2022Vol76《今月の注目記事》
くろまる 第40回全国中学生人権作文コンテスト
くろまる 「令和3年版犯罪白書」について
くろまる 「令和3年版再犯防止推進白書」を刊行しました!
くろまる 「第1回アジア太平洋刑事司法フォーラム」(Crim-AP)が開催されました!
くろまる 記者が行く!〜成年年齢が18歳に引き下げられます〜
くろまる 法務省で働くひと・しごと紹介〜国際政策第四係〜
もくじ あかれんが 第 76号
《特 集 記 事 》
第 40回 全 国 中 学 生 人 権 作 文 コンテスト
「令 和 3年 版 犯 罪 白 書 」について
「令 和 3年 版 再 犯 防 止 推 進 白 書 」を刊 行 しました!
「第 1回 アジア太 平 洋 刑 事 司 法 フォーラム」( Crim-AP)が開 催 され
ました!
日 ・モンゴル間 の新 たなパートナーシップが誕 生 !
立 ち直 り応 援 基 金 の新 たなアクション
アジ 研 によ るオ ンラ インで の 国 際 高 官 セミナ ー・ 保 護 司 国 際 研 修 の
開 催 〜多 機 関 連 携 ・ 官 民 協 働 によ る再 犯 防 止 につい ての国 内 外
の経 験 の共 有 〜01040912151820《常 設 記 事 》
お答 えします
〜少 年 法 改 正 に伴 う少 年 院 での教 育 について〜
記 者 が行 く!〜成 年 年 齢 が18歳 に引 き下 げられます〜2223
《連 載 記 事 》252628そんなとき法 テラスがお役 に立 ちます! Vol.56
〜法 テラスの特 定 援 助 対 象 者 法 律 相 談 援 助 を知 っていますか? 〜
法 制 度 整 備 支 援 の現 場 から
法 務 省 で働 くひと・しごと紹 介 Vol.12
〜国 際 政 策 第 四 係 〜
第 40回 全 国 中 学 生 人 権 作 文 コンテストの入 賞 作 品 決 定 !
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
今 大 会 では、40回 の節 目 を迎 えたことを記 念 して、特 設 サイトを開 設 しました。
特 設 サイ ト で は、高 円 宮 妃 殿 下 のお 言 葉 や 、内 閣 総 理 大 臣 賞 を はじめ上 位 4 作 品 の 朗 読
動 画 、過 去 の受 賞 者 からのメッセージを掲 載 しています。
入 賞 作 品 は、 中 学 生 の皆 さん が、自 分 で 選 んだテー マにつ いて、真 剣 に 考 え抜 いたこと が、
素 直 に、また、丁 寧 に 表 現 されており 、次 世 代 を担 う 若 者 たちの頼 もしさを感 じる もので す。ぜ
ひご覧 ください 。-01-特 設 サイトのご案 内
このコンテンストは、次 代 を担 う中 学 生 の皆 さんに、豊 かな人 権 感 覚 を身 に付 けてもらうこと
を目 的 と して実 施 しているものです。本 年 度 の大 会 には、6,388校 から、792,451名 もの皆
さんから応 募 が寄 せられ、令 和 3年 12 月 17日 (金 )、入 賞 作 品 を公 表 しました。
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
特 設 サイトはこちら
-02-
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
・朗 読 動 画
内 閣 総 理 大 臣 賞
み ん な の ヒ ー ロ ー
法 務 大 臣 賞
か け が え の な い も の
文 部 科 学 大 臣 賞
「 名 前 」
第 4 0 回 大 会 記 念 賞
ウ イ ル ス よ り も 怖 い も の
・過 去 の受 賞 者 からのメッセージ
第 28回 全 国 中 学 生 人 権 作 文 コンテスト
法 務 省 人 権 擁 護 局 長 賞 受 賞
東 京 2020オ リンピック
女 子 バスケッ トバー ル 日 本 代 表
馬 瓜 エブリン選 手
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。 (注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。 (注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》-03-第 33 回 全 国 中 学 生 人 権 作 文 コンテスト
法 務 大 臣 賞 受 賞
後 藤 泉 稀 さん
・入 賞 作 文 集
上 位 12作 品 を掲 載 しています。
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
「第 40回 全 国 中 学 生 人 権 作 文 コンテスト
入 賞 作 文 集 」(PDF)はこちら
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
「 令 和 3 年 版 犯 罪 白 書 」 に つ い て
犯 罪 白 書 は、犯 罪 の動 向 や犯 罪 者 の処 遇 の状 況 について、統 計 資 料 等 に基 づいて説 明 し
ているものです。
昭 和 3 5 年 から 毎 年 法 務 省 法 務 総 合 研 究 所 によ り 発 刊 さ れ てお り 、 犯 罪 対 策 を 検 討 す る
ための基 礎 的 な資 料 としての役 割 を担 っています。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
令 和 3年 版 犯 罪 白 書 では、詐 欺 について特 集 を組 んでいるほか、令 和 3年
3月 に開 催 された、第 14回 国 連 犯 罪 防 止 刑 事 司 法 会 議 (京 都 コングレス)に
関 して、コング レスの歴 史 や 意 義 に触 れ、京 都 コングレスの概 要 や 成 果 につ い
ても紹 介 しています。-04-犯 罪 白 書 とは?
令 和 3年 のトピックは?
