第1号
2018年10月16日発行
大阪矯正管区内の矯正施設を皆様に知っていただき,我々のこと,我々の仕事も知っていただくため
のお便りです。今回は,我々の組織について御紹介いたします。
大阪矯正管区は,法務省矯正局の地方支分部局として,近畿2府4県に所在する矯正施
設(刑務所,少年刑務所,拘置所,少年院及び少年鑑別所)を管轄し,これら施設の適切
な管理運営を図るための指導監督を主な業務としています。
更生支援企画課は,平成29年12月に閣議決定された「再犯防止推進計画」を受け,
地方公共団体等の皆様との総合窓口として,今年度から,東京矯正管区と大阪矯正管区に
おいてのみ設置された新しい課となります(矯正管区は,全国で8管区あります。)。
当課は,課長を始め,3名の矯正職員と2名の地域連携スタッフで勤務しています。今
後,地方公共団体等の皆様との更なる連携に努めます。
はじめに
刑事施設(刑務所,少年刑務所,拘置所)
刑事施設には,懲役受刑者,禁錮受刑者などを収容する
刑務所,少年受刑者などを収容する少年刑務所,被告人,被疑者
など,主に刑の確定していない人を収容する拘置所があります。
受刑者の処遇は,改善更生や円滑な社会復帰を図ることを目的としてい
ます。そのため,個々の受刑者の人格特性や社会適応について科学的な調
査を行い,これに基づいて個々の受刑者に適した施設に収容しています。
施設においては,個々の受刑者に最も適した処遇計画を立て,各種作業,
職業訓練,改善指導,教科指導などを行っています。
また,市原刑務所,大井造船作業場(松山刑務所所管)などで受刑者の
開放的処遇を実施するなどして,積極的に新しい処遇方法を取り入れてい
ます。
未決拘禁者の処遇は,被収容者の基本的人権を尊重しながら,身柄の確
保,証拠隠滅の防止などを図ることにより,円滑な訴訟の遂行に寄与する
ことを目的としています。
大阪矯正管区には,25の刑事施設(本所12庁・支所13庁)があり,
受刑者等を収容し,これらの者に対して必要な処遇を行っています。
犯罪を減らして,安全・安心に暮らす社会を構築するため,刑事施設で
は,再犯防止推進計画に基づき,地方公共団体や関係機関等と連携し,再
犯防止に取り組んでいます。
刑事施設内では,性格も生活暦も全く異なった多数の被収容者が安心し
て集団で生活できるよう,刑事施設内の規律及び秩序を適正に維持し,逃
走などの事故を防止しています。
再 犯 防 止 今後,本便りで,自治体の皆
様方に知っていただきたい情報
等を随時発信させていただきま
す!!
質問や御意見,本便りで取り
上げてほしい事項がありました
ら,どのような類のものでも構
いませんので,当課までお寄せ
ください☆
(例:刑務所と少年刑務所の
違いなどなど)
法務省HPも御覧いただけ
ると幸いです。
http://www.moj.go.jp/
少年院 少年鑑別所
少年鑑別所は,主として家庭裁判所から
観護措置の決定によって送致された少年を収
容するとともに,家庭裁判所が行う少年に対する
審判等のため,医学,心理学,教育学等の専門的
な知識に基づいて,鑑別を行っています。鑑別は,
面接,心理検査,行動観察のほか,必要に応じて,
精神医学的検査・診察などを実施することにより,
心身の状態を調査・診断し,非行の原因を解明し
て改善更生のための処遇指針を立てるものです。
また,保護処分等の執行のため,少年院の長,
保護観察所の長等の求めによる鑑別も実施してい
ます。
さらに,地域社会における非行及び犯罪の防止
のため,非行,いじめ,家庭内暴力など一般の
方々や学校の先生などの関係者からの相談に対し,
専門的知識・技術を活用した助言その他必要な援
助を行っています。
大阪矯正管区には,6つの少年鑑別所が
あります。
少年院は,家庭裁判所から保護処分
として送致された少年等を収容し,矯
正教育等を行っています。
矯正教育は,在院者一人一人の特性
に応じた目標,内容,実施方法及び期
間等を具体的に定めた個人別矯正教育
計画を策定し,生活指導,職業指導,
教科指導,体育指導,特別活動指導を
組み合わせて行います。
また,社会復帰支援として,出院後
に,自立した生活を行うことが難しい
者に対し,修学・就労の支援,帰住先
の確保,医療・福祉機関との連携によ
る継続的な支援などを行っています。
大阪矯正管区には,8つの少年院
(分院含む)があります。
婦人補導院
婦人補導院は,売春防止法違反の罪を犯したため,補導処分の
言渡しを受けた成人の女子を収容して,これを更生させるために
必要な補導として,被収容者の特性に応じた生活指導,職業補導
などを行っています。
婦人補導院は,東京都八王子市に全国に1庁だけ設置されてい
ます。