法務省大臣官房人事課任用第二係長
令和4年4月 現職
Profile.
矢野 真名美
Yano Manami
法務省矯正局総務課調査係事務官
(平成24年入省・法律)
Work Life Balance
全ての職員が最大限の能力を発揮するために
法務省では、
「法務省・出入国在留管理庁・公安審査委員会・公安調査庁特定事業主行動計画(アット・ホウムプラン-プラ
スONE-)
」を策定しています。同計画には、女性活躍やワークライフバランス推進のために、法務省で実施する取組の内容
や、取組の実施により令和7年度末までに達成を目指す数値目標が記載されており、そのうちワークライフバランスに係る目標
としては、以下の3つがあります。
1 年次休暇の取得日数 年間15日以上
2 男性職員の育児休業取得率 30%
3 男の産休(配偶者出産休暇及び育児参加休暇)の合計5日以上の取得率 100% 2の目標は既に達成していますが(令和4年度実績:約69%)
、そのほかの目標達成も含め、ワーク
ライフバランスのさらなる推進のために様々な取組を実施しています。
・計画的な休暇取得の促進
・利用可能な各種制度などの情報を掲載したハンドブックの配布
・子育てメンター
・早出遅出勤務やテレワークの活用
・フレックスタイム制の活用35 今
年の春から職場復帰して、現在は1歳の子どもを育てなが
ら働いています。
子どもの急な体調不良や保育園の行事もありますが、テレワー
クや子の看護休暇を活用することで対応しています。本省での復
帰となったため、育児と仕事の両立ができるか心配でしたが、早
出勤務などの様々な制度を活用したり、職場の皆様の御配慮や夫
の協力のおかげで、大きなトラブルなく働くことができ、大変あ
りがたく感じています。法務省には、男女問わず仕事と育児を両
立している先輩職員がたくさんいて、とても心強いです。
職場復帰することで子どもと過ごす時間が減ってしまうのでは
ないかと悩んでいましたが、その分一緒に過ごせる朝夕や休日の
時間を大切にしようという気持ちや、子どもを可愛く思う気持ち
が育休中よりも一層強くなりました。これからも周囲への感謝の
気持ちを大切に、仕事に取り組んでいきたいと思います。毎朝、3歳の子どもを保育園へ送るため、遅出勤務を利用し
ています。
また、平日はどうしても、子どもが寝ている時間に帰宅するこ
とが多く、家事の大部分を妻にお願いしてしまっているため、子
どもの予防接種や急病には、子の看護休暇を取得するなどして積
極的に対応することや、週1日以上は、定時退庁・テレワークを
行うことを決めています。
遅出勤務や子の看護休暇、テレワーク等は、制度として存在す
るものの、実際に利用する上では、職場の理解、協力が不可欠と
思いますが、法務省は理解ある職場であると感じています。これ
は、他律的要因が大きい霞が関界隈において、特に法務省が、育
児と仕事の両立に力を入れていることと、先輩方がご尽力されて
こられたためだと思います。
私も自身の経験を生かして、よりよい育児と仕事の両立できる
職場作りに貢献できればと思っています。
周囲への感謝の気持ちを
忘れずに
よりよい育児と仕事の
両立を目指して
ワークライフバランス
平成26年4月 札幌保護観察所
平成29年4月 法務省保護局総務課
平成31年4月 法務省保護局総務課主任
令和2年4月 東京少年鑑別所専門官
令和3年4月 法務省矯正局少年矯正課少年鑑別所第二係長
令和5年4月 現職
平成28年4月 法務省訟務局租税訟務課
平成31年4月 法務省大臣官房会計課
令和2年7月 国土交通省不動産・建設経済局地籍整備課企画係長
令和4年4月 法務省大臣官房人事課文書係長
令和4年10月 法務省大臣官房人事課司法試験第三係長
令和5年4月 現職
Profile.
佐藤 実沙
Satou Misa
法務省保護局総務課係長
(平成26年入省・人間科学)
Profile.
坂上 優晟
Sakaue Yusei
法務省民事局商事課商業法人登記第二係長
兼商業法人登記第三係長
(平成28年入省・法律)36 新たに法務省職員に加わった1年目職員のうち5名が、志望動機や将来の目標について語ってくれました。
Profile.
千鳥 紗英
Chidori Sae
法務省民事局民事第一課
(令和5年入省・行政)
Profile.