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
刑 法 犯 の認 知 件 数 (警 察 が犯 罪 の発 生 を把 握 した件 数 )は、平 成 14年 に戦 後 最 多 の約 2
85万 4,10 0件 を 記 録 しま したが、そ の後 は18 年 連 続 で 減 少 し 、令 和 2 年 は約 61 万 4 ,200
件 と、戦 後 最 少 を更 新 しました。
平 成 1 5 年 か ら の 認 知 件 数 の 減 少 は 、 刑 法 犯 の 7 割 近 く を 占 め る 窃 盗 の 件 数 が 大 幅 に 減
少 し続 けたことに伴 っています。
犯 罪 の動 向 は?-05- あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
平 成 28年 に刑 事 施 設 を出 所 した者 のうち4割 近 くの者 が、出 所 後 の犯 罪 により、出 所 後 5
年 以 内 に 刑 事 施 設 に 再 入 所 し て おり 、そ の うち 約 半 数 が 2 年 以 内 に 刑 事 施 設 に 再 入 所 し て
います。
また、 満 期 釈 放 者 は 、 仮 釈 放 者 と 比 べて、 再 入 率 ( 各 年 の 出 所 受 刑 者 人 員 の うち 刑 事 施
設 に再 入 所 した者 の人 員 の比 率 )が高 いことが分 かります。
再 犯 の現 状 は?-06-令 和 2年 に刑 法 犯 で検 挙 された者 の人 員 は、戦 後 最 少 の約 18万 2,600人 でしたが、その
うち、65歳 以 上 の高 齢 者 が22.8%を占 めており、高 齢 化 が進 んでいます。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
今 回 の犯 罪 白 書 では 、「詐 欺 事 犯 者 の実 態 と処 遇 」を特 集 し、詐 欺 事 犯 全 般 、と りわけ特
殊 詐 欺 に 焦 点 を 当 て 、 関 連 す る 法 令 、 詐 欺 事 犯 の 動 向 や 刑 事 司 法 の 各 段 階 に お け る 詐 欺
事 犯 者 の処 遇 の現 状 、詐 欺 事 犯 者 の再 犯 の状 況 、詐 欺 被 害 者 等 を概 観 ・分 析 しています。
詐 欺 の認 知 件 数 は、平 成 17年 の約 8万 5,600件 をピークとして、一 旦 は減 少 したものの 、
24年 から増 加 傾 向 に転 じ、30年 から再 び減 少 し続 け、令 和 2年 は約 3万 500件 でした。
今 回 の特 集 は?
特 殊 詐 欺 の認 知 件 数 は、統 計 の存 在 する平 成 16年 以 降 を見 ると、16年 には約 2万 5,70
0件 でし たが、21年 に 大 きく 減 少 した 後 、23 年 以 降 は 増 加 に 転 じました。30年 からは 再 び 減
少 し続 け、令 和 2年 は約 1万 3,600件 でした。-07- 法 務 省 のホームページで閲 覧 できるほか、官 報 販 売 所 等 で購 入 できます。
もっと犯 罪 白 書 の内 容 を知 りたい場 合 は?
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
その ほ か 、 法 務 総 合 研 究 所 が 実 施 し た 詐 欺 事 犯 者 に 関 す る 特 別 調 査 の 内 容 及 び 明 らか
になった事 項 について紹 介 しています。
特 殊 詐 欺 撲 滅 のためには、官 民 を挙 げた対 策 を講 じ続 けていく必 要 があります。それととも
に、特 殊 詐 欺 対 策 を進 める上 では、特 殊 詐 欺 事 犯 者 の特 性 を把 握 することが有 益 であり、今
回 の特 別 調 査 により、特 殊 詐 欺 事 犯 者 の実 態 の一 端 を明 らかにできたことは有 意 義 であると
いえます。法 務 総 合 研 究 所 においては、今 後 も、特 殊 詐 欺 を含 む犯 罪 ・非 行 に関 する 意 識 等
につ い て の 調 査 を 行 い 、 犯 罪 ・ 非 行 を し た 者 に 対 す る 有 効 な 支 援 ・ 指 導 を 検 討 す る た め の 基
礎 資 料 を提 供 していきます。-08-(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
法 務 省 ホームページ
「犯 罪 白 書 」はこちら
「 令 和 3 年 版 再 犯 防 止 推 進 白 書 」 を 刊 行 し ま し た !
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
再 犯 防 止 推 進 白 書 は 、 政 府 が 実 施 し た 再 犯 防 止 に 関 す る
取 組 を取 りまとめたものです。
「 再 犯 の 防 止 等 の 推 進 に 関 す る 法 律 」 第 1 0 条 の 規 定 に 基
づき、毎 年 、年 次 報 告 として閣 議 決 定 され、国 会 に提 出 されま
す 。 最 新 の 「 令 和 3 年 版 再 犯 防 止 推 進 白 書 」 ( 以 下 「 本 年 版
白 書 」 と い い ま す 。 ) は 、 令 和 3 年 1 2 月 2 4 日 ( 金 ) に 閣 議 決 定
されました。
受 賞 者 の方 々
--目次---
特集1 満期釈放者対策を始めとした"息の長い"支援の充実に向けて
特集2 京都コングレス
第1章 再犯防止をめぐる近年の動向
第2章 就労・住居の確保等のための取組
第3章 保健医療・福祉サービスの利用の促進等のための取組
第4章 学校等と連携した修学支援の実施等のための取組
第5章 犯罪をした者等の特性に応じた効果的な指導の実施等のための取組
第6章 民間協力者の活動の促進等、広報・啓発活動の推進等のための取組
第7章 地方公共団体との連携強化等のための取組
第8章 関係機関の人的・物的体制の整備等のための取組-09-再 犯 防 止 推 進 白 書 って?
何 が書 いてあるの?
本 年 版 白 書 で は 、 特 集 を 「 満 期 釈 放 者 対 策 」 と 「 京 都 コ ン グ レ ス 」 の 2 本 立 て と し て お り ま
す。
「 満 期 釈 放 者 対 策 」 で は、 満 期 釈 放 者 の 2 年 以 内 再 入 率 が 仮 釈 放 者 の それ と 比 べて 2 倍
以 上 高 い 現 状 に 焦 点 を 当 て 、そ の 現 状 ・ 課 題 の 分 析 結 果 や 、 地 方 公 共 団 体 や 民 間 協 力 者
の方 々と連 携 した"息 の長 い"支 援 に向 けた取 組 の概 要 を紹 介 しています。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》-10-表 紙 の絵 や字 は誰 が描 (書 )いたの?
