法務省札幌矯正管区更生支援企画課の広報誌
ほっかいどう矯正だより
第13号(令和5年1月25日)
特集『特別調整の今』第2回 社会復帰対策官へのインタビュー
「特別調整」制度が開始されて10数年が経過した今、本年度は「特別調整」につ
いて特集していますが、本号では、第2回として、札幌保護観察所 社会復帰対策官
伊 野 裕 樹さんにインタビューをしましたので、どうぞ御覧ください。
特別調整の業務に携わって
きての感想2現在の仕事に携わるようになったきっかけについて1(注記)撮影のためマスクを外しています
伊 野 裕 樹 さん
札幌保護観察所
社会復帰対策官
平成20年から保護観察官になりました。令和4年4月から、特別調整担当の統括保
護観察官となりましたが、これまでにも地区担当と併任しながら特別調整を担当するこ
とは何度かあり、その時には、個別のケースに深く関わっていました。現在は、個々の
ケースに直接関わることは減り、業務全体を統括する立場として特別調整と関わってい
ます。
普段、保護観察官が関わるのは仮釈
放等で保護観察になった方がメインで、
その場合は保護司さんや関係機関と協
力して業務に当たっています。
それに対し、特別調整の方は満期釈
放になる方が多いので、保護観察対象
者とは異なる問題点を数多く抱えてい
ます。特別調整の対象者は、高齢や障
害を有している上、帰住先がないこと
から、その調整の相手方は、地域生活
定着支援センター、福祉事業者の方々
となります。その際、福祉の専門家の
方々の知識や技術に触れされていただ
けるところが、他の保護観察業務とは
異なる魅力を持っているように思って
います。
法務省 札幌矯正管区 更生支援企画課
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特に印象に残っている事例
個別の事例というわけではありませんが、 受刑中、特別調整の対象者としてグルー
プホーム等の帰住先調整に積極的だった人も、いざ釈放されて自由の身になると、約束
を守れなくなる人も多く、それまで協力いただいてきた民間の福祉施設関係者の方々等
に御迷惑をお掛けすることがとても心苦しく、悩ましいと思うことも少なくありません
でした。3次号:特集『特別調整の今』第3回 予定
常日頃、福祉関係者の方々は意欲や熱意がある方が多いと感じています。一昔前まで
は、福祉関係者にとって出所者の支援など縁遠い話だったはずですが、この十数年で、
地域生活定着支援センターや関係機関から受ける支援は充実の一途をたどり、これに連
れて、社会全体の理解もかなり進みました。また、福祉側の熱意の高まりに連れ、矯正
(刑務所、少年院)側にも協力していただける分野も拡充し、特別調整全体に広がりや
深みが出てきており、制度そのものが成長していると感じています。
矯正(刑務所、少年院)も保護も対象者と関わる期間が限られていますが、福祉関係
者の方々は、その支援をずっと継続していかなければならない立場にあります。将来、
何とか福祉関係者の方々をバックアップするような制度や体制が整えば良いなと思って
います。
特別調整の今後に期待すること4第65回(令和4年度)管内被収容者
美術・文芸等コンクール入賞作品展
日:令和5年2月17日〜18日
場:札幌駅前通地下広場
(チ・カ・ホ「憩いの空間」)
詳しくはフロントページ(右)まで
お知らせ
(注記)過去の様子

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