廣井 真未
Hiroi Manami
法務省矯正局総務課予算係
(令和5年入省・経済)
Profile.
小林 大介
Kobayashi Daisuke
東京少年鑑別所法務技官
(令和5年入省・人間科学)
Profile.
堀田 貴久
Horita Takahisa
法務省保護局更生保護振興課
(令和5年入省・行政)
Profile.
北川 さらさ
Kitagawa Sarasa
広島保護観察所保護観察官
(令和5年入省・人間科学)
大学時代に民法のゼミに所属していたこと、法科大学院で行った法律相談
において登記申請書のひな型を作成した経験等から、登記制度をはじめとし
て、国民の権利義務に大きく影響する民事法制度の整備に携わりたいと思
い、民事局を志望いたしました。
現在は主に戸籍法及び成年後見登記制度に関する照会対応を行っており、
学生時代に学んだ法律が実務においてどのように運用されているのかを日々
目の当たりにし、楽しく業務を行っています。
今は力不足を感じることも多く、先輩方から学ぶべきことは山積みです
が、今後法務局及び他省庁への出向経験を積みつつ、時代に即した民事行政
に貢献していければと思います。
大学の講義において、罪を犯した人の背景には、自己の資質だけでなく、
経済的・社会的要因が大きく影響していることを知り、再犯防止・社会復帰
の取組に携わりたいと思い、矯正局を志望しました。
現在は総務課予算係として、再犯防止の施策を企画する係と協働して、こ
れらの実施に必要な予算の概算要求作業を行い、他方、査定官庁である財務
省への説明等の対応をしています。予算係では、矯正行政全体を俯瞰できる
上に、各種施策の背景事情や必要性、今後の方向性等を学び、1年目に携わ
ることができて、光栄に思っています。
来年度からは、刑事施設での勤務になりますが、被収容者の改善更生を図
る上では、想定通りにはいかない難しさもある中で、刑務官の勤務内容や苦
労を学ぶとともに、再犯防止・社会復帰に資する有用な施策について、現場
の視点からも考えられる職員になりたいと思います。
学生時代に司法・犯罪分野の心理実習に参加したことで、国が少年を親代
わりとして預かり、審判に向け、少年が自分自身と向き合うための手助けを
することに魅力を感じ、矯正局を志望しました。
現在は少年鑑別所において勤務し、鑑別面接や心理検査、行動観察、家庭
裁判所調査官とのカンファレンスなどを通して、様々な視点から少年を立体
的に見立てるようにしています。少年が無事に審判を終え、適切な処遇機関
につなげることができたとき、やりがいを感じています。
今後は、拘禁刑の創設や被害者等の心情等の聴取・伝達制度の運用などに
より、少年矯正以外の分野でも法務技官の活躍が期待されることが予想され
ます。矯正、そして社会全体の動きに合わせ、広い視野を持って柔軟に業務
に当たっていきたいと考えています。
大学院の時、覚醒剤自己使用で未決勾留中の被告人に一般接見する機会が
あり、薬物事犯における再犯が多い現実を目の当たりにし、再犯に及ぶ人を
減らしたいと思い保護局を志望しました。
現在は、主に"社会を明るくする運動"関連業務として、省内及び省外で
の広報イベントの企画運営や、小中学生向けの作文コンテストの運営業務を
担当しており、省内だけでなく民間企業との折衝や調整に従事しております。
私が国家公務員を志望したのは、法律等の整備によって安心安全な社会づ
くりに貢献したいという想いからです。今後は、保護観察所や他省庁出向を
通して多面的な視点を獲得し、再犯防止及び更生保護の施策立案・法整備に
貢献したいと思います。
福祉的な課題がありながらも適切な支援につながらず再犯・再非行を繰り
返してしまう人、様々な生きづらさを抱えた末に犯罪・非行の道に進んでし
まった人がいることを知り、彼らを含めた「誰一人取り残さない社会」の実
現が重要だと考え、保護局を志望しました。現在は、保護観察官として、専
門的処遇プログラムの実施や、面接を通じて再犯防止に向けた支援及び指導
を行っています。対象者の困りごとは多岐に渡り、処遇方針に悩むことも多
いですが、人の人生に真剣に向き合うことに大きなやりがいを感じていま
す。これからも、対象者が前向きな人生を歩めるように、そして新たな被害
者が生まれないように、立ち直りを応援したいと思います。
1 年目職員の紹介
1 年目職員の紹介37 Question & Answer
法務省の採用形態について教えてください。
法務省の所管する業務分野は、それぞれ高度に専門性を有し、かつ、分野ごとに組織が形成されているため、1大臣官房施設課、2民事
局(人権擁護局及び訟務局と併せて、民事局が一括して採用しています。)、3矯正局及び4保護局が局課別に採用を行っており、志望分野
で採用されることが可能となっています。なお、官庁訪問においては、希望する局又は課を訪問していただきますが、複数の局を訪問して
いただくことも可能です。
法務省ではどのような人材を求めているのですか?