表 紙 の 風 景 画 や 題 字 は 少 年 院 在 院 者 が 制 作 し た も の で
す。
ま た、 各 章 の 冒 頭 ペ ー ジ に も 、 少 年 院 在 院 者 等 が 制 作 し た
絵 画 を 掲 載 し て い ま す の で 、 改 善 更 生 に 向 け て 努 力 す る 彼 ら
の作 品 も、ぜひ、じっくりご覧 ください。
「京 都 コングレス」では、犯 罪 防 止 ・刑 事 司 法 分 野 における 国 連 最 大 の国 際 会 議 として、 令
和 3 年 3 月 に 京 都 府 で 開 催 さ れ た コ ン グ レ ス の 様 子 を 取 り 上 げ 、 再 犯 防 止 に 関 す る 様 々 なイ
ベントの概 要 を紹 介 しています。
ま た 、 第 1 章 で は 、 出 所 受 刑 者 の 2 年 以 内 再 入 率 を 始 め と す る 再 犯 防 止 施 策 に 関 す る 指
標 の最 新 データを掲 載 しています。
第 2章 から第 8章 まででは、「再 犯 防 止 推 進 計 画 」の7つ の重 点 課 題 ごと に章 立 てを行 い 、
それぞれの課 題 に対 応 するため、主 に令 和 2年 度 末 までに政 府 が実 施 した取 組 等 を掲 載 して
います。
さらに、再 犯 防 止 に取 り組 む民 間 協 力 者 の方 々の活 動 をより広 く読 者 の皆 様 に知 っていた
だくことを目 的 と して、「コラム」において、その具 体 的 な活 動 を紹 介 しています。特 に本 年 版 白
書 で は 、 コ ロ ナ 禍 に お い て 、 様 々 な 制 約 を 受 け な がら も 活 躍 し て い る 民 間 協 力 者 の 方 々 の 取
組 を掲 載 しています。
令 和 3年 版 再 犯 防 止 推 進 白 書 のダウンロード はこちら
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
広 が っ て い ま す 。 # 再 犯 防 止
〜 み ん な で 描 く 、 誰 ひ と り 取 り 残 さ な い 社 会 〜
令 和 4 年 3 月 1 9 日 ( 土 ) 公 開
コ ン テ ン ツ ラ イ ン ナ ッ プ
検 察 に お け る 入 口 支 援
矯 正 を 支 え る 「 仲 間 」 〜 矯 正 ×ばつ異 業 種 〜
地 方 に お け る 再 犯 防 止 の 推 進
立 ち 直 り の 当 事 者 と 語 る 再 犯 防 止
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》-11-昨 年 度 に 引 き 続 き 、 本 年 度 も 、 再 犯 防 止 の 広 報 ・ 啓 発 活 動 の 一 環 と し て 、 法 務 省
YouTube チャンネルにおいて、広 報 番 組 「広 がっています。#再 犯 防 止 」を公 開 します。
本 年 度 は、様 々な角 度 から再 犯 防 止 を切 り 取 った4つの短 編 動 画 コンテンツを公 開 予 定 で
す。検 察 庁 、少 年 院 や 地 域 社 会 における 取 組 のほか、犯 罪 や 非 行 からの立 ち直 り を経 験 した
当 事 者 の声 も取 り上 げ、「誰 ひとり取 り残 さない社 会 」の実 現 を目 指 す様 々な取 組 を紹 介 しま
す。ぜひご覧 ください!
お知 らせ
YouTube 法 務 省 チャンネルはこちら
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
ア ジ ア 太 平 洋 刑 事 司 法 フ ォ ー ラ ム は 、 令 和 3 年 3 月 に 第 1 4 回 国 連 犯 罪 防 止 刑 事 司 法 会
議 (通 称 :京 都 コング レス)におい て採 択 された「京 都 宣 言 」の内 容 を着 実 に 実 施 していく ため
の取 組 の1つとして、法 務 省 と国 連 薬 物 ・犯 罪 事 務 所 ( UNODC)が開 催 する国 際 会 議 です。
「京 都 宣 言 」で は、国 際 協 力 の 強 化 や 、法 執 行 機 関 によ る 地 域 ネット ワークを構 築 する こと
の重 要 性 が確 認 されましたが、日 本 を含 むアジア太 平 洋 地 域 においては、各 国 相 互 の理 解 不
足 などにより、国 際 協 力 には、なお改 善 の余 地 があります。
そ こ で 、 ア ジ ア 太 平 洋 地 域 に お け る 各 国 の 法 制 度 や 運 用 等 に つ い て 情 報 共 有 を 行 い 、 実
務 家 同 士 の ネ ット ワー クを 構 築 する こと によ って、 国 際 協 力 の 一 層 の 強 化 を 図 る た め、 本 フォ
ーラムを定 期 開 催 することとしました。
そして、記 念 すべき第 1回 アジア太 平 洋 刑 事 司 法 フォーラムには、日 本 のほかに以 下 の19の
国 ・機 関 が参 加 しました。-12-アジア太 平 洋 刑 事 司 法 フォーラム(Crim-AP)とは?
「 第 1 回 ア ジ ア 太 平 洋 刑 事 司 法 フ ォ ー ラ ム 」
( C r i m -A P ) が 開 催 さ れ ま し た !
令 和 4 年 2月 14 日 (月 )及 び 同 月 15日 ( 火 ) の2日 間 、「第 1 回 アジ ア太 平 洋 刑 事 司 法 フ ォ
ーラム」(英 語 名 :The 1st Meeting of the Criminal Justice Forum for Asia and
the Pacific 略 称 :Crim-AP)が開 催 されました。
第 1回 アジア太 平 洋 刑 事 司 法 フォーラムの開 催 結 果
【参 加 国 ・機 関 】
オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、カナダ、中 国 、インドネシア、ラオス、
マレーシア、ニュージーランド、パプアニューギニア、フィリピン、韓 国 、
シンガポール、タイ、東 ティモール、米 国 、ベトナム、 ASEAN 事 務 局 、
国 連 薬 物 ・犯 罪 事 務 所 ( UNODC)
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
新 型 コ ロナウイ ルス 感 染 症 をめぐる 世 界 の 状 況 を 踏 まえ、 海 外 参 加 者 は 全 員 オン ライ ン 方
式 で出 席 しました。
開 会 式 では、 古 川 禎 久 法 務 大 臣 によ る 開 会 挨 拶 の 後 、 UNODC のガー ダ・ワー リー 事 務
局 長 からメッセージがありました。-13-全 体 会 合 で は、 「 京 都 宣 言 の 実 施 に 向 け て: 犯 罪 と 戦 う ため のア ジ ア 太 平 洋 における 国 際
協 力 の 強 化 」 と い う 全 体 テ ー マ に 関 し 、 各 国 ・ 機 関 の 代 表 団 長 が ス テー ト メン ト を 行 い 、 日 本
からは髙 嶋 智 光 法 務 事 務 次 官 がステートメントを行 いました。
その後 、2つ の分 科 会 に分 かれ、「各 国 中 央 当 局 に 関 する 理 解 を 深 める :効 果 的 な 捜 査 共
助 実 施 の た め の 基 本 原 則 と グ ッ ド プ ラ ク テ ィ ス の 共 有 」 、 「 コ ロ ナ 禍 に お け る 刑 務 所 運 営 及 び
犯 罪 者 処 遇 の課 題 と 展 望 」のテーマの下 、各 国 ・機 関 の実 務 家 が情 報 共 有 や 意 見 交 換 を行
いました。
古 川 禎 久 法 務 大 臣 ガ ー ダ ・ ワ ー リ ー U N O D C 事 務 局 長
全 体 会 合 の 様 子
分 科 会 の 様 子
「 ア ジ ア 太 平 洋 刑 事 司 法 フ ォ ー ラ ム 」 を 含 む 京 都 コ ン グ レ ス の 成 果 の 着 実 な 実 施 に 関 す る
情 報 については、以 下 の専 用 ウェブサイト又 は専 用 ツイッターをご覧 ください。
専 用 ウェブサイト
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
専 用 Twitter
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。-14-あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
日 ・ モ ン ゴ ル 間 の 新 た な パ ー ト ナ ー シ ッ プ が 誕 生 !
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
2 0 2 1 年 8 月 1 1 日 、 法 務 総 合 研 究 所 の 上 冨 敏 伸 所 長 は 、 オ ン ラ イ ン に て 、 モ ン ゴ ル 国 の 国
立 法 律 研 究 所 (NLI) のエルデム・オンダラフ・フレルバータル所 長 と の間 で協 力 覚 書 (MOC)
を署 名 ・交 換 しました。-15-法 務 総 合 研 究 所 によるMOC締 結
Q.MOCとは?
A.Memorandum of Cooperation の頭 文 字 をとったもので、政 府 間 や、
共 通 の 任 務 を 持 つ 機 関 同 士 が 合 意 し て 締 結 し ま す 。 共 同 研 究 、 人 事 交 流 、
情 報 交 換 等 を通 じて特 定 分 野 の協 力 関 係 を促 進 するための枠 組 みです。
M O C に 署 名 す る 上 冨 所 長 ( 左 ) と エ ル デ ム ・ オ ン ダ ラ フ 所 長 ( 右 )
記 念 撮 影 の 様 子
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
法 務 総 合 研 究 所 は、法 ・司 法 分 野 における 協 力 関 係 強 化 を目 的 として、これまで、以 下 の
各 国 機 関 とMOCを締 結 しており、今 回 が4例 目 となります。
2018年 ラオス国 立 司 法 研 修 所
2019年 7月 ウズベキスタン最 高 検 察 庁 アカデミー
2020年 1月 カンボジア王 立 司 法 学 院
2021年 8月 モンゴル国 立 法 律 研 究 所 (今 回 )
今 回 締 結 したMOCに基 づく活 動
2021年 10月 8日 、MOCに基 づく活 動 の一 つとしてNLIと の間 でオンライン・ワークショップ
を開 催 しました。ワークショップでは、「日 ・モンゴルにおける刑 事 司 法 制 度 の比 較 」をテーマに、
捜 査 から裁 判 までの刑 事 手 続 の概 要 についてお互 いの制 度 の理 解 を深 めました。-16-法 務 総 合 研 究 所 国 際 協 力 部 伊 藤 み ず き 教 官 に よ る 講 義 の 様 子
12月
-17-
モンゴル国 に対 する法 制 度 整 備 支 援 の詳 細 はこちら
法 務 総 合 研 究 所 国 際 協 力 部 のウェブサイト
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
法 務 総 合 研 究 所 国 際 協 力 部 は 、 2 0 0 1 年 か ら2 0 15 年 ま で 、 独 立 行 政 法 人 国 際 協 力 機
構 ( J I C A ) が 実 施 す る モ ン ゴ ル 国 に 対 す る プ ロ ジ ェ ク ト 等 に 協 力 し て き て お り 、 2 0 1 7 年 以 降
は、モンゴル国 政 府 が進 めている商 法 典 の起 草 を支 援 しています。
2021年 5月 に は、商 法 典 を 起 草 している モンゴル国 政 府 のワー キンググ ループ・メンバー な
どを対 象 にしたオンライン・セミナーを実 施 しました。
今 後 も法 務 総 合 研 究 所 は、モンゴル国 との協 力 関 係 をより 一 層 深 めていきたいと 考 えてい
ます。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
ワ ー ク シ ョ ッ プ 後 の 記 念 撮 影 の 様 子
モンゴル国 に対 する法 制 度 整 備 支 援
立 ち直 り応 援 基 金 の新 たなアクション
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》-18-立 ち直 り応 援 基 金 について
初 年 度 集 められた寄 付 金 に関 する助 成 について
更 生 保 護 法 人 日 本 更 生 保 護 協 会 が 運 営 す る「立 ち直 り 応 援 基 金 」のこと は、この 「あかれ
んが」でも何 度 かご紹 介 してまいりました。令 和 2年 8月 に創 設 されたこの基 金 は、犯 罪 や非 行
からの立 ち直 り支 援 に賛 同 してくださる一 般 の人 や企 業 ・団 体 等 から、インターネット等 を通 じ
て 広 く 寄 付 を 集 め 、 集 めた 寄 付 金 を 、 更 生 保 護 関 係 団 体 を 含 め た、 全 国 各 地 で 展 開 され て
いる 草 の根 の立 ち直 り 支 援 活 動 に助 成 する 仕 組 みです。決 して派 手 なムーブメント にはなって
いませんが、地 道 な発 信 を続 け、少 しずつではありますが、認 知 度 が上 がり、この基 金 に関 する
問 い合 わせを受 けることも増 えてきました。
創 設 から1年 半 が 経 過 した現 在 、 集 められた 基 金 を 通 じて行 わ れた 助 成 に つ いて、本 記 事
をもってご報 告 いたします。
多 く の 方 々 の ご 賛 同 を 得 て 、 初 年 度 集 め ら れ た 寄 付 金 に つ い て 、 幾 つ か の 更 生 保 護 関 係
団 体 への助 成 が決 定 しました。
(1) BBS会 への助 成
ア 滋 賀 県 BBS連 盟
多 角 的 な役 割 を果 たす「ふれ愛 キャンプ」
〜寺 子 屋 から「ふれ愛 キャンプ」へ!