法務省は、
相手のニーズを的確に把握するコミュニケーション能力を持ち、
日々刻々と変化する社会経済情勢の中で、
多様化する行政ニー
ズに柔軟に対応することのできる人材を求めています。なお、法務省では、人物本位の採用を行っているため、採用において年齢、新卒・
既卒、出身校や出身学部等は一切影響しません。
各局課の採用対象試験区分を教えてください。
令和5年度の例では、民事局は事務系区分及びデジタル区分から、矯正局は事務系区分、人間科学区分及びデジタル区分から、保護局は
事務系区分及び人間科学区分から、施設課は工学区分からの採用を募集しました。
なお、事務系区分とは、国家公務員採用総合職院卒者試験の試験区分のうち「行政」と、同大卒程度試験の試験区分のうち「政治・国際・人文」、「法律」及び「経済」が該当します。人間科学区分とは、同院卒者試験及び大卒程度試験の試験区分のうち「人間科学」が該当しま
す。デジタル区分とは、同院卒者試験及び大卒程度試験の試験区分のうち「デジタル」が該当します。工学区分とは、同院卒者試験及び大
卒程度試験の試験区分のうち「工学」が該当します。
法務省では法律の知識が重視されるのですか?
法務行政には、学生時代に学んだ内容だけでは対応できない事柄も多く、入省前に有している知識も重要ですが、入省後に得る知識や経
験の方がより重要になります。また、職員には、法学部出身者は多いものの、文学部、教育学部、工学部、人間科学部、経済学部、商学部、
外国語学部など様々な学部出身者がいます。
仕事や研究で海外に行く機会はありますか?
人事院の行政官長期在外研究員制度(2年)や行政官短期在外研究員制度(1年又は6月)等を利用して、留学又は国際機関等での研究
を行うことができます。また、一等書記官や領事として在外公館で勤務する機会や国際会議への出席等で海外出張する機会もあります。
仕事と育児の両立は可能でしょうか?
法務省では、
「法務省・出入国在留管理庁・公安審査委員会・公安調査庁特定事業主行動計画(アット・ホウムプラン-プラスONE-)」を策定し、育児休業や育児短時間勤務等の利用を促進しているほか、全ての職員が家事・育児・介護等をしながら活躍できる職場環境の整
備に取り組んでいます。
また、早出遅出勤務など柔軟な働き方も可能となっており、これらの制度を活用している職員もいます。
採用3年目までの主な研修は以下のとおりです。この他にも人事院主催の研修を始めとした様々な研修制度があります。
(注記)1 
将来、行政運営の中核を担うことが期待される
新規採用職員を対象とした研修
(注記)2 法務省に採用された職員を対象とした研修
(注記)3 
将来、行政運営の中核を担うことが期待される
新規採用職員を対象とした、地方自治体等及び
介護施設等での現場体験を含めた研修
(注記)4 
矯正施設の上級幹部職員として必要な知識及び技
能を習得及び向上させることを目的とした研修
(注記)5 
新任の保護観察官を対象とした、職務の遂行に
必要な更生保護関係法令、関係諸科学等につい
ての基礎的な知識及び技能を修得させることを
目的とした研修
(注記)6 
全府省庁の採用3年目の職員を対象とした研修
主な研修制度の御紹介
1年目 2年目 3年目
民 事 局
矯 正 局
保 護 局
施 設 課
主 な 研 修 制 度
(注記)1 (注記)2 (注記)6
(注記)3
任用研修課程
高等科研修 (注記)4
保護観察官
中等科研修 (注記)5内閣官房内閣人事局・人事院主催国家公務員合同初任研修法務省総合職職員初任研修人事院主催 初任行政研修人事院主催3年目フォローアップ研修 38Q&A・研修制度

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