「ふれ愛 キャンプ」からともだち活 動 へ!!〜
保 護 観 察 中 の 少 年 や 、生 きづらさを抱 えた 少 年 たち、定 例 活 動 で ある 「寺 子 屋 」 の 活 動
に参 加 した少 年 たちを対 象 に、「ふれ愛 キャンプ」を行 い、継 続 的 な ともだち活 動 につなげ て
いく取 組 です。
イ 八 王 子 BBS会
ファーム&キッチン in 八 王 子
保 護 観 察 中 の 少 年 を 対 象 に、 農 業 体 験 活 動 (ファー ム)と さが し てクッキング ( キッ チン。
育 てた野 菜 を使 って創 作 料 理 を作 る活 動 )を行 い、少 年 たちとの交 流 を図 る取 組 です。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》-19-立 ち直 り応 援 基 金 の今 後 への期 待
ウ 福 岡 市 BBS会
あそ VIVA
保 護 観 察 中 の少 年 等 を対 象 に、保 護 司 の方 々と一 緒 になって行 う、居 場 所 づくりの活
動 で あ り 、 B BS 会 に 関 心 を 持 つ 市 民 の 方 へ の 発 信 の 場 と す る こと で 、 活 動 の 輪 を 広 げ て
いきます。
(2) 更 生 保 護 女 性 会 への助 成
島 根 県 更 生 保 護 女 性 連 盟
未 来 へつなぐ愛 の図 書 in しまね〜学 びの機 会 を愛 の募 金 から〜
BBS会 とともに、「愛 の図 書 」の活 動 の基 盤 を強 化 しつつ、活 動 内 容 を幅 広 く発 信 し、未
来 に向 けて持 続 可 能 な活 動 を目 指 します。
初 年 度 に集 められた寄 付 金 によって助 成 がなされた取 組 は以 上 です。
今 後 、 各 取 組 の 実 際 の 活 動 状 況 に つ い て 、 折 を 見 て ご 紹 介 で き た ら と 考 え て い ま す 。 そ し
て、これらの 取 組 が、ま た新 た な 更 生 保 護 へ のファンを 増 や し、 立 ち 直 り 応 援 基 金 の 輪 を 広 げ
ていくことを期 待 しています。
引 き続 き、日 本 更 生 保 護 協 会 と 法 務 省 保 護 局 は、立 ち直 り 応 援 基 金 の裾 野 を広 げていく
こと ができる よ う、今 後 も多 様 な発 信 を続 けてまいります。"社 会 を 明 る くする 運 動 "を通 じて、
犯 罪 や 非 行 からの立 ち直 りに理 解 を示 してくださった方 々が、具 体 的 なアクションとして、自 ら
参 画 し て い ただ く こと が できる 仕 組 み づ く り を 目 指 し て 、こ れ ま で に もこ の 「 あ か れん が 」 で ご 紹
介 した、刑 務 所 出 所 者 等 が育 てた野 菜 等 の食 材 を使 った寄 付 メ ニューを提 供 する「立 ち直 り
の#ワンプレートアクション」や、飲 み物 の売 上 げの一 部 が立 ち直 り 応 援 基 金 に寄 付 される「立
ち 直 り 応 援 基 金 ・ 寄 付 型 自 動 販 売 機 」など、 誰 も が 気 軽 に 楽 しん で 参 画 できる 試 み も 続 け て
まいり ます。そして、個 人 ・ 企 業 ・ 地 方 公 共 団 体 等 、 多 様 な 方 々に ご協 力 いただき、これらのア
クションを各 地 に広 めていくことができたらと考 えています。
ぜひ、立 ち直 り応 援 基 金 へのご賛 同 をよろしくお願 いいたします。
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
本 年 度 、 国 連 アジ ア 極 東 犯 罪 防 止 研 修 所 ( アジ 研 )で は、 海 外 の 刑 事 司 法 の 実 務 家 に 向
けた国 際 研 修 を全 てオンライ ンで実 施 しています。このうち、令 和 4年 1月 12日 から同 年 2月 3
日 ま で 開 催 さ れ た 第 1 77 回 国 際 高 官 セ ミ ナ ー に は 、1 2カ 国 か ら 1 9 名 の 研 修 員 が 参 加 し 、 研
修 テーマ「再 犯 防 止 のための多 機 関 連 携 と 官 民 協 働 」について議 論 しました。犯 罪 をした人 が
社 会 に戻 ってから再 び 犯 罪 をしないよ うにするためには、住 居 や 仕 事 探 しなど、その社 会 復 帰
を支 援 する こと が必 要 になります。適 切 なケ ースにおいては、刑 事 施 設 への 収 容 自 体 を 避 け、
社 会 生 活 を 送 らせた まま更 生 を 促 す 選 択 肢 も 考 える 必 要 があり ます。しか し、 社 会 復 帰 に 必
要 な支 援 は様 々であり 、刑 事 司 法 機 関 だけでなく、福 祉 などを担 う公 的 機 関 や 、地 域 の支 援
団 体 、 ボ ラ ン テ ィ ア な ど と の 協 働 が 欠 か せ ま せ ん 。 こ う し た 多 機 関 連 携 や 官 民 協 働 は 、 令 和 3
年 3 月 の 京 都 コ ン グ レ ス で 採 択 さ れ た 京 都 宣 言 に お い て も そ の 重 要 性 が 指 摘 さ れ る な ど 、 国
際 的 にも注 目 されています。
受 賞 者 の方 々
オン ライ ン で の 研 修 は 、 時 差 の 問 題 や 、 通 常 の 職 務 に あ た り な がら 参 加 す る 研 修 員 へ の 配
慮 な どが 必 要 に な り ま す 。 視 聴 時 間 を 柔 軟 に できる よ う 録 画 講 義 を 活 用 し つ つ 、 双 方 向 で の
討 議 が必 要 な場 面 で はライ ブでの研 修 の機 会 を多 く設 けました。海 外 研 修 員 は、互 い の国 の
制 度 や実 務 の実 情 と課 題 について発 表 して経 験 を共 有 するとともに、アジ研 の教 官 や国 内 外
の講 師 による講 義 や質 疑 応 答 セッションを通 じて、テーマへの理 解 を深 めていきました。-20-国 際 高 官 セ ミ ナ ー に つ い て
オンラインでの研 修 の状 況
ア ジ 研 に よ る オ ン ラ イ ン で の 国 際 高 官 セ ミ ナ ー・保 護 司 国 際 研 修 の 開 催
〜 多 機 関 連 携 ・ 官 民 協 働 に よ る 再 犯 防 止 に つ い て の 国 内 外 の 経 験 の 共 有 〜
英 国 の 専 門 家 ウ ィ ル ・ ヒ ュ ー ズ 氏 と の 質 疑 応 答 セ ッ シ ョ ン
あかれんが 2022年 第 76号 《特 集 記 事 》
日 本 の 保 護 司 8 名 が オン ライ ン で 参 加 し た こと も 研 修 に 多 角 的 な 視 点 を も た ら しま し た。 こ
れは、アジ研 と法 務 省 保 護 局 が共 催 する「保 護 司 国 際 研 修 」という枠 組 みで、国 際 研 修 期 間
中 に保 護 司 に部 分 的 に参 加 してもらい、保 護 司 の活 動 を発 表 していただくとともに、保 護 司 に
も 海 外 の 制 度 や 実 情 を 知 っ て もら う こと を 目 的 と し て 、 過 去 3 0 年 以 上 に わ た り 開 催 さ れ てき
たものです。オンラインでの保 護 司 国 際 研 修 の実 施 は今 回 が初 めてでした。
保 護 司 は 、 犯 罪 や 非 行 を し た 人 の 立 ち 直 り を 地 域 で 支 え る ボ ラ ン テ ィ ア で す 。 保 護 観 察 を
受 けている 人 に寄 り 添 いながら個 別 の 支 援 を 行 うほか、更 生 を 支 援 する 大 切 さにつ いて地 域
での理 解 を広 げるための幅 広 い活 動 も行 っています。参 加 した保 護 司 には、現 場 の保 護 司 活
動 の実 際 を海 外 の研 修 員 に向 けてオンライ ンで発 信 していただきました。保 護 司 制 度 には、海
外 の研 修 員 からも様 々な質 問 が寄 せられ、また、保 護 司 の参 加 者 の皆 さんも、外 国 の制 度 説
明 に様 々な刺 激 を受 けたようでした。
犯 罪 をした 人 の 再 犯 の防 止 は、どの国 でも これから益 々重 要 にな ってきます。そのための 鍵
と な る 様 々 な 分 野 の 人 達 の 協 力 関 係 を ど う や っ て 築 き 上 げ て い く の か 。 今 回 の 国 際 研 修 は 、
国 を超 えて、また官 民 を超 えて、オンラインでこうしたテーマについて学 び 合 う大 変 有 意 義 な機
会 となりました。-21-日 本 の 保 護 司 も 参 加 し て 学 び 合 う
保 護 司 に 質 問 す る 海 外 参 加 者
お 答 え し ま す
〜 少 年 法 改 正 に 伴 う 少 年 院 で の 教 育 に つ い て 〜
あかれんが 2022年 第 76号 《常 設 記 事 》-22-少 年 院 は 、 家 庭 裁 判 所 か ら 保 護 処 分 と
し て 送 致 さ れ た 少 年 に 対 し て 、 そ の 健 全 な
育 成 を 図 る こ と を 目 的 と し て 矯 正 教 育 と 社
会 復 帰 支 援 を行 う 施 設 です。少 年 院 では、
お お む ね 1 2 歳 か ら 2 0 歳 の 少 年 を 収 容 し て
います。
少 年 院 で 勤 務 す る 法 務 教 官 が 、 少 年 一
人 ひ と り の 特 性 に 応 じ て 、 個 別 的 な 関 わ り
で あ る 個 別 処 遇 と グ ル ー プ ワ ー ク 等 の 集 団
処 遇 を効 果 的 に組 み合 わせて、少 年 の育 て
直 しを図 っています。
少 年 院 ってどういうところ?Q1(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
少 年 院 のしおり
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
少 年 法 が変 わります!
令 和 4 年 4 月 か ら 、 少 年 院 で は 、 新 た に
特 定 少 年 に対 する矯 正 教 育 を行 います。
18歳 及 び19歳 は成 年 となります。
社 会 に お い て 、 責 任 あ る 主 体 と し て 積 極
的 な 役 割 を 果 た す こと ができる よ う に、 大 人
と し て 身 に 付 け て お く べ き 法 知 識 の 付 与 や
社 会 人 教 育 を 行 い 、 犯 し た 罪 へ の 反 省 を
促 すため、新 たな 教 育 プログ ラムの導 入 や 、
ICT 技 術 の習 得 など、時 代 のニーズに対 応
した職 業 指 導 などを行 います。
4月 から、
少 年 院 はどう変 わるの?Q3令 和 4 年 4 月 以 降 も 、 1 8 歳 で あ っ て も 、
少 年 院 に入 ることがあります。
令 和 4 年 4 月 に 少 年 法 等 改 正 が 施 行 に
な っ た 後 は 、 1 8 歳 ・ 1 9 歳 の 者 が 罪 を 犯 し た
場 合 には、「特 定 少 年 」と位 置 付 けられ、17
歳 以 下 の 少 年 と は 異 なる 取 扱 いが なさ れる
こと になり ましたが、家 庭 裁 判 所 での 調 査 と
審 判 の 結 果 、 特 定 少 年 も 、 少 年 院 送 致 な
どの保 護 処 分 となる場 合 があります。
4月 から18歳 で大 人 になっても、
少 年 院 に入 るの?Q2(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
18歳 ・19歳 の者 に
対 する矯 正 教 育 の充 実
(注記) Q R コ ー ド か ら ア ク セ ス し て く だ さ い 。
職 業 指 導 の見 直 し
記 者
皆 さま、こんにちは!
令 和 4年 (2022年 )4月 1日 から、成 年 年 齢 が20歳 から18歳 に引 き下 げられ ます。
成 年 年 齢 が 引 き下 げられることによって、何 が変 わるのかなどについて、担 当 者 にお話 を伺 って
きました。
記 者
なぜ成 年 年 齢 が引 き下 げられる のですか?
担 当 者
日 本 における 成 年 年 齢 は、 明 治 9年 から 20 歳 と されて いましたが 、 近 年 、 公 職 選 挙 法 の 選 挙
権 年 齢 や 憲 法 改 正 国 民 投 票 の 投 票 権 年 齢 を 18歳 と 定 める など 、 18歳 、 19 歳 の 若 者 に も国 政
の重 要 な判 断 に参 加 してもらうための政 策 が進 められてきました。
こ うし た 中 で 、 市 民 生 活 に 関 する 基 本 法 で ある 民 法 で も 、18 歳 以 上 を 大 人 と して 扱 う の が 適
当 ではないかという議 論 がなされ 、成 年 年 齢 が18歳 に引 き下 げられることになりました。
なお、世 界 的 にも成 年 年 齢 を18歳 とするのが主 流 となっています。
記 者
成 年 年 齢 が引 き下 げられる ことによって、何 が変 わるのでしょうか。
担 当 者
成 年 年 齢 が引 き下 げられると、18歳 、19歳 の方 は、一 人 暮 らしの部 屋 を借 りたり、クレジットカ
ードを作 る など、親 の同 意 なく 契 約 をする ことができるよ うになります。 ただし、 年 齢 を 理 由 に契 約
を取 り 消 すこと はできず、結 んだ契 約 を守 る 責 任 を負 うこと になり ます。 契 約 をするときは、それが
自 分 に必 要 なものかをよく考 えることが必 要 です。 また、悪 質 商 法 にも注 意 が必 要 です。怪 しいと
思 ったら、周 りの人 や 消 費 者 ホットライン「188」にも相 談 してください。
飲 酒 や喫 煙 をすることができる年 齢 は、引 き続 き20歳 からなので、注 意 してください。
記 者 が 行 く !
〜 成 年 年 齢 が 1 8 歳 に 引 き 下 げ ら れ ま す 〜
あかれんが 2022年 第 76号 《常 設 記 事 》-23- 記 者
勉 強 になります。
18歳 からできること、20歳 からできること、それぞれ気 をつけなければ いけませんね。
担 当 者
そうですね。
成 年 年 齢 引 下 げ 特 設 ウェブサイト 「 大 人 への 道 しる べ」 では、 大 人 に なる までに知 っておきたい
さまざまな テー マにつ いて 、マンガやクイズ で楽 しく 学 ぶこと ができます。また、そのエッセンスをまと
めた動 画 「1 分 でわかる成 年 年 齢 引 下 げ」 も「大 人 への道 しるべ」の中 でご覧 いただくことができま
す。ぜひチェックしてみてください。
あかれんが 2022年 第 76号 《常 設 記 事 》-24-特 設 ウェブサイト
「大 人 への道 しるべ」
https://seinen.go.j p/18歳 (成 年 )になったらできること
だいやまーく親 の同 意 がなくても契 約 できる
・携 帯 電 話 を契 約 する
・ローンを組 む
・クレジットカードを作 る
・一 人 暮 らしの部 屋 を借 りる など
だいやまーく10年 有 効 のパスポートを取 得 する
だいやまーく公 認 会 計 士 や司 法 書 士 、医 師 免 許 、薬 剤 師 免 許 などの国 家 資 格 を取 る
だいやまーく結 婚 する
女 性 の婚 姻 開 始 年 齢 が16歳 から18歳 に引 き上 げられ、男 女 とも18歳 になる
だいやまーく性 同 一 性 障 害 の人 が性 別 の取 扱 いの変 更 審 判 を受 けられる
(注記)普 通 自 動 車 免 許 の取 得 は従 来 どおり、「18歳 以 上 」で取 得 可 能
20歳 にならないとできないこと
だいやまーくお酒 を飲 む
だいやまーくたばこを吸 う
だいやまーく競 馬 ・競 輪 ・オートレース・競 艇 の投 票 券 (馬 券 など)を買 う
だいやまーく養 子 を迎 える
あかれんが 2022年 第 76号 《連 載 記 事 》
そ ん な と き 法 テ ラ ス が お 役 に 立 ち ま す ! V o l .5 6-25-〜 法 テ ラ ス の 特 定 援 助 対 象 者 法 律 相 談 援 助 を 知 っ て い ま す か ? 〜
ベ ト ナ ム で は 、 2 0 2 1 年 か ら 新 た に 5 年 間
の 法 整 備 支 援 プ ロ ジ ェ ク ト が 開 始 さ れ 、 私
は現 地 専 門 家 の一 人 として同 年 4月 からベ
ト ナ ム に 派 遣 さ れ て い ま す 。 新 型 コ ロ ナ ウ イ
ルスの 影 響 によ り 厳 し い社 会 隔 離 措 置 がと
ら れ 、 活 動 が ま ま な ら な い 時 期 も あ り ま し た
が、他 の 日 本 人 専 門 家 や 現 地 スタッフの 皆
さ ん ら と 共 に 、 可 能 な 限 り 前 に 進 め る べ く
日 々の業 務 に取 り 組 ん でいます。ベト ナムで
は旧 暦 で新 年 を祝 いますので、ちょうど本 日
( 2022 年 1 月 3 1 日 ) が 大 晦 日 、 明 日 か ら
新 年 に な り ま す 。 新 年 に は ぜ ひ、 新 型 コ ロ ナ
ウイルスの感 染 も収 まって、安 定 した状 況 の
中 で協 力 活 動 ができることを願 っています。
現 在 の プ ロ ジ ェ ク ト は 、 「 法 整 備 ・ 法 執 行
の 質 及 び 効 率 性 の 向 上 」 と い う 大 き な テ ー
マ の 下 、 司 法 省 、 最 高 人 民 裁 判 所 、 最 高
人 民 検 察 院 など6つ の機 関 を相 手 に、各 機
関 が そ れ ぞ れ の 課 題 に 取 り 組 む こ と を 日 本
側 が 支 援 する と いう形 をと っています。関 係
機 関 が 多 く 、 何 を や っ て い る の か 一 見 し て
分 かりにくいかもしれませんが、25年 以 上 に
渡 る 協 力 活 動 で 培 わ れ た 信 頼 関 係 を 基
に 、 各 機 関 が 抱 え る 課 題 に 対 処 す る た め 、
セミナー の開 催 を 支 援 したり 、参 考 と なる 日
本 の 知 見 や 経 験 を 提 供 す る な ど し て い ま
す。
外 国 人 で あ る 私 が 、 言 語 も 文 化 も 国 家
体 制 も 異 な る ベ ト ナ ム に 対 し て 真 に 有 益 な
ア ド バ イ ス を 行 う こ と は 決 し て 容 易 で は あ り
ま せ ん が 、 ま ず は ベ ト ナ ム の こ と を よ く 知 り 、
日 本 とは異 なる 考 え方 や価 値 判 断 に少 しで
も 慣 れ る よ う に 心 が け て い ま す 。 約 9 ,700
万 人 の 人 口 を 有 し 、 経 済 的 に もか なり 発 展
し てき て いる ベト ナ ム で は 、 一 朝 一 夕 に は 解
決 し 得 な い 課 題 も 多 い で す が 、 少 し で も 付
加 価 値 の 高 い 支 援 が で き る よ う 、 引 き 続 き
現 地 で取 り組 んでいきたいと思 います。
法 制 度 整 備 支 援 の 現 場 か ら
ベトナム長 期 派 遣 専 門 家
渡 部 吉 俊
あかれんが 2022年 第 76号 《連 載 記 事 》-26- -27-
J C C ( J o in t C o o r d i n a t i n g Co m m i t t e e : 合 同 調 整 会 議 の 開 催 )
あかれんが 2022年 第 76号 《連 載 記 事 》
相 手 機 関 と の オ ン ラ イ ン 会 議
法 務 省 で 働 く ひ と ・ し ご と 紹 介 V o l .1 2
〜 国 際 政 策 第 四 係 〜
あかれんが 2022年 第 76号 《連 載 記 事 》-28-係 名 : 国 際 政 策 第 四 係
所 属 : 大 臣 官 房 国 際 課
法 務 省 の国 際 関 係 の仕 事 のうち、大 臣 官 房 や法 務 総 合 研 究 所 の所 掌 事 務 に関 係 する 政
策 の企 画 や 立 案 を担 当 しています。中 でも、法 制 度 整 備 支 援 につ いては、法 務 総 合 研 究 所 、
外 務 省 や 国 際 協 力 機 構 (JICA)などの関 係 機 関 と 連 携 し、戦 略 的 ・効 果 的 な展 開 の方 策 を
検 討 し て いま す。ま た、 東 南 ア ジ ア 諸 国 連 合 ( AS E AN ) 各 国 などと の 法 務 ・ 司 法 分 野 で の 協
力 や 、最 高 裁 判 所 、特 許 庁 などと 共 同 で国 際 知 財 司 法 シンポジウム(JS IP)の実 施 も担 当 し
ています。
Q1 国 際 政 策 第 四 係 ってどんな仕 事 ?
記 念 撮 影 ( J S I P 法 務 省 主 催 パ ー ト の 関 係 者 )
あかれんが 2022年 第 76号 《連 載 記 事 》
AS E A N 各 国 の 高 級 法 務 実 務 者 と の 協 議 で 開 会 挨 拶 を す る 髙 嶋 法 務 事 務 次 官
法 務 ・司 法 分 野 における 日 本 と AS EANと の連 携 をより 一 層 強 化 する ため、日 AS EAN友
好 協 力 50周 年 を迎 える2023年 に、ASEAN各 国 から法 務 ・司 法 大 臣 を日 本 に招 き、日 AS
E A N 特 別 法 務 大 臣 会 合 を 実 施 す る 予 定 で あ り 、 現 在 そ の 調 整 を 進 め て い ま す 。 法 務 省 で
は 、こ れま で も 法 制 度 整 備 支 援 や JS IP の 実 施 など を 通 じ、 AS E A N 各 国 と の 信 頼 関 係 を 築
いてきましたが、この会 合 を機 に更 にその関 係 を深 化 させていきたいと考 えています。
Q2 最 近 のトピックスは?
我 々が所 管 する 法 制 度 整 備 支 援 を始 めとした支 援 、会 議 、シンポジウムなど国 際 的 な取 組
は、すぐに 結 果 が 目 に 見 える も ので はあり ま せん 。しかし、こ れらの 取 組 は、 各 国 が 法 の 支 配 を
実 現 し、持 続 的 成 長 を可 能 としていくと同 時 に、日 本 と諸 外 国 との連 携 強 化 や海 外 に進 出 す
る日 本 企 業 を下 支 えするものとなります。これらの取 組 の意 義 や重 要 性 が政 府 各 種 提 言 や政
策 に反 映 されたり、これらの取 組 を広 報 する ことで興 味 を持 った方 々がシンポジウムなどに来 て
いただけたり する こと で、多 くの方 により 理 解 を深 めていただけると 感 じたときにやり がいを感 じ
ます。
Q3 国 際 政 策 第 四 係 のやりがいって何 ?-29- -30-
あかれんが 2022年 第 76号 《連 載 記 事 》
ある国 際 シンポジウムの準 備 では、海 外 の登 壇 者 と事 前 に連 絡 をとりあう中 で、時 差 、時 間
感 覚 、言 語 、価 値 観 がそれぞれ違 い、乗 り 越 えるべき壁 がいくつもありました。例 えば、オンライ
ン 打 合 せ の 日 程 が 何 回 も 変 更 さ れ た り 、 当 日 急 遽 登 壇 者 が 欠 席 と な っ て しま っ たり な ど 肝 を
冷 や すこと が 多 かった です が、 関 係 者 一 同 、 シンポジウムをよ り 良 いも のに したいと い う 気 持 ち
の下 、力 を合 わせてシンポジウムを成 功 させられたことが心 に残 っています。
Q4 心 に残 っているエピソードがあれば教 えてください。

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